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2010.02.01

7年ぶりに金山沢と水ノ木沢の中間尾根へ

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(金山沢 水ノ木沢中間尾根1192m峰附近のひとコマ )

・・・と言う訳で世附の廃道探訪はちょっとお休みして、世附は世附でも今年の初歩き以来となる金山沢・水ノ木沢の辺りへ。個人的に初西丹沢というか初世附だった藪尾根の再訪がメインでしょうか。(^^)

今回は山伏峠スタートで山伏歩道から水ノ木林道経由で菰釣橋に出たら、北へ鍋釣山(970m峰)・1192m峰を通って甲相国境稜線へ延びる金山沢 水ノ木沢中間尾根を登り返して、国境稜線を西へ行き、山伏峠に戻る周回コースを歩いてきました。

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(山伏歩道・西丸北西鞍部の分岐)

今回はおそらく5年ぶり??ぐらいとなる山伏峠からのスタート。初歩きの時は下降ポイントを忘れて西の枝尾根を下ってしまいまいたが(笑)、永らく訪れなかった間に登り口がトンネルの道志側に移っていました。実際歩いてみると道志側は平野側に比べると道がかなりしっかりしていますね。相変わらず峠付近に道標がほとんど無いのが難ですけど、これからは迷わずスムーズにR413へ下れそうです。

あとはくっきりクリアな富士を眺めつつ要所小屋ノ頭に上がり、そこから初歩きの時と同じく山伏歩道を下ります。歩道は下部の植林帯で間伐枝打ちが入っていたのに驚きましたけど、そのお陰でこの道は明瞭なのかもしれませんね。

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(こもつり橋の謎のもこもこクン)

沖ビリ沢(しつこいようですが「エアリアの沖ビリ沢」=山伏沢ではなく、その一つ南の沢)に降り立ち、すぐ下の金山沢との出合に出たら河原で一休み。この辺りは流れは緩やかですけど明るい沢が多くて良いですね。心なしか日差しも真冬のような弱々しさが無く、春は確実に訪れていると思わせる力強さを感じます。

休憩を終えたら水ノ木林道に上がり菰釣橋へ。途中の樅ノ木橋にはビリ沢歩道を降りた時に訪れてはいるものの、通しで歩くのは今回が初めて。まぁ取り立てて言う程の所はありませんでしたけど(前・中ビリ沢出合の確認は泣く泣く割愛)、菰釣橋直前の右岸斜面に見えた↑↑のもこもこ。最初は岩かと思ったんですけど、どうやらツル系の植物が木に巻き付いてできた造形のようですね。

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(菰釣橋にて)

菰釣(こもつり)橋に着いたら周囲の散策をかねてまた休憩。周囲は植林が多いけど、雑木やこの標高とは思えないような素敵な自然林も見受けられて思わず長居をしてしまいます。でもこの時間にここに着けばもう時間的な問題はなくなったも同然なので、実は余裕がけっこうあったりしたのです。

それでも行程的にはここからが本番。橋東詰の植林に覆われた尾根が今回の目的である金山沢と水ノ木沢の中間尾根の末端で、以前はスズタケに覆われていた末端部も、今ではずいぶんと枯れてしまって難なく尾根に取り付けます。

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(中間尾根・下部は植林の中モミやアカガシが目立つ)

尾根上に上がると測量でも?入ったのか??尾根上に沿って刈り払いが入っていて、ひたすらに歩きやすくなっていました。が、それもじきに上がった760m圏のピークまでで、それから先は時折切れ間はあるものの、終始スズタケが被る感じではありました。

それでもスズタケは適度に疎で初訪の時に比べれば至って歩きやすく、大栂近辺ほどではないにしろモミやアカガシの大木を見つけつつゆるゆる上がっていく感じ。ただ尾根全般に亘ってシカによるモミの食痕が、世附に頻繁に入るようになってからここが一番目立ちました。世附をぼちぼち歩いていると3mクラスのモミはありふれている感のある世附のモミの今後が少々気がかりではあります。

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(スズタケは終始被るが、以前に比べると歩き易くなっている)

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(鍋釣山<970m峰>へ白ザレの急斜面を登る)

尾根左手、東丸と西丸の間に富士が顔を出すのも新鮮で、梢越しながらもちらちら見てしまいます。しかし、実際に中間尾根を再訪してみると、昔のこと、しかも当時は天気も良くなく、ダニまみれで(笑)ただただ尾根を登り詰めていたせいか尾根の記憶がほとんど無かったんですけど、鍋釣山(970m峰)へ上がる↑↑の白ザレの急斜面の所はよ~く覚えていました。

その急登をこなすと再び植林に変わり、まもなく鍋釣山に着いたらそこは植林下の痩せた小さいピーク。そんな様子にここでのランチの目論見は崩れた。んですけど、ギャップ状になっている北の狭い鞍部は植林下ではあるものの日差しが入り、梢越しに富士も望めるので今回はこちらでランチとなりました。

