« 南ア南部まったり縦走 2(高山裏~悪沢岳~荒川小屋) | トップページ | 南ア南部まったり縦走 4(百間洞~聖岳~聖平) »

2010.08.22

南ア南部まったり縦走 3(荒川小屋~赤石岳~百間洞)

B100822a
(雷鳥親子をカメラに収めようとして近づいたら・・・)

この日は天気の回復を信じていたんですけど、朝起きたら無情の小雨に濃霧。今日もダメか・・・とテンションがた落ちのせいか朝ご飯を食べ終わってもなっかなか腰が上がりません。でもそんなふうにのろのろしているといつの間にやら雨も上がったので、とりあえず赤石岳の避難小屋までは行こうと決めてのろのろ出発。

大聖寺平へのトラバース道にはまだチングルマが咲いている箇所がありましたけど、この辺りは最後まで雪の残る所なのでしょうね。そして大聖寺平で再び稜線に出ると昨日と同じく風が吹き付けますが、風は昨日よりはおとなしめ。ホッとしました。

B100822b
(・・・ヒナ追い詰め(笑)・小赤石岳付近にて)

というか風はおとなしめどころか、この日は時折ガスが一瞬だけ切れて青空や太陽が顔を出したりしたこともあって、これはもしや・・・と思ったんですけど、やっぱり甘くて赤石岳に辿りいても周囲はガスったまま。なのでこの頃にはここで切り上げて椹島へ下ろうと言う思いがかなり強くなっていました。

それでも時折空が明るくなっていたりしたので、悪あがきで避難小屋で休憩がてら粘ってみよう、と小屋へ向い一休み。するとそこで休憩していた先客さんや小屋番さんから「明日は晴れるよ」といきなり言われてしばし混乱してしまいましたが(笑)、外は相変わらずガスっているものの明るくなっているし、心は徐々に続行に傾いてきて・・・。

B100822c
(赤石岳避難小屋)

するとここで小屋番さんから「兎(兎岳避難小屋)使えるぞ」とダメ押しのお言葉を頂き、ようやく明日に賭ける決心がつきました。(^^) 実はそう言う事も想定して今回はシュラフにマットも持参していたので、百間洞で水を汲めば後は無問題なのです。

しかしここの小屋番さん、小屋に入ったときから口調がどこかおかしかったので気になっていたんですけど、朝から○んでらっしゃるのでしょうか?日焼けされているからわかりづらいけど顔もなにげに赤石(笑)。そんな状態で挨拶なしに小屋に入り込んできたハイカーを叱りつけている(まぁコレは当然の事ですけどネ)からでちょっとビビッちゃいましたよー。

B100822d
(百間平も・・・) 

それでも少し話しているとやはりいい方ですね。昨日はここに泊まるべきだったと後悔していまいました。(後日ある方より小屋の様子を聞いたらかなりスゴそうでしたし)最後は気に入られたんだか単に絡まれていただけなのかわからないけど(笑)丁重にお礼を述べて小屋を後にしました。

小屋を出れば後はひたすらに稜線を西へ行くだけなのですが、一段下りた百間平辺りなんかは完全にボク好みの所なんですけどもちろんガスガス。というかいつの間にやら空が明るくなることもなくなったどころか、時折小雨がパラパラと降り出す始末。

B100822e
(百間洞山の家)

そんな様子に再びやる気をなくして、結局この日は百間洞でおしまい。まだ10時だぞ(笑)。

一息ついたらさっそく手続きをしたんですけど、この小屋は怖ろしいですねぇ。ビールを買おうとしたらヱビスの黒が普通に冷やされていて、小屋のおねーちゃんに「コレって普通のビールと値段一緒ですかっっ?」って聞いちゃいましたよ(笑)。山麓の酒屋ですら見た事ないのにこんな山小屋で黒と再会するとは思ってもいなかったけど、個人的にはこれだけでこの小屋に泊まった価値は大ありでした。

B100822f
(ミヤマアケボノソウ)

