南ア南部まったり縦走 1(三伏峠~小河内岳~高山裏)
(前小河内より小河内岳・避難小屋も見える)
んー。お盆の休みが近づくにつれ前の記事で書いた通りの不安定な天気になってきてしまい、しかも去年と同じように台風まで。。。なのでお盆の山行きは実行直前まで行くか行くまいかかなり悩んでいたんですけど、結局天気の一番マシそうな南ア南部に決定。そうと決まればすぐに荷物をまとめて先ずは飯田へ向かいました。
んで、翌日(08/13)は飯田から伊那大島まで戻ってから鳥倉行きのバスに乗って登山口へ。バスだとゲートじゃなくて登山口まで入ってくれるんですね!朝からガスっていることもあって本来ならもっワクワクしているはずなんですけど、これから先の天気もわからないしどうもテンションが上がりません。
(三伏峠小屋)
三伏峠小屋まではさすがに人が多かったものの、小屋を過ぎると人が一気に減ってちょっとご機嫌もーど。峠の草原にはタカネマツムシソウが一面に咲いていましたが、やはり鹿柵の中は花が濃いですね。あとはそれほど多くないものの、ミヤマアキノキリンソウ、トモエシオガマ、ハクサンフウロ、ホソバトリカブト、ヒメコゴメグサ、ヨツバシオガマ辺り。そうそうウメバチソウも咲き始めていたっけ。
そして稜線に上がると、おやおやなんか空が明るくなって周囲のガスが徐々に切れてきている感じ。おっと北側の塩見が姿を現したと思ったら、まもなく仙丈・甲斐駒・農鳥辺りもあっさり姿を現して後は南部の方だな、と思ったんですけど、こちらの方はなかなか姿を見せてくれません。
(峠の草原・鹿柵内は花が多い)
(塩見岳と蝙蝠岳も見えてきた)
お花の方もなかなかいらっしゃって、ソバナ?と思ったのはミヤマシャジンでした。そしてイワオトギリ、タカネグンナイフウロ、タカネヒゴタイ、タカネヨモギ、ミネウスユキソウ、ウサギギク、タカネヤハズハハコ、ミヤマシオガマ、イブキジャコウソウ、シコタンソウ、イワインチン、ハナニガナ、タカネコウリンカまでは思いだせます。
そんな訳で思いも掛けず稜線漫歩を楽しめてようやく気分が乗ってきた感じ。すると目の前の小河内岳に荒川三山もようやく姿を現し、これで役者がそろいました。しかしその姿を見るにつけ高山裏からの登りはちょっとしんどそうだなぁ。。。
(樹林帯・やはりマルバダケブキが多い)
当初宿泊予定だった小河内岳(避難小屋は綺麗そう)に思いの外早く着いてしまったので、天気も保ちそうだし高山裏まで足をのばす事にして少し休憩。さすがにお盆なのでハイカーはパラパラいますけど、この界隈は本当に静かです。
小河内岳からひと下りすると再び樹林帯に入り、大日影山の手前からは道は稜線の東側をトラバースしていくようになりました。この辺りになるとマルバダケブキ、キオン、ホソバトリカブト、ミヤマバイケイソウあたりがメインですが、なぜかタカネナデシコがいたり、タカネコウリンカもシカさんにとってはお嫌いな方に入るのでしょうね。
(小日影山~大日影山の稜線)
あと大日影山を前に登山道が稜線をトラバースしたのは、高山裏へ下る直前の大ナギに出た所で↑↑の姿を見てようやく納得したのでした。
さて南アでナギといえばもちろんタカネビランジなんですけど、ナギは今でも頻繁に崩れているらしくコレがなっかなか見つからない。下って下ってナギの終わり近くになってようやく見つかったのはいいんですけど、道ばたのはもうおしまい。綺麗に咲いている急なナギの中にいやがるんですよね~。もちろんカメラに収めることはできず、8年ぶりのお花も遠くから眺めるしかありませんでした。
(高山裏へ下る直前の大ナギ)
そんな口惜しい思いをしながら降りるとすぐに高山裏の避難小屋に到着。小屋は古めですけどしっかりしており、なんと管理人さんのいる時期はレトルトながら食事も提供されているんですね(知らなかった)。小屋から前岳のカールを見上げる所はイメージはかなり違うけど黒部五郎の小屋を思い出しました。でも小屋でのお話に夢中になってしまい、この光景をカメラに収めることができなかったのが今回の山行きで最大の後悔かも。
小屋番さんもいろいろ言われる方のようですけど、実際接してみると面白くて愛嬌もあって悪い方とはとうてい思えませんでした。少なくともボクにとっては。もちろん理不尽に怒ることはしないけど、あの方にとって何となく気に入らない人に対しては少々キツいのかもネ(笑)。今回の山行きでいろいろな人とお話をした中で、あの方が気に入らない人の傾向がわかってしまったのには思わず笑ってしまいました。やっぱり一貫してるわ~。もちろんココでは書きませんけど。
(高山裏避難小屋はこんな所にありました)
