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2010.08.30

晩夏の御坂主稜、お花詣でのつもりも

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(黒岳山頂直下のブナ林・ブナハバチの影響で未だに明るい)

この記事を纏めるときに気がついたんですけど、御坂の記事を書くのは今年初でしたね。まぁ実は密かに一回歩いているんですけど(笑)。それはともかく今回(08/28)は丸二年ぶりに晩夏のお花見をかねて御坂峠から雪頭ヶ岳まで御坂主稜をさらっと歩いてきました。

なので夏の河口湖も丸二年ぶりだったんですけど、富士山登る人が本当に増えましたねぇ。二年前までは朝一の富士急だってハイカーなんてほぼボク一人な事だって多かったのに、今は電車もバスも凄い人出で今は山歩き自体がブームなんだなぁという事を改めて思い知らされた感じです。

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(御坂峠)

とはいえ山のカッコをして五合目行きのバスに乗らないのなんてボクだけで(笑)、こちらは一足先に出る甲府行きに乗り三ツ峠入口に出てからのスタート。天気が良くて気持ちいいけど、なんか暑そうです。

御坂峠まではさすがに暑い道のりでしたが、稜線に上がると風が吹いてきて意外に涼しい。ただ下からの道中からしてお花が減りましたねぇ。それでも御坂峠周辺はまだある方でした。

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(黒岳山頂)

もう何度も言ってるかも知れないけど主稜線にあがると個人的に一番気になっていたのがやっぱりブナハバチの状況。黒岳へ向かうとハバチ自体は今年も少しは発生していましたが、大規模に喰われているブナはなし。ただ毎年喰われていると思しき弱ったブナも残念ながら散見されました。

稜線もシカの影響か目立つのはコウシンヤマハッカにテンニンソウ、アズマレイジンソウ、メタカラコウ、ハンカイシオガマ、ママコナ、ホソエノアザミ、タカオヒゴタイ、タムラソウ、サラシナショウマぐらいでしょうか。さすがに秋の花が増えてきましたけど、以前は大量に咲いていたオクモミジハグマやカイフウロ、シュロソウ、ウスユキソウなどはかなり数を減らしている印象です。

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(ユウガギクは咲き始め)

そんな様子に黒岳はどうなっているのだろう、と心配になってきましたが、着いた山頂は花は減ったものの相変わらず蝶の乱舞している山頂で、ほんとうにほんとうにホッとしました。山頂に沢山いるユウガギクはこれから咲き始めるのでまだ花は続きそうです。

一応南の展望台にも寄ってみたんですけど、タイミング悪く周囲はガス。パンを食べただけで山頂に戻り、主稜をなおも西へ向かいます。

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(主稜を西へ向かうと晴れてきた)

途中でこの日初めてのアキノキリンソウを見つけて、そおいやコレまで黄色い花をほとんど見ていなかったことに気がついて愕然。アキノキリンソウもあと数株しか見かけなかったし、オトギリソウやニッコウキスゲに至っては株すら目に入らない状態でした。

そんな中を淡々と歩いて不逢山を過ぎ、大石峠下り始めると再び花が増えるはずなのに、あれれ?と思っていたらもう大石峠の草原に出ちゃっていました(笑)。

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(大石峠周辺は花が激減していた)

去年の初夏に歩いた時点でこの草原はお花が激減していたので覚悟はしていたんですけど、それでも想像以上の減りっぷりで、最初目の当たりにした時は茫然としてしてしまいました。この草原の柵がなくなったのはやはりお花が少なくなってしまったからだったんですね。。。

そしてお花の総量が減ったこともさることながら、この周辺でしか見られなかったお花がほとんど全滅していたのもかなりショックだったかも。

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(今回見かけたお花の一部)

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(黒岳・三ツ峠方面を振り返る)

でもここから節刀ヶ岳へ登り返すとそれなりながらもお花が増えてきたのが救いで、ここでようやくジャコウソウを見つけてひとり狂喜してしまいましたが(笑)、こことてお花もさることながら下草自体が減っているように思いました。

それとシカさんがお好きでないテンニンソウやヤマトリカブトまで一部食べられていたのも驚いたことで、それだけ事情が逼迫しているのでしょうか。ただこの辺りウラジロモミの植林が多いんですけど、それには手が付いていないんですよね。

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(テンニンソウはまだ多いが、下草全体が減っている印象だ)

辿り着いた節刀ヶ岳は展望は今ひとつ。でも鬼ヶ岳では曇ってはいたもののそれなりに恵まれて、ようやく展望を楽しめましたが、結局間近に見えるはずの富士は見えずじまい。甲府盆地の方はなんかかなり気温が上がっている感じですけどどうでしょう。

展望を楽しんだら今度は南の雪頭ヶ岳へ向かいます。

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(雪頭ヶ岳の草原・マツムシソウはなんとか残っていた)

大石峠が大石峠だったのでここの草原の状態も気がかりだったんですけど、こちらもお花は減っていたものの、なんとマツムシソウが残ってました!エゾカワラナデシコもヤマハハコもそれなりに健在だったし、まだ蕾なもののウメバチソウもまだなんとか。。。

思わず休憩もそこそこに登山道沿いに草原を散策して、あとは芦川・・・でなく今回はそのまま根場へおりました。

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(元気なブナを見るとホッとします ^^・大岩尾根にて)

