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2011.05.25

新緑の世附・大栂から再びイデン沢の懐へ

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(イデン沢<菰釣沢>のひとコマ)

新緑の日原は当然素晴らしいけど、新緑の世附(世附川流域の山山)だってもちろん素晴らしい。去年に引き続いて今年ももちろん歩いてきましたヨ。で去年はブナ林の美しいシキリ尾根の辺りを歩いたので、今回(05/21)はこれまた出色のブナ美林でならす大栂周辺の新緑を見てみたく、

サガセ西沢から菰釣山に上がり、大栂へ南下したら南東尾根~東尾根を下り一旦城ヶ尾歩道に入ってイデン沢(菰釣沢)へ。それからイデン沢をそのまま下って忍橋に出たら、地蔵平、そして今回は屏風岩山西尾根の一つ西の枝尾根であるセギノ沢(関ノ沢・杉ノ沢)650m圏二俣中間尾根を辿って屏風岩山へ登り返すコースを組んで歩いてきました。

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(ツルシロカネソウ)

世附へ行く生命線となっている月夜野始発のバスがとりあえず?4月以降も生き残っていて一安心な道志入りも、久しぶりにおしり道下大先生に遭遇したりして楽しい道のり。ただ表では言えない突発的事由により(笑)今回はなぜか道の駅がある中山からのスタートでした。

通りがかるキャンプ場がとあるイベントで大盛況だったことに驚きつつ、そのまま菰釣山へ向かったのですが、ブナ沢の登山道がツルシロカネソウの花の道になっていたのはこれまたビックリ。要はニリンソウの代わり、なのでしょうかね。季節を変えて歩くことの重要さをのっけから思い知った道のりでした。

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(菰釣山山頂)

そんな訳で天気も宜しくとりあえず道のり自体はなかなか良いものだったんですけど、おそらく今年一番となる暑さに、菰釣山に着く頃には半ばグロッキー状態。それでも空気が乾燥しているせいか、少し休んだら身体も落ち着いて復活してきたところでまずは南の大栂へ向かいます。

徐々に枯れてきているとはいえスズタケの中に入ると気になるのがダニーのことなんですけど(笑)、乾燥した日が続いたせいでしょうか?ほとんど付かれなかったのには助かりました。お陰で咲き始めのトウゴクミツツバツツジをちらちら交えつつなブナ美林の逍遙を心底楽しめました。

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(大栂への道すがら・Part1)

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(大栂への道すがら・Part2)

同じ新緑でも晴れているとやはり輝きが違います。ボクが普段世附を歩いている寒い時期は木々の幹や樹形、そして枝振り、とある意味「素の姿」を愛でているのだと思うんですけど、木の葉が出ると林の表情が一変し、見慣れたはずの場所での見慣れない光景が広がっていて、とにかく新鮮です。

西の植林が惜しすぎる大栂山頂も、緑に覆われたせいなのか??どこどなく小さくなったというかちょっと狭くなったような錯覚すら覚えました。

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(大栂より菰釣山・・・は念じてください・笑)

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(大栂南東尾根のイタヤカエデではなくハリギリ

大栂で少し休んだら次は城ヶ尾歩道を目指すべく南東尾根に入ったんですけど、おそらく南東尾根を歩いたことのある人なら↑↑このY字の大木に見覚えのある人も多いと思います。

ボクはいつも裸木の時期しか歩いたことがなかったので、これは何の木なのかず~っと気になっていて、実はこれを調べるのも密かなミッションの一つでした。結果はイタヤカエデだったんですけど、よくよく考えてみたら日原でもたまに3m超の大物を見かけますね。そおいやこの木、Y字の股の辺りからギボウシが顔を出していたのがちょっと微笑ましかったです。(実はイタヤではなく、ハリギリでした。2013.03 追記)

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(城ヶ尾歩道に入ります)

なおも下って東尾根に入り、ひと下りすると現れる城ヶ尾歩道の薄い道形を拾って今度はイデン沢へ。

城ヶ尾歩道の方は相変わらず道形は薄いものの、地震の影響もなく主立った変化はなし、な状態。緑覆う時期のケヤキのご神木?に手を合わせて、ゆるゆる歩いて行くと、じきにイデン沢に降り立ちました。

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(イデン沢に降り立ちました)

紅葉のイデン沢も良かったけど、この時期もはやり素敵ですね。丁度お昼時だったので、程よい適地を探してランチにさせてもらいました。水流が近いとナゴみますねぇ。

今回もちょこっとお昼寝してから腰を上げて、城ヶ尾歩道をなおも追うのではなく、そのままイデン沢を下ります。

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(イデン沢のひとコマ・Part2)

じきに出る左岸側にある奥多摩の獅子口を想起させるような伏流水の湧く水場を過ぎてからが、遡行の妙味が薄いイデン沢の「それらしい所」で、それゆえに徐々に濃くなる緑の中をビブラムでゆるゆる歩くのが却って適しているのかも。

そんな楽しい「それらしい所」も840m圏の二俣辺りまで。浅瀬のあの荒れようではどうやら釣り師さんも入れてない?ようで??気兼ねなく歩けたのもまた良かったです。

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(忍橋が見えてきた)

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(この日の地蔵平)

のんびり歩いても小一時間程で忍橋に着いてしまい、ここから地蔵平までは林道歩き。富士見林道は相変わらずというか、昨秋の台風で崩れた箇所のデブリがより増えて、もはや山道のような箇所もあるぐらい。今後この林道に再び自動車の類が通る事って果たしてあるのでしょうか。。。

そんな訳でシカさん天国となっている林道を40分ほど下ると、地蔵平に出ます。

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(登りだしからいきなり・セギノ沢650m圏二俣中間尾根)

