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2011.01.09

奥世附歩道の探訪 その3・水ノ木沢の源流部をめぐる

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(奥世附歩道・ゼン棚沢<水ノ木沢本谷>源流部を往く)

さぁて、暦も実際の気候もようやく真冬になってそろそろ「週刊・世附の廃道」の始まりでしょうか。(^^) 土曜日(1/08)は白石歩道から奥世附歩道の方に戻ってきましたよ。

ということで今回は水ノ木沢本谷であるゼン棚沢源流部辺りをぐるりと。菰釣山西隣の1370m圏峰に突き上げるゼン棚沢1050m圏二俣中間尾根を下ってから奥世附歩道にアクセスして、先ずは東のゼン棚沢1050m圏二俣右俣まで辿ってから、来た道を引き返して中間尾根に戻り、今度は歩道を西へゼン棚沢(水ノ木沢本谷)、そして金山沢と水ノ木沢中間尾根上の1192m峰北鞍部まで辿って、甲相国境稜線に上がり、そこから西へ高指山まで縦走して平野へ出るコースを歩いてきました。

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(菰釣山より水ノ木沢を繞る山々を見下ろす)

今回はこの冬初めて相模湖から延々とバスを乗り継いで、お馴染みとなった道志の下善の木に出てからスタート。雪は西沢林道と、甲相国境稜線に上がるまでの道のりで少々見かけたぐらいでほとんど無い状態でした。

さすがに雲一つない快晴となれば菰釣山からの展望も超良好で海も富士も高山も見え見え状態。休憩がてらそんな展望を楽しんでから西隣のピークへ向かい、さっそくゼン棚沢1050m圏二俣中間尾根の下降に移ります。

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(ゼン棚沢1050m圏二俣中間尾根・自然林が美しい)

中間尾根は下り始めから踏跡がこれまでになく明瞭で藪も灌木が邪魔するぐらいで薄く、それがちょっと不自然にも感じたんですけど、周囲のブナが見事で自然とそれらを見ながら降りていく感じ。

やがて左に尾根が分かれると施業図で記されている奥世附歩道が通る箇所が近くなるので、周囲を見つつ慎重に降りていったら、あれれ??じきに尾根の右側にマーキングが複数ついた分岐に出てビックリ。でもその辺りは奥世附歩道の通っている箇所とほぼ同じなので周囲をよく見てみると、薄い道形が尾根を乗り越していたので確認がてら先ずはマークのない左(東)から辿ってみると、

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(先も気になるが、本日はゼン棚沢1050m圏二俣右俣まで)

薄いながらも道形を捉えられるので慎重に行き、涸沢を渡って狭い枝尾根の末端近くを横切った所でその位置からこれが奥世附歩道だとわかりました。そして少々トリッキーな感じでゼン棚沢1050m圏二俣右俣に降り立つと、そこから先にも薄い道筋が延びていて、思わずニンマリ。

その勢いからこのまま梅ノ木沢まで辿ってしまおうかっとも思いかけたんですけど、今回は水ノ木沢の本谷であるゼン棚沢の源流部の方を歩く予定だったので、この先は又の機会にして来た道を中間尾根まで戻り、今度はマーキングのついた右(西)へ辿り始めます。

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(奥世附歩道のひとコマ・Part1)

結果から言うとこの周辺に付いていたマーキングは水ノ木沢の遡行用だったんですね。なので先の中間尾根の踏跡がしっかりしていたのもおそらく同じ理由なのでしょう。ザレた斜面をトラバースして沢に近づいた所でマーキングはなくなり、ここからは普段通りに施業図を元に行きますが、この辺りは当然スズタケが被るものの藪は薄めで、道形がなくなってもトラバースしているウチに薄い道形が再び現れる、というをの繰り返す感じです。

そしてこの辺りは周囲の斜面が緩く、自然林も見事でなかなか良い雰囲気です。そんな光景を愛でつつ緩く下って行くと、まもなく水流のない水ノ木沢の本谷でもあるゼン棚沢に降り立ちました。

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(ゼン棚沢1100m圏二俣)

この辺りも日当たりが良く、変わらずいい雰囲気だったので周囲を散策。沢を少し下った↑↑の1100m圏二俣はサワグルミの立つ広い平地で、本当はここでランチにしたかったんですけど、奥世附歩道は今までスムーズに歩けた例しがなかったので・・・とにかく長い休憩をとれなかったのが心残り。

この辺りは緩斜面が故に道形がわかりづらかったんですけど、構わず施業図に近い形でトラバースしていくと、やがて薄い道形が現れるのが今までと違う所でこれは本当に助かりました。

