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2010.05.25

新緑の日原・タワ尾根から孫惣谷をゆるゆる探訪

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(孫惣谷・ワサビ沢出合の滝)

新緑の世附と来たらやっぱり次は新緑の日原に戻るでしょう。(^^ゞ

ということで今回(05/22)は久しぶりに上段歩道から、鳥居谷左俣と右俣の中間尾根たる元小屋窪 四軒小屋窪中間尾根を登ってウトウノ頭に。そしてタワ尾根をタワ尾根ノ頭まで上がったら、都県界尾根/長沢背稜を西へ稜線通しに水松山まで行き、孫惣谷の本谷でもある板小屋窪を下降。あとは孫惣谷の水源林巡視路を拾って御供所に出て、東日原に戻るコースを歩いてきました。

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(新緑盛りの上段歩道)

土曜は天気が下り坂と聞いたので久しぶりに一番バスに乗ったんですけど、一番だから・・って余裕綽々でバスに乗り込んだらなんと席が埋まってました(笑)。まぁパーティがいたせいもあるんだけど、コレがこの日一番驚いたことかもしれません。それでも東日原から歩き出せばいつの間にやら一人旅。バスの車中もそうでしたが今年はフジが本当に見事で、取付までの道中もなかなか楽しめますね。

上段歩道は改修も終わり、道中特段変わった箇所もなく、盛りの新緑を楽しみつつゆるゆる歩けます。

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(元小屋窪 四軒小屋窪中間尾根・露岩の急登が続く)

これまた新緑の見事だった鳥居谷左俣=元小屋窪に出たところで一休み。そこから次に乗り越した尾根が目的の元小屋窪と四軒小屋窪(鳥居谷右俣)の中間尾根でそこにはなぜかつるはしの頭が??さっそく尾根に取り付きます。

この尾根は遠目から見ても急で岩がちな黒木の多い尾根なので、そういう尾根なんだろうな、という予想は実際歩いてみても想像通り。のっけはアゼビに岩屑の散らばる尾根で、そこからひと登りするとこれまた想像通りに巨岩のお出まし。

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(中間尾根・痩せた箇所もある)

やっぱりこうでなくっちゃ♪と思いつつ露岩はできる限り直登を心がけましたが、二つ目の岩コブちょっと急だったのでおとなしく右に捲きました。時折お休み区間があるものの基本的には↑↑こんな感じの登りが続きます。

ただ個人的にもしかしたら・・・と思っていた植生的な妙味が少なかったのは少々意外でしたけど、露岩が減ってくると四間小屋尾根上部のようなコメツガやヒノキなどの黒木の尾根に変わって、あとはタワ尾根を目指してひたすらに登るだけ。この辺りもウトウノ頭周辺と同様にコメツガがバタバタ倒れていて、周囲が明るくなっているのが気になりますねぇ。。。

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(アズマシャクナゲ・数は少ないが咲き始めた)

急な尾根が緩んで広葉樹が目立ってくるとまもなくタワ尾根と合流。ひと登りでウトウの頭に到着します。ここで楽しみにしていた新しいプレートとご対面。前に見かけた簡素な仮のものから、先月つけ替えられた完成品は派手すぎず、そして良い意味で地味すぎず、意外にマッチしてるんじゃないかなぁ、と思いました。

そして今年はツツジが今ひとつだから、と思っていたアズマシャクナゲは・・・咲き始めていました。花をつけている木はさすがに去年より少なかったですけど元々少ないし(笑)、標高の低いここでそれなりに咲いているんだから今シーズンのシャクナゲは思いっきり悪いことにはならないんじゃないかなぁ。ちなみにイワカガミはまだ蕾。一部が綻び始めているぐらいです。

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(都県界尾根/長沢背稜・バックは水松山)

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(コミヤマカタバミは見頃)

無事にお目当てのお花に逢えたら、うっすら芽吹き始めたタワ尾根をせっせと上がってタワ尾根の頭へ。木の花はオオカメノキにハウチワカエデぐらいでしょうか。あとトウゴクミツバツツジはごく一部で咲き始めたぐらいですけど、今年は蕾のビッシリついた木と殆どついてない木の差が激しいですねぇ。なのでトータルで見るとそれなりに咲きそうな気がします。

オオヤマザクラの花びらが散らばるタワ尾根の頭に上がったら、今回はそこから西へ下った緩斜面でのんびりランチ。二週前には見られなかったコミヤマカタバミはすでに見頃で、満開に近いのではないでしょうか。

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(都県界尾根/長沢背稜・縦走路の様子)

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(板小屋窪・ツメの辺り)

ランチを終えたらなおも稜線伝いに水松山へ行き、縦走路が南から北へ乗り越す西の鞍部まで来た所で孫惣谷の本谷でもある板小屋窪の下降に移ります。とはいえそのまま下るのはちょっと急なので、縦走路の水場の辺りからワチガイソウで埋まる(足の踏み場もないほどでした)枝尾根を伝って板小屋沢に降り立ちました。