さて、地蔵平に出たらあとは二本杉峠越えか、屏風岩山越えの二択が基本なんですけど、この日はまだ時間に余裕があったのでとりあえず屏風岩山へ登り返すことにしたものの、毎度毎度西尾根を辿るのもさすがに飽きてきます。もちろん西尾根は良い尾根なんですけどね。

なので今回は西尾根の一つ西隣の枝尾根である、セギノ沢650m圏二俣中間尾根を歩いてみることにして、とりあえずなおも林道を歩いて尾根の取付を目指しました。

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(セギノ沢650m圏二俣中間尾根・中腹辺り)

10分ほどで中間尾根の取付に着いたら、ぐずぐずの斜面を登って尾根に取り付いたんですけど、雑木と植林に分けられた尾根をひと登りするといきなり伐り残されたと思しき立派なブナが出てくるのはさすが!というかその直後にモミやケヤキ、イヌブナの同じような立派な木が続いて、それから本格的な登りになる感じです。

植林の方もふた登りぐらいで間もなく切れ、それからは極端な大木こそ無いもののブナの立派な木々が次々現れるのはやはり西尾根と同じような感じの、こちらもなかなか素敵な尾根ですね。

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(屏風岩山西尾根上部)

そんな様子に気分を良くしつつ登っていくと、いつしか尾根が広がって本当に広々とした920m圏のピークで西尾根と合流。あとはひたすらに屏風岩山を目指したのでした。
 
そうそう、帰りは17時台のバスだったのでガラガラだろうと思っていたらなんと満員の臨時が先にやってきたので驚いたんですけど、そおいえば西丹沢は檜洞のシロヤシオがあったんですね。偶然ですがこの週にして良かったです。次の週だったらエラい事になってましたわ。。。

・・・・・☆
 
◆ 2011.05.21 (Sat)   晴
相模湖駅 06:30→ 三ヶ木 06:45/06:55→ 月夜野 07:35/07:50→ 中山 08:30- サガセ西沢ゲート 09:25- 菰釣山 10:20/10:35- 大栂 11:15/11:20- イデン沢1000m圏二俣 12:10/12:55- 忍橋 13:40- 地蔵平 14:20/14:30- 中間尾根取付 14:40- 西尾根合流(920m圏)15:20- 屏風岩山 15:45- 大滝橋 16:45
 

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2011.05.20

新緑の日原・ツツジ探して三ツドッケの辺りへ

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(シロヤシオ、横篶山東尾根下部ですでに満開)

先週末は新緑が盛りの上に天気も良かったので、↑↑のシロヤシオをお目当てに珍しく日原の連荘でした。

ということで翌日曜(05/15)は倉沢から塩地谷の巡視路~横篶山東尾根を登って横篶山に上がったら、なおも三ツドッケへ登り、それからアカヤシオも見たくて西のハナド岩に寄ってからハンギョウ尾根を下降。そして下の小川谷林道が通行止なので中段歩道経由で日原に戻るコースを歩いてきました。

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(サワグルミ、シオジの新緑見事な塩地谷の水源林巡視路)

この日は二番バスでの倉沢スタート。ボク以外に降りる人がいたことに驚きつつも先を行かせてもらい、さっそく林道をてくてく。魚留橋に着いたらさっそく塩地谷の巡視路に入ります。

足下のクワガタソウやフデリンドウを愛でつつしんどい植林帯を抜けると、シオジやサワグルミなどの渓畔林の新緑が眩しい道のりに変わって、ここからがこの道のハイライト。土曜の孫惣谷や小川谷はもちろん素晴らしいけど、狭いながらも塩地谷の辺りもこれまた素晴らしい。やはり新緑は晴れていると輝きが違うし、その中を歩いているだけで本当に元気が出ますねー。

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(東尾根下部より棒杭尾根の西斜面を見上げる)

茅尻沢を越えるとすぐ先が塩地谷小屋跡の広々とした素敵な緩斜面で、今回ももちろんここで休憩。心ゆくまでのんびりしたら来た道を戻り、茅尻沢を再び越えてから横篶山東尾根(の枝尾根)に取り付きました。

ひとりドキドキしながらひと登りすると、ををー出てきましたよ!シロヤシオ。去年は蕾が殆ど確認できなかったけど、今年は当たりといえるでしょ~な咲きっぷり。ちょうど満開だったのも幸運というか去年の鬱憤を晴らせた感じです。(^^)

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(横篶山東尾根のひとコマ・Part1)

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(トウゴクミツバツツジも咲き出した)

そんなシロヤシオが切れても、その先にはこれまた素晴らしすぎる新緑の自然林が続く段取り(実は中腹までは植林もあるんですけど・・・)。トウゴクミツバツツジも咲き出して、そんな新緑の尾根に彩りを添えています。

時折現れるブナやミズナラの大木も見事だけど、これまた時折現れる露岩もまた良いアクセントで、天気の良さと相まって、もうルンルン気分で歩いて行くだけです。

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(東尾根のひとコマ・Part2)

尾根を登るにつれ緑は徐々に薄くなり、周囲が芽吹きになる頃、あっけなくヨコスズ尾根の横篶山に到着。小広い山頂で少し休んだら、次は三ツドッケを目指します。

横篶山までは一人旅だったけど、この先は誰かいるだろ、と思っていたら一杯水までは本当に静かな道のりでこれは意外で嬉しかったかも。

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(ヨコスズ尾根上部は芽吹き)

さすがに一杯水から三ツドッケへ向かうと人とすれ違うようになりますが、それでも思いの外少ない印象で、着いた山頂も先客さんが二人のみと言った状況。

まずは周囲の展望を楽しみつつ息を整えたら、あとはもちろんシロヤシオの様子見です。今年は諦めかけていたバイカオウレンに間に合ったことに狂喜しつつ、周囲をチェックしてみると、周囲に咲いている白いお花はもちろんシロヤシオではなくオオカメノキ。

