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2010.10.26

錦繍の日原、秩父・都県界尾根/長沢背稜を北へ南へ

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(七跳山から大平山の大クビレへの道すがら)

先週は珍しく水曜に歩いたんですけど、日原も本格的な紅葉のシーズンに入ったのでもちろん週末も歩いてきましたよ。

今回(10/23)は東日原から一杯水廻りで七跳山に出て、秩父側の大平山の大クビレへ一旦降りたら、北面捲道を西へ追うつもりも早々に頓挫してしまい、結局天目山林道を西へ赤岩谷まで。そしてそこから直接牛首(ショージノタワ)~稜線の縦走路まで登り返して酉谷山へ向かい、それからなおも稜線を西へ行き、骨谷右岸の緩斜面を利用しつつ下降して骨谷出合、そして三又へ出る、という結果として都県界尾根/長沢背稜を北へ南へとかなりややこしくなってしまったコースを歩いてきました。

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(ハナド岩より大栗尾根を見下ろす)

この日は好天の予報が出ていたこともあって日原行きの一番バスも立ち客が出るぐらいの盛況ぶりでしたが、大半が鷹ノ巣なのかなぁ、ヨコスズ尾根を登るのはほんの数名だけだったのではないでしょうか。のっけはガスっていたものの、登るにつれ徐々に晴れてきて、雲一つない青空に色づき始めた山肌が見えてきて気分は上々・・・

のはずがそんな天気も僅かの間で、かなり冷たい風が吹いてきたなと思ったら再び周囲はガスに覆われてしまい、一杯水避難小屋(前に通りがかった4週間の間に白系の壁に塗り直されていました)に着いた時点で三ツドッケは即決でパス。それからもなかなか晴れてくれなくてハナド岩も↑↑な感じだったのは少々ガッカリでした。しかも小川谷はヘリが盛んに飛んでかなりうるさかったし。。。

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(コシアブラ)

それでも七跳山へ向かうと徐々に晴れ間も出てきて、現金なもので再び気分も良くなってきます(笑)。

そして縦走路から離れて七跳山に上がると、目論見通りに周囲は丁度紅葉が見頃。うっしっし。ここはカエデの類が多いので密かに狙っていたのでした。(^^) ここで北面捲道が横切る大平山の大クビレへ向かいますが、

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(ハウチワカエデは比較的綺麗に色づいていた)

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(この辺りはオオイタヤメイゲツ・大クビレへの道すがら)

当然のごとく周囲の紅葉を愛でてつつ、周囲をウロウロしてしまうので大幅にペースダウン。色づきはまぁそれなりに良かったですけど、どんな感じになるのか気になっていたシロヤシオは色づく前に枯れだしていて、それがちょっと残念だったかも。

そんな紅葉黄葉から緑が少々増えてくるとまもなく天目山林道が通る大クビレに降り立ちます。広い鞍部からは三ツドッケを始め都県界尾根/長沢背稜北面の山肌も良い具合に色づいているのが見えて、丁度良いランチ場の雰囲気。ちょっと早めですか今回はここでランチとなりました。

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(大クビレから北面捲道を探すも・・・)

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(ヒトツバカエデ)

良い気分でランチを終えたら今回はここからが本番。北面捲道を拾って西の牛首へ向かう腹づもりだったんですけど、かねてより確認していた踏跡は実際に入ってみると(いい雰囲気でしたが)間もなく消失してしまい、歩き出し早々から思いっきり悩んでしまう始末。

しょうがないのでその先の尾根を一旦稜線上まで上がってから、北面捲道を探しつつ降りてみたのですが、それらしき踏跡らしきもの??が二本ほどあったものの確信が持てず、結局天目山林道まで降りてしまいました。

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(天目山林道・素敵な荒れっぷりです)

しょうがないので、ここは林道を赤岩谷が横切る所まで歩いてから牛首へ直接詰め上げる事にして、林道を西へ歩き出しましたが、さすがにこちらはろくすっぽ使われていないのか、崩落にデブリが相次ぎなかなか素敵な荒れっぷりです(笑)。

展望もなかなか宜しく、大久保谷を見下ろしながら行けるのも新鮮だし、なにより秩父側って林自体の良さは日原側に譲るものの、岩が多いせいなのか??紅葉でも赤いのが結構多いんですよね。

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(左から坊主山、牛首に立橋山)

周囲の木々に展望を楽しみつつ40分ほど歩くとようやく赤岩谷に到着。ここから目の前の牛首へ上がるのに赤岩谷の枝沢をそのまま辿るのはちょっと嫌らしそうだったので、赤岩谷とその枝沢の中間の尾根を登りましたが、これとて結構急でなかなかしんどい登りです。

