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2010.01.25

久しぶりにセギノ沢、バケモノ沢の辺りをのんびりと

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(バケモノ沢<地蔵沢>800m圏二俣中間尾根のひとコマ)

前回こそ奥多摩・秩父でしたが、世附の廃道探訪はまだまだ続きます。(^^)
まだ未踏で懸案でもあった、大滝峠と地蔵平を結ぶ権現歩道の探訪をかねて、久しぶりにセギノ沢(権現沢→杉ノ沢)・バケモノ沢(地蔵沢)の辺りをぶらぶらしてきました。

今回(01/24)は大滝橋から大滝峠に上がり、その権現歩道を下って大滝沢橋へ。それから地蔵沢林道を終点近くまで歩いて、林道からバケモノ沢800m圏二俣に降り、その二俣の中間尾根~セギノ沢 バケモノ沢中間尾根を畦ヶ丸手前の登山道まで登り返したら、大滝峠上経由で大滝橋へ戻るコースを歩いてきました。

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(アカガシの緑眩しい、大滝峠への道すがら)

快晴の日曜とはいえさすがにオフシーズンのせいか、西丹沢行きのバスの乗客はかなり少なめ。お陰でバス待ちの間にのんびりおそばを食べられるし、この時期は本当にいい事ずくめですネ。

大滝橋までの長い車中に一眠りしたら丁度良く大滝橋で、寒いバス停前でストレッチをしたらさっそく大滝峠へ向け歩き出します。

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(大滝峠にて)

ぼちぼち歩いている大滝橋から大滝峠上への道も、登りに採るのはなんと初めてのこと。今回は権現歩道を歩くのが一番の目的ではあったんですけど、この道の登りの様子と時間を頭に入れたかったのも実は大きかったりします。

おかげでボクなりの見所なりポイントなりを覚えられたんですけど、一軒家避難小屋を過ぎた辺りのステタロー沢沿いに行くところ。あの辺りって登りだと意外にわかりづらいんですねぇ。ぼちぼち下っていたので大まかなルートはわかっていたんですけど、沢に沿っている道筋を追えないこともしばしば。。。(笑)

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(権現歩道・道形は何とかあるが辿るのは危険)

それでも一時間半ほどで大滝峠上に上がり、そこから峠へひと下り。峠は植林に覆われた暗いところなので、朽ちかけた看板にテーブルベンチをカメラに収めたら、さっそく西へ延びる権現歩道に入ります。

道にはスズタケが生えているものの、道形自体は明瞭。んが、それもまもなく沢筋を横切る所で↑↑のように薄くなってしまいました。この時点で沢に降りた方が安全ですが、崩れた斜面に延びる細い道筋をヒヤヒヤしながらなおも追うと、まもなくセギノ沢の本谷との二俣に降り立ちました。

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(権現歩道・奥の堰堤との二段滝?は右岸を捲く)

ここから先は道形もよくわからず、ひたすらにセギノ沢に沿って下って行く感じ。沢自体は一部倒木の多い箇所があったものの、基本的に難場はなく、スイスイ下れます。ただ西斜面、しかも午前中のせいでしょうか?日陰が多くて全般的に暗い印象でしたが、それも午後だと少しは違うのかもしれません。

唯一とも言える↑↑の石積み堰堤との二段滝は難なく右岸側を捲けて、しばらく行くと地蔵沢林道が横切る大滝沢橋に着きました。

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(地蔵沢林道のひとコマ)

ここからは地蔵沢林道を北へ。橋のたもとからして林道上に土砂が堆積しており、すでにこちらも廃道状態。先には崩落している箇所もいくつかあって、林道と言うよりはもう程度の良い山道、といった感じです。

こちらは日当たりが良好なこともあって、周囲の様子を見つつ林道をてくてく。バケモノ沢を挟んだ対岸側が植林から、葉を落とした裸木の斜面に変わるとそろそろ終点も間近の雰囲気がしてきます。そして林道が終点手前の999m峰北西尾根を乗り越した所で林道を離れ、北西尾根を辿ってバケモノ沢に降りました。

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(バケモノ沢800m圏二俣)

バケモノ沢に降りて、沢に沿って少し上がると左岸側から枝沢の合わさる二俣に出ますが、ここが800m圏の二俣。周囲には大ブナの立つ、日当たりの良い広い平地もあって、しかも頃合いも良かったのでここでランチと相成りました。

今回はさほど長いコースではないし、位置のせいか風もなく、ぽかぽかしていて久しぶりに一時間ほどのんびりしてしまいました。普段ならこのまま下るだけ、なんですけど、今回はこれから目の前に聳える二俣の中間尾根を登り返さなければいけません。

