« 新緑うずまく倉沢をぐるりと | トップページ | 新緑の日原・骨谷の源流部をゆるゆる探訪 »

2010.05.08

今年ももちろん熊倉山へ

B100508a
(宗屋敷尾根1003m峰附近)

歩いた当日に速報という形でお伝えしましたが、GWの後半の05/04は恒例のアカヤシオのお花見、ということでいつものコースで秩父の熊倉山へ行ってきました。

この日で山行き四連荘だというのに今回も武州日野駅から宗屋敷尾根の取付までてくてく歩いてのスタート。途中で宗屋敷尾根の全貌が見える所があるのですが、近年の例年だったらアカヤシオのピンクのポツポツが見えるのに、今年はほとんど見えません。ほんとうに一昔前のような感じなので、これは花の時期が早いだけなんだと思いたいんですけどやっぱり・・・。

B100508b
(時期が早かったのでイワウチワは豊富)

林道(秩父中央線)が分かれる取付に着いたら向かいの山ノ神に挨拶をしてさっそく宗屋敷尾根に取り付きます。

急な植林尾根をせっせと登って1003m峰からアカヤシオが出てくるのですが、盛りこそ過ぎているものの、時期が早いのかまだまだ綺麗になのがそれなりの量で咲き残っていてちょっとホッとしました。

B100508c
(宗屋敷尾根中部のひとコマ)

おかげで普段は探しまくるカタクリやイワウチワがただ歩くだけでごく普通に見つかるというか、なかなか多くてそれが救いでしょうか。ようやく雑木林に変わって、新緑のエナジーを浴びながらなおも急な尾根を登っていきます。

ただその次にアカヤシオが現れた辺りから花付きが悪くなったのは、今まで「花のひかり」でお伝えした傾向がそのままこちらでも当てはまる状況でした。

B100508d
(1284m峰附近より蝉笹方面)

それでも2006年のようなヒドさではなく、それなりに咲いている木もあって、しかも1284m峰附近では見頃に入ったばかりといった状況のせいか、咲く花咲く花どれも鮮やかな色で思わず目を奪われてしまいます。

そんな感じで花を愛でていると、ツツジはいろいろあれど個人的にはやっぱりアカが一番好みなんだなぁ、とつくづく思ってしまったのでした。(^^)

B100508e
(ギャップの底より東側を見上げる)

宗屋敷尾根は基本的に変わりなしだったのですが、ひとつだけキャップ手前の1370m圏峰へ上がる露岩の所のアカヤシオが風のせいなのか雪のせいなのか全部倒れていて、これがちょっと残念。

1370m圏峰に一旦上がってから、ピークを右に捲いてギャップの底に着けば、ここから上のアカヤシオは日当たりの良い所で花が咲きはじめた程度になります。

B100508f
(シラカケ岩より)

蝉笹に上がったらさっそく南のシラカケ岩へ向かいますが、今回の所は珍しく??貸し切り。今年は裏年の上に時期が早いせいもあってほぼ定点は↑↑こんな感じ。これでも咲いている所にピントを合わせたんですけどねぇ。。。

ただ稜線上の木はともかく、稜線の両側斜面にはそれなりに咲いている花が見られたし(コレが写真に撮れないのです!)、個人的に一番嬉しかったのが2006年辺りから傷んで枯れてしまった??と思われていたシラカケ岩や聖尾根1307m峰附近の木々が、久しぶりに枝を伸ばし始めて復活の兆しが垣間見られたこと。これは来年以降ちょっと楽しみになってきました。

B100508g
(咲いて間もないので花はどれも鮮やか)

B100508h
(色がどうも・・・登山道?は1307m峰西尾根経由??)

休憩を終えたら、今度は北の熊倉山へ向かい聖尾根を下りましたが、熊倉山の山頂付近には道迷い防止のためか注意を喚起する表示がいくつもされており、その上、聖尾根と谷津川林道(といっても山道ですよ)との分岐点には真っ赤な「通行止」の標識があって・・・

それでも、あぁ悪い子・・・と思いつつ先を行くと、1307m峰を前にしてなんと↑↑こんな真新しい道標が立っていてビックリ。「大血川」の文字が気になったので地図を広げて確認してみると、どうやら西尾根を通って大血川の林道に出そうな感じですけど、実際はどうでしょうか。

B100508i
(聖尾根1307m峰附近より)