この日は天気も良かった割に稜線は涼しく、気持ちの良い山歩きができたんですけど、お花が想像以上に減ってしまったことが全てでした。閉店ガラガラとは言わないけど、このままだとあと数年でそうなってしまう可能性が高いでしょうね。。。

あっ、あとこの日見かけた花の名前だけ挙げておきまーす。

ヤマホトトギス、キンミズヒキ、ミズヒキ、イヌトウバナ、シモバシラ、フシグロセンノウ、イヌゴマ、アキノタムラソウ、ツルニガクサ、カメバヒキオコシ、ノブキ、ヌスビトハギ、ミツモトソウ、ゲンノショウコ、キツネノボタン、メタカラコウ、カイフウロ、シデシャジン、シシウド、テンニンソウ、イタドリ、タマアジサイ、ソバナ、マルバダケブキ、アズマレイジンソウ、タカオヒゴタイ、レンゲショウマ、シラヤマギク、オヤマボクチ、ホソエノアザミ、キヌタソウ、コウシンヤマハッカ、ハンカイシオガマ、タムラソウ、サラシナショウマ、オクモミジハグマ、シュロソウ、ウスユキソウ、クルマバナ、オオバコウモリ、キバナアキギリ、ヤマトリカブト、ノダケ、ママコナ、ミヤマヤブタバコ、ユウガギク、アキノキリンソウ、クルマバツクバネソウ、アキカラマツ、ワレモコウ、ウツボグサ、ツリガネニンジン、コウゾリナ、ヤハズハハコ、ハコネギク、ホツツジ、ハコネコメツツジ、シオガマギク、フジオトギリ、マツムシソウ、ヤマハハコ、エゾカワラナデシコ、コウリンカ、ジャコウソウ、ヨツバヒヨドリ、トダイハハコ、コウモリソウ、オミナエシ、シモツケソウ、キンレイカ、オトコヨモギ、オトコエシ、ハナイカリ、ヤマホタルブクロ、ナンテンハギ、マルバハギ、ヤマミゾソバに同定できなかったセリ科のお花に、表にできないお花(笑)を含めて計79種でした。

でもこうやって数えてみると種類は結構あるなぁ~。ε-(´∀`*)
 
・・・・・☆
 
◆ 2010.08.28 (Sat)   晴 時々 曇
河口湖駅 07:18→ 三ツ峠入口BS 07:45- 御坂峠 08:45/09:00- 黒岳 09:45/10:05- 中藤山 11:15- 大石峠 11:55/12:35- 節刀ヶ岳 13:30- 鬼ヶ岳 14:10- 雪頭ヶ岳 14:25/14:35- 根場(魚眠荘前BS)15:45
 

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2010.08.28

南ア南部まったり縦走 5(聖平~聖沢~聖沢登山口)

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(岩頭展望台より聖沢を振り返る)

前の晩も綺麗な星空を楽しめたのですから、この日の朝ももちろん雲一つない快晴。でもたいへん名残惜しいのですがこの日はとうとう下山の日。そして丸一日かけて帰京する一日でもありました。

静岡駅行きのバスは14時過ぎしかないので、茶臼越えて畑薙というプランもふと浮かんだんですけど、帰りはさすがにお風呂に入ってからにしたいもの。なので今回は聖沢登山口から出ている井川観光協会の一番バスに乗り、白樺荘で一浴してのんびり。それから同じ井川のバスで畑薙へ戻ってから静岡駅、という予定です。

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(朝の聖平小屋)

ということで聖沢登山口8時半の始発バスに間に合わすべく、この日は5時前にスタート。聖沢の道はエアリアを見る限り、尾根道ではなく意外に時間のかかる沢の高捲き道とはいえ、下りで4時間半以上というのはいくら何でもかかりすぎだろう、という予想は当たって滑り出しは至って快調でした。

しかも早朝は日差しが入らないのも涼しくて快適です。岩頭展望台も周囲の開けた気持ちの良い所で、周囲の展望を楽しみつつ、ここで一回目の大休止。

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(滝見場から見える滝)

あとこの道はトラバース道のせいか沢を横切る機会が多いのも良い所かも。汗をかいても水量豊富な沢で顔を洗えて、そう言う意味でも気持ちの良い道でした。

岩頭展望台よりもせせこましかったのが意外だった滝見場を過ぎると、ここから急降下?と思ったんですけど、この辺りも丁寧に道がつけられているんですね。思いの外時間がかかって少々焦りましたが、時間の読みが甘かったのは滝見場から聖沢吊橋の間だけ。

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(聖沢吊橋)

吊橋の手前辺りから、いままでの黒木の林に変わって雑木林になると、やはり太平洋側のせいなののかhomeの山と同じような雰囲気になって、なんか心底ホッとしてしまいました。そして吊橋を渡って聖岳東尾根の末端部を高捲くところも、なんか日原の巡視路を歩いているような感じがしたし、周囲のスズタケが枯れているものなんかそっくりで、最後はawayの山とは思えんなぁ・・・と。

最後に植林帯に変わる所に至っては決定的だなぁと思いつつ結局3時間ほどで林道に降り立つと、そこが聖沢登山口のバス停でもありました。そこには百間洞でご一緒してから同じコースだった方がいらっしゃっただけで、ここで折り返す筈のバスがいない(登りの便は8時には登山口に着いている)のが不思議というかちょっと不安が。。。