そんな訳であとは偶然にも去年の熊ノ平でご一緒した方と椹島からやってきた方がやってきて、この日の宿泊者はなんと3名のみ。手前の小河内でも10人だったそうで、やはりこの界隈は静かですねぇ。小屋番さんに濃ゆい方達のお陰で初日から楽しい一夜を過ごす事ができました。(^^)
・・・・・☆
◆ 2010.08.13 (Fri) 曇 後 晴
伊那大島駅 06:45→ 鳥倉登山口 08:35/08:50- 豊口山東鞍部 09:35- 三伏峠小屋 10:50/11:00- 烏帽子岳 11:40- 小河内岳 12:45/13:00- 高山裏避難小屋 15:00
バス(伊那大島駅-鳥倉登山口・荷物代込) ¥2460
高山裏避難小屋 寝具付素泊り ¥5000
ビール(ロング缶) ¥800
カレーライス ¥1000
中華丼 ¥1000
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コメント
ふうたろうさん、ようこそいらっしゃいました。(^^)
いやいや百間洞では本当にお世話になりました。あの日の盛り上がりはこの山行きで一番。小屋の飯も怖ろしく美味く、ヱビスの黒も置いてあるという混んでいたけど個人的には最高の小屋ライフでしたんです。
今週はなんと焼山ですか!元気ですねぇ。あの稜線はボクも夏期に歩きたいと思っているので楽しみにしていますネ。
あとリンク、ありがとうございます。此方も次の更新時に致しますので少々お待ちくださいね。
投稿: komado | 2010.08.20 20:09
kbさん、ようこそいらっしゃいました。(^^)
kbさんは一週間前にあの稜線を歩かれたんですね。あそこのタカネビランジは残念でしたけど、そこは南アですからね。あとで腐る程見られるだろうと思ってコレが意外や意外兎岳までお預けを食ってしまいました(笑)。
まぁ天気が良くなかったせいでそれまでに目に入らなかった可能性もあることはありますけど、千枚の方は沢山いるんですね φ(.. )。
また気の向いたときにはお話を聞かせてもらえると嬉しいです。今後とも宜しくお願いいたします。
投稿: komado | 2010.08.20 20:05
SAKURAさん、
お友達は聖まで行かれた後笊へ登り返しですか!
笊ヶ岳はボクも長年気になってるんですよね。
今回南部を初めて歩いて、あの辺りの雰囲気がようやくわかったのは大収穫。ボクも笊ヶ岳が近づいてきた気がしています。
以前あった人とバッタリって意外にあって、山の趣向もそうなんだろうけど、単に山の世界が狭い、というのもあるような気がしているんですよ-。実は。
投稿: komado | 2010.08.20 20:00
どうも、コメントともども、色々ありがとうございました。
本当に殆ど同じルートを通っていて、
まるで自分の後ろにくっついていたのか(それとも自分がkomadoさんにくっついていたのか)
と思うほどです。
あのマルバダケブキの群落(樹林の中)は
やっぱり秀逸ですよね。
誰でも写真が撮りたくなります。
他にも色々、高山裏避難小屋とか、
うんうん、と思うとこありましたけど、
長くなってしまうのでこの辺りにします。
それと、やっぱり、もうちょっと晴れてほしかったですよね。
ふうたろう、今週末は雨飾山に行きます(焼山セットで)。
それでは、また来ます。
komadoさんの日記、リンクに張っておきますね
投稿: ふうたろう | 2010.08.20 10:48
初めまして komadoさん
ロムだけでしたがkomadoさんの一週間前に同じコースを歩いたので思わず投稿しました。
高山裏の小屋番さん個性的でしたが(雨で昼食時に休憩させてもらいました)言っている事は当然なことばかりですね。
大ナギで見たタカネビランジ突然だったので吃驚するやら感動しました。 その後千枚岳附近で沢山見て静かでタカネビランジが沢山見られる南アは良いなと思いました。
投稿: kb | 2010.08.19 10:25
友人は駒ヶ根までバスで駒ヶ根泊とのメールでした。
まったく同じルートで高山裏避難小屋です。
距離があるから大変だと思って地図を見たのですが、komadoさんは楽勝だったご様子ですね。
南アは山が深くて大変ですよね。
お互いにカッパを着ることなく夏山を歩けて何よりでしたね。
メールだと友人は赤石、荒川、聖、 笊ヶ岳で身延へ下山とありました。
何日も幕背負って歩く方です。
komadoさんのレポが楽しみで~す。
去年、ご一緒された方と再会だったご様子ですね。
山の方向と好みが似てるんでしょうね。
お話が盛り上がったご様子で~♪
ソロだといろんな方とお話ができますよね。
投稿: SAKURA | 2010.08.18 20:56