白石歩道?城ヶ尾歩道?白水ノ沢の辺りをさまよう
(白石歩道?城ヶ尾歩道?白水ノ沢右岸尾根をトラばる辺り)
・・・と言う訳で世附の廃道探訪はまだまだ続きます。(^^)
今回(01/16)は白石沢、白水ノ沢の中腹辺りを横切り、信玄平へ繋がる白石歩道なのか城ヶ尾歩道の続きなのかわからないけど(本当にあの辺りの名称はわかりづらくて・・・)、その歩道を辿ってみました。
この日は秋以来となる相模湖駅からの道志入り。月夜野行きバスこそハイカーがそれなりにいましたけど、長又行きのバスに乗り換えたのは珍しく??というか久しぶりに私一人で。まだまだ雪の残る下善の木でバスを降りたらさっそく歩き出します。あっ、忘れてましたけどエアリアの赤線になっている中山からの道からはしばらくの間サガセ川の林道に入れませんので気をつけてくださいネ。
(甲相国境稜線・積雪は5cmほど)
久しぶりだった東沢林道も林業工事関係の車が入ってるようで、水晶橋を過ぎても轍の跡もしっかり残っていて歩きやすかったのは助かりました。あと城ヶ尾峠直前のトラバース道も改修が入って歩きやすくなっています。ここは短いけど凍ると神経を使う箇所だったので特にこれからの時期は助かりますね。
城ヶ尾山に上がってまた少し白くなった富士に挨拶したら、今回は甲相国境稜線をルンルン気分でなおも西へ行き、桃ノ木沢右岸尾根(白石沢830m圏二俣中間尾根)の下降に取りかかります。
(桃ノ木沢右岸尾根<白石沢830m圏二俣中間尾根>中部辺り)
桃ノ木沢右岸尾根は初訪だった去年の三月以来なので変わった所と言えばスズタケが徐々にですけど枯れているぐらいでしょうか。それでも今回は二度目の余裕か、尾根の周囲の立派なブナやミズナラを探しながらもすいすい下って行く感じです。
尾根のだいだい中盤を過ぎるとスズタケが現れ、被るようになりますが藪自体は濃い訳でないのでそんなに歩きづらくなることもなく、淡々と下っているとじきに桃ノ木沢の出合に降り立ちました。
(桃ノ木沢右岸尾根・中部より下はスズタケが現れる)
この出合は沢床が小広くなかなか落ち着ける場所なんですけど、今回もここからが本番。まずは出合の少し下手から延びている筈の白石歩道なのか城ヶ尾歩道なのかわからない歩道を探さなければいけません。
これから辿る予定の左岸側の歩道は薄いながらも「私が選んだのはこの道形に間違えございません!」とガキ使・利きシリーズのように(笑)断定できるものがあっさり見つかりましたけど、右岸側の方が雪が着いていることもあってどうも今ひとつわかりません。
(桃ノ木沢出合<白石沢830m圏二俣>白石沢本谷側)
それでも施業図を首っ引きにしばらく捜索してやっぱりこれかなぁ、というものを確認したら、先ほどの左岸側の歩道に入ってみます。
んが最初こそそれなりだった道形はスズタケが被ることもあってじきにあやふやに。それでも歩道は今上がっている白水ノ沢右岸尾根の枝尾根(白石沢820m圏二俣中間尾根)の尾根上を通っているようなのでここは尾根上へ上がってみることにしました。
(白水ノ沢右岸尾根の西の枝尾根に上がっても道形はない)
しかし尾根上に上がってみたものの、尾根上には道形らしきものすら見つかりません。しょうがないのでしばらくは尾根を辿り、尾根が広がったところで東へトラバースを敢行。でもこの辺りはなかなか良いところですね。
なので白水ノ沢右岸尾根の枝尾根と主尾根の間の緩斜面を道形を探しつつしばらく彷徨ってしまいましたけど、道形となるとそれらしき候補がいくつか見つかって・・・(^^;; まぁ藪の中に明瞭な切り開きがあった道形かな~とは思いますけど、その先がイマイチわからないし、今となっては確定するのもしんどい状況なのでしょうね。
(白水ノ沢右岸尾根の主尾根)
(僅かだが道形が残っている箇所もある)
それでもなおも東へトラバースすると僅かに道形が残っている箇所もありましたけど、おれもおそらく僅かなのでしょう。白水ノ沢右岸尾根のトラバースから白水ノ沢へ下り始めると道形はもう判別できなくなっていました。