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(吊橋を過ぎると雑木林に変わる)

それでもバスの時間に余裕があったので近くの沢で水浴びをしてから再びバス停に戻ってバスを待ったのですが、時間になってもなっかなか来ないなぁと思っていたら、バスはなんと椹島方面からやってきました。おそらく椹島までいってから引き返してきたのでしょうね。

大井川沿いのこの林道を通るのももちろん初めてでしたが、車窓から見ても本当にごく普通の山間の林道なんですね。そして沼平や畑薙のバス停の辺りもまぁなんと素朴なこと。南部とはいえ南アルプスの玄関口ですからもっと華やかなところだと想像していたんですけど、良い意味で裏切られた感じです。(^^)

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(おそらく出会所小屋跡)

んで白樺荘に着いたらさっそく温泉へ。建物は新しいのに一日500円というのはお安いですね。でもお風呂から上がった後は畑薙戻りのバスが出る13時までやることがないので(笑)大広間でビールを飲んでから畳で寝ていたんですけど、しばらく寝ていたら突然誰かに起こさて、体を上げると・・・

そこには先ほどのバスでも一緒だった方と、同じく百間洞でご一緒して赤石廻りで下山された方が立っていて、ボクが静岡へ戻るのに丸一日かかることに同情してくれたのか??なんと車で静岡駅まで送ってくれるとのこと。コレはラッキーというか本当に助かりました。<(_ _)><(_ _)> おかげで静岡駅で軽く打ち上げをしてから帰京して、そのあと軽く夕食もとって(笑)帰宅してもまだ18時前。予定通りだったらまだ静岡駅に着いたところですよー!

今回の山行きは天気は今ひとつでしたが、いろいろな人に恵まれた素晴らしい山行きになりました。南の南の事情も今回歩いてわかりましたし、なにより10年ほど前ちょこちょこ訪れていた安倍奥の山々からその大きな姿を見せていた南ア南部の山々をようやく歩けたこともちょっと感慨深かったです。でも次に訪れる時はきっちり晴れた日に歩きたいですね。とにかく今回出逢ったみなさまには本当に感謝です。ありがとうございました。<(_ _)>
 
・・・・・☆
 
◆ 2010.08.17 (Teu)   快晴
聖平小屋 04:50- 滝見台 05:45- 聖沢吊橋 06:50/07:00- 聖沢登山口 07:45/08:30→ 白樺荘 09:40
 
白樺荘(一日利用) ¥500
ビール(ロング缶) ¥500
 

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2010.08.24

南ア南部まったり縦走 4(百間洞~聖岳~聖平)

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(朝の大沢山・バックは聖岳)

昨晩の様子からこの日は絶対晴れると確信はしていたものの、今までが今までだったので、朝起きて外を見るまでかなり不安だったのですが、さすがに朝は聖岳(ようやく間近で対面できました)こそ雲がかかっているものの、他は雲一つない快晴!

でも実際はやったーというより、やれやれようやくかよと言った所でしたけど、やっぱりテンションが上がっていたんでしょうね。居ても立ってもいられず朝食を頂いたら、さっさと準備して出発です。

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(中盛丸山、兎岳方面はこんな感じ)

この辺りはもちろん初めてなので捲道は行かずにそのまま大沢山へ直登したんですけど、結構急な登りも天気が良いとルンルン気分でこなせます。振り返ると赤石はまだガスがかかっていましたが、百間平に奥の悪沢岳は姿を現し、ガスで皆目わからなかったけどあの辺りはあんな感じだったんだなぁ、と思わず立ち止まってしばし眺めてしまいました。

そして左側も見慣れぬ山々だったんですけど、尾根の途中に立派な小屋が見えたので、アレは何?と地図を見てみるとしらびそ山荘なんですね。あそこは昔林道ツーリングで泊まったことあるんでかなり懐かしかったです。

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(ようやく再会・タカネビランジ)

そんな感じで兎岳まではゆるゆる歩ける大変気持ちの良い稜線。でも花は意外に少なかったかな?

のんびりペースで百間洞から3時間ほどで兎岳に上がると、ここでようやくタカネビランジとの再会。長かったー。この花はもっと手前で普通に見かけるだろうと思っていたんですけど、天気が良くないこともあってここまで逢えないとは正直思ってもいませんでした。

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(中盛丸山、大沢山、百間平辺りを振り返る)

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(兎岳避難小屋・中は利用できるように改修されていた)

花は盛りやや過ぎてしたがまだ綺麗なのもあったので念入りにカメラに収めたら、この日はここからが本番、一旦下って聖岳へ登り返すんですけど、コレが見ただけでもイヤになる上下です。

ただここからお花が増えてきたのは想定外。特に下った兎岳の避難小屋周辺はイワオウギやタカネヨモギあたりがやたらと、そしてなぜかテガタチドリにミヤカクワガタじゃなくておそらくアカイシミヤマクワガタなんかがいたりして、この辺りだけ周囲と少々様子が違っていたのが印象的でした。

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(コレを下って登り返すのかぁ・・・)

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(今回見かけたお花の一部・Part1)

そして聖兎コル周辺の崩落した西沢側の方にお花が多かった(種類も量も)のも意外、と思ったんですけど、もしかするとここはシカさんの来づらい所のせいなのかもしれませんね。

