白石歩道、荷干沢~カワゴノ沢の径路の探訪 その1
(白石歩道のひとコマ)
まだ暖かめとはいえそれなりに寒い日が続くようになってようやく天気も安定してきましたね。でもその割には遊びすぎてお山へ行けなかったんですけど、暮れも押し迫ってようやく行く余裕ができました。
今回(12/29)は世附(世附川流域の山山)の廃道探訪で、奥世附歩道ではなく、一番手近なとはいえまだ未踏だった白石歩道と荷干沢(フジモク沢・本水沢)~カワゴノ沢の径路をようやく歩いてました。
(大杉歩道・沢を渡る箇所で一部荒れていた)
さすがに年末になるとハイカーが減りますね。朝一の西丹沢行きのバスがガラガラだったので、交通費を浮かせるために谷峨へ先回りしました(実は行きでは初めて)。そして細川橋に着いたら、昨晩の雨が凍ってつるつるになった道を上がってまずは神社へ向かったんですけど、初詣を控え参道にはすでに提灯が飾られていて、そのおかげでこの神社の名前も初めてわかりました。「大室生神社」って云うんですね!
神社に参拝したら二本杉峠を越えて千鳥橋へ。大杉歩道の方は沢を渡る箇所が若干荒れたぐらいで、慎重に行けば通行にさほど支障はない状態でしたが、一部判りづらい箇所があるかもしれません。
(富士見林道・車両が通れず落葉道と化していた)
千鳥橋に降り立ったら次は富士見林道を歩いて地蔵平へ。実際歩いてみると台風以降車両が通れてないのでしょうね。道には大量の落ち葉が積もり、それが程よいクッションとなってなかなか歩きやすくなってます。
地蔵平までの道も想像よりは荒れていませんでしたけど、それでも車両が通れるようなるのにはあと何年かかるのだろうかと思ってしまう状態。今回は地蔵平に戻ってくる予定なのでとりあえず地蔵平は素通りして、そのまま白水ノ沢出合へ向かいます。
(白水ノ沢出合)
地蔵平から20分ほどで白水ノ沢出合についたら、ここからがメインディッシュでもある白石歩道の始まりなんですけど、すぐに見つかると思っていた道形がなかなか見つからなくて焦りました。しかも出合周辺のスズタケは雨後のせいかこれまたダニがびっしりだったし・・・(苦笑)。
以前白水ノ沢右岸尾根を下った時は一番白石沢寄りの枝尾根を下降したとはいえ、末端附近で明瞭な道形があったのにこれはどういう事?? しょうがないのでそれらしき踏跡を探しつつトラバースをすると、これがスズタケが被るにもかかわらずそれなりに行けるので行ってみましたが、この辺りは少々自信がありません。
(白石歩道・一つ目の枝沢を越えると道形は明瞭になった)
これは困ったなぁと思いつつ道形を確認するため尾根を上下に探してみてもそれらしきものが見つからなかったのでなおも行くと、まもなく着いた一つ目の枝沢(荷干沢670m圏二俣右俣)の出合から先には明瞭な道形が延びていました。
やれやれと思いつつさっそく辿り始めると、当然ながらスズタケは被りますけど、道形がわかると本当に歩きやすいですね。もう奥世附歩道のことを考えたら天国のように思えます。
(倒木にヤブの濃い箇所も)
それに当初はビッシリ取り付かれて先が思いやられたダニも気がついてみればほとんど付いていない状態で一安心。足下に荷干沢を見下ろしつつ歩けるのもなかなか風情があって良いですね。
とはいえ一箇所だけ倒木のせいで藪の中高捲きを強いられる箇所がありましたが、それをなんとか越えて一息ついていると、藪の中間近に黒い動物が近づいてきて一瞬クロスケか?と思ったら、見た目小さいし、毛艶が良すぎるので良く確認してみるとそれはなんと黒い猟犬。猟犬も世附では初めての遭遇でしたが、もしかするとトレーニングで放しているのかも知れません。
(白石沢出合が見えてきました)
