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2010.07.28

イワタバコに逢いに前道志へ

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(この日のお目当てはイワタバコ)

しかし暑い日が続きます。天気が良いのは良いんですけど(笑)先週末は少々不安定でしたね。先週はイワタバコお目当てで奥多摩でも・・・のつもりも土曜の雲の様子を見ると奥多摩はかなり天気が不安定そう。なのでここは少しは安定している南の前道志に変更し、朝一で入山・お昼前に下山完了という先行逃げ切りパターンで行く事にしました。

ということで翌日曜(07/25)は梁川駅から塩瀬沢~舟山北東尾根を登路に採り、その後は前道志の稜線を西へ立野峠まで。そして梁川駅に戻るコースを歩いてきました。

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(塩瀬沢の二俣)

しかし二番電車だと今までは日原の一番バスか遠出と相場が決まっていたのですが、近場の前道志へ行くのにこの電車を使うのはもちろん初めてのこと。でも朝早いと少しは涼しくていいですね。おかげで梁川駅から至って快適に歩き出せます。

塩瀬沢は以前矢平山北西尾根を歩いた時以来ですけど、その時はいちのせ橋へ出るのにエラくハマってしまったので今回は松浦本の通りに行ってみました。この辺りは地形のせいか日差しがあまり入らず、いちのせ橋までの道のりもぼちぼちいたお花を愛でつつこれまた至って快適な道のりでした。

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(舟山北東尾根のひとコマ)

一息ついたら橋右岸側の袂から塩瀬沢沿いの道に入るんですけど、さすがにこの時期のせいか周囲は草ボウボウ。前の晩に雨が降ったのか草藪は濡れていますが、却って涼しくなっていいや。でもそんな藪のトンネルもすぐに抜けて、道は間もなく沢に沿い始めます。

するとあっさりと出てきましたイワタバコ。ちょうど花は盛りでなかなか見事だったんですけど、早朝の暗い谷底なので周囲が暗すぎ。というかもう少し経ってから出てくると思っていたので、出てくるのがちょっと早すぎますよ(笑)。

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(オオバギボウシ・ヨツバヒヨドリ共に蕾だった)

イワタバコはその先でもぼちぼち見られて充分楽しめましたが、暗すぎてカメラにはうまく収められなかったかも。そして間もなく出る矢平山北西尾根が延びている二俣は素通りし、次に出る二俣の中間の尾根が目的な舟山の北東尾根。

末端部は切り立っていて取り付けないので、一度左の本谷側に入って滝の手前から戻るように北東尾根に取り付けば、あとは尾根を詰めるだけ。ようやく日差しが入って少しカラッとしたかなぁと思ったのもつかの間、すぐに汗が噴き出します。

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(前道志の稜線・雑木が美しい)

舟山の北東尾根は基本雑木に植林が混ざる感じで悪くない雰囲気でした。そして尾根を横切る寺下峠みちを突っ切ると最後の登りになりますが、ここでなんとシカが・・・。ボク自身前道志でその姿を見るのは初めてでしたが、当然の事ながら複雑な気分になってしまいますねぇ。。。

そして前道志の縦走路に出たら西へひと登りで舟山の山頂。とはいえ実際は稜線上の単なるピークのような感じなのはもうわかっているのでガックリしませんヨ。ここは素通りするように稜線を西へ行き、周囲の雰囲気の良くなった所でお休み。800mそこそこしかない所なので休んでいる間も汗が止めどなく流れる感じ。でもこれも真夏の低山を歩いてるだなぁ、とい実感が湧いてきて決して嫌いではありません。

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(富士の姿わかります?・細野山直下より)

でもこの時期の前道志は初めてでしたけどお花はほとんどないですねぇ。ここもご多分に漏れずシカさんに食べられちゃったのでしょうか??それでも時折交える美しい雑木林は盛夏でもやっぱり雰囲気が違います。気分良くスタスタ歩いているとあっけなく立野峠に着いてしまいました。

ここで倉岳に上がるかしばらく悩んだんですけど、稜線のお花があまりに少なかったので倉岳はヤメにして、おとなしく?梁川駅へ下る事に。

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(立野峠みちの水場)

さっそく立野峠から植林の中を下って水場に降り立つと、ここから沢沿いの道に変わって雰囲気がグッと良くなります。驚いたのはトチの本当に立派な巨木がぼちぼち見かけられたこと。さすがに日が高くなってるので沢沿いとはいえ、塩瀬沢のような涼しさは感じられなかったけど、なかなか楽しい道のりです。