1307m峰も見た目は寂しいですが、実際には尾根の脇の花がそこそこ咲いていてそれなりに楽しめました。あっ、あと今年はヒカゲツツジも少ないですねぇ。アカとヒカゲは花付きが連動しない傾向が強いんですけど、今年は同じ傾向でした。

聖尾根もフィックスロープが改めて張られた??ことを除けば去年と変わりはなく、例の捲道の分岐がある1060m圏ピークの所も変わらずで、下りにとる時はまだ判りづらいまま。なので聖尾根の下降も基本的に全くお勧めできない状況です。

B100508j
(ヒカゲツツジも今年は少ない)

そこさえこなせば、あとは芽吹きに徐々に濃くなる新緑を愛でつつ急な尾根を直滑降。802m峰も北側の植林が育って展望が利かなくなってきましたね。あと何年かするとこの展望も完全になくなるんだろうな。そんなことを思いつつ、今年も聖岩に寄ってから三峰口駅へ向かったのでした。

あっそうそう、802m峰から三峰口駅へ下る区間は分岐の標識が消え、道筋も不明瞭、その上倒木もぼちぼちあって下りだと特にわかりづらくなっています。忘れる所でした。(^^ゞ

B100508k
(時期が少し早いのでカタクリは豊富)

そおいや近年三峰口から池袋行きの直通電車に乗ると、以前は混んでいるとまでは言わないけど席がそこそこ埋まっていたのに今は空いてることが多いので何でかなぁ・・・と思ってたんですけど、今はロープウェイが廃止されてその上に三峯神社から西武秩父駅へ直通バスがあるんですよね。

なので駅前のおそば屋さんでギリギリまで飲んでも余裕で座れるのが嬉しい所。コレに乗れば西武秩父からの大混雑(芝桜の)も座ったままで行けるので、この時期に秩父の山へ行けるのはこの電車があるからこそ。それに帰りの車中で気がついたんですけど、今年はフジ(藤)の咲きっぷりが凄いですねぇ。この分のほんの一寸だけでいいからツツジにまわしてくれれば良かったのに・・・と思ってしまいました。

B100508l
(聖岩より・右より奥の▲が熊倉山)

最後に今年もしつこく例年と同じ事を申し上げますけど、今回のコースは登り下り共に道筋が不明瞭かつ急で、岩場も多く、「地形図とコンパスのみ」で確実な地形判断ができるスキルのある人向けのコースであって、お花目当てでガイド片手に安易に入れるコースでは決してありません。熊倉山は登山道/非登山道問わず今現在でも遭難の絶えない山です。この点を充分に留意されつつ、自らのスキルを冷静かつ謙虚に判断されて山歩きに臨まれることを切に願います。

ちなみに過去の様子はこちら。参考程度にどうぞ。(^_-)

2009年 【2009.04.29】
2008年 【2008.05.04】
2007年 【2007.05.05】
2006年 【2006.05.03】
2005年 【2005.04.30】
2004年 【2004.04.25】
 
・・・・・☆
 
◆ 2010.05.04 (Teu)   晴
武州日野駅 06:50- 取付 07:30- 836m峰 08:20- 1003m峰 08:45/08:55- 1284m峰 09:45/09:55- シラカケ岩 10:50/11:45- 熊倉山 12:05- 1307m峰 12:30- 1165m峰 13:10- 802m峰 13:55- 聖岩(725m峰)14:10/14:20- 三峰口駅 14:55
 

|

« 新緑うずまく倉沢をぐるりと | トップページ | 新緑の日原・骨谷の源流部をゆるゆる探訪 »

【奥秩父・秩父・奥武蔵 2010】」カテゴリの記事

コメント

すてねこさん、遅くなりましたがようこそいらっしゃいました。(^^)

熊倉はなかなかいい山ですね。急峻だからたまに事故もあるけど、でもそこがあの山の面白い所でもあるんですよね。元も子もない言い方ですけど。

とにかく宗屋敷→聖はくれぐれもお気をつけください。下界ではいち小市民なkomadoも、山の世界では堅気ではありませんので(笑)。

投稿: komado | 2010.06.13 18:09

自分も今年に入って2度ほど(雪の後の3月とつい先日の6月1日)熊倉には登ってますが、宗屋敷尾根⇔熊倉⇔聖尾根行った事がなく次回はチャレンジしようと思っています。すごく参考になりました。熊倉は静かで好きなんですよねー。

投稿: すてねこ | 2010.06.08 17:45

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 今年ももちろん熊倉山へ:

« 新緑うずまく倉沢をぐるりと | トップページ | 新緑の日原・骨谷の源流部をゆるゆる探訪 »