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(三ツドッケより北峰・オオカメノキが咲く)

肝心のシロヤシオはまだ蕾が堅く、ボクのレベルではこれが花芽なのかどうか判断つけられないんですけど、まぁ下のシロの花付きが良かったので今年はかなり期待できるでしょう(笑)。おそらく。

あと北側の開けた所から遠目にアカヤシオの咲いている場所がいくつか見つかったのが、今回一番の収穫でした。

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(ハナド岩より大栗尾根とアカヤシオ)

今回はランチも三ツドッケでとって、少しだけお昼寝したら、今度は長沢背稜/都県界尾根を西へハナド岩へ向かいます。

ハナド岩に寄ったのは一にアカヤシオですけど、こちらでは盛りは過ぎたものの、花付きはかなり良かったようですね。大栗尾根にもピンクのポツポツがかなり見えて思わず行きたくなってしまいましたが、今年のアカヤシオはもう充分に楽しんだので、ここは我慢してようやく下山開始です。

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(ハンギョウ尾根上部)

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(ハンギョウ尾根中部)

ハナド岩から来た道を戻ってハンギョウ尾根に入ると、すでに尾根上部でもミズナラの芽吹きが始まっていて、これからしばらくは徐々に緑濃くなるミズナラ林を楽しみながら降りる感じ。

ここもモノレールができてもうずいぶん経ちますし、この軌道自体がかなり目障りではあるんですけど、それでもここを定期的に歩いてしまうのはやはりハンギョウ尾根のミズナラ林が美しいからに他なりません。本当に惜しいわ。いつもそう思いながらこの尾根は歩いています。

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(中段歩道・カロー谷の辺り)

今回は1210m圏のピークから東へ降りてみたんですけど、すぐ先が植林で(笑)でも分岐からその植林までの間は本当に短かったけど、今回歩いて良かったと思わせるような自然林が広がっていてこれも収穫でした。

あとは適当に降り、じきに中段歩道を捉えたら、ひと下りでカロー谷でした。

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(中段歩道のひとコマ)

これまたサワグルミとシオジの緑が見事な小屋跡で少し休んだら、中段歩道をなおも追ったんですけど、いやぁ前回(2010.09.26)歩いた時はかなり歩きやすいというか今までで一番状態が良かったんですけど、一冬越えたらかなり荒れてきました。

実際の崩落箇所は増えているし、そうでない所でも道に土砂が積もりだして道自体に傾斜がついていたりと歩きづらい箇所も多く、通行には以前のように気を遣った感じです。結局去年の中段歩道の歩きやすさはまさに「ひとときの夢」だったようですね(笑)。

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(ヤマツツジ)

それでも新緑は当然見事だし、最後に狙っていたヤマツツジにも逢えて、これでこの日は狙っていた4種類のツツジをかなり久しぶりにその当日に見ることができて、それも満足でした。

でも三ツドッケでのんびりし過ぎたせいか、日原には予定よりもかなりオーバーして戻ってきてしまい、なぜか移転していた「みんなのいえ」に寄れなかったのが心残りかも。次はぜひとも寄れるような時間に降りたいですね。

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(中段歩道・カロー谷より南は道が再び荒れ始めている) 

ということで結局この日も酒屋でビールを買って外で飲んでたんですけど、まさか多摩moguさんがいらっしゃったとは全く気がつきませんでした。<(_ _)> でもこの二日間はほんとうに楽しく素敵な二日間を過ごせて幸せでした。この週末以降の天気を見てもそろそろ梅雨の走りのような感じもするので、これからしばらくは好天が少々貴重になるかも知れませんネ。
 
・・・・・☆
 
◆ 2011.05.15 (Sun)   晴
奥多摩駅 07:25→ 倉沢 07:45- 魚留橋 08:20- 塩地窪小屋跡 08:50/09:05- 横篶山(1289m峰)10:35- 三ツドッケ 11:20/12:40- ハナド岩 13:05- 中段歩道に出る 13:55- カロー谷 14:05/14:15- 東日原 15:50
 

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2011.05.17

新緑の日原・孫惣谷をゆるゆるひとめぐり

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(孫惣谷 ワサビ沢出合)

う~ん・・・新緑真っ盛りなこの時期の孫惣谷と小川谷はやっぱり外せないですネ。(^^)

ということで先の土曜(05/14)は久しぶりに孫惣谷の辺り。おろせ橋(八丁橋)を起点に孫惣谷林道~御供所(ごくうしょ)~孫惣谷の水源林巡視路でワサビ沢出合まで辿ったら、板小屋窪左岸尾根(以前のエアリアで水松山中尾根とされていた尾根)を登って水松(あららぎ)山に上がり、長沢背稜/都県界尾根を東へ行き、タワ尾根を下降。大京谷ノクビレまで降りた所でウトウ沢を降り、孫惣谷左岸の巡視路を採石事務所まで辿っておろせ橋に戻るコースを歩いてきました。

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(孫惣谷の水源林巡視路・水松谷の辺り)

さて今回は幸いにもおろせ橋歩き出しとはいえ、御供所までの林道歩きは結構急で道中は若干シンドめなんですけど、雲一つ無い快晴の許、新緑に染まりつつある山肌に咲き始めのヒメウツギやヤマツツジ、フジなどの花花を愛でつつ歩ける道中は思いの外楽しく、この道中でこの日の今後が決まっていたような気もします。

ゲートのかかる御供所に着いたら、ここから水源林巡視路に取り付かなければいけないのですが、相変わらす取付から荒れていて(笑)でも荒れているのはこの辺りだけで、取付の山ノ神に挨拶したら毎度のごとく甚だ徒労な大高捲きをこなして「今の水松谷の出合」へ向かいます。