のっけは想像通り緩やかな感じで、ワチガイソウを始めタチツボスミレ、エイザンスミレ、ハシリドコロ、ミヤマハコベ、ツルネコノメソウ、ヨゴレネコノメ、シコクハタザオ、ミヤマキケマン、コチャルメルソウ、クワガタソウなどなど・・・もちろん種類は限られてはいますが、お花が思いの外多かったのにはビックリ。

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(板小屋窪・滝は高いのでもこのぐらい)

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(立派なシオジを見るようになると巡視路は近い)

あと上流部は特にそうだったんですけど、この辺りは稜線とおなじく沢沿いもコハウチワカエデが多く、もちろんうまく色づけば・・・の前提はありますけど、紅葉の時期はかな~り良いかもしれませんよ。

出てくる滝もさほどの難なく捲け、下るにつれ花は減って、その代わりに?倒木が増えて少々荒れた感じにはなりましたけど、徐々に濃くなる緑に気をよくしながら降りていき、周囲に立派なシオジが目立ち始めるとじきに梯子坂ノクビレからの巡視路&梯子坂窪と合流しました。とはいえ今はこの辺りも道が流されて無いので、なおも適当に下ってワサビ沢の出合へ向かいます。

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(トウゴクミツバツツジ・花付きは濃淡極端だが悪くない)

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(ワサビ沢出合・カツラの巨樹と)

今回の記事のトップにワサビ沢出合の滝を持って来たことからもわかるように、この日はこの出合周辺の新緑がまさに最高潮で恐ろしく素晴らしかったです。特に出合の滝は周囲の木々に、石にはりつく苔、下草が全て輝きを放ち、実際目の当たりにした時はその光景に声すら上がらない神々しさ。とにかくこの瞬間に出逢えた事に感謝、でした。(^^)

出合からの孫惣谷の巡視路は道筋自体はハッキリしていましたが、所々崩落が進み倒木もあって、近年では荒れている方に入るでしょう。ここも自然林の続く大変好ましい道なんですけど、非常に贅沢な言い方をすると今回ばかりはワサビ沢出合周辺のインパクトが強すぎました。

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(孫惣谷の巡視路・やや荒れてきた)

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(フジに触れたかったので孫惣谷林道を降りたのでした・^^)

孫惣谷本谷がトンネルで合流する「今の水松沢出合」に出たら、徒労としか言いようのない大高捲きをこなして今回はおとなしく御供所に降りました。なので御供所からは長い林道歩きが待っているんですけど、なんで今回長い林道歩きをする気になったかというと、今年大当たりのフジを見たら、実際に花を触って、その香りを楽しみたくなったから。

実は孫惣谷林道にはそういうフジに触れられるポイントがいくつかあって、チンタラ歩きながら久しぶりにフジに触って、その香りを楽しんで、そしてカメラにも収めて、あとはルンルン気分で東日原へ向かったのでした。

しかし、もう何度も言っていますがの時期の日原は何度歩いても素晴らしい光景に出逢えますネ。さて来週は日原なのか世附なのか、はたまた別の所になるのか(笑)。この時期はいろいろ迷いますよお。
 
・・・・・☆
 
◆ 2010.05.22 (Sat)   晴 時々 曇
奥多摩駅 06:25→ 東日原 06:50- 取付 07:30- 元小屋窪(鳥居谷左俣)08:55/09:05- ウトウノ頭 10:10- タワ尾根ノ頭 11:15-(途中休憩60分)- 水松山 12:50- ワサビ沢出合 13:50/14:10- 御供所 14:35- おろせ橋(八丁橋)15:25- 東日原 16:05
 

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2010.05.18

新緑の世附・シキリ尾根とイデン沢の間をのんびりと

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(イデン沢<菰釣沢・コモツリ沢>900m圏二俣)

新緑の日原と来たらやっぱり次は新緑の世附でしょう。(^^)
去年世附(世附川流域の山山)の紅葉を見に行った時から、新緑の時期もぜひ見てみたいと思っていたのでした。

ということで今回(05/15)は道志の御正橋から前ノ岳経由で菰釣山に上がり、毎度のごとくシキリ尾根(南東尾根)を下降。春先に城ヶ尾歩道を探訪した時と同様に1100m圏のピークからシキリ尾根と別れて、今回は先に下流側のイデン沢(菰釣沢・コモツリ沢)840m圏二俣中間尾根を下降。イデン沢に降りたら沢を遡り、900m圏二俣中間尾根を登り返して再びシキリ尾根の1100m圏のピークに戻ったら、そのままシキリ尾根を忍橋林道まで降りて地蔵平。そして屏風岩山西尾根を登り、東尾根を下って大滝橋。と言うコースを歩いてきました。

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(前ノ岳付近にて)

この時期に道志までのバスに乗ったのは初めてでしたが、さすがに人が増えますねぇ。月夜野行きは立客が出るぐらいだったし、その先の長又行きも7、8人は乗っていたのではないでしょうか。それでも長又も間近な御正橋まで乗ったのはボクを含めて二人。そしてここから菰釣山へ向かえば当然一人旅でした。

歩き出しこそ天気は良かったのに、前ノ岳を前にして曇りだして富士が隠れてしまったのは予想よりも早すぎでガックリしてしまいました。でも新緑はすでに甲相国境稜線まで上がってきていて、菰釣山までの道のりもなかなか楽しいもの。菰釣山の山頂で少し休んだら今回もシキリ尾根を下り始めます。

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(菰釣山シキリ尾根のひとコマ・Part1)

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(イヌブナの若葉)

楽しみにしていたの新緑のシキリ尾根だったのにこの辺りで暗くなってしまったのはただただ残念だったけど、それでも通い慣れた所でも新緑の時期はさすがに雰囲気が一変しますね!