それでも途中で比較的明瞭な道形が見つかったのが収穫で、こんな事なら最初から牛首から行けばよかったかもー。そしてより明瞭な道筋が見つかるとすぐ上が牛首の痩せた鞍部でした。

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(牛首の鞍部)

牛首は12、3年前に一度下りにとって以来本当に久しぶりでしたが、こちらもご多分に漏れずスズタケが枯れて雰囲気が変わりましたね。初訪の頃はそんな余裕もなかったんですけど、改めて訪れてみると川浦谷林道の道形らしきものも確認できてちょっと感慨深かったです。

さてここから都県界尾根へ登り返すのですが、道は基本的に急な岩場を西側へ捲きながら行く所を無視して今回はキッチリ尾根伝いに登ってみました。この辺りのツツジの紅葉を期待したんですけど色づきは今ひとつかなぁ。

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(都県界尾根/長沢背稜稜線上の紅葉は見頃に)

牛首から20分ほどで縦走路に飛び出したら、時間も時間だしこのまま東日原へ帰ることも考えたものの、ここまで来たんだから・・・とやはり足は酉谷山へ向いていました。しかしこれで帰路の終バスが決定です(笑)。

そんな訳でいつもは必ず寄る避難小屋には立寄らず、直接酉谷山にあがるとさすがにこの時間、もう誰もいません。

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(富士も姿を現した・酉谷山より)

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(都県界尾根/長沢背稜、行福ノタオ附近)

・・・とこのまま静かに過ごせるものと思い込んでいたら、14時を過ぎているのにハイカーが後から続々とやってきてビックリ。そしてなんとその中にyyggさんご一行もいらっしゃってまたビックリ。この様子だとこの日の小屋は超満員でしょう。

そんな訳で山頂に来る方来る方といろいろ話していたら随分と長居してしまいましたが、もう林道は歩きたくない?ので??適当な所でおいとまして、とりあえず西の縦走路へ下り始めます。

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(骨谷右岸の緩斜面・Part1)

帰路はいろいろ考えていたんですけど、やはり歩いたことのない所、ということで当初は骨谷をそのまま下降するつもりで喜右衛門尾根の分岐手前から下降を始めたのですが、実際に降りてみると骨谷よりその右岸側になかなか良さげな緩斜面が広がっていて、ついついそちらに引き込まれてしまいます。

そしてそんな素敵な林の広がる緩斜面をゆるゆる彷徨うように適当に歩いていると、これがどうも骨谷を高捲きながらうまく降りられる感じだったので行ける所まで行ってみようと、あとはそのままゆるゆるゆるゆる・・・

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(骨谷右岸の緩斜面・Part2)

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(骨谷右岸の緩斜面・Part3)

行くと、下るにつれ緑が濃くなっていきますが、そんな素敵な緩斜面をうまく繋げながら降りていき、梢越しに酉谷の切れ込みが見えてきた所で骨谷の右岸尾根に乗ると、ひと下りで骨谷の出合に着地しました。

ここまでくれば先は見えているので少し休憩していると、なぜか?(ホントかよ・笑)yyggさんご一行に拾われてあとは奥多摩駅まで直行。おかげで完全に諦めていた17時台のバスと同じ時間で帰路に就くことができ、本当に助かりました。ありがとうございました。 <(_ _)>

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(ここまで来ると骨谷出合も近い)

しかし、この日はめまぐるしく変わる天気とそのコースどりのせいでしょうか、とにかくスッキリとは晴れなかったけど日差しには恵まれて紅葉は楽しめたし、北面捲道はうまく探せなかったけど、いろいろな出逢いや新たな発見もあったりして、終わってみれば盛りだくさんな楽しい一日。奥多摩を始め近場の低山の紅葉はまだまだこれからですから、後は気温がキュッと下がってもう少し綺麗な紅葉が見られるようになると良いですね。
 
・・・・・☆
 
◆ 2010.10.23 (Sat)   晴 後 霧 
奥多摩駅 06:25→ 東日原 06:50- 一杯水 08:40- ハナド岩 09:20/09:35- 七跳山 10:05- 大平山の大クビレ 10:45/11:20- 天目山林道に降り立つ 12:05- 赤岩谷 12:40/12:50- 牛首 13:25- 酉谷山 14:10/14:30- 縦走路離れる 14:55- 骨谷出合 15:40- 三又 16:20
 

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コメント

> (´・ω・`)ショボーン

な、なるしまさん、どうされましたか。。。

それはともかく、酉谷山から喜右衛門尾根の辺りは地形図で見ても緩くてなかなか美味しそうな所だとは長年思っていたんですけど、実際歩いてみてもやっぱり美味しい所でした。まぁそれもスズが枯れたせいでしょうけど、これから猟期に入るとモノレールもあるしあの辺りは猟師さんが沢山入っちゃうのでしょうかねぇ。その辺りが気になります。