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(孫惣谷の巡視路・荒れている箇所が増えた)

そしてじきに「今の水松谷出合」に出る直前でようやく自然林に変わると、ここから一気に別世界へ。今が盛りな木々の新緑に日差しが燦々と降り注いで、周囲が一斉に萌えるような様子にもう言葉も出なくて。。。

あとはそんな緑を愛でつつゆるゆる歩いていくのみです。

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(カツラの新緑)

とはいえ水松谷から水松山中尾根(南東尾根・エアリアでもようやくこちらを「中尾根」に修正しましたね!)を乗越して以降の巡視路は崩落が進んだ箇所が増えて一頃よりも荒れてきており、このまま放置が進むと通行自体が少々難しくなるかも知れません。

新緑を愛でつつそんな崩落箇所を慎重に越えていくと、まもなくトップの写真にもしたワサビ沢の出合に到着。ここはいつ訪れても素敵な所だけど、でもこの日は特に素晴らしかった。後の板小屋窪左岸尾根の登りに備えて休憩していても、ここで打ち止めにしてしまいたくなってしまうほど。

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(板小屋窪左岸尾根の登りしなより梯子坂ノクビレの辺り)

それでもそんな気分を振り払いつつ、北へせり上がる板小屋窪左岸尾根に取り付くと、のっけからの急登がかなりしんどいですが、ぐんぐん高度を上げていくせいかそれが新緑の森の中から浮き上がるようにも感じられて、ちょっとカイカンだったりして。

そんな急登が落ち着くと尾根は一転してモミやツガ、そして植えたのか天然なのかはわからないヒノキなどの黒木に覆われたのは以前から遠目で見ていてわかっていたのですが、登っても登っても黒木の林が続いたのはちょっとした驚き。

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(左岸尾根は終始黒木の林が続く)

そしてその黒木の中に立派なミズナラやダケカンバが混じる感じなんですけど、ミズナラは斜面のせいなのか個性的なのが多かったです。

登っていくうちに黒木ながらも尾根の雰囲気が少し変わったなと思ったら、どうやらツガからコメツガに変わったようで、それからふた登りぐらいで右手から中尾根と合流。まもなくカラマツ植林に変わると縦走路を突っ切り、水松山に着きました。

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(コミヤマカタバミ・咲き始めた)

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(長沢背稜/都県界尾根・まだ芽吹き始め)

この日は風が強く、水松山の広い二重山稜の窪地でランチになったのはもくろみ通り?というよりラッキーでした。おかげで風を気にすることなくのんびりでき、しかもお昼寝つきです。

しかしそうこうしているうちになんか曇ってきてしまったので、腰を上げて稜線を東へ行くと、ここからはちょっとしたお花畑。まだダメだと思っていたコミヤマカタバミが咲き始めていたのに喜んでいたら、エンレイソウにシロバナエンレイソウ、そしてウスバサイシンは言われるまで気がつかなかったなぁ。。。

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(ヘリポートより両神山方面)

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(タワ尾根上部・アセビが咲き残っている)

ちょっとしたお花見を終えたらヘリポートを越えて、タワ尾根を下降。こちらはまだ咲き残っていたアセビが見事でした。あまり言う人がいないと思うんですけど、今年はアセビもかなり花付きが良かったのではないでしょうか?

そして大京谷のクビレに降り立ったらお目当ての花を探すも当然の事ながらまだ蕾。今回は時間も少ないのでクビレからウトウノ頭へは上がらず、久しぶりに左のウトウ沢を下りはじめます。

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(ウトウ沢のひとコマ)

ウトウ沢は巡視路までだと短いけど涸沢をそのまま下るのは楽しいですね。降りるにつれ徐々に濃くなる緑にワクワクしてくると、今度は立派なカツラやシオジが目に付くようになって、そんな雰囲気にウトウ沢を横切る巡視路を危うく見落とす所でしたよ。

それでもなんとか巡視路を捉えたらあとは採石事務所を目指す段取りで、ここから先はお気楽に歩けるだろうと思っていたら、こちらも荒れた箇所が少々増えましたでしょうか。それでもここで再び日差しが入るようになって、西日に輝く自然林や新緑のカラマツ林は朝とはまた違う風情でこれもまた素晴らしく、上々のフィナーレでこの日の山行きを締めくくったのでした。

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(孫惣谷左岸の巡視路のひとコマ)

しかし今の時期はどこを歩いても楽しめるものだと思うんですけど、この日は天気と新緑が5月に入ってようやく噛み合った感じですね。この日の山行きが素晴らしすぎたので、実は珍しく連荘で翌日も日原を歩いたのでした(笑)。
 
・・・・・☆
 
◆ 2011.05.14 (Sat)   晴 時々 曇
おろせ橋(八丁橋)07:45- 御供所 09:10- ワサビ沢出合 10:55/11:15- 水松山 13:10/14:10- ヘリポート 14:50- 大京谷ノクビレ 15:45- 巡視路に出る 16:25- 採石事務所 17:20- おろせ橋 18:00
 

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2011.05.12

アカヤシオを愉しむ熊倉山

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(今年は久しぶりに花付きが良い・宗屋敷尾根1284m峰附近)

いやぁ今年のアカヤシオは今までの様子から久しぶりに期待出来そうだったので、先週末の天気が本当に気がかりだったんですけど、日曜(05/08)は上手い事晴れてくれてホッとしましたよ。(^^;;;

ということで今回は毎年恒例となっているアカヤシオのお花見で、宗屋敷尾根~熊倉山~聖尾根のお馴染みコースをのんびり歩いてきました。

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(足下も彩るアヤカシオ・1008m峰附近)