痩せた稜線を慎重に降り、最低鞍部に降り立ったらここから聖岳へ登り返しです。最初こそ急でしたがそれをこなすとあとは想像よりは緩くて、もちろんしんどいことはしんどいですけど、案外楽に行けました。ただ楽に歩けたのはこの辺りからガスりはじめて涼しくなったおかげもあるかも。

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(赤石岳もようやく姿を現した)

他の山は早い時点でガスが切れて姿を見せてくれたのに↑↑の赤石だけは姿を見せたのはほんの数分といったレベルで、まあ今回の所は間近に姿を見られただけも充分、でしょう。

あとはニセピークに何度か騙されつつもゆるゆる登っていくと、ようやく人の姿が見えてきてラストスパート。なんとか聖岳の山頂に到着しました。

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(聖岳山頂)

もうこの頃にはガスが上がってきていて展望は今ひとつでしたが、思いの外広い山頂には人が沢山いたので、とりあえず落ち着けそうな場所を探して東へ移動。適当な所を見つけたらさっそくランチです。

実はこの時点でまだ持参の食料が4食分もあったのに、百間洞の仕事ぶりに思わずオベントも購入してしまっていたのでした(笑)。凝った包み紙の中には混ぜご飯のおにぎりに天むす。もちろん美味いです。そおいやこの天ぷらは夕食のおそばにも入っており、食材の共用の仕方にも感心してしまいました。

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(今回見かけたお花の一部・Part2)

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(聖平への下り始めも急だ)

んでランチを終えたら腰を上げて・・・のつもりが急に襲われた眠気に勝てずその場で一時間ほどぐっすりお昼寝してしまい、これで密かに狙っていた茶臼岳は時間的に諦めざるを得なくなってしまいました。

しょうがないのでとりあえず奥聖までのんびり往復してから聖平へ向かったんですけど、こちらも急でエグいぐらいに下りますねぇ。まぁ時折ガスが晴れて気持ちがいいし、下りだから楽ですけど。

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(小聖岳附近より聖岳を振り返る)

下って下って小聖辺りに出ると尾根が一旦緩むんでフト振り返ると、聖が壁のように聳えていて思わずボーッと眺めてしまいましたが、これを見ながらの登りも結構しんどいものがありますね。

小聖を過ぎると間もなく樹林帯に入り、そろそろお終いの雰囲気。この辺りもお花が多くて見事ではあるんですけど、シカさんのお嫌いなお花ばかり。そして聖平の分岐がある最低鞍部に降り立つ頃には周囲は完全にガスに包まれて、これで茶臼への未練もキレイさっぱりなくなりました。

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(聖平への下りしな・下るにつれシカの影響が出てくるようだ)

ということでこの日のお宿は聖平小屋。小屋に着いたハイカーに振る舞われるお茶がやたらに美味かったなぁ。小屋は綺麗でスタッフの対応も良く、大変気持ちの良い小屋でしたが、ここもトイレが遠い!荒川小屋より遠いかも。まぁここは素泊まりでも同じ距離ですけど(笑)。

ガスも夜になるときれいになくなり、この日は前の日以上の星空を楽しむ事ができました。あぁ明日で下山なんてホントにもったいないなぁ。。。
 
・・・・・☆
 
◆ 2010.08.16 (Mon)   晴 後 曇
百間洞山の家 05:00- 大沢岳 06:00/06:10- 兎岳 07:55/08:10- 兎岳避難小屋 08:20/08:30- 最低鞍部(聖兎コル)08:50- 聖岳 10:00/11:15- 奥聖岳 11:30/11:40- 聖岳 12:10- 小聖岳 12:45- 聖平小屋 13:30
 
聖平小屋 一泊二食 ¥8000
ビール(ロング缶) ¥700
 

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2010.08.22

南ア南部まったり縦走 3(荒川小屋~赤石岳~百間洞)

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(雷鳥親子をカメラに収めようとして近づいたら・・・)

この日は天気の回復を信じていたんですけど、朝起きたら無情の小雨に濃霧。今日もダメか・・・とテンションがた落ちのせいか朝ご飯を食べ終わってもなっかなか腰が上がりません。でもそんなふうにのろのろしているといつの間にやら雨も上がったので、とりあえず赤石岳の避難小屋までは行こうと決めてのろのろ出発。

大聖寺平へのトラバース道にはまだチングルマが咲いている箇所がありましたけど、この辺りは最後まで雪の残る所なのでしょうね。そして大聖寺平で再び稜線に出ると昨日と同じく風が吹き付けますが、風は昨日よりはおとなしめ。ホッとしました。

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(・・・ヒナ追い詰め(笑)・小赤石岳付近にて)

というか風はおとなしめどころか、この日は時折ガスが一瞬だけ切れて青空や太陽が顔を出したりしたこともあって、これはもしや・・・と思ったんですけど、やっぱり甘くて赤石岳に辿りいても周囲はガスったまま。なのでこの頃にはここで切り上げて椹島へ下ろうと言う思いがかなり強くなっていました。

それでも時折空が明るくなっていたりしたので、悪あがきで避難小屋で休憩がてら粘ってみよう、と小屋へ向い一休み。するとそこで休憩していた先客さんや小屋番さんから「明日は晴れるよ」といきなり言われてしばし混乱してしまいましたが(笑)、外は相変わらずガスっているものの明るくなっているし、心は徐々に続行に傾いてきて・・・。