んで後のあり余った時間はビールを飲みつつのんびりランチをしたり、小屋の周りのお花を撮影したり。すると続々とハイカーが小屋にやってきたので部屋に戻ると、単独者のブースだけが自然発生的に大盛り上がりになって、後はひたすらに山談義。とんかつで有名な夕食も他のおかずや小物からして山小屋とは思えない仕事ぶりでこれまた大変に美味しゅうございました。<(_ _)>

夕食後もひたすらに山談義に明け暮れ、消灯時間寸前になった所でふらりと外へ出てみると、そこには今回の山行き初となる星空が広がっていました。明日は良い天気になりそうです。
 
・・・・・☆
 
◆ 2010.08.15 (Sun)   霧(風強し)
荒川小屋 05:40- 大聖寺平 06:10- 小赤石岳 07:20- 赤石岳避難小屋 07:55/08:45- 百間平 09:40- 百間洞山の家 10:15
 
百間洞山の家 一泊三食 ¥9000
ビール(ヱビス黒・ロング缶) ¥800
ビール(ヱビス黒・ショート缶) ¥600
  
 
・・・・・☆・・・・・☆
 
あと久しぶりにリンクの紹介です。(^^ゞ

百間洞で偶然ご一緒になったふうたろうさんのふうたろう絵日記をリンクしました。

こちらで深田百名山、というとボクも含めて少々(・・?) エッ・・・となるかも知れないけど、必ずマイナーどころというか普通ではない所から山を目指すというふうたろうさんの山行きは、そこいらにいる巡礼者とはひと味もふた味も違うし、たいへん参考にもなります。みなさまどうぞご覧ください。(^^)
 

|

« 南ア南部まったり縦走 2(高山裏~悪沢岳~荒川小屋) | トップページ | 南ア南部まったり縦走 4(百間洞~聖岳~聖平) »

【その他の山域 2010】」カテゴリの記事

コメント

palletさん、ようこそいらっしゃいました。(^^)

百間洞はおっしゃるとおりソフトドリンクもやたらと充実してましたね。受付横の水槽に入っている商品はみんは山で見かけないようなものばかりでしたものね。

確かにチャイもスイーツ系もありましたね、ボク的にはソーダブレッドが気になっていたので購入しかけたんですけど持参の食料が4食分もあった上にオベントも頼んでいたので泣く泣く諦めました(笑)。

あそこはボクもかなり印象に残った小屋になりましたけど、二番目がスゴ乗越小屋ですか!あのあたりも課題なのでいつかは・・・と思っているんですけどいい事聞いちゃったかも。(^^)

投稿: komado | 2010.08.25 00:10

SAKURAさん、

ミヤマアケボノソウ、お花を気にするようになってからはおそらく初めてでした。低山系のと色が全然違うんですよね。しかもこの花の場所を教えてくれた方からは北アの雪倉の辺りはピンクっぽいとか。あちらも今年行きそびれたところなので来年は是非とも行きたくなってしまいました。

百間洞は良いですよぉ。ここだけは二食付きをお勧めいたします。この日もバスの権利取りの意味もあったんでしょうけど長期テント泊のパーティがいくつか小屋泊まりしていました(笑)。

投稿: komado | 2010.08.25 00:03

ふうたろうさん、

ホントあの小屋の凄いところは、食事だけでなくビールに限らず飲み物の種類も多彩だったことです。ホント普通の小屋ではあり得ない品揃え。参りましたわ。

南の避難小屋は皆さんからお話を聞くだけでも本当に面白そうですね。小屋番さんから直にお話を聞ける、本当に山の好きな人が集う所のように思いました。

今度訪れる時はお礼がてら赤石の小屋に行かなきゃネ。そうそうボク的にはふうたろうさんの冬に池口から回って光に登った話はいいなぁ、というかまさしく(・・;)エッ… って言ってしまう山行きでしたんですよ。