今年もタクシーは使わず武州日野駅からてくてく宗屋敷尾根の取付まで歩いたんですけど、麓から山肌に咲くアカヤシオのピンクをポツポツ確認できたなんてホントに久しぶりの事。初っぱなからもうそれだけでテンションが上がっていましたね(笑)。

駅から40分ほど歩くと出る取付の山ノ神に挨拶したらさっそく尾根に取り付き、植林の中をせっせと登ると1003m峰辺りからアカヤシオがぼちぼち出てきます。意外や低い所でもお花がまだ綺麗に残っていましたが、さすがにこの辺りでは盛りは過ぎていて、でもそのお陰で頭上でも足下でもお花を楽しめるのでこれはこれで悪くないです。

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(宗屋敷尾根中部のひとコマ)

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(熊倉山をバックに)

アカヤシオが途切れても足下にはヤマザクラの花びらが散らばっていて、これもなかなか趣がありますね。そうこうしているとカタクリやイワウチワもぼちぼち目に入ってきますが、こちらは盛りちょい過ぎぐらいでしょうか。

それでも今回はアカヤシオが見事過ぎました。「大」はつけられないけど久しぶりの当たり年。これぐらい咲いているとのんびりしてしまう上にいろいろ寄り道してしまうので、歩くペースがなっかなか上がりません。

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(シラカケ岩辺りを見上げるとアカヤシオの花の色がわかる)

おかげで今回はトップの写真にもした1284m峰附近が一番の盛りで、ここ数年はこのピークに上がっては毎年のようにガッカリしていた事もあって、久しぶりの咲きっぷりに喜びも一入でした。

1284m峰を過ぎてからはしばらくお花見が続き、1370m圏の岩コブへの登りや北鞍部へのギャップに降りる辺りは地震の影響もなく順調に通過。そのギャップから宗屋敷尾根のピークである蝉笹への登りにさしかかるとお花に蕾が徐々に混ざってくる感じです。

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(稜線は見頃に入った・蕾も多いので今週末もOK)

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(シラカケ岩より)

そして蝉笹に登り着いたら、そのまま南のシラカケ岩へ。稜線でお花6割蕾尾4割ぐらいでしょうけど、それでも見事なのは花付きがよいからに他なりません。シラカケ岩は例のの地震以降登山者自体がが減っているせいか、この日も貸し切りでした。(^^)

ちなみにほぼ定点はこんな↑↑感じ。写真だと少々わかりづらいのですが、対岸の岩コブも今年は綺麗にピンクに染まってます。

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(大血川へ下る道の説明でしょうか・・・)

稜線は風が強かったものの、結局一時間ほどのんびりしたらお次は北の熊倉山へ向かったのですが、地味な山頂ながらGWは例年それなりに賑やかな熊倉山の山頂もこの日は先客さんが一人だけというかなり淋しい状況でした。

そんな訳で一息ついただけで聖尾根へ向かったんですけど、道中去年の記事でも触れた1307m峰附近から大血川へ下る道の「道標の写真」だけが↑↑なぜか貼り付けてあって、それによるとこの道は勝ちゃん新道というらしく、道中もいろいろ見所がありそうでちょっと興味が湧いてきました。ここはいつか歩かなければいけませんね。

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(両神山をバックに)

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(聖尾根1307m峰附近より)

そして1307m峰も見た目は寂しいですが、実際には尾根の脇の花が花付きも良く、おおよそ満開でこちらも見事でした。あと今年はヒカゲツツジもまだ咲き始めながらも花付きはこちらも良好。基本アカとヒカゲは花付きが連動しない傾向が強いんですけど、今年は去年と逆ながらも同じ傾向でした(笑)。

1308m峰より下では例の捲道の分岐がある1060m圏ピークの所が今年はちょっとは追いやすくなったかなぁ、とは思いますけど、う~ん。それでも聖尾根の下降は基本的に全くお勧めできない状況に変わりないと思います。

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(ヒカゲツツジも花付きは良好)

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(聖尾根下部の新緑)

その捲道を回って尾根上に戻ればあとは徐々に濃くなる新緑を愛でつつ尾根を下るだけ。植林が育って展望が悪くなっていた802m峰も間伐が入ったようで今年は良好でした。ここも来年以降はどうなるのかなぁ、と思いつつ聖山(聖岩)にも寄ってから三峰口駅へ向かいました。

しかしこの日は熊倉山も淋しかったけど、三峰口駅前も真冬のように閑散としていました。GWなのに。今は三峯の玄関口が西武秩父に移ってるんだろうけど、帰りの直通電車も立客で満杯になる例年の人出にはかなり及ばない感じで、帰路はちょっと複雑でした。そおいや4日の東日原も人出はあったんだけど登山者が極端に少なかったんだよなぁー。

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(聖山より・・中央やや右より奥の▲が熊倉山)

またかよ・・・と思われる向きもありましょうが、最後に今年もしつこく例年と同じ事を申し上げますと、今回のコースは登り下り共に道筋が不明瞭かつ急で、岩場も多く、「地形図とコンパスのみ」で確実な地形判断ができるスキルのある人向けのコースであって、お花目当てでガイド片手に安易に入れるコースでは決してありません。熊倉山は登山道/非登山道問わず今現在でも遭難の絶えない山です。この点を充分に留意されつつ、自らのスキルを冷静かつ謙虚に判断されて山歩きに臨まれることを切に願います。

ちなみに過去の様子はこちら。参考程度にどうぞ。(^_-)

2010年 【2010.05.04】
2009年 【2009.04.29】
2008年 【2008.05.04】
2007年 【2007.05.05】
2006年 【2006.05.03】
2005年 【2005.04.30】
2004年 【2004.04.25】
 
