タワ尾根、小川谷源流部を8の字周回
(シロヤシオとトウゴクミツバツツジ、アズマシャクナゲが一斉に咲く 石楠花尾根)
先の週末はその前の週から一転、そこそこ天気の良い週末になりましたね。でも先週はムリヤリ火曜に歩いたのがたたったか、後が大変で(笑)そのせいで土曜はまったく起きられずに山行きは翌日曜(06/05)になってしまいました。
ということで今回は孫惣谷の栃ノ木窪右岸尾根を辿って一旦篶坂ノ丸に上がり、それから北の鳥居谷の左俣である元小屋窪辺りを適当に降り、上段歩道を捕まえて小川谷の三又に出たら石楠花尾根を登り返して、長沢背稜/都県界尾根の縦走路まで登った所で縦走路を西へ行き、時間がないので酉谷山は捲いて(笑)タワ尾根を通しで下降するという、タワ尾根と小川谷源流部の辺りを8の字に周回するコースを歩いてきました。
(栃ノ木窪右岸尾根・防火帯の切られた?カラマツ林)
日曜はちょっと長めのコースだったので久しぶりに一番バスのスタート。珍しくいっきさんも一緒の電車バスだったこの日は不思議と朝から快調で、まずはてくてく林道を歩いて栃ノ木窪へ向かいます。
おろせ橋からのしんどいヘアピン登りもこれまた快調にこなして栃ノ木窪には一時間ちょいで到着。ここで休憩がてらパンを食べてから、先ずは水流のない栃ノ木窪に上がり、それから右岸の尾根に取り付きました。
(栃ノ木窪右岸尾根上部はさすがの自然林)
のっけが手入れの良い植林帯なのは想像通りで、ひと登りして尾根広がるとここでオロセ尾根と採石事務所を結ぶ水源林巡視路が横切ります。というかここから巡視路が尾根上へも分岐していて、実はそれが通い慣れた孫惣谷左岸の巡視路の潰れ小屋から下ってきた道。しばらくはその巡視路を追いつつ尾根を登る形になります。
その巡視路を辿りつつ登っていくとやがて巡視路が尾根を左に外れるので、そこで尾根の直登に切り替えるとすぐに左岸の巡視路を突っ切り、今度は防火帯の切られたような感じのカラマツ植林を行くようになりますが、
(朝の篶坂ノ丸)
そんなカラマツ林もさほどは続かず、じきに緑の美しい自然林に変わるともう篶坂ノ丸は間近。さすがと思わせる立派なミズナラやブナも散見される尾根上をゆるゆる登ると、あっさりと広い篶坂ノ丸の山頂に到着しました。
日差しがあったこともあって気持ちのよい山頂には先客さんがいらっしゃって、休憩がてらしばらくお話ししていたんですけど、虫が多かったのは参りました。汗も引いたところで山頂を辞して、次は北の元小屋窪を適当に降りていきます。
(元小屋窪<鳥居谷左俣>のひとコマ)
(上段歩道はほぼ変わりなし)
歩きやすいところを選びつつ、適当にトラバースを交えつつ元小屋窪に降り立つとじきに上段歩道に出たんですけど、勢い余って危うく上段歩道を見落とす所でした(笑)。
あとは緑覆う上段歩道をてくてく歩いて三又へ降りる段取り。道中変わった箇所はないものの、小川谷林道が通行止のせいか通行者が極端に少ない感じに見えます。
(三又は相変わらず素敵なところです)
そんな道中も、ずんずん下って下段歩道と合流し小川谷に沿っていくようになると雰囲気が一変。とにかくシオジやサワグルミなどの渓畔林が殊に美しく、三又の辺りはいつ訪れても素敵な所なんですけど、それでもただの和み系でなく、ちょっとした深山の緊張感を漂わせている所もこの辺りの魅力のように感じます。
そんな様子にやっぱりこの時期の三又は一度は訪れないとね~、とご機嫌になりつつ、今回はこちらでランチ。いつものようにお昼寝は出来ませんでしたけど、林道が止まっているお陰で通行者もなく、のんびりすることができました。
(石楠花尾根下部あたり)
休憩を終えたら今度は石楠花尾根なんですけど、丸八年ぶりの再訪となった目的は明らかに名前負けした規模ながらも(笑)自生しているアズマシャクナゲ花期の様子が見たかったため。