足下には咲き始めのギンバイソウやこれまた咲き始めヌスビトハギが続き、ダイコンソウ、フシグロセンノウ辺りがポツポツ。そしてなんとなく記憶のある香りが漂っていたので周囲を捜索するとやっぱりいました、こちらも今年お初のヤマユリ。

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(ヤマユリも今年お初 ^^)

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(倉岳から鳥屋山の稜線・梁川大橋より)

ただ降りても降りてもイワタバコを見かけなかったのは少々意外でしたけど、まぁこちらは行きがけに楽しめましたので。。。それでもこの峠みちの意外な楽しさに気をよくしつつ梁川駅へ向かいました。

そして下山を終えたとはいえまだ朝っぱらの時分なのにあとはビールを飲みつつ帰宅したんですけど、家に着いてネットの雨雲をチェックしてみるとすでに奥多摩も前道志の辺りも雨雲にすっぽり覆われていて、今回の判断がピッタリ当たっていたことに思わずニヤリとしてしまいましたー。
 
・・・・・☆
 
◆ 2010.07.25 (Sun)   快晴
梁川駅 05:45- いちのせ橋 06:15- 二俣 06:45- 舟山 07:55- 鳥屋山 08:35- 立野峠 09:00- 梁川駅 10:15
 

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2010.07.22

北岳へ、今年の夏山初日

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(北岳までもう少し)

ふう。特段変わったことがあった訳でもないのになんとな~く過ごしているうちに山行きが一月半も空いてしまいましたネ。(^^ゞ

そんな訳であれこれ考えるヒマは腐る程あったので(笑)海の日の連休もいろいろ計画を立てていたのですが、天気の都合で金曜から動けず(小屋の混雑を避けたかった)、とりあえず?今年も計画が流れかけた北岳へようやく行ってきました。

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(大樺沢沿いの道・水量たっぷり)

今回は甲府前泊で一番バスに乗って広河原に出てからのスタート。さすがにハイシーズンの好天となれば人出の方も最高潮ですが、大樺沢へ向かうハイカーはそれなりに多いながらも想像よりは少ない印象。雪解けと相まって大蒲沢の水量も豊富で、二俣までの道中はなかなか快適でした。

この時期の北岳は初めてだったのでお花の方も期待してたんですけど、そちらは思いの外少ない印象。やはりシカさんの影響大ありでしょうかね。それでも以前白馬の清水尾根で逃したミヤマハナシノブにも無事逢えて、これはお初なだけに個人的にちょっと感慨深かったです。

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(左俣の雪渓を登ります)

雪は二俣の手前から現れ、二俣で少し休んだらそのまま左俣の雪渓を行きます。ここは右俣へ行くハイカーの方が断然多かったですが、それでも左俣の方も途切れながらも人がぼちぼち向かう感じでした。

それにつけても好天下の雪渓歩きはやっぱり爽快です。雪渓の状態を気にしつつも好きな所を歩けるし、何より涼しい!そして北岳バットレスよりも真っ青な空に延びる飛行機雲の方に目が行ってしまったのが不思議なんですけど、それもまたよし。標高が上がっているので少々苦しかったんですけど、実働50分ほどだったのが物足りないぐらい。

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(八本歯ノコルへの登りしな)

雪渓が終わってからの八本歯ノコルへ向かう枝尾根もダケカンバの新緑がこれまた青い空に映えまくってそれは見事でした。そしてここですれ違った方からなんと諦めていたキタダケソウがまだ咲き残っている情報を聞けたのも幸運で、ここで当初ははしょるつもりだったトラバース道も歩くことにしました。

コルに上がると再び人が増えたので、すでにヘロヘロながら休憩もそこそこにとりあえずトラバース道の分岐へ向かうと、いやいや今度は南に東に北と名だたる高山が連なる展望が待っていました。

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(八本歯ノコル附近より)

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(トラバース道・雪はない)

そんな展望を楽しみつつヘロヘロ登って、ようやくトラバース道との分岐にたどり着いてここでようやく大休止。あーあ間ノ岳にも行きたかったな~、と思いつつ周囲の展望をしばらく楽しんだら、腰を上げてトラバース道に入ります。

キタダケソウ本当にいるのかなぁ、と少々不安になりながらも先を行くと、間もなく花が現れ一気楽しくなってきました。まずはハクサンイチゲにミヤマオダマキ、イワベンケイ。それからミヤマキンバイ、キバナコマノツメ、ミヤマキンポウゲ、そしてシナノキンバイが斜面一面一斉に花を咲かせてなかなか見事でした。

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(キタダケソウ・まさか間に合うとは!)