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(赤石岳避難小屋)

するとここで小屋番さんから「兎(兎岳避難小屋)使えるぞ」とダメ押しのお言葉を頂き、ようやく明日に賭ける決心がつきました。(^^) 実はそう言う事も想定して今回はシュラフにマットも持参していたので、百間洞で水を汲めば後は無問題なのです。

しかしここの小屋番さん、小屋に入ったときから口調がどこかおかしかったので気になっていたんですけど、朝から○んでらっしゃるのでしょうか?日焼けされているからわかりづらいけど顔もなにげに赤石(笑)。そんな状態で挨拶なしに小屋に入り込んできたハイカーを叱りつけている(まぁコレは当然の事ですけどネ)からでちょっとビビッちゃいましたよー。

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(百間平も・・・) 

それでも少し話しているとやはりいい方ですね。昨日はここに泊まるべきだったと後悔していまいました。(後日ある方より小屋の様子を聞いたらかなりスゴそうでしたし)最後は気に入られたんだか単に絡まれていただけなのかわからないけど(笑)丁重にお礼を述べて小屋を後にしました。

小屋を出れば後はひたすらに稜線を西へ行くだけなのですが、一段下りた百間平辺りなんかは完全にボク好みの所なんですけどもちろんガスガス。というかいつの間にやら空が明るくなることもなくなったどころか、時折小雨がパラパラと降り出す始末。

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(百間洞山の家)

そんな様子に再びやる気をなくして、結局この日は百間洞でおしまい。まだ10時だぞ(笑)。

一息ついたらさっそく手続きをしたんですけど、この小屋は怖ろしいですねぇ。ビールを買おうとしたらヱビスの黒が普通に冷やされていて、小屋のおねーちゃんに「コレって普通のビールと値段一緒ですかっっ?」って聞いちゃいましたよ(笑)。山麓の酒屋ですら見た事ないのにこんな山小屋で黒と再会するとは思ってもいなかったけど、個人的にはこれだけでこの小屋に泊まった価値は大ありでした。

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(ミヤマアケボノソウ)

んで後のあり余った時間はビールを飲みつつのんびりランチをしたり、小屋の周りのお花を撮影したり。すると続々とハイカーが小屋にやってきたので部屋に戻ると、単独者のブースだけが自然発生的に大盛り上がりになって、後はひたすらに山談義。とんかつで有名な夕食も他のおかずや小物からして山小屋とは思えない仕事ぶりでこれまた大変に美味しゅうございました。<(_ _)>

夕食後もひたすらに山談義に明け暮れ、消灯時間寸前になった所でふらりと外へ出てみると、そこには今回の山行き初となる星空が広がっていました。明日は良い天気になりそうです。
 
・・・・・☆
 
◆ 2010.08.15 (Sun)   霧(風強し)
荒川小屋 05:40- 大聖寺平 06:10- 小赤石岳 07:20- 赤石岳避難小屋 07:55/08:45- 百間平 09:40- 百間洞山の家 10:15
 
百間洞山の家 一泊三食 ¥9000
ビール(ヱビス黒・ロング缶) ¥800
ビール(ヱビス黒・ショート缶) ¥600
  
 
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あと久しぶりにリンクの紹介です。(^^ゞ

百間洞で偶然ご一緒になったふうたろうさんのふうたろう絵日記をリンクしました。

こちらで深田百名山、というとボクも含めて少々(・・?) エッ・・・となるかも知れないけど、必ずマイナーどころというか普通ではない所から山を目指すというふうたろうさんの山行きは、そこいらにいる巡礼者とはひと味もふた味も違うし、たいへん参考にもなります。みなさまどうぞご覧ください。(^^)
 

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2010.08.20

南ア南部まったり縦走 2(高山裏~悪沢岳~荒川小屋)

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(高山裏から前岳への登りしな)

さて、前の晩の小屋ライフは大変楽しいものだったんですけど、翌日は濃霧の夜明け。寝ている間に空気が入れ替わったようで異様に暖かく、夜半頃雨音もしていたので覚悟はしていたんですけど、やっぱりテンションは下がり気味です。

それでも午後は確実に雨に降られる感じなので朝食をとったらさっそく歩き出します。

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(中岳避難小屋)

トラバースしながら上がって、森林限界を抜けると道は前岳の北のカールを行くようになるのですが、この天気では周囲の様子もよくわからず、ただただ登り詰めていくのみ。

ただ上がるにつれ風が強くなってきたのはわかっていたんですけどこの辺りでは問題なく歩ける状態で、そんなのも気にせずお気楽に詰め切って前岳に飛び出したら、なんと稜線は凄い風でビックリ。

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(悪沢岳<東岳>山頂)

慌ててシェルを着込んで稜線を東へ向かい、とりあえず中岳の避難小屋まで来ましたが、まだ朝なのにやる気を完全に無くしていました(笑)。そんな風のビュービュー吹き付ける中これからどうしようかとしばらくうじうじしていると、高山裏でテント泊をしていた方が意を決して悪沢岳へ向かったので、それにつられてボクも行くことに。

風に吹き飛ばされそうになりながらも一時間弱で悪沢岳に着くと、その道中時折空が明るくなっていたので、もしかしたら回復するかもと一時間近く山頂で粘ってましたが、やっぱりダメでしたね。この日は最低でも赤石の避難小屋までは行きたかったんですけど、翌日の回復を信じ赤石岳はとって置いて、この日は荒川小屋に泊まる事に決めました。