・・・・・☆
 
◆ 2011.05.08 (Sun)   晴 時々 曇
武州日野駅 06:50- 取付 07:35/07:40- 1003m峰 08:55- 1284m峰 10:10- シラカケ岩 11:00/12:00- 熊倉山 12:20- 1307m峰 12:40/13:00- 1165m峰 13:50- 802m峰 14:20- 聖山(725m峰)14:45- 三峰口駅 15:25
 

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2011.05.07

日陰名栗峰を一山として歩く

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(坊主谷 中ノ谷出合・中央が中ノ谷左岸尾根)

GWも後半に入って山でも新緑の時期になりましたね。そんな訳で三連休中日のみどりの日(05/04)は久しぶりというかようやくとなる日原・石尾根周辺で、今回は峰谷から坊主谷と中ノ谷の中間尾根たる中ノ谷左岸尾根を登路にとって日陰名栗峰に上がり、ヤケト尾根を下って日原に出るという日陰名栗峰を南北に縦断するコースを組んで歩いてきました。

今回は峰谷歩き出しなので出足が遅めだったんですけど、この時間になると電車もバスもさすがに凄い人出ですね。青梅線でいっきさんと会ってなければイヤになってましたよ(笑)。でもこの日一番驚いたというか愕然としたのが奥多摩湖の水の少なさで、湖畔もさることながら普段は湖水で埋まっている峰谷川が広々とした砂礫の中、細々と流れるただの小川と化していたことでした。

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(中ノ谷出合へ向かおうとしたらいきなり・・・)

そんな訳で立ちっぱなしのまま峰谷に着いたら、準備をしてさっそく出発。今回は坊主谷を歩くので三沢橋の分岐を過ぎればあとは当然のごとく一人旅で、ここからようやく山歩きだぁと言う気分になれます。

でも・・・とっても悪い子な事に今回左岸尾根の取り付けでもある中ノ谷の出合までは全くのノープランで(笑)、さてどうやって中ノ谷の出合に出ましょうかねぇ?と思案しつつ林道を終点まで歩いてみたものの、その先に踏跡らしきものが全く見当たらなかったのでのっけから適当にトラバースを敢行。しかしすぐ先の沢でいきなり↑↑これでした。。。

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(坊主谷右岸の径路・道形は薄く、万人向けではない)

ただその沢筋の対岸の上目には植林帯が見えるので、とりあえずそこを目標にその甚だ宜しくない崩落斜面の渡れそうな所を慎重に選びながら登りつつ、そして渡るような感じ。実際丸腰での通過はかなり危険ですね。

そんなトラバースも4mほどの滝まで上がって来たところでようやく一息。休憩中、周囲をよく見てみるとなんか薄い道形らしきものが上流方へ延びている事に気がついて、これは・・・と思いつつさっそく辿ってみた所、奥へ行くに従い徐々にそれらしい踏跡に変わって、狙っていた植林帯の下端を通りがかる頃にはそれなりに明瞭な径路に変わっていました。

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(中ノ谷左岸尾根・こちらもツガにアセビの尾根)

その植林帯も間もなく抜けて、次に大岩を横切るともう登る予定の中ノ谷左岸尾根の末端部が間近に見えており、これはウマいこと中ノ谷の出合へ行けそうだゾ!と思い始めた途端、出合を前にまたまた甚だ宜しくない崩落斜面に阻まれましたが、それをなんとか渡りきるとピタリと中ノ谷の出合に降り立ちました。

中ノ谷出合は左の中ノ谷が広大なワサビ田跡になっており、今辿ってきた荒れた径路はおそらくこのワサビ田の仕事道なのでしょう。今回はここまで来れば仕事はあらかた終わったようなものだし、出合の雰囲気もいいのでパンを食べつつちょっとだけまったり。それから目の前の左岸尾根の取り付きました。

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(幹周りおおよそ5mストレートの立派な大栂)

のっけの急登がなかなかしんどいのですが、岩屑混じりの尾根上にアセビや2・3mクラスのツガが林立しているという、もはや峰谷川流域特有の??といいたくなるような林相で、藪も全くなく周囲の木々を愛でながら歩けます。

途中、アセビとミツバツツジが豪華に咲く一角があったり、↑↑のような幹周りおおよそ5mストレートで伸びているぶっとい大ツガがいたりと、足下の花がほとんど無い分こういう楽しみがありました。(^^)

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(ツガ林が続き、なかなかスズタケが出てこない)

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(尾根上部にさしかかるとようやく枯れたスズタケが出てくる)

左岸尾根を登っていて驚いたのが登っても登ってもお約束のスズタケがなっかなか出てこないことで、尾根左上手に日陰名栗峰東峰のランチ場が見えるようになると、ここでようやく枯れたスズタケが出現。

するとこれまたようやくツガ林を抜けて周囲には立派なブナやミズナラが目につくようになってきましたが、尾根上には比較的明瞭な切り開きが通っているものの、肝心のスズタケが倒れまくっていてそう簡単には歩かせてもらえません。

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(日陰名栗峰より鷹ノ巣山)

それでもそんなスズタケを分けつつ乗り越えつつのろのろ登っていくと、やがて右手から植林帯が合わさってじきに石尾根縦走路に飛び出しました。ここまで来ればあとは日陰名栗の南尾根と同様の防火帯が切られた尾根というか斜面を登って山頂へ向かうだけ。

行きがけのバスが混んでいたので日陰名栗峰東峰のランチ場にも誰かいるかもと思っていたら、実際にランチ場に着くと誰もいません。天気も展望も今ひとつでしたが、石尾根の防火帯はいつ訪れても気持ちがいいですね。心底のんびりできますよ。

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(ヤケト尾根上部はコメツガの立枯れが進み、明るい)