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(バケモノ沢800m圏二俣中間尾根・登りだしはこんな感じ )

この先はある程度の藪も予想されるので、ちょっと気が重いながらもその中間尾根に取り付いたんですけど、いざ取り付いてみると藪はうまく避けられるように登れるし、登るにつれ赤沢や大界木山の南斜面の美林帯が目に入るようになって、いつのまにやらそんな光景を楽しみながら登っていました。

尾根上に上がると尾根の右手が植林になりますが、左手はこちらもなかなかの自然林。見所もいろいろあってそれらを愛でつつ、なおも登っていきます。

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(セギノ沢 バケモノ沢中間尾根と合流した辺り)

登るにつれ左手の自然林に立派なブナが目立ち始めると、じきに右手からセギノ沢とバケモノ沢の中間尾根と合流。林相的にもこの辺りが一番見事で、この辺りがこの尾根で一番のハイライトだと再確認しました。

三年前の初訪の折りはこの辺りもスズタケが残っていて、どうにも休憩する気になれなかったんですけど、こちらもずいぶんとスズが枯れてそれなりの平地がいくつかできていて、この尾根も今はランチ場にも困らない感じですね。

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(奥野歩道<旧東海自然歩道>の道標はまだ健在)

そんな自然林を愛でつつゆるゆる行くとまもなく奥野歩道を突っ切り、稜線へ向け本格的な登りに変わりますが、この辺りもスズタケがずいぶん薄くなっていてビックリ。

思いの外楽に登れるんでコレはこのまま最後まで行けるかも、と思い始めたらさすがにスズタケが出てきて徐々に歩きづらくなってきましたが、それも以前と比べれば知れたもの。じきにあっけなく(本当に!)畦ヶ丸の登山道に飛び出しました。

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(中間尾根上部はスズタケがうるさいが登りやすくなった)

ここで時計を見ると丁度14時。そのまま畦ヶ丸へ向かうと15時台のバスは乗れないけど、かといって17時台では暇をもてあましてしまう、かなり微妙な時間。下で昼寝をしたのがちょっとマズかったなぁ・・・と思いつつも心はすでに大滝橋へ下る方に傾いていたのでした(笑)。

ということで畦ヶ丸はまたの機会にして、すぐ下の西斜面の広がるブナ林を散策してから、あとは一路大滝橋へ下ったのでした。

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(大滝峠への下りしなにあるブナ林)

懸案だった権現歩道はセギノ沢に沿っているだけあって植林が多かったのですが、それとは反対にバケモノ沢の源流域は遠目で見ても本当に見事な自然林が広がっていますね!世附のブナ林に於いて、バケモノ沢源流部はイデン沢の源流部とまさに双璧!!と言う事を再認識した一日でもありました。

植林も多いけど残された自然林は美しく、一旦山に入ればまず人に会うことはない。奥地に限れば猟師も入れないし、今の時期の世附の山は本当に楽しいですネ。(^^) これでダニがもう少し少なければ最高なんですけど(笑)。
 
・・・・・☆
 
◆ 2010.01.24 (Sun)   (快晴に近い)晴
新松田駅 07:20→ 大滝橋 08:30- 一軒家避難小屋 09:20- 大滝峠 09:55/10:05- 大滝沢橋 11:00- バケモノ沢800m圏二俣 11:35/12:35- セギノ沢 バケモノ沢中間尾根合流 13:15- 奥野歩道(旧東海自然歩道)13:30- 登山道 14:00- 大滝峠上 14:25- 大滝橋 15:30
 

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2010.01.22

今年は百尋ノ滝からグミノ滝へ氷瀑ツアー

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(百尋ノ滝・今シーズン最大かも?2009.01.18現在)

報告が遅れましたが、実は今週はもう一日氷瀑めあてで・・・(^^ゞ

ということでもうおわかりの事でしょうけど、今シーズンは百尋ノ滝からグミの滝へと、去年とは逆の山行き。まずは川乗橋から百尋ノ滝へ行き、それから川乗林道を離岩尾根末端の1154m峰北鞍部まで延々と歩いてから離岩尾根を上がり、蕎麦粒山~三ツドッケを長沢背稜/都県界尾根を縦走。そしてグミノ滝に降りて浦山の川俣に出るコースを歩いてきました。

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(離岩尾根1154m峰北鞍部より鳥屋戸尾根の東面を望む)

快晴とはいえ、寒い真冬の平日の早朝とあっては日原行きのバスからしてすでに貸し切り。結局この日は川俣へ下るまで終日ひとり旅でした。ちなみに滝の方は月曜の段階で↑↑↓↓の状態で、昨日一昨日と異常に暖かい日が続いた事を考えるとこの日が今シーズン最大の氷結具合になるかもしれませんネ。