そんな様子に今回もついついのんびりしてしまいますが、1100m圏のピークについた所でシキリ尾根と別れて、そしてそのすぐ下の分岐で先ずは左の840m圏二俣中間尾根の方に入ります。

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(イデン沢840m圏二俣中間尾根・城ヶ尾歩道のコル)

さすがにこちらに入るとこちらではもうお馴染みのダニがひっついてきますが、数としてはそれなりに付かれるものの想定よりは少なかったので定期的に払えばOKな感じ。徐々に濃くなっていく周囲の緑に染まるように降りていくと、まもなく見覚えのある微妙に曲がりくねった大モミが見えてきて、城ヶ尾歩道が尾根を横切るコルに降り立ちました。

当たり前だけど、こちらも雰囲気の一変した城ヶ尾歩道を一瞥してなおも下るとなぜかスズタケが薄くなり、今度は

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(城ヶ尾歩道のコルの脇に立つ大モミ)

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(840m圏二俣中間尾根・その下にはこんな緩斜面も)

このようなモミの大木が目立つ緩斜面が現れて、またまた周囲を彷徨うようにウロウロ。

気の済むまでそんな緩斜面を散策したら、あとは東へ向き出す枝尾根に引き込まれずに下って行くと、じきにイデン沢の840m圏二俣に降りたちました。

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(イデン沢840m圏二俣)

イデン沢ももちろん新緑に覆われており、豊かな沢の流れと相まってなんとも見事です。周囲を見てみると、どうやら釣り師さんはこの辺りまでは来ないようで、そうとわかったら入念なダニチェックのあと、ちょっくら水遊び(笑)。

それから900m圏の二俣へ向けイデン沢を上がりましたが、時折交える小滝も冬とは違って水量豊かでコレがなかなか楽しいです。そして丹沢や御坂に行かないと見られないツルシロカネソウが、ベタな言い方だけど花のほとんどない沢でなんとも可憐に花を咲かせていたのが印象的でした。こやつは沢沿いにもいるんですね。

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(ツルシロカネソウ)

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(イデン沢900m圏二俣中間尾根・下部にて)

そして右から明瞭な沢が合わさる900m二俣に着いたら、ここで二俣の中間尾根を登り返します。

こちらも登りだしからスズがさほど濃くなかったのは、ダニの出る時期なのでちょっとホッとしました。そしてこちらも登りだしからなかなかの新緑を見せてくれて、お腹は減っていたけど歩いているだけで楽しくなりますネ。

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(今回も大ケヤキの緩斜面でランチ・^^)

やがて尾根が直角に右に曲がるピークに出ると、ここから上はもう城ヶ尾歩道の探訪の時に歩いた所。ひと登りすると左手にイデン沢の枝沢と見覚えのある緩斜面が見えてきたので、あとは大ケヤキへまっしぐら(笑)。

この周囲には立派なケヤキがポツポツいるんですけど、ケヤキって他の木々に比べて芽吹きが遅いんですね。周囲が新緑に染まる中、ケヤキはようやく芽吹きを始めた感じでした。当然ランチもここ。今回下手の840m圏二俣中間尾根を先に降りたのは、全てはここでランチにするためだったのでした。(^^)

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(モミ囓られ・今年は世附全域でシカの新しい食痕とフンが目立った)

ランチを終えたら新緑の城ヶ尾歩道を追いたい所なんですけど、時間もかかるのでそれをこらえて城ヶ尾歩道を突っ切ってなおも尾根を登ります。

しかし・・・これまでに「花のひかり」でもたびたび触れましたが、この秋から今までのシーズンにかけて世附全般に亘って↑↑のようなモミがシカに囓られた痕や、地面に落ちているフンがぼちぼち目につくようになりましたね。特にモミは若木がかなりやられていて、今はそれから徐々に太い木に移りつつある状況で、スズタケも徐々に枯れているし、コレって10数年前にボクが日原で見たのと全く同じ過程を辿っているんですよねぇ。。。

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(菰釣山シキリ尾根のひとコマ・Part2)

今までは世附の中心部が猟区になっているから、世附の辺りは東丹沢とは違い、今までシカの食害から逃れてきたのでは?とボクは勝手に想像していたんですけど、この状況を見るとそれも過去のお話になっちゃいそうな予感がしています。大木が多い世附のあのモミ林もヘタをするとあと10年保たないかも・・・。

