落ち葉薫る、晩秋の石尾根
(石尾根縦走路のひとコマ・Part1)
いや~勤労感謝の日(11/23)は雨後の好天が狙えって久しぶりに石尾根を訪れたんですけど、石尾根って丸一年ぶりだったんですね。歩き終えてから気がつきました。(^^ゞ でもここまで間が開いてしまったのって山ブームになってしまったことが大きかったのかも。東日原から鷹ノ巣へ登る人の多さにビビって・・・。
ということで今回はネズミザス沢右岸尾根~カラ沢尾根を登路にとって鷹ノ巣山に上がり、あとは榧ノ木尾根~大麦尾根を辿って奥多摩湖へ下るコースを歩いてきました。
(ネズミザス沢)
この日の朝はまだ雨が残っていたので珍しく3番バスに乗ってのスタート。まずは稲村岩尾根の登山道を辿って橋を渡り、日原川に降りたら次は河床歩きでネズミザス沢の出合を目指します。しかし途中の滝の掛かる小沢の出合に出た所でそのまま行けなくなってしまったので適当に捲きだしたら、今度は少々上がりすぎてしまったようでネズミザス沢に出たのはいいんだけどそこにはなんと滝が・・・。
しょうがないのでもう一段高捲こうとしたら、すぐに尾根を横切る明瞭な道に飛び出して驚きました。でもよくよく考えてみたらネズミザス尾根を歩いたときに山腹を東へトラバースする道が分かれていた事を思い出して、おそらくその道なのでしょう。これ幸いとさっそくその道を辿ってみるとネズミザス沢を渡り、あっけなくネズミザス沢右岸尾根の尾根上に上がってしまいました。
(ネズミザス沢右岸尾根の伐採地より)
のっけはネズミザス尾根と同様にツガやモミの黒木が目立つ感じでしたが、間もなく植林帯に入ったもののそれもひと登りで抜けると雑木林に変わり、伐採跡に出ます。
この伐採跡は日原に通っている人ならおわかりでしょうけど、東日原のバス停からでも大きく見えているもので・・・ということはこちらからは↑↑のように日原の集落を俯瞰できる訳で、ここはカラ沢尾根の待ってろ岩峰をちょっと思い出してしまいました。
(ネズミザス沢右岸尾根・明るい雑木林が続く)
そんな伐採跡を過ぎるとあとは若干急ながらも雑木の広尾根を登り詰める感じで、お隣のカラ沢尾根やネズミザス尾根とは違った明るい雰囲気だったのが印象的。
そしてちょっとした岩を見るとすぐ上でカラ沢尾根と合流。ここでようやく晴れ間が覗いて日差しも入るようになってきて、きれいに晴れることを期待をしつつなおも登っていきます。
(カラ沢尾根上部にて)
(石尾根縦走路のひとコマ・Part2)
カラ沢尾根の左側にしつこく付きまとっていた植林がなくなり、素敵な自然林を見るようになると、次第に青空が広がり日当たりが良くなって・・・こうなるとどうしても気が急いてきますネ。
そしてようやく石尾根に飛び出すと、あ~残念!南側は緞帳が掛かったような雲の壁が立ちはだかっていて、展望はX。でもこのカラ沢ノ頭から鷹ノ巣山までの石尾根の防火帯は周囲の自然林を愛でつつゆるゆると歩けて、いつ訪れても良い所です。
(石尾根縦走路のひとコマ・Part3)
行きがけの電車バスも乗客が少なかったお陰で、尾根上はなんとも静か。それに雨後の晴天のせいか尾根上には落ち葉の薫りが立ちのぼり、それと落葉を終えた裸木の様子と相まってすでに晩秋どころか初冬の風情が好ましいというか、そんな中を歩いているとその風情がじわじわと身に染みこんでくる感じです。(^^)
そんな訳で自然とのんびりモードになってしまったせいか小一時間かかってようやく鷹ノ巣山に到着。こちらも目論見通り人はまばらでしたけど、南側の雲はもちろん取れません。
(鷹ノ巣山より・蛭ヶ岳辺りは何とか姿を現した)
(枯れたスズタケの奥に青々としたスズタケ・この差はいったい)
何とか晴れてくれないかなぁ、とランチ中は山頂で粘っていたんですけど、蛭ヶ岳辺りは姿を現したものの、だんだん曇って日差しもなくなってしまったので小一時間程で諦めて下山する事にしました。
今回の下りはお馴染みの榧ノ木尾根なので来た道を戻り、下の捲き道に降りたんですけど、もう全て枯れていると思っていた周囲のスズタケが↑↑のようにまだ残っている箇所もあって驚きました。しかし葉を落として枯れてしまうのと、生き残っているスズの差って一体どこから来ているのでしょうね。不思議です。
(榧ノ木尾根・榧ノ木山への道すがら)
さて一年ぶりとなる榧ノ木尾根ですが、例年より歩く時期が遅れたせいか完全に落葉して、紅葉がない代わりに尾根上は落ち葉の積もったふかふかの道に変わっていました。
そんなふかふかの落ち葉道を延々と楽しめるのが、この晩秋以降の榧ノ木尾根の魅力の一つ。もちろん展望は楽しめないけど、これで午後の傾きかけた日差しがあったらよりいっそう雰囲気があったでしょうね。
(榧ノ木尾根・中腹辺り)
そんな楽しい落ち葉道がまだまだ続いて欲しいなぁと思うようになると、あっけなく倉戸山の広い山頂に出てしまいました。ここでパンを食べつつ最後はどこへ下ろうかと考えたんですけど、ちょっとした理由から今回は大麦尾根を下ることにして、まずは倉戸口方面の道へ入ります。
意外に赤の落ち葉が多いことに驚きつつ降りていくと、盛りを過ぎながらも紅葉も徐々に出てきて、遠目で見えるオレンジの山肌はコナラでしょうか。なかなか綺麗でした。
(広々とした倉戸山山頂)
そして950m峰の手前から適当に大麦尾根に入ったら、あとは急ながらもこれまたふかふかの広尾根を彷徨いながら下るだけ。大麦尾根は東向きだから歩くなら本当は朝のうちが良いんでしょうけど、まぁこれはコースどりの都合上しょうがないですね。
とにかく尾根上には植林がないので急な割に足に優しいのも良い所で、まだ残っていたオオモミジやイロハモミジの紅葉を愛でつつ降りていきます。
(見はらしの丘上部より奥多摩湖を見下ろす)
右手に見はらしの丘の柵が見えたらここで右手に下ると、おぉ!今回はスムーズに扉を見つかり一安心。まだまだ色づいている奥多摩湖を見下ろしつつ、散策路を下って奥多摩湖を目指したのでした。
あっそうそう。今まで書き忘れていましたが、一般的にはもうすでに猟期に入っています。これから一般的には二月の半ば、そして東京都の水源林周辺では少なくとも三月いっぱいまでは気が抜けませんね。クロスケに襲われてなくなった話は聞きませんけど、猟銃は撃たれて場所が悪かったら一発です。この手の山歩きをされる方々に於かれましてはくれぐれもお気をつけください、というかボク自身も気をつけなければ。。。
・・・・・☆
◆ 2010.11.23 (Tue) 曇 時々 晴
奥多摩駅 08:35→ 東日原 09:00- ネズミザス沢 09:40- カラ沢尾根と合流 10:40- カラ沢ノ頭 11:55- 鷹ノ巣山 12:45/13:35- 榧ノ木山 14:15- 倉戸山 14:50/15:00- 見はらしの丘ゲート 15:35- 奥多摩湖 16:00
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