そんな気持ちよさにちょこっとお昼寝もしつつ休憩を終えたら、次はそのままヤケト尾根を下り始めます。

ヤケトの主尾根を歩くのは何年ぶりかなぁ??とにかくスズタケの枯死が進んで歩きやすくなっているのは当然のこととして、こちらも北面のコメツガの立ち枯れが進み、周囲が明るくなって雰囲気が変わりましたね。

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(ヤケトももはや和みの尾根と化したか??巡視路のやや上辺り)

そんな訳で下るにつれ尾根が広がると、周囲の自然林を愛でつつ広い尾根上をあちこちウロウロできるようになっていた事に驚いてしまいました。こんなの一昔前だったらスズの密藪に阻まれて絶対に無理だったのに。

もはやヤケト尾根は酉谷の右岸流域の尾根群と同様に、密藪の尾根から和み系の尾根に変貌しつつあると言う事なのでしょう。おかげで寄り道が過ぎて尾根中腹を横切る水源林巡視路に出るのに思いの外時間がかかってしまいました。

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(1247m峰附近の緩斜面・Part1)

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(1247m峰附近の緩斜面・Part2)

んで今回は巡視路は歩かず、久しぶりになおも尾根伝いに降りたんですけど、実はここからがこの日のハイライトで、カラマツの植林に挟まれた尾根上の狭い自然林が下るにつれ徐々に広がり、どう考えても素通りなんてできない素敵な緩斜面に変貌したのは全くの想定外。

もちろん周囲のスズタケは枯れている訳ですから周囲を歩き回るのに支障なんてなく、

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(1247m峰附近の緩斜面・Part3)
 
 
ヤケト尾根さん、今の今まで侮っていて本当にごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい・・・
 
 
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(巡視路に入ると地震の影響もあったが通行できる)

と一人うわ言のように発しながら、ボーゼンと周囲を彷徨っていたと思います(笑)。

そんな素敵な緩斜面もカラマツ植林に変わるとそろそろ終わりも間近で、その植林を抜けると今度は新緑美しい自然林に変わって、まもなく尾根下部を横切る水源林巡視路(新道)に出ました。

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(日原川本谷にかかる吊橋)

巡視路に出ればあとは巡視路を辿って日原川本谷にかかる吊橋へ下る段取り。途中、一箇所だけ地震の影響か崩れている箇所があったものの、徐々に濃くなる緑にまだまだ見事だったミツバツツジを愛でつつ吊橋へ駆け下ったのでした。

しかし、日陰名栗峰の南北縦断というのは過去にもやっていたので、実のところ今回は登りの中ノ谷左岸尾根の様子がわかればイイやぐらいに思っていたのですが、下りのヤケト尾根には本当に参りました。その広い形状は個人的には好みでもあるはずだし、以前はスズタケが濃かったせいもあるんですけど、尾根中腹はカラマツ植林が大半で個人的に見る所なしと決めつけていたのは本当にお恥ずかしい限りです。

とにかく先ほども書きましたけどヤケト尾根はすでに和みの尾根に変貌しつつあるようですネ。
 
・・・・・☆
 
◆ 2011.05.04 (Wed)   晴 時々 曇
奥多摩駅 07:50→ 峰谷 08:30- 林道終点 09:30- 中ノ谷出合 10:00/10:10- 石尾根縦走路 12:05- 日陰名栗峰 12:20/13:05- 尾根中腹の巡視路 13:50- 尾根下部の巡視路(新道)14:45- 吊橋 15:00- 東日原 15:55
 

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2011.05.01

お花探して、川苔山と大丹波川と、欲張って棒ノ折山まで

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(足毛岩のアカヤシオ満開・今年は普通に咲いてました)

今年は珍しく例年並み(しつこいようですが「近年」ではない)にお花の開花が進んでいるので、芽吹き前の日原よりはやはり川苔山周辺のアカヤシオとお花の方に行ってしまいました。(^^;;;

ということでGWの山行き第一弾(04/30)は川苔谷から川苔谷770m圏左岸尾根を辿って足毛岩、川苔山に上がったら獅子口に降りて、先週も歩いた大丹波川を下って登山口に出て・・・ここで終わりではなく、それからまたまた欲張ってここで長尾丸山南尾根を登り返して都県界尾根を棒ノ折山(棒ノ嶺)まで行き、白谷沢を降りてさわらびの湯に出るコースを歩いてきました。

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(川苔谷のひとコマ)

さすがにGWとなると凄い人出ですね。しかもその時期に川苔谷を歩くのですから人が多いのは当たり前、なんですけど、直接川苔山へ登れるウスバ尾根は植林が多すぎて個人的には積雪期以外歩きたくないので、個人的にできる対応と言ったらさっさと歩くこと(笑)。

でも川苔谷の道はいつ歩いても素敵な道ですね。しかも細倉橋までちょっと速く歩いたお陰でここは新緑を楽しみながら歩けました。とはいえここは人の通りの絶えない道なのでこれから変な尾根を登るヤツに附いてこないように、通りがかるハイカーを先に行かせて、人がいなくなったのを見計らって770m圏の左岸尾根に取り付きました。

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(川苔谷770m圏二俣左岸尾根・下部は露岩が続く)

左岸尾根は露岩や岩屑の散らばるアセビの痩せ尾根といった感じで、この様子は・・・と思い始めた途端に少ないながらもやはりいましたアカヤシオ。川苔谷を歩いているときにそれっぽく見えたのはもしかしたらこの尾根に咲いていたのが見えていたのかも知れません。

とはいえ登りだしの好ましさも、ある程度登っていくとやはりというか植林帯に突入。尾根は登るにつれ急になっていき、ただひたすらに登り詰めるしかない感じですが、それも今は表向き廃道となっている横ヶ谷とウスバ乗越を結ぶ巡視路を突っ切ると、二頑張りぐらいでウスバ乗越からの捲道と合流しました。