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(シナノキンバイは盛りで見事だった)

そしてキタダケソウも意外やあっけなく見つかりました。というかあまりにあっけなくてあまり感動がなかったかも(笑)。確かにハクサンイチゲと混ざって咲いているので予備知識なないと見落としやすいかもですね。でも花の状態が思いの外良かったのも嬉しかったです。

その後もシナノキンバイで埋まった斜面を見つつ、足下にはシコタンソウ、ミヤマムラサキ、タカネシオガマなどなども見かけて、このトラバース道がこの日一番お花を楽しめた箇所。人も少なく静かだったし、ここをパスしてたらお花も含めて少々物足りない感があったかもしれませんね。

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(今回見かけたお花、の一部 ^^;;;)

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(稜線に出た所より間ノ岳方面)

そして稜線に出たら山荘までは下らず、ここで引き返すように北岳へ。再び人も増えますが、団体さんも少なく快調に歩けます。しかしそれにつけても男女問わず若いのが多いこと!近年そう言う傾向ではあったんですけど、もう山歩き自体がブームになりつつあるようですね。

稜線もお花が多く、そんなお花を愛でつつ雷鳥を見かけたりしながらせっせと登っていると、とうとう東側からガスが上がってきて、北岳山頂に着く頃には西側はまだ晴れているものの、東側は完全に真っ白。

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(こちらもお花は豊富でした)

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(キバナシャクナゲも間に合った)

人の多い山頂はどうでもいいので一息ついたら下山開始、というか久しぶりに山を歩いたせいか腿が少々けいれん気味だったので、肩の小屋まで下ってからうどんを頼んで軽くランチ。ここもかなりの人出でしたけど、なぜかベンチのスペースを確保できました。

天気が良いせいか皆さんご機嫌で、隣り合った方達としばらくお話ししながらご飯を食べるというのもいかにも夏山ですね。とはいえ後から後から人がやってくる状況では長居は顰蹙でしかないので、適当な所で切り上げて先を行きます。

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(肩の小屋へ下る頃にはガスが・・・)

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(右俣コース・思いの外お花が少ない)

あとはそのまま下って、去年の秋と同じく右俣コースを下ったんですけど、ここも大樺沢沿いと同様にお花が思いの外少なくて驚きました。

ここは本や他の人のサイトを見ると花の道、と言うイメージがあったんですけど、実際歩いてみるとシカさんのお好きでないものがかなり目に付くし、そのせいで近年その数をごっそりと減らしているのかなぁ、と言う印象です。10年前、いや5年前でもかなり様子は違ったんじゃないかなぁ?と思うのですが。。。

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(ミヤマハナシノブ)

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(二俣に戻りました)

なのでいともあっさりと二俣に降り立ったら、二俣の雪渓で涼んで広河原へ戻りました。

今回久しぶりの山行きでしたが、好天に恵まれたお陰もあって「やっぱり山はええなぁ」と心底思えた一日でした。梅雨も明けたし、これからは普段通り歩けることでしょう。あとはお天気次第~ですねっ♪
 
・・・・・☆
 
◆ 2010.07.18 (Sun)   晴 時々 霧
甲府駅 04:00→ 広河原 06:15- 二俣 07:35/07:55- 八本歯ノコル 09:30- トラバース道分岐 09:50/10:10- 稜線 10:55- 北岳 11:45/11:55- 肩の小屋 12:25/12:45- 二俣 14:15/14:20- 広河原 15:30
 
バス(広河原-甲府駅+協力金)x2 ¥4000
うどん(肩の小屋) ¥900
 
 
・・・・・☆・・・・・☆
 
あと大変遅れてしまいましたが久しぶりにリンクの紹介も。(^^ゞ

奥多摩を歩かれる方はもうご存じの方も多いでしょう、なLBDさんの山と無線を楽しむ奥多摩をリンクしました。

奥多摩の山山の説明やそれに纏わるお話もさることながら、今でも精力的に歩かれる様子はオンラインアルバムの方で見ることができます。みなさまどうぞご覧ください。(^^)
 

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