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(奥世附歩道のひとコマ・Part2)

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(奥世附歩道のひとコマ・Part3)

そんな状態がこの先も続いてくれたので、今までより格段にスムーズに奥世附歩道を辿れたのが妙に気持ち悪かったりもしたんですけど(笑)、それでも歩道が枝沢へ降りる箇所は崩れたりして結構判りづらいですね。

でも藪をこいでもダニはほとんどつかないし、歩いていても今回は本当に楽しいですよ。(^^)

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(ゼン棚沢1060m圏二俣左俣・急なザレ場のトラバースを強いられる)

そんな訳で歩き始め当初はまず無理だろうと思っていた、bさん呼称いいくに山(1192m峰)北鞍部も気がついてみるともう目の前。

そんな様子に「これはもう楽勝だ~」と思い始めた途端、最後の沢でもあるゼン棚沢1060m圏二俣左俣が↑↑急斜面のザレ場になっていて、さすがにスムーズには行かせてもらえません。

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(朝降りた中間尾根と菰釣山が見えた)

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(1192m峰北鞍部)

それでもここはザレ場の上部をなんとかトラバース出来て一安心。凍った沢の写真を撮ってから斜面を這い上がると、そこから先は藪もなく今までより明瞭な道筋が延びていて、枝尾根を乗り越すとその先はもう見覚えのある1192m峰北鞍部の広い緩斜面でした。

北鞍部に着いた時点でまだ13時過ぎ。今回は今までの事を考えると本当にスムーズに行けてなんか夢のようなんですけど、こうもスムーズに行けてしまうと平野ではなく、菰釣山を越えて細川橋というプランも可能なだけに、シキリ尾根も歩きたいし・・・とちょっと悩んでしまいました。贅沢にも(笑)。

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(樅ノ木沢ノ頭)

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(富士岬平より)

それでも帰路の選択肢の多さを考慮するとやはり平野の方が無難だったので、今回の所はおとなしく平野へ向かうことにして、あとは霞みながらもクッキリ姿を見せてくれた富士を眺めつつルンルン気分で帰路に就きました。あっそうそう、この日は石保土山で平野発の最終高速バスを無事予約できました~♪
 
 
奥世附歩道・・・当然の事ながらすでに廃道状態で、これまた当然の事ながら全く万人向けではありません。歩くのはもちろん個人の自由ですけど、歩くにあたっては「地形図とコンパスのみ」で確実な地形判断をできることが必須のスキルです。そして廃道歩きは後々のフォローのことを考えると尾根・沢・藪などの総合的なスキルも求められる、と心得てください。相変わらずしつこいぐらいに余計な世話を焼いているだけなのかもしれませんが、念のため。
 
 
・・・・・☆
 
◆ 2011.01.08 (Sat)   快晴
相模湖駅 06:30→ 三ヶ木 06:45/06:55→ 月夜野 07:35/07:50→ 下善の木 08:30- サガセ西沢ゲート 09:15- 菰釣山 10:10/10:20- 奥世附歩道横切る 10:55- ゼン棚沢1050m圏二俣右俣 11:20/11:30- ゼン棚沢 11:50/12:00- 1192m峰北鞍部 13:15/13:20- 油沢ノ頭 13:45/14:05- 石保土山 14:55- 山伏峠分岐 15:25- 高指山 16:05/16:15- 平野 16:50
 

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コメント

フクシアさん、

菰釣山、一日違いだったんですね。
一度菰釣から浅瀬まで縦走しなければと思いつつ、浅瀬がああいうことになってしまったので、今シーズンも結局廃道歩きに終始しそうです。

> その分ブナやらツツジやら自然林がご馳走ですよね。

そうですね。いいくにより西は稜線はともかく下は二次林が多いんですけど、水ノ木沢の辺りはさすがに自然林が残っていて、今回楽しめたのはそのお陰もあるかも知れません。ツツジの咲く時期もいいんですけどダニがちょっと、ねぇ。。。

投稿: komado | 2011.01.14 01:03

お早うございます。
何時も凄い歩き方をしていますね。いいくにの辺りは二度ほど歩きましたが、komadoさんの仰る通り、結構歩き難いですよね。

まあ、その分ブナやらツツジやら自然林がご馳走ですよね。先日椿丸へ行きましたが(komadoさんには国道級)、実はキリメ尾根も歩きたかったのですよ!あの尾根もとても魅力ですよね。

投稿: フクシア | 2011.01.13 07:06

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