百尋ノ滝からは川乗林道~離岩尾根を辿って都県界尾根に上がりましたけど、こちらはわかっちゃいましたけどほぼ全編植林の尾根。ただそのお陰で藪が少なく歩きやすかったのは確かでしょうか。ここは一度アカヤシオの時に再訪してみたいと思ってます。

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(仙元峠・積雪は多くても10cmほど)

桂谷ノ頭に出たらあとは長沢背稜/都県界尾根を西へ。そおいや東から蕎麦粒山へ上がったのってかなり久しぶりだったことに登りだしてから気がつきました。いつも見下ろしている東へ延びる防火帯の急斜面は実際に登るとさほどでもないんですね。

蕎麦粒山を過ぎると稜線上には雪が目立ってきますが、雪は多くても10cmほど。寒い日が続いたせいか雪はさらさら。今回はお気楽な行程という事もあって三ツドッケまでは尾根道・捲道を交えつつルンルン気分で歩けました。

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(三ツドッケより、雲取天祖ウトウ方面)

平日だけど天気は良いし、丁度お昼時だしここは誰かいるだろう、と思っていた三ツドッケもこの日はなんと貸し切り。お陰で何の気兼ねもなく山頂でのんびりランチをとれて、そのあとは一杯水に寄ってからグミの滝へ。

驚いたのはこの時期の仙元谷の径路にトレースがついていたこと。道自体は一年の間に良くも悪くもなっていない感じで、ワサビ田跡からグミノ滝を捲く間にある沢のトラバースも相変わらず。今年のエアリアからこのコースを削除するという話もこれではしょうがないのかもしれません。

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(グミノ滝・2009.01.18現在)

グミノ滝の方は一応去年並に凍っていましたけど、全体的に何となくデロッとしてイマイチ締まりがない感じでした。それでも沢で見かける氷の造形は川苔谷よりもこちらの方が数段楽しめ、お陰でのんびりしてしまって(笑)当初は余裕があるはずだった帰りのバスの時間も実際にはギリギリになってしまったのでした。
 
・・・・・☆
 
◆ 2010.01.18 (Mon)   快晴
奥多摩駅 07:02→ 川乗橋 07:15- 細倉橋 07:55- 百尋ノ滝 08:40/08:45- 1154m峰北鞍部 09:30/09:40- 蕎麦粒山 10:30- 仙元峠 10:45- 三ツドッケ 11:50/12:30- 一杯水 12:45- グミノ滝 13:40/13:55- シゴー平 14:45- 浦山大日堂 15:25/15:40→ 西武秩父駅前 16:04
 

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2010.01.17

白石歩道?城ヶ尾歩道?白水ノ沢の辺りをさまよう

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(白石歩道?城ヶ尾歩道?白水ノ沢右岸尾根をトラばる辺り)

・・・と言う訳で世附の廃道探訪はまだまだ続きます。(^^)
今回(01/16)は白石沢、白水ノ沢の中腹辺りを横切り、信玄平へ繋がる白石歩道なのか城ヶ尾歩道の続きなのかわからないけど(本当にあの辺りの名称はわかりづらくて・・・)、その歩道を辿ってみました。

この日は秋以来となる相模湖駅からの道志入り。月夜野行きバスこそハイカーがそれなりにいましたけど、長又行きのバスに乗り換えたのは珍しく??というか久しぶりに私一人で。まだまだ雪の残る下善の木でバスを降りたらさっそく歩き出します。あっ、忘れてましたけどエアリアの赤線になっている中山からの道からはしばらくの間サガセ川の林道に入れませんので気をつけてくださいネ。

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(甲相国境稜線・積雪は5cmほど)

久しぶりだった東沢林道も林業工事関係の車が入ってるようで、水晶橋を過ぎても轍の跡もしっかり残っていて歩きやすかったのは助かりました。あと城ヶ尾峠直前のトラバース道も改修が入って歩きやすくなっています。ここは短いけど凍ると神経を使う箇所だったので特にこれからの時期は助かりますね。

城ヶ尾山に上がってまた少し白くなった富士に挨拶したら、今回は甲相国境稜線をルンルン気分でなおも西へ行き、桃ノ木沢右岸尾根(白石沢830m圏二俣中間尾根)の下降に取りかかります。

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(桃ノ木沢右岸尾根<白石沢830m圏二俣中間尾根>中部辺り)

桃ノ木沢右岸尾根は初訪だった去年の三月以来なので変わった所と言えばスズタケが徐々にですけど枯れているぐらいでしょうか。それでも今回は二度目の余裕か、尾根の周囲の立派なブナやミズナラを探しながらもすいすい下って行く感じです。