取付から1205m峰までの急な鉄砲登りをなんとかこなせば、あとは八年の間にスズタケが消えてしまったこともあって比較的楽に歩けて、ツガの林立する痩せ尾根に、ミズナラの疎林が美しい広尾根を交えて、今回は登りにとったこともあってかなり新鮮な気分で歩けます。
(アズマシャクナゲ・盛りはやや過ぎたか)
(石楠花尾根上部)
そして1400m圏峰に上がるとここで散りかけながらもシロヤシオがいたのには驚きましたが、実は密かに狙っていたのでこれは想定内のお話。
でもそこからなおも上がってシロヤシオやトウゴクミツバツツジの花が満開になってくると、その中にアズマシャクナゲが混ざってきたのは想定外というか本当に驚きました。花々を見かけた瞬間、ここは北関東の山かよと思いかけたぐらいで(笑)、当然規模は知れているものの日原というか奥多摩でもこの三種のツツジが同時に見られる場所があったんだぁ、としばし茫然としてしまいました。
(シロヤシオ・高い所はまだまだ満開)
とはいえその三つを見る分には至って普通に見られるんですけど、これがいざカメラに収めるとなると、痩尾根上と言う事もあってかなり難しく、ボクのウデではあまり宜しくないながらもトップの写真が精一杯。
そんな訳でかなり時間をかけてなんとかカメラに収めたら、なおも盛りのシャクナゲやシロヤシオを愛でつつ登っていくと、やがて長沢背稜/都県界尾根の縦走路に飛び出しました。
(長沢背稜/都県界尾根・徐福ノタオ辺り)
(トウゴクミツバツツジも見事な花付き)
縦走路に上がった時点で13時過ぎ。これならタワ尾根廻りでも17時台のバスに間に合いそうなので、当初の予定通り縦走路を西へ行きましたが、周囲がガスってきたのをこれ幸いに酉谷山は捲いてしまいました。
縦走路もトウゴクミツバツツジが花盛り。サラサドウダンはぼちぼち咲き始め、足下に大量に生えているマイヅルソウも一部咲き始めて、野の花では実は今回これが一番うれしかったかも。
(タワ尾根上部もトウゴクミツバツツジが見事)
(イワカガミは花盛り)
タワ尾根に入っても先月は見事に蕾をつけていたトウゴクミツバツツジが一斉に咲き出しており、尾根上部は見事でしたし、アズマシャクナゲやチチブドウダンも去年よりは花付きが宜しく、個体数が少ないながらもこちらも見事でした。
でも今回タワ尾根を降りたのは石楠花尾根では見られなかった↑↑イワカガミに逢いたかったからで、個人的にも6月に入ってようやく今年の初物。こちらも多くないながらも花盛りでもう十二分に楽しめましたです。(^^)
(篶坂ノ丸に戻ってきました)
あとはウトウノ頭のプレートがなぜが二つあった事に驚きつつ、8の字の要である篶坂ノ丸に戻ったら、霧に煙るタワ尾根をすいすい降りて一石山神社を目指したのでした。
日原は自然林が素晴らしいのでこの時期はどこを歩いても本当に楽しいんですけど、今回は石楠花尾根がある意味かなりの衝撃でした。これは世附の時にも書きましたが、季節を変えて歩くことってやっぱり大事なんですね。ホント今回は久しぶりに参りましたわ。そんな感じです。
・・・・・☆
◆ 2011.06.06 (Sun) 晴 後 霧
奥多摩駅 06:25→ 東日原 06:55- おろせ橋(八丁橋)07:35- 栃ノ木窪 08:05/08:10- 左岸巡視路突っ切る 08:55- 篶坂ノ丸 09:25/09:50- 上段歩道(元小屋窪)10:10- 三又 10:55/11:35- 1205m峰 12:00- 縦走路 13:15- タワ尾根乗越す 14:15- ウトウノ頭 15:00/15:05- 金袋山 15:35- 一石山神社 16:25- 東日原 16:55
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