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(前岳カールのお花畑もガスで・・・)

前岳の分岐まで戻ったら、ここから荒川小屋までは楽しみにしていた前岳カールのお花畑なんですけど、当然のごとく周囲はガスガス。これはかなり悲しかったのですが、しょうがないですね。ちょっとキツいかなと思っていたミヤマクロユリがまだ綺麗に咲いていたを見られたのが唯一の救いでした。

そして荒川小屋に着くと同時に雨が降り出し、雨具を出さずに済んでこれもラッキーだったかも。でもこの日赤石の避難小屋まで足をのばさなかったのは、結果として今回の山行きで二番目に大きい後悔となってしまったのでした。

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(それでも今年もなんとかクロユリに逢えました ^^)

ただ荒川小屋が悪い訳でなく、それは長年避難小屋スタイルに慣れ親しんでいるあくまでボクの嗜好の問題で、小屋は綺麗でスタッフの対応も良く、大変気持ちの良い小屋でした。ただトイレが遠い!午後強い雨の中トイレに通うとそれだけでズボンがびっしょり。ここはトイレの至近にそれ専用の小屋がある素泊まりにするべきでしたー。
 
・・・・・☆
 
◆ 2010.08.14 (Sat)   霧(風強し)
高山裏避難小屋 05:00- 前岳 08:00- 悪沢岳 09:20/10:05- 中岳避難小屋 11:00- 荒川小屋 12:00
 
荒川小屋 一泊二食 ¥8000
 

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2010.08.18

南ア南部まったり縦走 1(三伏峠~小河内岳~高山裏)

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(前小河内より小河内岳・避難小屋も見える)

んー。お盆の休みが近づくにつれ前の記事で書いた通りの不安定な天気になってきてしまい、しかも去年と同じように台風まで。。。なのでお盆の山行きは実行直前まで行くか行くまいかかなり悩んでいたんですけど、結局天気の一番マシそうな南ア南部に決定。そうと決まればすぐに荷物をまとめて先ずは飯田へ向かいました。

んで、翌日(08/13)は飯田から伊那大島まで戻ってから鳥倉行きのバスに乗って登山口へ。バスだとゲートじゃなくて登山口まで入ってくれるんですね!朝からガスっていることもあって本来ならもっワクワクしているはずなんですけど、これから先の天気もわからないしどうもテンションが上がりません。

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(三伏峠小屋)

三伏峠小屋まではさすがに人が多かったものの、小屋を過ぎると人が一気に減ってちょっとご機嫌もーど。峠の草原にはタカネマツムシソウが一面に咲いていましたが、やはり鹿柵の中は花が濃いですね。あとはそれほど多くないものの、ミヤマアキノキリンソウ、トモエシオガマ、ハクサンフウロ、ホソバトリカブト、ヒメコゴメグサ、ヨツバシオガマ辺り。そうそうウメバチソウも咲き始めていたっけ。

そして稜線に上がると、おやおやなんか空が明るくなって周囲のガスが徐々に切れてきている感じ。おっと北側の塩見が姿を現したと思ったら、まもなく仙丈・甲斐駒・農鳥辺りもあっさり姿を現して後は南部の方だな、と思ったんですけど、こちらの方はなかなか姿を見せてくれません。

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(峠の草原・鹿柵内は花が多い)

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(塩見岳と蝙蝠岳も見えてきた)

お花の方もなかなかいらっしゃって、ソバナ?と思ったのはミヤマシャジンでした。そしてイワオトギリ、タカネグンナイフウロ、タカネヒゴタイ、タカネヨモギ、ミネウスユキソウ、ウサギギク、タカネヤハズハハコ、ミヤマシオガマ、イブキジャコウソウ、シコタンソウ、イワインチン、ハナニガナ、タカネコウリンカまでは思いだせます。

そんな訳で思いも掛けず稜線漫歩を楽しめてようやく気分が乗ってきた感じ。すると目の前の小河内岳に荒川三山もようやく姿を現し、これで役者がそろいました。しかしその姿を見るにつけ高山裏からの登りはちょっとしんどそうだなぁ。。。

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(樹林帯・やはりマルバダケブキが多い)

当初宿泊予定だった小河内岳(避難小屋は綺麗そう)に思いの外早く着いてしまったので、天気も保ちそうだし高山裏まで足をのばす事にして少し休憩。さすがにお盆なのでハイカーはパラパラいますけど、この界隈は本当に静かです。

小河内岳からひと下りすると再び樹林帯に入り、大日影山の手前からは道は稜線の東側をトラバースしていくようになりました。この辺りになるとマルバダケブキ、キオン、ホソバトリカブト、ミヤマバイケイソウあたりがメインですが、なぜかタカネナデシコがいたり、タカネコウリンカもシカさんにとってはお嫌いな方に入るのでしょうね。

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(小日影山~大日影山の稜線)

あと大日影山を前に登山道が稜線をトラバースしたのは、高山裏へ下る直前の大ナギに出た所で↑↑の姿を見てようやく納得したのでした。

さて南アでナギといえばもちろんタカネビランジなんですけど、ナギは今でも頻繁に崩れているらしくコレがなっかなか見つからない。下って下ってナギの終わり近くになってようやく見つかったのはいいんですけど、道ばたのはもうおしまい。綺麗に咲いている急なナギの中にいやがるんですよね~。もちろんカメラに収めることはできず、8年ぶりのお花も遠くから眺めるしかありませんでした。