高捲きを終えるとその先が白石沢左岸の枝尾根で、判りづらくもよーく見てみると、ここが白石歩道とこの先歩く予定の荷干沢~カワゴノ沢の径路との分岐で、ここからスズタケが被る細いトラバース道を見つけて慎重に降りていくと、下に白石沢の出合が見えてきて、まもなく出合上の小広いテラスに降り立ちました。
沢で顔を洗ってダニチェックをしたら今度は荷干沢の径路、なんですけど、これものっけからわかりづらくてしばらく捜索しましたが、スズタケの中、尾根の端をぐるりと回っているのがおそらく径路だと思います。
(白石沢出合より先は基本的に沢に沿ってついている)
(荷干沢<フジモク沢>の徒渉を何度か繰り返し・・・)
白石沢出合から先の径路は基本的に荷干沢の広い沢床に沿って施業図通りに付いている感じで、途中施業図では左岸をぴょこんと高捲く箇所が記載されいるのですが、実際のその辺りは高捲く必要性があまりない感じだったし、試しに左岸斜面を登ってみても道形が見つからなかったのでここは諦めました。
というか本当に道があるのだろうか?という疑念が後になって出てきたのは、実はカワゴノ沢の出合に着いて、そこから施業図通りにカワゴノ沢へ入ってみると・・・
(カワゴノ沢<荷干沢・フジモク沢790m圏二俣左俣>二つ目の滝)
いきなり両岸が迫って4mほどの滝が二つ続いて、これらの滝はビブラムでもさほどの難なく捲けましたけど、この辺りは本当に施業図通りに道がついていたのかちょっと怪しいかも知れませんね。
その二つ目の滝を捲き終えるとその先になぜか古ぼけたマークがあって、そこからスズタケが被る左岸側の斜面をカワゴノ沢左岸尾根へトラバースする細い踏跡が通っていました。左岸尾根上には明瞭な踏跡が通っていますし、これが出合からの高捲きルートでかつ正式な?径路なのかもしれません。
(カワゴノ沢の径路・滝を越えると雪が出てきた)
(カワゴノ沢・城ヶ尾歩道徒涉点附近)
この辺りから沢床はうっすら白くなって、まもなく見覚えのある城ヶ尾歩道が沢を横切る地点まで来てしまいました。
ということはここから城ヶ尾歩道の左岸側を少し登った所にある分岐は城ヶ尾歩道とカワゴノ沢の径路の分岐ではないのん?という事に気がついて、時間にも余裕があったので調査がてら分岐から右の直進路を行ってみると、これがほぼ水平にトラバースして後半はスズタケの藪が煩かったけど左岸尾根へ繋がる道でした。あとで過去の記事も訂正しなければ。
(この日の地蔵平)
気になった調査が終われば、短かったけど欲張らずに今回はここまで。沢周辺にできている氷の造形をカメラに収めつつ、忍橋林道に上がって帰路に就きました。
白石歩道や荷干沢の径路は奥世附歩道とは違い、道形がまだそれなりに残っていてスムーズに歩けたのがなによりも嬉しかったかも。今回白石歩道を桃ノ木沢の出合まで辿らなかったのはまた別のプランがあるからなんですけど、この辺りを通る歩道ってどこからどこまでが白石歩道でかつ城ヶ尾歩道で、そして奥野歩道なのかよくわかりませんね。
ただ名称図だと白水ノ沢出合から桃ノ木沢出合までは少なくとも白石歩道と判断できるので、そこの間は白石歩道としても良いのではと思っています。
・・・・・☆
◆ 2010.12.29 (Wed) 晴 時々 曇
谷峨駅 07:42→ 細川橋 08:10/08:20-二本杉峠 09:05- 千鳥橋 09:30- 地蔵平 10:00- 白水ノ沢出合 10:20/10:25- 白石沢出合 11:40/11:45- カワゴノ沢出合 12:35- 城ヶ尾歩道徒渉点 13:00/13:45- 忍橋林道終点 13:50- 地蔵平 14:40/14:50- 千鳥橋 15:15- 二本杉峠 15:55- 細川橋 16:30
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