そんな様子に少々複雑な思いも持ちましたけど、再びシキリ尾根の1100m圏峰に戻ればそこからはまた素敵なブナ林が待っています。とはいえ、こちらはブナハバチも出ているんですよね(汗)。シキリ尾根にもブナハバチで弱った??と思しきブナが見られましたし・・・。

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(菰釣山とシキリ尾根を望む・屏風岩山西尾根より)

今回はシキリ尾根を忍橋林道までそのまま降りてから、林道経由で地蔵平へ向かいました。林道端ではフジやヤマツツジ、ウツギの類の出逢いを期待したんですけど、フジぐらいはいるだろうと思っていた道中実際には花は殆ど無く、なぜかヤマブキか咲き始め。

地蔵平の地蔵堂に参拝したら、これまたお馴染みになった屏風岩山西尾根を登り返します。

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(屏風岩山西尾根のひとコマ・Part1)

もちろんこちらも新緑の時期は初めてでしたが、今新緑真っ盛りの標高の辺りを歩くので、新緑はこの西尾根とイデン沢の渓畔林がこの日は双璧でしたと断言できる素晴らしさ。これは前にも言ったかも知れないけど、750mぐらいから立派なブナが次々と見られる所なんて奥多摩辺りや中央線沿線の山々ではまずあり得ません。

丹沢では当たり前なのかも知れないけど、そう言う意味でもこの屏風岩山西尾根は出色の尾根だとボクは思っています。

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(屏風岩山西尾根のひとコマ・Part2)

西尾根で新緑に染まりつつ屏風岩山に上がったら一息ついただけですぐに下山開始(笑)。あとは東尾根を駆け下って大滝橋を目指しました。そおいや奥多摩秩父方面ではあれだけ凄い咲きっぷりだったフジも下りきった大滝沢でひとかたまり見かけただけ。帰りのバスも丹沢湖の湖畔では今ひとつで後は寝ちゃったからわからないけど、それから下のフジがちょっと気になりました。

今回は日差しが少なかったのはちょっと残念でしたが、それでも新緑の世附を存分に堪能できました。やはり自然林が素晴らしい所は新緑も素晴らしいですね。とにかく新緑は紅葉のように当たりハズレがないので、時期さえ合えばほぼ必ず見られるのがいいところ。 こうなるとブナハバチの時期もかなり気になるんですよねぇ。。。世附はダニがつきものなんですけど(笑)。

・・・・・☆
 
◆ 2010.05.15 (Sat)   曇 時々 晴
相模湖駅 06:30→ 三ヶ木 06:45/06:55→ 月夜野 07:35/07:50→ 御正橋 08:30- 前ノ岳 09:25- 菰釣山 10:00/10:10- シキリ尾根1100m圏峰 10:40- イデン沢840m圏二俣 11:30/11:40- 900m圏二俣 12:00-(途中休憩45分)- シキリ尾根1100m圏峰 13:25- 忍橋林道 13:50- 地蔵平 14:30/14:35- 屏風岩山 15:40- 大滝橋 16:45
  
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今週も珍しく(本当に!)リンクの紹介です。(^^ゞ

2chのハイキングバススレで北関東から南関東まで関東一円の山バス情報を上げてくれていたYuuichiさんが、YAMA BUS INFOを開設されたのでリンクしました。

以前から関東一円の山バス関係の情報の早さ、そしてフォローの丁寧さにおいてネット上ではピカ一の存在で、ボクのような関東の公共交通機関を利用するハイカーにとっては4月・10月のダイヤ改正の時だけに限らず、すでにマストのブログと言い切れるぐらいの決定版。大・大・大推薦です!
 

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2010.05.11

新緑の日原・骨谷の源流部をゆるゆる探訪

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(骨谷源流部・ブナのテラス)

ああ・・・GWの連続山行、05/02の御前山(真光寺尾根<天神沢左岸尾根>・月夜見山・御前山)はこちらで纏める事ができず、山歩きの記録倉庫の方のみにアップしました。もしお暇でしたらご覧頂けたらと思います。<(_ _)>

さて、新緑のラインが1000mを越えてくるとそろそろ日原の季節ですね。そんな訳で日曜(05/09)は東日原~酉谷から骨谷右岸尾根を辿って喜右衛門尾根の1480m峰に上がり、そこから長沢背稜/都県界尾根の縦走路には上がらずに骨谷源流部の緩斜面を探索しつつ東へトラバース。西の鞍部で縦走路に這い上がって酉谷山へ向かい、北の大血川峠に降り、昔の径路を探りつつ東の酉谷峠へまたまたトラバース。縦走路に戻ったらハナド岩、カロー谷経由で東日原戻り、という結果かなりややこしいコースを歩いてきました。

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(新緑の三又)

この日は朝の青梅線でなんとカセージンさんいっきさんと鉢合わせてビックリしてしまいましたが、お陰で東日原まで楽しく過ごす事ができました。GWは続行便が出ていた日原行きの2番バスも、GW直後の日曜のせいか一台で収まる人出だったのは少々意外。