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(高山裏へ下る直前の大ナギ)

そんな口惜しい思いをしながら降りるとすぐに高山裏の避難小屋に到着。小屋は古めですけどしっかりしており、なんと管理人さんのいる時期はレトルトながら食事も提供されているんですね(知らなかった)。小屋から前岳のカールを見上げる所はイメージはかなり違うけど黒部五郎の小屋を思い出しました。でも小屋でのお話に夢中になってしまい、この光景をカメラに収めることができなかったのが今回の山行きで最大の後悔かも。

小屋番さんもいろいろ言われる方のようですけど、実際接してみると面白くて愛嬌もあって悪い方とはとうてい思えませんでした。少なくともボクにとっては。もちろん理不尽に怒ることはしないけど、あの方にとって何となく気に入らない人に対しては少々キツいのかもネ(笑)。今回の山行きでいろいろな人とお話をした中で、あの方が気に入らない人の傾向がわかってしまったのには思わず笑ってしまいました。やっぱり一貫してるわ~。もちろんココでは書きませんけど。

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(高山裏避難小屋はこんな所にありました)

そんな訳であとは偶然にも去年の熊ノ平でご一緒した方と椹島からやってきた方がやってきて、この日の宿泊者はなんと3名のみ。手前の小河内でも10人だったそうで、やはりこの界隈は静かですねぇ。小屋番さんに濃ゆい方達のお陰で初日から楽しい一夜を過ごす事ができました。(^^)
 
・・・・・☆
 
◆ 2010.08.13 (Fri)   曇 後 晴
伊那大島駅 06:45→ 鳥倉登山口 08:35/08:50- 豊口山東鞍部 09:35- 三伏峠小屋 10:50/11:00- 烏帽子岳 11:40- 小河内岳 12:45/13:00- 高山裏避難小屋 15:00
 
バス(伊那大島駅-鳥倉登山口・荷物代込) ¥2460
高山裏避難小屋 寝具付素泊り ¥5000
ビール(ロング缶) ¥800
カレーライス ¥1000
中華丼 ¥1000
 

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2010.08.09

花は減っても さすがは夏の南大菩薩

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(白谷ノ丸・草原の一角)

しかし先の週末は太平洋高気圧が張り出し超安定?と言っていたのに実際は山に行った土曜(08/07)こそ天気は良かったけど、翌日曜はなんと曇りベース。台風の影響もあって今週の予報も随分変わってしまい、もう秋に向かって再び不安定になっちゃうんでしょうかねぇ。。。

というわけで先の土曜は二年ぶりに盛夏の南大菩薩へ、夏のお花見しながらまったり歩いてきました。(^^)

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(黒岳直下の広葉樹林・花を咲かせたバイケイソウが多かった)

そおいや山行きの時に中央線が止まってしまったのってかなり久しぶりのような気がします。普段だったら電車が止まればさっさと行き先を変えてしまうんですけど、今回はお花目当てと言う事で行き先を変えられなかったので、大枚はたいてタクシーで大峠に出てからのスタートになってしまいました。そおそお大月駅から大峠もとうとう7000円オーバーになってしまったんですね。(¥7190)

さすがに盛夏とあって大峠の駐車場も車が4台ほどしか停ってなくて閑散としています。大峠までの道のりはお花と言えばカニコウモリぐらいで少なかったけど、天気のお陰でシラベ囓られまくりながらも黒木の下のコケ類の緑が良い感じで映えていてなかなかの風情でした。

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(白谷ノ丸より南大菩薩の稜線・富士もチラッと見える)

黒岳に上がったら一息ついただけで南へ下ると、直下の広葉樹林では殆どのバイケイソウが花を咲かせていました。バイケイソウは珍しく当たりでしょうか。お花はカニコウモリとコウモリソウが咲き始め。しばらく周囲を散策したら白谷ノ丸へ向かいます。

広葉樹林から緩く登りかえして白谷ノ丸の草原にパッと出る所は気持ちが良いんだけど、個人的にはこの時期二年ぶりでもあるしお花はまだあるのだろうかという心配の方が先立って、妙にドキドキ。

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(この日見かけたお花の一部・Part1)

実際に草原に出ると、お花はやっぱり徐々に減っているんだけど、それでも想像よりは残っていました。周囲を散策するとまだまだそれなりにお花の濃い箇所もあるし、驚いたのはヤナギランの群生地がまだ何とかだけど残っていたこと。ヤナギランはここより南ではとうとう見かけなくなってしまったので、ここが最後の砦のよう。でも鹿の好物であるヤナギランがこの辺りだけにはなぜに残っているのか?本当に不思議です。

でもヤナギランは残っていたものの、湯ノ沢峠への下りしなにぼちぼちいたマツムシソウが目に入らなかったのが意外。早いのはもう咲き出していてもおかしくないし、蕾どころか株自体が目に入りませんでしたけど見落としていたのでしょうかねぇ。。。

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(湯ノ沢峠の草原、花は少ない)

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(この日見かけたお花の一部・Part2)