だから次はなるしまさんもぜひ!と言いづらい所が正直しんどい所です。

投稿: komado | 2010.10.29 21:57

yyggさん、

こちらこそ大変失礼しました。矢っ張り自信がないとと言うか自信があっても声をかける勇気ってなかなか出ないものですよ。だから金森さんのことも含めて正直すごい!と思いました。

そおいやボクもこの一連のことで勘違いしていたことがあったので、それは又の機会の時にお話ししますね。とにかく土曜は本当にありがとうございましたー。m(_ _)m

投稿: komado | 2010.10.29 21:51

(´・ω・`)ショボーンKOMADOさん こんばんは
骨谷右岸の緩斜面、なんとも良い雰囲気ですねえ。
シオジ平をもっと広げた感じかなあ。
われらももっと時間がほしい

投稿: なるしま | 2010.10.28 20:11

Komadoさん、こんばんは
酉谷山では始めはお一人だったんですね。それが、あの時間になって私も含めてですけどゾロゾロと。

そして山頂に立って一見して、う~んKomadoさん??
確信が持てなくてそれで三拍ぐらいは間を置いたでしょうかね。これで三回もお会いしているのに!!

ところでKomadoさんが骨谷出合に下るのに縦走路を離れたところ、この辺りはずっと緩斜面が続いていて、いつも縦走路で見かけて気になっているのですが、ちょっと立ち入って下ってみたくなるような素敵なところですよね。

あれから、あの事も聞いておけばよかった、この事も聞いておけばよかった、とは思いましたが、これは今度の機会にしておきます。

投稿: yygg | 2010.10.28 19:29

goroさん、

やはりいらっしゃったのですね!
金森さんもそうですけど、ニアミスとはちょっと残念ですねぇ。

山名板の方も新しいのがようやくできましたか。ボクも近いうちに見に行こうと思っています。goroさんともいつか日原のどこかで逢えることをおいのりしつつ、その機会があったときは宜しくお願いしますね。(^_-)-☆

投稿: komado | 2010.10.27 22:34

金森さん、

こちらこそご無沙汰しております。
ボクも普段だったら必ず小屋は立ち寄るんですけど、なにせ日帰りであの時間ですからもう余裕がなかったのでした。

この日はいろいろな方がいらっしゃったみたいで、さすが酉谷別荘です。又機会がありましたらどうぞ宜しくお願いしますね。

投稿: komado | 2010.10.27 22:29

かずさん、

スズタケが被るとやっぱりしんどいことはしんどいんですけど、天祖山表参道の件を見るまでもなく、藪があれば切り開きである程度判断できるのが、ああも綺麗になっちゃうとやっぱり判りづらいですよね。

でも牛首まで足をのばしたお陰でヒントが見つかったラッキーでした。今度はこちらからですね。

投稿: komado | 2010.10.27 22:26

komadoさんへ
10月始めに陶板第二弾が焼きあがり早速取り替えました。出来映えは初版のほうが良かったので再度焼き直します。
初版の作は前述の通り羽の部分の釉薬を間違え(笑)黒ペンキで補修しましたが8月には部分的に剥げておりました。今回はキノコ狩りを兼ねて三叉、四軒小屋尾根、タワ尾根、酉谷小屋(泊)でした。出だしが遅く林道途中でヘリの騒音を聞きました。komadoさん近くに居られたのですね。避難小屋は既に満杯でテント泊。おぼろ月夜でチビチビやりました。翌朝、皆さん陶板を見つけ記念の写真を撮ってられました。紅葉は今週末が良さそうですね。何処かでお会いできることを願ってます。楽しい話を聞かせてください。

投稿: goro | 2010.10.27 09:14

ごぶさたです。
超ニアミスでした!23日は曇ってしまい酉谷山には登らなかったので、残念ながらお会いできずでした。

久しぶりの酉谷別荘の板の間で寝れるかと思ったら、土間寝でした(^^;)
ウトウノ頭の山名板の製作者の方も、酉谷小屋に(木板の交換のついでに)来ていたようなんですが、それも会えず気づかずでした。

投稿: 金森 | 2010.10.27 00:01

北面捲道手ごわそうだね。
上から下から、反対から探すしかないのかも~。
だんだん捲道探しの目が肥えて来ているんじゃない?

日原は紅葉かあ。
ハウチワカエデの赤が青空に映えてるね。

一つ前の記事に赤テープのこと書いてあったけど、僕も同感です。
尾根は基本的に無くてもええんじゃないかと。
尾根の分岐や作業道分岐にちょろっと控えめに下がっていればじゅうぶんかな。それも無くてもいい気がするけど。
今付いているのは、朽ち果てるのを待つしかない
?(笑)

投稿: かず | 2010.10.26 23:32

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