なので好天の許、すがすがしい気分でバスを降りたら、これから三又へ出なければいけないので、お二人と別れて先を行かせてもらいます。小川谷林道は新緑の渓畔林が楽しい林道ではあるんですけど、それでもやっぱり林道歩きはしんどいわ。。。↑↑の三又に降り立ってようやくホッとできました。

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(骨谷右岸尾根のひとコマ・Part1)

いつ訪れても素敵な三又でやや長めの休憩をとったら、骨谷出合までは酉谷沿いの登山道を行き、出合に着いたらどこでも取り付けるような感じで広がる骨谷右岸の尾根に適当に取り付きました。

のっけは急ながらもゆるゆる歩ける広尾根は想像通りなボク好みの尾根で、ひと登りして尾根が緩むと一旦痩せますが、すぐに広がって、新緑から芽吹きへと徐々に薄くなる自然林のみどりや、ポツポツ咲いているオオヤマザクラを愛でつつ歩いていきます。

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(骨谷右岸尾根のひとコマ・Part2)

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(喜右衛門尾根1480m峰附近)

ゆったりと波打つ海面のような緩斜面を徐々に登って、周囲の緑が無くなると左手から喜右衛門小屋窪左岸の尾根を合わせ、ひと登りで1480m峰に到着。ここも周囲のスズタケが完全になくなってなんとも心地よい場所です。頃合いも良いし休憩場所にも困らないので、今回はこの辺りの南面でランチにしました。

天気は良いし、静かだし、雰囲気はいいし、もう少し早く腰を上げるつもりだったのが居心地の良さにまた昼寝までしてしまい(笑)、再び腰を上げたのは一時間後。今回はここから縦走路へ上がるではなく、喜右衛門尾根初訪の折りからず~~っと気になっていた1480m峰西の鞍部から北側へ広がる骨谷源流部の緩斜面を「適当に」歩き始めます。

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(骨谷源流部・大岩が源頭になっていた)

西鞍部すぐ下の沢の源頭にもなっているシオジの広がりには↑↑のがあったり、いやいや・・・のっけから想像以上に楽しいです。(^^)

そして鹿道を拾って枝沢をいくつか渡ると、トップの写真のようなブナのテラスもあったりして、いやいやこれがなんとも・・・(^^)(^^)(^^)

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(オオカメノキ)

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(骨谷源流部のひとコマ)

でもこんな風にゆるゆる歩けるのもスズタケが枯れたお陰なんですよね。10年前ならえらい苦労する所でしょう。

このあと酉谷山にも寄るつもりだったので稜線からあまり離れないようにトラバースしたのですが、下の方にも結構そそられる緩斜面があって、行きたかったけど今回は泣く泣く割愛。やがて枯れたスズタケが現れ、周囲にダケカンバが目立ち始めた所でそろそろ潮時かな、と思って稜線に上がったら、そこはびったり酉谷山への尾根道が分かれる分岐でした。

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(バイカオウレン)

酉谷山に上がって、うっすらと(本当に!)姿を見せてくれた富士に感謝したら、今度は北の大血川峠へ。温暖化のせいかのか何なのか?周囲のコメツガがバタバタ倒れて、訪れるたびに明るくなっていく様子に少々複雑な思いを抱きながらも、満開のバイカオウレンに気をよくしつつ下りきった鞍部が大血川峠。

コミヤマカタバミはちょっと早かったようですが、バイカオウレンが見られれば個人的には無問題。ここから個人的に懸案にもなっていた昔の径路を探りつつ東の酉谷峠へトラバースを始めます。

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(大血川峠~酉谷峠・踏跡は甚だ不明瞭)

実際に歩いてみると径路は薄く、甚だ不明瞭で、倒木もあり、世附言語で云えば城ヶ尾歩道のやや明瞭な辺りのレベル。ということで要はすでに鹿道かもしれないという感じでしたが、ここもバイカオウレンが多くてなかなか楽しかったです。

酉谷峠というより、尾根道が縦走路・避難小屋へ右折する所にこれまた上手い事出たら、ここでようやく下山でしょうか(笑)。時間も時間なので避難小屋には寄らずに縦走路を東へてくてく。

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(ハナド岩より)

七跳尾根を乗り越してからは縦走路のシロヤシオをチェックしながら。でも先週の三ツドッケと一緒で標高が高いせいか正直花付きはまだ判別できない状態でした。

でもアカヤシオの方は暖かい日が続いたせいか、大栗尾根・ハナド岩周辺などすでに見頃に入っていて(予想より早まっちゃいましたね。<(_ _)>)、花付きこそあまり良くないけど、花自体はここもかなり綺麗な状態のが見られました。今年のアカはこの周辺で言えば完全な裏でしたけど、それでも良い状態の花ばかり見られた珍しいシーズンでもありました。

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(ハンギョウ尾根・中腹辺り)

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(カロー大滝)

ハナド岩で最後の休憩をとったら、あとはハンギョウ尾根~カロー谷経由で降りましたが、下るにつれ徐々に濃くなる緑に、豊富な水量の沢や滝を楽しめて、ちょっと急ぎ足ながらも良い気分のまま東日原へ向かったのでした。