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(足毛岩より遠く鷹ノ巣山)

捲道に出れば足毛岩の肩はすぐ近くで、去年のアカヤシオがかなり酷い状況だったのでちょっとドキドキしながら肩から足毛岩へ向かうと、今年はちゃんと咲いていましたよ。しかも満開寸前の一番良い状態。

そんな様子に心底ホッとしつつお花を愛でつつ周囲を一回りするというか、足毛岩自体が急峻な岩コブなので深入りしるぎると大ケガでは済まなくなるんですけど、それでもついつい花が固まっている方を追ってしまいますね。みなさまもくれぐれもご注意の程を。

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(川苔山附近はカラマツが芽吹き始めた程度)

そんな花をボーっ眺めつつパンを食べたら、肩に戻って一路川苔山へ。

20分ほどで着いた山頂はさすがに川苔ですね、すでに10人近くの先客さんがおり、しかも展望も今ひとつなので一息ついただけで直ちに下山??開始(笑)。とりあえず蕎麦粒山方面へ向かいます。

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(稜線のアカヤシオは一部咲き始めたけど、蕾も好きなので・・・)

さすがに稜線のアカヤシオはポツポツ咲き始めといった感じでしたが、花付きは悪くないです。でもアカヤシオは蕾も美しいんですよねぇ。もう何度も言ってるけど、この鮮やかなピンクってホントに自然のものとは思えません。

しかも途中では散りかけながらもマンサクの花も見つかって、これには狂喜してしまいました。マンサクこそ今年は本当に諦めていましたから、まさかGWに間に合うとは。。。

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(一週間でここまで変わりました・大丹波川のひとコマ)

そんな散りかけのマンサクに気をよくしたら(笑)、今回は踊平へ向かわずに直接獅子口へ下る道を下りました。最初は植林下の道から、周囲が新緑に染まりつつある雑木林に変わるとじきに先週も訪れた獅子口で、今回も頃合いが良いのでここでランチとなりました。水が良いとカップラーメンがんまい。(^^)

そしてランチを終えたら先週同様大丹波川の道を下りましたが、一週間違うと緑の進み具合がわかって面白いですね。↑↑の画像、定点ではないですけど先週のと比べられそうなので。。。

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(大丹波川のお花達・・・の一部)

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(曲ヶ谷出合)

あとお花の方はニリンソウが満開で、先週見かけたお花にプラスしてシロバナエンレイソウにナガバノスミレサイシン、ミヤマハコベ、ツルキンバイ、マルバスミレあたり。あっそうそう、アズマイチゲは天気のせいもあるのでしょうが一株だけ半端に咲いているのがなんとか見つかりましたぁ。

曲ヶ谷出合附近からのアカヤシオも盛りは過ぎたもののまだ見事で、今回はその後も寄り道せずにおとなしく林道の通る登山口に上がりましたが、実は寄り道はこれからで(笑)そこからなおもというかそのまま長尾丸山南尾根に取り付きました。

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(雁掛沢を挟んだ芽吹く両岸の山肌)

長尾丸山南尾根はわかっちゃぁいましたが、全編植林下の尾根でただひたすらに登るだけ。ただ山頂が近づく頃に出てくる尾根上を塞ぐ巨岩がこの尾根唯一のアクセントで、それを右から捲くと都県界尾根の捲道を突っ切り、長尾丸山に飛び出しました。

ここまで来ればあとは棒ノ折れ山を目指すだけで、満開のヤマザクラを愛でつつ芽吹き始めた稜線をゆるゆる行くと、諦めていたカタクリも盛りは過ぎたもののまだまだ健在。

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(都県界尾根・芽吹き始めてきた)

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(棒ノ折山山頂)

都県界尾根が本当に静かだったので、棒ノ折山はどうかなぁと思ったんですけど、さすがにここは人気の山15時前だというのに20人近くはいたでしょうか。それでも広い山頂なのでこれだけの人数ではスッキリしてますね、と思いかけてまわりをよーく見てみると山頂の北側が整理されて本当にスッキリしていたんですね。

しかし本当に驚いたのはこれからで、休憩を終えて下山を始めるとすでに15時を大きく回っているというのにまだ上がってくる人達がかなりいたことでした。しかもみんな軽装というかいわゆるハイキングとかピクニックの延長みたいな感じで歩くペースも遅いし、あの人達は一体何時頃下山できたのでしょうねぇ。。。

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(トウゴクサバノオ)

さて、今回ここまで欲張って白谷沢を下ったのは最後に↑↑に逢いたかったから。(^^)

最後のお目当てに逢えたら、あとはお花愛でつつ新緑愛でつつ滝を見つつ、さわらびの湯を目指したのでした。

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(白谷沢のひとコマ)

しかし朝の奥多摩と違って帰りのさわらびの湯は人出が今ひとつな感じでした。というか今回も若めの人の割合がかなり高く、帰りのバスなんてオッサンはボク一人だけ。まぁ山ブームのせいもだろうし、先週も書きましたけど地震以降山に入ってないのは実は中高年ばかりなのでは?と思ってしまったのでした。 

・・・・・☆
 
◆ 2011.04.30 (Sat)   曇 時々 晴
奥多摩駅 07:25→ 川乗橋 07:40- 細倉橋 08:15- 尾根取付 08:40- 足毛岩 09:40/10:00- 川苔山 10:20- 獅子口 11:10/12:05- 曲ヶ谷出合 13:10- 登山口 13:25- 長尾丸山 14:10- 棒ノ折山 14:55/15:10- 岩茸岩 15:30- 白谷沢登山口 16:25- さわらびの湯 16:45
 

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