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2011.05.12

アカヤシオを愉しむ熊倉山

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(今年は久しぶりに花付きが良い・宗屋敷尾根1284m峰附近)

いやぁ今年のアカヤシオは今までの様子から久しぶりに期待出来そうだったので、先週末の天気が本当に気がかりだったんですけど、日曜(05/08)は上手い事晴れてくれてホッとしましたよ。(^^;;;

ということで今回は毎年恒例となっているアカヤシオのお花見で、宗屋敷尾根~熊倉山~聖尾根のお馴染みコースをのんびり歩いてきました。

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(足下も彩るアヤカシオ・1008m峰附近)

今年もタクシーは使わず武州日野駅からてくてく宗屋敷尾根の取付まで歩いたんですけど、麓から山肌に咲くアカヤシオのピンクをポツポツ確認できたなんてホントに久しぶりの事。初っぱなからもうそれだけでテンションが上がっていましたね(笑)。

駅から40分ほど歩くと出る取付の山ノ神に挨拶したらさっそく尾根に取り付き、植林の中をせっせと登ると1003m峰辺りからアカヤシオがぼちぼち出てきます。意外や低い所でもお花がまだ綺麗に残っていましたが、さすがにこの辺りでは盛りは過ぎていて、でもそのお陰で頭上でも足下でもお花を楽しめるのでこれはこれで悪くないです。

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(宗屋敷尾根中部のひとコマ)

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(熊倉山をバックに)

アカヤシオが途切れても足下にはヤマザクラの花びらが散らばっていて、これもなかなか趣がありますね。そうこうしているとカタクリやイワウチワもぼちぼち目に入ってきますが、こちらは盛りちょい過ぎぐらいでしょうか。

それでも今回はアカヤシオが見事過ぎました。「大」はつけられないけど久しぶりの当たり年。これぐらい咲いているとのんびりしてしまう上にいろいろ寄り道してしまうので、歩くペースがなっかなか上がりません。

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(シラカケ岩辺りを見上げるとアカヤシオの花の色がわかる)

おかげで今回はトップの写真にもした1284m峰附近が一番の盛りで、ここ数年はこのピークに上がっては毎年のようにガッカリしていた事もあって、久しぶりの咲きっぷりに喜びも一入でした。

1284m峰を過ぎてからはしばらくお花見が続き、1370m圏の岩コブへの登りや北鞍部へのギャップに降りる辺りは地震の影響もなく順調に通過。そのギャップから宗屋敷尾根のピークである蝉笹への登りにさしかかるとお花に蕾が徐々に混ざってくる感じです。

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(稜線は見頃に入った・蕾も多いので今週末もOK)

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(シラカケ岩より)

そして蝉笹に登り着いたら、そのまま南のシラカケ岩へ。稜線でお花6割蕾尾4割ぐらいでしょうけど、それでも見事なのは花付きがよいからに他なりません。シラカケ岩は例のの地震以降登山者自体がが減っているせいか、この日も貸し切りでした。(^^)

ちなみにほぼ定点はこんな↑↑感じ。写真だと少々わかりづらいのですが、対岸の岩コブも今年は綺麗にピンクに染まってます。

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(大血川へ下る道の説明でしょうか・・・)

稜線は風が強かったものの、結局一時間ほどのんびりしたらお次は北の熊倉山へ向かったのですが、地味な山頂ながらGWは例年それなりに賑やかな熊倉山の山頂もこの日は先客さんが一人だけというかなり淋しい状況でした。

そんな訳で一息ついただけで聖尾根へ向かったんですけど、道中去年の記事でも触れた1307m峰附近から大血川へ下る道の「道標の写真」だけが↑↑なぜか貼り付けてあって、それによるとこの道は勝ちゃん新道というらしく、道中もいろいろ見所がありそうでちょっと興味が湧いてきました。ここはいつか歩かなければいけませんね。

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(両神山をバックに)

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(聖尾根1307m峰附近より)

そして1307m峰も見た目は寂しいですが、実際には尾根の脇の花が花付きも良く、おおよそ満開でこちらも見事でした。あと今年はヒカゲツツジもまだ咲き始めながらも花付きはこちらも良好。基本アカとヒカゲは花付きが連動しない傾向が強いんですけど、今年は去年と逆ながらも同じ傾向でした(笑)。

1308m峰より下では例の捲道の分岐がある1060m圏ピークの所が今年はちょっとは追いやすくなったかなぁ、とは思いますけど、う~ん。それでも聖尾根の下降は基本的に全くお勧めできない状況に変わりないと思います。

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(ヒカゲツツジも花付きは良好)

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(聖尾根下部の新緑)

その捲道を回って尾根上に戻ればあとは徐々に濃くなる新緑を愛でつつ尾根を下るだけ。植林が育って展望が悪くなっていた802m峰も間伐が入ったようで今年は良好でした。ここも来年以降はどうなるのかなぁ、と思いつつ聖山(聖岩)にも寄ってから三峰口駅へ向かいました。