基本的にこの時期の日原はどこを歩いても楽しいんですけど、今回はやはり骨谷の周辺につきました。人気(ひとけ)ない静かな自然林の緩斜面は、いつまでもどこまでもゆるゆる歩き続けたくなるような恐ろしく素敵な所です。でも画像掲示板で滝谷ノ峰(タワ尾根ノ頭)の辺りにヘリポートができる?話も出ていて、今後この辺りがどのように変化してしまうのか、少々気がかりではあります。
 
・・・・・☆
 
◆ 2010.05.09 (Sun)   晴 時々 曇
奥多摩駅 07:25→ 東日原 07:50- かろう橋 08:30- 滝上谷橋 08:50- 三又 09:45/10:00- 骨谷出合 10:30- 1480m峰 11:15/12:15- 酉谷山西の分岐 13:00- 酉谷山 13:20- 大血川峠 13:35- 酉谷峠 13:55- ハナド岩 14:50/15:00- カロー大滝 15:45- かろう橋 16:30- 東日原 17:10
 
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ちょっと久しぶりにリンクの紹介です。
今回、行きの青梅線でバッタリ会ったいっきさんの 東京の山から をリンクしました。

登山道/非登山道を問わず、精力的に奥多摩の山々を歩かれている様子は豊富な記録を見れば一目瞭然!みなさま是非ともご覧ください。(^^)
 

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2010.05.08

今年ももちろん熊倉山へ

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(宗屋敷尾根1003m峰附近)

歩いた当日に速報という形でお伝えしましたが、GWの後半の05/04は恒例のアカヤシオのお花見、ということでいつものコースで秩父の熊倉山へ行ってきました。

この日で山行き四連荘だというのに今回も武州日野駅から宗屋敷尾根の取付までてくてく歩いてのスタート。途中で宗屋敷尾根の全貌が見える所があるのですが、近年の例年だったらアカヤシオのピンクのポツポツが見えるのに、今年はほとんど見えません。ほんとうに一昔前のような感じなので、これは花の時期が早いだけなんだと思いたいんですけどやっぱり・・・。

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(時期が早かったのでイワウチワは豊富)

林道(秩父中央線)が分かれる取付に着いたら向かいの山ノ神に挨拶をしてさっそく宗屋敷尾根に取り付きます。

急な植林尾根をせっせと登って1003m峰からアカヤシオが出てくるのですが、盛りこそ過ぎているものの、時期が早いのかまだまだ綺麗になのがそれなりの量で咲き残っていてちょっとホッとしました。

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(宗屋敷尾根中部のひとコマ)

おかげで普段は探しまくるカタクリやイワウチワがただ歩くだけでごく普通に見つかるというか、なかなか多くてそれが救いでしょうか。ようやく雑木林に変わって、新緑のエナジーを浴びながらなおも急な尾根を登っていきます。

ただその次にアカヤシオが現れた辺りから花付きが悪くなったのは、今まで「花のひかり」でお伝えした傾向がそのままこちらでも当てはまる状況でした。

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(1284m峰附近より蝉笹方面)

それでも2006年のようなヒドさではなく、それなりに咲いている木もあって、しかも1284m峰附近では見頃に入ったばかりといった状況のせいか、咲く花咲く花どれも鮮やかな色で思わず目を奪われてしまいます。

そんな感じで花を愛でていると、ツツジはいろいろあれど個人的にはやっぱりアカが一番好みなんだなぁ、とつくづく思ってしまったのでした。(^^)

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(ギャップの底より東側を見上げる)

宗屋敷尾根は基本的に変わりなしだったのですが、ひとつだけキャップ手前の1370m圏峰へ上がる露岩の所のアカヤシオが風のせいなのか雪のせいなのか全部倒れていて、これがちょっと残念。

1370m圏峰に一旦上がってから、ピークを右に捲いてギャップの底に着けば、ここから上のアカヤシオは日当たりの良い所で花が咲きはじめた程度になります。

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(シラカケ岩より)

蝉笹に上がったらさっそく南のシラカケ岩へ向かいますが、今回の所は珍しく??貸し切り。今年は裏年の上に時期が早いせいもあってほぼ定点は↑↑こんな感じ。これでも咲いている所にピントを合わせたんですけどねぇ。。。

ただ稜線上の木はともかく、稜線の両側斜面にはそれなりに咲いている花が見られたし(コレが写真に撮れないのです!)、個人的に一番嬉しかったのが2006年辺りから傷んで枯れてしまった??と思われていたシラカケ岩や聖尾根1307m峰附近の木々が、久しぶりに枝を伸ばし始めて復活の兆しが垣間見られたこと。これは来年以降ちょっと楽しみになってきました。

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(咲いて間もないので花はどれも鮮やか)

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(色がどうも・・・登山道?は1307m峰西尾根経由??)