あと湯ノ沢峠の草原を歩いていてハッと気がついたんですけどこの日は人が殆どいなくて、この日は一日を通して出会った人は大蔵高丸への行きしなにすれ違った一組のご夫婦だけでした。以前は車での散策する人がぼちぼちいましたが、周辺のお花が減ったことをもう皆さんご存じなのかもしれませんね。

大蔵高丸を過ぎると、こちらもそれなりに減ってはいるもののの再びお花が増えてきます。

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(最後まで残っていたマツムシソウの濃い箇所も今は・・・)

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(黒岳、白谷ノ丸を振り返る・ヨツバヒヨドリは多い)

この辺りではヨツバヒヨドリやシモツケソウがやはり一番目立つでしょうか。お花が減ったお陰で種類が単調になってしまうのはもう否定できない所ですけど、それでもなかなか見応えがあって楽しいです。

あと白谷ノ丸から湯ノ沢峠への下りしなに見つけることができなかったマツムシソウは、この辺りでも見つけることできませんでした。まぁボクが見落としてるかも知れないし、もしかすると柵の中にはまだいるのかも。でも昔はあれだけ豊富にいたマツムシソウとレンゲショウマは近い将来完全に姿を消すかも知れません。

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(この日見かけたお花の一部・Part3)

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(シモツケソウの道・天下石への道すがら)

今回はシモツケソウの咲くハマイバ丸周辺の草原でのんびりランチ。でも休憩中も本当に人が来なくて、静かなのがちょっと気持ち悪いぐらいです。これもお花が減っちゃったせいなのかなぁ。。。それでも減ったとはいえ今でもそれなりに見応えがあると思うんですけどね。

ハマイバ丸から草原のお花を楽しみつつもうひと下りして、天下石に着くと長い草原歩きもここでお終い。ここから米背負峠へ向かう間も今度はブナハバチのことが気になってまたまたひとりドキドキ。

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(米背負峠のブナ・まだ生きながらえていた)

ドキドキしながら峠に降り立つと↑↑あのブナは丸裸に近いもののなんとまだ生きていました!でも周囲のブナをよく見てみると丸裸にはなってないものの葉っぱは一部喰われており、今年もブナハバチが小規模に発生した模様です。もう毎年これぐらい出るのは避けられないのかなぁ。御坂黒岳の辺りがあれだけ明るくなったのも毎年小規模に発生していたからなのかも知れませんね。

そんな様子にちょっとだけホッとしつつ、あとは大谷ヶ丸へ登り返し、曲沢峠からは10年以上ぶりに景徳院へ下りました。これまた10年以上ぶりに景徳院で道中の無事を感謝して、下に降りたら折り返しのバスが停まっていたのはラッキー。帰りの中央線もダイヤがまだ乱れていたものの、至ってスムーズだったのでした。(^^)

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(米背負峠周辺は小規模にブナハバチが発生した模様)

でも徐々にお花が減ってるとはいえ、それでも夏の南大菩薩は周辺の山域に比べたらまだまだお花が多いです。北の大菩薩嶺周辺が短期間で一気にお花を減らしてしまったのに比べると、こちらの方はなぜにこんなにしぶといのか?と不思議になるぐらい残ってますね。北との差の理由を知りたいぐらい。今年は若い人を中心に夏の低山も人が入っているようですけど、南大菩薩はもっともっと人が入っても良いと思うし、花の種類が増えるこれから9月前半までは今でも特に推奨できるコースだと思います。行き先に迷った人はぜひどうぞ。(^_-)

あっ、あとこの日見かけた花の名前だけ挙げておきまーす。

カニコウモリ、コウモリソウ、ヤマホタルブクロ、オトギリソウ、バイケイソウ、コウリンカ、ノハラアザミ、ウスユキソウ、キオン、イタドリ、ノコギリソウ、カイフウロ、ハナニガナ、シロバナニガナ、コウゾリナ、コオニユリ、ツリガネニンジン、クルマバナ、ヤマハハコ、ハナイカリ、ヤナギラン、ミツモトソウ、キリンソウ、シモツケ、イワキンバイ、ヨツバヒヨドリ、ヤハズハハコ、タカネグンナイフウロ、シシウド、タムラソウ、タチフウロ(赤・白)、ヒメトラノオ、オトコヨモギ、マルバダケブキ、シモツケソウ、フシグロセンノウ、ソバナ、ネバリノギラン、ノブキ、レンゲショウマ、サワギク、シオガマギク、ワレモコウ、オオバギボウシ、ヤマオダマキ、ハナチダケサシ、トモエソウ、アキカラマツ、キンミズヒキ、キバナノヤマオダマキ、ミヤマヤブタバコ、ワレモコウ、ダイコンソウ、オカトラノオ、ヒヨドリバナ、イヌトウバナ、シュロソウ、ママコナ、ミズヒキ、ヌスビトハギ、タニタデに同定できなかったマメ科のお花に、表にできないお花(笑)を含めて計69種でした。
 
・・・・・☆
 
◆ 2010.08.07 (Sat)   晴 後 曇
大峠 09:30- 黒岳 10:20- 白谷ノ丸 10:40/11:10- 大蔵高丸 12:10- ハマイバ丸 12:30/13:25- 米背負峠 14:00- 大谷ヶ丸 14:15/14:25- 曲沢峠 15:10- 景徳院 16:00/16:11→ 甲斐大和駅 16:20
 

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