しょうがないので下りやすいところを選んで下っているとじきに白水ノ沢に降り立ちました。ここで地形図や施業図で確認してみると歩道が白水ノ沢を横切る所より少し下手に下ったかな~??という感じ。
(果たしてこれは道なのだろうか)
なので一度沢に沿って上手に上がるとすぐ上にそれらしき道形が来ていましたが、対岸が急でちょっと違うかなぁ、という感じ。ここでもうひと上がりしてみると、その先には10mほどの滝が聳えていました。
滝自体は右岸側の枝尾根を伝えば難なく捲けそうなんですけど、捲くとなるとしんどいし、これまでに散々アップダウンを繰り返していて結構疲れていたので、沢沿いに上がるのはここまでにして、左岸側を適当に登り返すことにしました。
(白水ノ沢10mほどの滝)
降りてきた所まで戻り、少ないながらも左岸の取付き易い箇所を見つけてさっそく取付いて斜面を登っていくと、まもなく植林に変わって斜面を横切る明瞭な道に飛び出してビックリ。道自体はスズが被るものの左手から登ってきている感じで、もうこれは歩道に間違えないでしょう。
道はまもなく地蔵尾根(城ヶ尾山南尾根=城ヶ尾峠~地蔵平の登山道が通る尾根)の枝尾根を乗り越すと、なぜかズズタケが上手から億被さってきますがそれでも道形自体はそれなりに明瞭に延びています。これは奥野歩道(旧東海自然歩道)のようだなぁ、と思いつつ藪を漕ぎつつのろのろ進んでいると、それも地蔵尾根の枝尾根と主尾根の間の沢に出ると突然解放されました。
(それでもピタリと信玄平に出ました・^^)
沢には沢を横切る明瞭な道筋が横切っていたんですけど、左手(西)の枝尾根の方へ登っている道は明瞭ながらも道と云うより新しい切り開きという感じ。試しに登ってみると枝尾根の主尾根に上がった所で道はお終いでした。
でもそこは四方の四本の木に「い・ぬ・り・ろ」とマークがしてあり、施業図で現在地を確認するとこれで先ほどの道が信玄平に繋がる歩道だったことが判明。来た道を戻って、さきの枝沢から今度は右(東)の道を追うとすぐに、そしてピタリと信玄平に出たのでした。(^^)
(千鳥橋からの大杉歩道に雪はほとんど無い)
時間的にはまだ早かったんですけど、この日の所は充分に楽しめてもうお腹がいっぱい。なのでもうひと遊びの予定も変更してそのまま地蔵平へ向かい、それから今回は道志歩道ではなく、富士見林道を千鳥橋まで下ってから大杉歩道で二本杉峠を越えて細川橋へ行ってみました。
実際に歩いてみると二本杉峠までは道志歩道を上がるのと時間的な差はほとんど無いようです。道志歩道の方は道中神経を使う所が何箇所かあるのに比べて大杉歩道の方はそれがなく(というのは実は語弊があるんですけど)、特に雪の着いたときは気持ち的にずいぶん違うような気がします。今回歩いてみて、今後は気分次第ではありますけど、雪のあるときは千鳥橋経由で大杉歩道になるかなぁ・・・と思っています。
城ヶ尾歩道・白石歩道・・・当然の事ながらすでに廃道状態で、これまた当然の事ながら全く万人向けではありません。歩くのはもちろん個人の自由ですけど、歩くにあたっては「地形図とコンパスのみ」で確実な地形判断をできることが必須のスキルです。そして廃道歩きは後々のフォローのことを考えると尾根・沢・藪などの総合的なスキルも求められる、と心得てください。しつこく余計な世話を焼いているだけなのかもしれませんが、念のため。
・・・・・☆
◆ 2010.01.16 (Sat) 晴 時々 曇
相模湖駅 06:30→ 三ヶ木 06:45/06:55→ 月夜野 07:35/07:50→ 下善の木 08:30- 水晶橋 09:00- 城ヶ尾山 09:50- 桃ノ木沢出合(白石沢830m圏二俣)10:35/10:55- 白水ノ沢右岸尾根上 11:25/11:55- 白水ノ沢 12:15/12:30- 信玄平 13:00- 地蔵平 13:40/13:55- 千鳥橋 14:15- 二本杉峠 14:50- 細川橋 15:25
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