休憩を終えたら、今度は北の熊倉山へ向かい聖尾根を下りましたが、熊倉山の山頂付近には道迷い防止のためか注意を喚起する表示がいくつもされており、その上、聖尾根と谷津川林道(といっても山道ですよ)との分岐点には真っ赤な「通行止」の標識があって・・・

それでも、あぁ悪い子・・・と思いつつ先を行くと、1307m峰を前にしてなんと↑↑こんな真新しい道標が立っていてビックリ。「大血川」の文字が気になったので地図を広げて確認してみると、どうやら西尾根を通って大血川の林道に出そうな感じですけど、実際はどうでしょうか。

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(聖尾根1307m峰附近より)

1307m峰も見た目は寂しいですが、実際には尾根の脇の花がそこそこ咲いていてそれなりに楽しめました。あっ、あと今年はヒカゲツツジも少ないですねぇ。アカとヒカゲは花付きが連動しない傾向が強いんですけど、今年は同じ傾向でした。

聖尾根もフィックスロープが改めて張られた??ことを除けば去年と変わりはなく、例の捲道の分岐がある1060m圏ピークの所も変わらずで、下りにとる時はまだ判りづらいまま。なので聖尾根の下降も基本的に全くお勧めできない状況です。

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(ヒカゲツツジも今年は少ない)

そこさえこなせば、あとは芽吹きに徐々に濃くなる新緑を愛でつつ急な尾根を直滑降。802m峰も北側の植林が育って展望が利かなくなってきましたね。あと何年かするとこの展望も完全になくなるんだろうな。そんなことを思いつつ、今年も聖岩に寄ってから三峰口駅へ向かったのでした。

あっそうそう、802m峰から三峰口駅へ下る区間は分岐の標識が消え、道筋も不明瞭、その上倒木もぼちぼちあって下りだと特にわかりづらくなっています。忘れる所でした。(^^ゞ

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(時期が少し早いのでカタクリは豊富)

そおいや近年三峰口から池袋行きの直通電車に乗ると、以前は混んでいるとまでは言わないけど席がそこそこ埋まっていたのに今は空いてることが多いので何でかなぁ・・・と思ってたんですけど、今はロープウェイが廃止されてその上に三峯神社から西武秩父駅へ直通バスがあるんですよね。

なので駅前のおそば屋さんでギリギリまで飲んでも余裕で座れるのが嬉しい所。コレに乗れば西武秩父からの大混雑(芝桜の)も座ったままで行けるので、この時期に秩父の山へ行けるのはこの電車があるからこそ。それに帰りの車中で気がついたんですけど、今年はフジ(藤)の咲きっぷりが凄いですねぇ。この分のほんの一寸だけでいいからツツジにまわしてくれれば良かったのに・・・と思ってしまいました。

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(聖岩より・右より奥の▲が熊倉山)

最後に今年もしつこく例年と同じ事を申し上げますけど、今回のコースは登り下り共に道筋が不明瞭かつ急で、岩場も多く、「地形図とコンパスのみ」で確実な地形判断ができるスキルのある人向けのコースであって、お花目当てでガイド片手に安易に入れるコースでは決してありません。熊倉山は登山道/非登山道問わず今現在でも遭難の絶えない山です。この点を充分に留意されつつ、自らのスキルを冷静かつ謙虚に判断されて山歩きに臨まれることを切に願います。

ちなみに過去の様子はこちら。参考程度にどうぞ。(^_-)

2009年 【2009.04.29】
2008年 【2008.05.04】
2007年 【2007.05.05】
2006年 【2006.05.03】
2005年 【2005.04.30】
2004年 【2004.04.25】
 
・・・・・☆
 
◆ 2010.05.04 (Teu)   晴
武州日野駅 06:50- 取付 07:30- 836m峰 08:20- 1003m峰 08:45/08:55- 1284m峰 09:45/09:55- シラカケ岩 10:50/11:45- 熊倉山 12:05- 1307m峰 12:30- 1165m峰 13:10- 802m峰 13:55- 聖岩(725m峰)14:10/14:20- 三峰口駅 14:55
 

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2010.05.06

新緑うずまく倉沢をぐるりと

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(塩地窪小屋跡上部の緩斜面)

今年の春は寒い日が続いて新緑の進み具合も遅めに推移しているようですけど、それでもGWに入ってようやく山でも芽吹きに新緑を楽しめるようになってきましたね。

そうなるとそろそろ日原周辺を歩きたくなるのが人情??というもので、今回は倉沢から塩地谷の水源林巡視路、そして横篶山東尾根(幕岩尾根)を辿ってヨコスズ尾根に上がり一杯水・三ツドッケへ。その後は西のハナド岩に寄ってから縦走路を東へ行き、棒杭尾根を下降、そして再び塩地谷の巡視路経由で魚留橋、倉沢橋に戻るコースを組んで歩いてきました。

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(倉沢もすごい水量でした)

しかし今年は雨が多いからどこの沢も水量が豊富なのはわかっていたんですけど、こうやって林道を歩きながら倉沢を眺めていると改めて今年はすごいなぁ、と思ってしまうぐらい見事ですね。

そんな訳で沢の見物にうろうろしてしまい、結構な時間がかかって魚留橋に出たらここでさっそく巡視路に。ひと登りすると斜面に日差しが入り、青い空をバックに周囲の木々の新緑が輝くそれは見事な光景が広がって、毎年毎年見慣れているはずの光景なのに、しばらく立ち止まっては歩くの繰り返し。

