夏の小金沢連嶺をゆるゆる歩く
(天狗棚より狼平・小金沢山方面)
さてさて一ヶ月お休みしていた間にそろそろ梅雨明けも間近・・・というかあけてしまいましたね(笑)。去年の一ヶ月半あいたのよりは短いけど一時は多忙だったし、どうも天気が良くないと歩くモチベーションが上がらなくなってきているんですよねぇ。
それでも先週末(07/03)はようやく歩けるような天気になってくれて、今回はサラサドウダンお目当てで小金沢連嶺を歩いてきました。
(サラサドウダン・盛りは過ぎたが花付きはよい)
今回は甲斐大和からバスではなくタクシーで小屋平まで出てから(¥6170)のスタート。今のこの界隈はバス路線自体があるだけでもう十二分以上なんですけど、それでも思いっきり贅沢を言わせてもらえればもう一時間早いのが欲しい所ですね。
さすがに標高が高いせいか涼やかに歩き出せたのは今の時期それだけで幸せで、一瞬キバナと勘違いした咲き始めのニシキウツギやベニバナツクバネウツギなどを愛でつつまずは石丸峠を目指します。
(狼平のレンゲツツジは徐々に復活している印象だ)
樹林帯から草原に出ると時期が少々早い上にお花が減っていることもあって、見かけるのはキンポウゲくらいですけど、それでもこの辺りはいつ訪れても良い所ですね。石丸峠から天狗棚へ向かうとぼちぼちお目当てのサララドウダンが出てきますが、花付きはかなり良好。ただ盛りはやや過ぎたくらいでしょうか。
そんな様子にペースが落ちてきますが、ドウダンはまだ先でも腐る程見られるので狼平へ向かうとこちらはレンゲツツジが満開。こちらも花付きは良いし、それよりなにより近年は以前に枯れたと思っていた木々が徐々に復活していて、訪れる度に花が増えている印象。レンゲツツジって結構しぶといわ。
(ウラジロヨウラクも盛りやや過ぎか)
(ハクサンシャクナゲ・咲いているのはごく一部)
草原から再び樹林帯に入ると小金沢山へ向けての登りが始まりますが、適度な風が吹き抜けていることもあるんでしょうけど黒木の雰囲気がなかなか心地よいです。サラサドウダンは相変わらず見事だし、ウラジロヨウラクも間に合ってホッとしました。
赤の濃いドウダンが咲いている小金沢山に着いたら、まずチェックしたのが↑↑(^^)。ドウダン系は盛り過ぎだったけど、遅れたお陰でハクサンシャクナゲが見られましたのはラッキーでしたが、探したけどお花は少なかったですね。前に見かけた時も当たり年だったし、ここはツツジ系が当たりでないと咲いた花は見られないところかも。
(トウヒの森を下る)
しかしそれなりの天気だった割に人出は少ない印象で、ランチをとった牛奥ノ雁ヶ腹摺山もそうだし、バス利用と思しき追い抜くハイカーも少なかったのを見るとバスも意外に空いていた??のかもしれません。
天気は晴れたり曇ったりを繰り返す感じで、それも却って快適で幸運でした。それなりに暑いはずなのに水の消費が意外に進まない感じ。ただ虫は多いけど、それはこの段階ではまだ我慢出来るぐらいでした。
(赤の濃いサラサドウダン)
賽ノ河原の草原は風が吹き抜けて気持ちよかったし、川胡桃沢ノ頭ではシロバナノヘビイチゴの実を地べたを這いずって捜索したりと、今の時期はこんな感じなのかとちょっとした発見もあって、通い慣れたところでもこれがなかなか楽しく歩けるから不思議です。
しかしそんな歩きも後半の楽しみだった↓↓黒岳の広葉樹林や白谷ノ丸の草原が虫が多すぎてエラい事になっていて、次々と身体に体当たりされてくるし、本当はゆっくりしたいのに実際は大変でした。
(黒岳直下の広葉樹林)
(白谷ノ丸・草原の花はまだ少ない)
草原のお花の方はキンポウゲにヤマハハコやヤハズハハコ辺りが咲き始め、とまだまだ淋しい状況ですがお花はこれからです。しかし本当に虫がひどい・・・(-"-;)
でも徐々に減りつつあるとはいえそれなりにお花が残っているのがこの辺りの不思議なところで、北の大菩薩嶺周辺はもちろん、今は御坂の方が本当にごっそり減ってしまいましたが、この辺りの差は一体何に起因するのか、ボクのレベルではさっぱりですなんけどねぇ。。。
(ニッコウナツグミ)
そんな訳であまりゆっくり出来ないまま湯ノ沢峠へ向かったんですけど、ここってこの時期はニシキウツギが本当に多いんですね。最初は黄色というか白っぽい花ばかりだったし、蕾が小さいと微妙にニッコウナツグミと被るんですよ。でも今回そのグミの類を同定できたのが個人的には嬉しかったことでした。グミの類は葉表が鍵であることを以前歩いた時に知ったので今回はバッチリ。
そして峠に着いたらあとは焼山沢を下って天目山温泉へ。焼山沢の道はしばらく刈り払いが入ってないのかスズタケが道に被ってきていますが、下道は明瞭だしそのうち刈り払いもされるでしょう。
(焼山沢の道・明瞭だがスズタケが被ってきている)
焼山沢の登山口に着いた所でバスに間に合いそうだったので、かなり久しぶりにそのまま温泉まで歩きましたけど、道中はモミジイチゴがちらほら実をつけていて、楽しみがあったのは幸いでした。しかしこの辺り、今は温泉と甲斐大和を結ぶ区間便もあって本当に便利になりましたね。
この辺りは歩くのが当たり前だった時代のことを考えると隔世の感があるのに、何度歩いても新しい発見があるのがなんか不思議というか妙な気持ちになってしまうんですけど、それでも一つ言えるのはこの辺りもやっぱり良いところだなぁ、ということ。訪れる度に良い気分で帰路につけるのは幸せなことですよ。ほんとうに。
・・・・・☆
◆ 2011.07.03 (Sun) 晴 後 曇
小屋平 08:10- 石丸峠 09:15- 小金沢山 10:55/11:05- 牛奥ノ雁ヶ腹摺山 11:40/12:40- 黒岳 14:05- 白谷ノ丸 14:25/14:45- 湯ノ沢峠 15:10/15:20- 焼山沢登山口 15:55- やまと天目山温泉 16:55
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