しかしこの日は熊倉山も淋しかったけど、三峰口駅前も真冬のように閑散としていました。GWなのに。今は三峯の玄関口が西武秩父に移ってるんだろうけど、帰りの直通電車も立客で満杯になる例年の人出にはかなり及ばない感じで、帰路はちょっと複雑でした。そおいや4日の東日原も人出はあったんだけど登山者が極端に少なかったんだよなぁー。

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(聖山より・・中央やや右より奥の▲が熊倉山)

またかよ・・・と思われる向きもありましょうが、最後に今年もしつこく例年と同じ事を申し上げますと、今回のコースは登り下り共に道筋が不明瞭かつ急で、岩場も多く、「地形図とコンパスのみ」で確実な地形判断ができるスキルのある人向けのコースであって、お花目当てでガイド片手に安易に入れるコースでは決してありません。熊倉山は登山道/非登山道問わず今現在でも遭難の絶えない山です。この点を充分に留意されつつ、自らのスキルを冷静かつ謙虚に判断されて山歩きに臨まれることを切に願います。

ちなみに過去の様子はこちら。参考程度にどうぞ。(^_-)

2010年 【2010.05.04】
2009年 【2009.04.29】
2008年 【2008.05.04】
2007年 【2007.05.05】
2006年 【2006.05.03】
2005年 【2005.04.30】
2004年 【2004.04.25】
 
・・・・・☆
 
◆ 2011.05.08 (Sun)   晴 時々 曇
武州日野駅 06:50- 取付 07:35/07:40- 1003m峰 08:55- 1284m峰 10:10- シラカケ岩 11:00/12:00- 熊倉山 12:20- 1307m峰 12:40/13:00- 1165m峰 13:50- 802m峰 14:20- 聖山(725m峰)14:45- 三峰口駅 15:25
 

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【奥秩父・秩父・奥武蔵 2011】」カテゴリの記事

コメント

老少年さん、

去年の記事なので危うく頂いたコメントを見落とす所でした。レスが少し遅れてすみません。

レポ拝見しましたが珍しくお休みの時に酉谷別荘に行かれたのですね!今年は木の花が今ひとつな感じなのでアカヤシオの方も案じていましたがとりあえず一安心です。

植林の多いこの山域もこの時期は楽しいですね。おかげでボクのタイミングも決めることができました。ありがとうございました~。(^^)

投稿: komado | 2012.05.02 19:02

komadoさん、こんばんは!

komadoさんのこの時期恒例の宗屋敷尾根~聖尾根を、自分が登れるようになるのはいつになるのだろうかと思案しつつ、前回の登りでの偵察で気をよくし、ようやく今回宗屋敷尾根を下りに使いました。

 岩稜帯のアカヤシオツツジは3分咲き、ところどころ満開と言ったところで、思わず声が出るほど素晴らしい状態でした。1003mの南東斜面のものが満開でしたから、その上ももう少しで満開に・・・。いつかは聖尾根を使ってみたいと考えています。

投稿: 老少年 | 2012.04.30 19:37

こいずみさん、

ををを帰りの電車一緒だったんですね!
あの日は三峰口の駅前があまりに閑散としていて可哀想になってきちゃったので、おそば屋さんで結構飲み食いしてかなり酔っぱらっていたんですよ。

それはそうと相変わらずのコース取りのようですが(笑)ようやく歩けるようになったようでホッとしましたよ。これからは脚と折り合いをつけながらなんでしょうけど、楽しみにしてますね。

投稿: komado | 2011.05.16 21:23

AKIOさん、

あの写真は下り方向でわかるように貼ってあったので、登りだと全く気がつかないというのもわかるんですけど、写真が新しいのでもしかしたらGW中につけられた可能性もあるかも知れませんネ。

でもお陰でようやくあそこの道に興味が湧いてきました。他の気になる道をあわせて歩こうかと思います・・・いつか(汗)。

投稿: komado | 2011.05.16 21:19

komadoさん、こんばんは。
数時間後にシラカケ岩から同じ景色を見ていました。この日の東日原行きの1番バスは座れない程度には乗客がいたのですが、酉谷山の手前までに4組しか会いませんでした。
実は帰りの直通電車でkomadoさんをお見かけしたのですがお休みのようだったので、後でご挨拶をと思っているうちに私も眠ってしまいました。

投稿: こいずみ | 2011.05.15 21:24

Komado さん、こんばんは。

今年はこのサイトの「定点観測」を見てから行動しようと思っていたのですが、待ちきれず(?)に、連休中の平日2日(月)に行ってきました。登り聖尾根、下り城山コースです。連休中の天気がまずまずだったからでしょうか、同じような咲き具合でした。聖尾根はまだカタクリの花が結構咲いていました。城山コースもアカヤシオ、イワウチワがありこの時期は沢ぞいのコースより良い感じでした。
1307峰の大血川へのルート説明はあんなに大きいのに気がつきませんでした。それともこの連休中に設置されたのでしょうか?同じ色の大血川と熊倉山を指す道標はありましたが。分岐からみると、下りは尾根というより斜面を下る感じでところどころ赤テープが見えていました。

投稿: AKIO | 2011.05.13 20:32

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