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(塩地谷の水源林巡視路のひとコマ)

しばらく登ると道は一旦植林帯に入りますが、もうひと頑張りするとそれも抜けて、塩地谷がグッと近づいて再び新緑との再会。塩地谷ももちろん水量が多く、それが周囲をより瑞々しくしているような感じさえします。

巡視路が分かれる茅尻沢を抜けると、まもなく広々とした緩斜面が現れて塩地谷に降り立ちます。この辺りが塩地窪小屋跡で、ここで一息のつもりもその居心地の良さにこれまた結構のんびりしてしまいました。

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(カツラの芽吹き)

休憩を切り上げたら、そのまま尾根へ・・・ではなく今回は来た道を戻り、再び茅尻沢を横切ってしばらく行った所から尾根(横篶山東尾根の枝尾根)に取り付きました。

のっけからアセビ混じりの露岩の急登が続いてしんどいですが、植林ではないのは良い所。しばらく登ると密かに楽しみにしていたシロヤシオが現れるのですが、木に花芽がひとつもついていない。。。まぁこの辺りは個体数が少ないのでなんとも言えないところはあるけどちょっと気がかりです。

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(横篶山東尾根<幕岩尾根>枝尾根の一こま)

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(ミツバツツジ)

今年お初のシロヤシオこそお預けでしたが、それでもミツバツツジや対岸に見えるヤマザクラの見事さに慰められつつ淡々と登るとやがて魚留橋からの主尾根と合流。主尾根の方は片側が植林のようで、こちらは歩いたことがないんですけど、終始こんな感じなのでしょうかね?

主尾根と合流すると左側が植林になりますが、それもしばらくすると抜けて周囲が一気に自然林に変わる所がこの尾根のハイライトでしょう。4m近い大ブナや↓↓のイヌブナの見事さに驚きつつ、周囲の素晴らしさに気分も良くなって、あとはそんな尾根をゆるゆる歩くだけです。

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(このイヌブナはすごい)

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(横篶山直下)

ただこの頃にはにヨコスズ尾根が間近に見えていて、着くな着くなと思っていてもやっぱりあっけなく横篶山に着いてしまいました。山頂でまた休憩をしてから北へ下り、登山道と合流。ヘロヘロしながら三ツドッケへ向かいます。

辿り着いた三ツドッケの山頂に心配していた違法伐採おじさんの姿はなく、少々ホッとしました。人出も意外に少なかったのですが、山頂は狭いので北側の露岩のスペースでランチにしました。

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(ハナド岩のアカヤシオ・蕾は堅い)

休憩中に周囲のツツジの様子も見てみましたが、シロヤシオはまだ早くてちょっとわからないですねぇ。それでも丸々としたつぼみをつけた木も数本あって、それはおそらくアカヤシオ、かなぁ?

休憩の後、アカの様子見もかねてハナド岩へ寄ってみたのですが、こちらも蕾はまだ堅く、今後の気温次第ですけどあと十日から二週間はかかりそうな感じ。ただ花付きは想像したよりは多くて、それなりに見れる程度には咲きそうですね。

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(一杯水・この水量が珍し過ぎてパチリ)

ハナド岩からは来た道を戻り、今度は縦走路を辿って東へ向かいます。しかし沢の水量がああも見事なのですから、一杯水↑↑の水量も降雨直後でもないのにここにしてはものすごい量。記念にカメラに収めてしまいました(笑)。

棒杭尾根は久しぶりでしたが、植林が多くやっぱり急ですねぇ。なので結構しんどかったんですけど、それも下の分岐から塩地谷の巡視路に入ったら、周囲の新緑や道のロケーションの素晴らしさに疲れた気分も吹き飛んでしまいました。

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(巡視路・棒杭尾根から塩地窪小屋へ下る所)

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(茅尻沢に戻りました)

そんな中をルンルン気分で歩いてじきに塩地谷小屋跡に降り立つと、東向きのせいかこの時間になると周囲は日陰になってしまうんですけど、それでも周囲がどことなく明るいのは新緑のお陰なのか日が延びたせいなのか。

お花を追うのはもちろん楽しいけど、花が少なくても人気(ひとけ)のまったくない、こういう素晴らしい自然林の中にいるのがボクは一番好きなんだなぁ、と歩いている最中つくづく思いました。とにかくこの日は塩地谷の素晴らしさにつきた一日。新緑ってなんでこんなに元気が出るのでしょう!最後の林道歩きはさすがに少々疲れ気味だったけど、気分は晴れやかでした。
 
・・・・・☆
 
◆ 2010.05.02 (Sun)   晴 時々 曇
倉沢橋 07:20- 魚留橋 08:10- 塩地窪小屋跡 09:00/09:15- 横篶山(1289m峰)11:00/11:15- 三ツドッケ 12:15/13:25- ハナド岩 13:50/14:00- 一杯水 14:30- 棒杭尾根分岐 15:05- 塩地窪小屋跡 16:05- 魚留橋 16:30- 倉沢橋 17:05
 

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