雑木林美しき楢山沢から高畑山へ
(楢山沢上流部で見かけた炭焼跡)
しかし彼の大地震後の計画停電で山はしばらく無理かなぁ?と思っていたら、思いの外早く・・・休日のみですけど・・・公共交通機関もそれなりに動くようになって、こちらの心身も落ち着いてきてようやく山歩きをする気にもなってきました。
でも先週の降雪で世附の廃道探訪がまたXになってしまったので、ならばお花の様子見で前道志でも、ということでも今回(03/27)は秋山側の楢山沢を詰めて高畑山へ上がり、それから前道志の主稜を東へ舟山まで辿ったら、少し戻って北へ延びる大平沢 コゴマ沢右岸尾根を降りて梁川駅に戻るコースを組んで歩いてきました。
(雛鶴神社)
さすがに大地震の後と言う事もあって電車もバスもハイカーは少ないですね。そうそう、行きがけに駅前の自転車置場で山の格好をしていたのが気に触ったのか職員さんにちょっと嫌味を言われましたが、同調圧力なんてクソ食らえ!ですよ。あほらし。
そんな訳でバスも終点の無生野まで乗ったのは私一人で、バスを降りたらさっそく歩き出したんですけど、去年(こちらでは未報告。楢山沢~楢峠~高畑山~倉岳山~トヤ山北尾根 <2010.03.22>)の無生野の辺りは梅が満開だったのに今回はまだ蕾。ちょっと嫌な予感をもちつつ雛鶴神社に参拝して、今回も奈良山林道に入ります。
(フサザクラ・咲き始めた)
麓の梅が蕾だったので花は期待薄かなー、と思っていたら道中なんとか咲き始めのフサザクラに逢えました。もちろん今年お初です。(^^)
やがて林道の終点に着いたらそのまま楢山沢に降りるとすぐに二俣で、植林下の滝の掛かる左が去年歩いた楢峠へ繋がる枝沢。なので今回は右の本谷を歩いたんですけど、周囲の雑木林の素敵な雰囲気に去年訪れた時から次は本谷の方を歩こうと決めていたのでした。
(楢山沢のひとコマ)
ということで落ち葉を踏みつつV字状の狭いながらも明るい沢をルンルン気分で詰めていくと、じきにトップの写真の炭焼跡を過ぎ、そこからひと登りで早くも水はなくなってしまいましたが、沢の両側にはこれまた素敵な雑木林が広がっています。
そして沢筋に灌木が茂りだした所で左岸側の斜面を捲き気味に登っていくと、ここでようやく黄色いダンコウバイのお出まし。この標高でもまだ咲き始めのものもあって花は「近年では遅め」ですね。
(楢山沢のツメから左岸側へ避けた辺り)
なおも登っていき、前道志の主稜と雛鶴峠からの吊り尾根を結ぶショートカット道の辺りにも炭焼跡がありました。結局この辺りの雑木林は薪炭林の名残なのでしょうね。
もうここまで来ると高畑山は間近で、急なツメを登り切ると丁度吊り尾根の合流点に飛び出しました。すぐ隣が高畑山なのですが、朝見えていた富士はすでに消えかけていたので、すぐに踵を返して倉岳山へ向かいます。
(白谷ノ丸~大峰の稜線は白い・天神山より)
前道志の稜線でダンコウバイが咲き始めでは野の花はまだまだで、今回はスミレすら見つかりません。でもこれは寒くて花が異常に遅れているというより近年の春が異常に暖かすぎるだけで、ひと昔前だったらこんなものだったと思います。
そして今回は倉岳山の山頂でランチをとったのですが、人出はもちろん普段よりは少ないけど、山頂には常時複数のハイカーがいる状態だったのは交通の便の良さもあるのかも知れません。これにはちょっと驚いたのと同時に、ホッともしました。
(前道志主稜・細野山を過ぎた辺りか)
(ダンコウバイは見頃)
のんびりランチを終えてから稜線をなおも東へ行くと、この先からは人の気配が一気に消えてあとは一人旅。雑木林を愛でつつ、花を探しつつ細野山、鳥屋山、そして舟山まで来たら再び踵を返して、今回の準メインでもある大平沢 コゴマ沢右岸尾根の下降に移ります。
下降に採るとこの右岸尾根との分岐が若干わかりづらいかも知れませんが、うまく北へ延びる尾根を捉えれば、まずは塩瀬沢の枝沢のツメでもある広い雑木の緩斜面のお出まし。
(大平沢 コゴマ沢右岸尾根上部の緩斜面・バックは713m峰)
その緩斜面の様子に思わずこのまま塩瀬沢を下るもの良いかも、と思いかけましたが(はなねこもいるし)、それをこらえて713m峰に登り返すと、こちらの尾根もなかなかの雰囲気。
713m峰を過ぎると尾根は時折露岩を交える急な痩せ尾根に変わって、これも良いアクセントです。途中トラロープがフィックスされていたのには驚きましたけど、その先から尾根に西側が幼木の植林帯になったお陰で開けている感じなのも悪くないですね。
(右岸尾根中部は西側の見晴らしが良い)
(アブラチャン)
でも植林が少ないのがこの尾根の一番良い所で、514m峰から西と東どちらの尾根を降りるかかなり悩んで西の尾根を採ったんですけど、さすがにしばらく下ると植林に変わって、最後はアズマネザサの藪を突破して車道に降り立ちました。
ここまで来たらあとは車道を辿って梁川駅へ向かうだけ。秋山側では蕾が多かったフサザクラはアブラチャンは標高が低いせいかこちらでは満開。でもこの道中で一番の収穫だったのが沢に架かる橋でその沢の名前がわかった事でしょうか。
(降りてきた右岸尾根を振り返る・梁川大橋より)
そして梁川大橋に着くと今さっき降りてきた右岸尾根を一望できるんですけど、あーっ!なんと514m峰からは東の尾根を採れば最後まで植林が縁なく降りられそうなのがわかったのはガッカリ。でしたけど、この尾根の枝尾根たちはみんなそれなりのスケールがあるので、また気の向いた時用にとっておく事にしました。(^^)
・・・・・☆
◆ 2011.03.27 (Sun) 晴 時々 曇
上野原駅 08:28→ 無生野 09:20- 奈良山林道終点 09:45- 高畑山 10:50- 倉岳山 11:50/12:40- 舟山 14:10- 713m峰 14:30- 514m峰 14:55- 車道 15:20- 唐栗橋 15:50- 梁川駅 16:05
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