投稿: komado | 2010.08.24 23:59

かずさん、

いやぁ、この頃はカズさんが歩いた時のことが頭の中をよぎりまくりましたよ。なっかなか晴れないからホントあんな感じになってしまうんじゃないかなぁって。

この日兎岳まで足をのばさなかったのはもちろんモチベーションが下がってしまったのが主因なんですけど、やっぱり翌日の天気が信用しきれなくて、予報が外れたときに聖もガスの中歩きたくなかったのでその日のウチにサワラ島へ下れる百間洞にしたのでした。

投稿: komado | 2010.08.24 23:51

komadoさん はじめまして。
私もこの夏、百間洞山の家に泊まりました。
夕食も朝食もおいしくて、こじんまりした感じが好ましく、
今までで一番印象に残った素晴らしい小屋でした。
(印象的2番目は、今のところスゴ乗越小屋かな)。
ホント!特に飲み物の品揃えが素晴らしかった。
エビス然り!、ジュースは果汁100%だし牛乳もあり、デザート類も厳選されてたと思います。
食堂のメニューには、おいしいチャイもありましたよ。
…って、山に行ったのに何の話してるんでしょ私。

投稿: pallet | 2010.08.23 23:07

3日目も展望が無くて残念ですねぇ…
周りの山が見えないとその山に登った記憶が薄いような気がします。残念!
4日目はバッチリ期待できそうですね。

ミヤマアケボノソウ…色が濃くて花付がいい固体ですね。
他のお花は次回かなぁ…?

山小屋で恵比寿の黒のロング缶ですか…
酒屋じゃないと置いてないのに、こだわってますねぇ~♪
山小屋でとんかつってのも凄い!
百間洞山の家に◎つけて記しておきましょう~♪

投稿: SAKURA | 2010.08.23 12:30

 リンクありがとうございます
 まずはその御礼をば…

 あの大行流会、本当に楽しかったですね
 エビスビールの黒?
 エビスビールは全部同じかと思っていたけど、
 見る人が見ると違うものなんですね。
 そんな感動があったとは、
 トンカツ以外にも(笑

 あの避難小屋のトリオ(笑
 はみんなおもしろすぎますね。
 でも、高山裏のおやっさんは特にすごい気がします。
 中岳避難小屋のおやっさんは、
 あの中でもかなり穏やかだと
 物理と数学談義が、全然判んないんですけど(ふうたろうは生物・化学系)、
 なんかそそられるんですよ(爆

 百名山のツアー、
 確かに、
 ピークだけ踏んで終わり、
 ってのが多いですよね。
 ふうたろうも残念に思います。
 山って、過程も含めたすべてがいいのだと思っているので、
 深田百名山はあくまでもダシで、
 その過程を楽しむというのがふうたろうの山です。
 違う意味で
 (・・;)エッ…
 って言われる山登りをしたいですね

投稿: ふうたろう | 2010.08.23 11:23

>後日ある方より小屋の様子を聞いたらかなりスゴそうでしたし
具体的にどんなスゴさだったのか気になりま~す。
めちゃ混みだったのかな?

小屋番さんとのやり取り、おもしろ~い。
いろんな人がいるんだね。

高山裏の小屋番さんにはめっちゃ叱られたことあります。山では小屋番さんのルールに従わないといけないんだよね。

雨の中、沢まで往復15分かけて水を汲みに行ったら、「水ならここにあったのに」っと実は優しい人だったのかも。
僕も三伏峠からですけど、初日以外4日間雨。
霧なら、雨じゃないだけマシ!?

雷鳥に出会えたのは幸運ですね。
南アではまだ見たことがありませ~ん。
きっと幸せを運ぶ雷鳥さんですよ~。

投稿: かず | 2010.08.22 16:29

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 南ア南部まったり縦走 3(荒川小屋~赤石岳~百間洞):

« 南ア南部まったり縦走 2(高山裏~悪沢岳~荒川小屋) | トップページ | 南ア南部まったり縦走 4(百間洞~聖岳~聖平) »