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(中間尾根1192m峰附近のひとコマ・Part2)

ランチを終えて再び歩き出しても植林下の痩せ尾根が続きますが、それも尾根が緩くなった1060m圏辺りでようやく植林を抜け、雑木林や自然林が続くようになります。

そして1192m峰の頂稜に上がると、周囲はブナの立派な木々も散見される素敵な自然林に変わりました。そんな様子に思わず嬉しくなって、気分良くゆるゆる歩いていると、丹沢では比較的珍しい4mはあるミズナラの古木がいてビックリ。これにはより嬉しくなる一方、前はこんなに目立つ木すら目に入っていなったのか・・・と愕然とする瞬間でもありました。

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(白ザレの痩尾根も何度か通る)

あとこの1192m峰附近は周囲を国境稜線や菰釣山の南尾根に囲まれていて、妙な独立感というか小島にいるような感覚になるのも面白いですね。

1192m峰から先を行くと再びザレっぽくなり↑↑こんな箇所を二回ほど通過したら、一旦北の最低鞍部へここもザレザレの急降下。鞍部に着いたら、なにはなくともまずはこの附近を横切る奥世附歩道を捜索です。んで結果、明瞭ではないもののそれらしきものは見つかりました。(^^)

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(大栂<中央奥>と1192m峰<右手前>を見下ろす・国境稜線より)

鞍部からはスズを漕ぎつつひたすらに登りをこなし、尾根が緩むとじきに甲相国境稜線に飛び出しました。休憩をかねてさっそくダニチェックをしたんですけど、稜線を冷たい風が吹き抜けてこれがなかなかちべたい。日中は晴れて暖かくなっても、日が傾くと途端に寒くなりますね。

あとは山伏峠を目指して稜線をひたすら西へ。行く先に聳える富士はすでに逆光になっていることもあって、歩き出しこそたまに眺めるぐらいだったんですけど、徐々に日が傾いてくるとなーんか太陽が富士の近くに沈みそうな?感じ?? でも高指山辺りのダイヤモンド富士はまだ半月は先のことだし、まぁ山頂のすぐ脇辺りに沈むぐらいなんじゃないのん?

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(フィナーレはダイヤモンド富士が待っていた)

・・・なーんて思いながら歩いていたら、太陽は徐々に山頂部へ落ちてきて、こ、これはもしかするかも!と思い始めた時に、ちょうど富士山方面の開けた要所小屋ノ頭に戻ってきたのは神の御業でしょうか!あとはただただ慌てまくりながらデジを取り出し、太陽の撮り方もわからないので、ただただ露出を最低にして(笑)適当に撮った、というか撮るしかなかったのが↑↑こりでした。

そもそもその辺りの知識なんてほとんどないし、この日だって何も知らないでここまで歩いていたのに、それなのにタイミング良くダイヤモンド富士に遭遇するなんて、なんという巡り合わせ!これこそまさにミラクルだしもう何度も言ってますけど、山はこちらの浅薄な想像を遙かに超えるものをいつも見せてくれるんですよね。いやー、それでも今回はちょっと参りましたワ。<(_ _)>
 
・・・・・☆
 
◆ 2010.01.30 (Sat)   (快晴に近い)晴
山伏峠 07:20- 要所小屋ノ頭 08:10- 沖ビリ沢出合 09:15/09:30- 菰釣橋(636m)10:10/10:30- 鍋釣山(970m峰)12:10-(途中休憩45分)- 1192m峰 13:50/13:55- 甲相国境稜線 14:55- 西沢ノ頭 15:50- 石保土山 16:10- 要所小屋ノ頭 16:25/16:35- 山伏峠 17:05
 

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コメント

目と目があったらみ~ら~く~る♪(笑)


タカさん、かずさん、

告白しちゃうと実はダイヤ富士ってそんなに興味がなかったんですよ。いろいろ写真を見せられてもふ~んって感じで。でも実際目の当たりにすると、その様子にちょっと印象が変わりました。

この日は朝からいろいろあって遅くなってしまったんですけど、それを思うとそれ自体が導きだったのか何なのか。だからといって嵌ることはないけど、今後もこんな感じで逢えるのなら何度でもいいですね、とは思います。

投稿: komado | 2010.02.02 23:10

ちょうど富士山の見えるところでのダイヤ。
これは奇跡に近いと言っても過言では無い!?
僕はまだ一度も拝んだことがありません。
ダイヤの名所はものすごく混むらしいので…。

ミラクルと言えば、牧瀬リホさんの歌を思い出してします。
というのは僕だけ~?(笑)

奥世附歩道の言葉、なんとなく魅かれますね。

投稿: かず | 2010.02.02 16:50

komadoさん、

ダイヤモンド富士に嵌りそうーーーー。

投稿: タカ | 2010.02.02 06:45

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