尾根のだいだい中盤を過ぎるとスズタケが現れ、被るようになりますが藪自体は濃い訳でないのでそんなに歩きづらくなることもなく、淡々と下っているとじきに桃ノ木沢の出合に降り立ちました。

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(桃ノ木沢右岸尾根・中部より下はスズタケが現れる)

この出合は沢床が小広くなかなか落ち着ける場所なんですけど、今回もここからが本番。まずは出合の少し下手から延びている筈の白石歩道なのか城ヶ尾歩道なのかわからない歩道を探さなければいけません。

これから辿る予定の左岸側の歩道は薄いながらも「私が選んだのはこの道形に間違えございません!」とガキ使・利きシリーズのように(笑)断定できるものがあっさり見つかりましたけど、右岸側の方が雪が着いていることもあってどうも今ひとつわかりません。

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(桃ノ木沢出合<白石沢830m圏二俣>白石沢本谷側)

それでも施業図を首っ引きにしばらく捜索してやっぱりこれかなぁ、というものを確認したら、先ほどの左岸側の歩道に入ってみます。

んが最初こそそれなりだった道形はスズタケが被ることもあってじきにあやふやに。それでも歩道は今上がっている白水ノ沢右岸尾根の枝尾根(白石沢820m圏二俣中間尾根)の尾根上を通っているようなのでここは尾根上へ上がってみることにしました。

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(白水ノ沢右岸尾根の西の枝尾根に上がっても道形はない)

しかし尾根上に上がってみたものの、尾根上には道形らしきものすら見つかりません。しょうがないのでしばらくは尾根を辿り、尾根が広がったところで東へトラバースを敢行。でもこの辺りはなかなか良いところですね。

なので白水ノ沢右岸尾根の枝尾根と主尾根の間の緩斜面を道形を探しつつしばらく彷徨ってしまいましたけど、道形となるとそれらしき候補がいくつか見つかって・・・(^^;; まぁ藪の中に明瞭な切り開きがあった道形かな~とは思いますけど、その先がイマイチわからないし、今となっては確定するのもしんどい状況なのでしょうね。

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(白水ノ沢右岸尾根の主尾根)

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(僅かだが道形が残っている箇所もある)

それでもなおも東へトラバースすると僅かに道形が残っている箇所もありましたけど、おれもおそらく僅かなのでしょう。白水ノ沢右岸尾根のトラバースから白水ノ沢へ下り始めると道形はもう判別できなくなっていました。

しょうがないので下りやすいところを選んで下っているとじきに白水ノ沢に降り立ちました。ここで地形図や施業図で確認してみると歩道が白水ノ沢を横切る所より少し下手に下ったかな~??という感じ。

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(果たしてこれは道なのだろうか)

なので一度沢に沿って上手に上がるとすぐ上にそれらしき道形が来ていましたが、対岸が急でちょっと違うかなぁ、という感じ。ここでもうひと上がりしてみると、その先には10mほどの滝が聳えていました。

滝自体は右岸側の枝尾根を伝えば難なく捲けそうなんですけど、捲くとなるとしんどいし、これまでに散々アップダウンを繰り返していて結構疲れていたので、沢沿いに上がるのはここまでにして、左岸側を適当に登り返すことにしました。

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(白水ノ沢10mほどの滝)

降りてきた所まで戻り、少ないながらも左岸の取付き易い箇所を見つけてさっそく取付いて斜面を登っていくと、まもなく植林に変わって斜面を横切る明瞭な道に飛び出してビックリ。道自体はスズが被るものの左手から登ってきている感じで、もうこれは歩道に間違えないでしょう。

道はまもなく地蔵尾根(城ヶ尾山南尾根=城ヶ尾峠~地蔵平の登山道が通る尾根)の枝尾根を乗り越すと、なぜかズズタケが上手から億被さってきますがそれでも道形自体はそれなりに明瞭に延びています。これは奥野歩道(旧東海自然歩道)のようだなぁ、と思いつつ藪を漕ぎつつのろのろ進んでいると、それも地蔵尾根の枝尾根と主尾根の間の沢に出ると突然解放されました。

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(それでもピタリと信玄平に出ました・^^)

沢には沢を横切る明瞭な道筋が横切っていたんですけど、左手(西)の枝尾根の方へ登っている道は明瞭ながらも道と云うより新しい切り開きという感じ。試しに登ってみると枝尾根の主尾根に上がった所で道はお終いでした。

でもそこは四方の四本の木に「い・ぬ・り・ろ」とマークがしてあり、施業図で現在地を確認するとこれで先ほどの道が信玄平に繋がる歩道だったことが判明。来た道を戻って、さきの枝沢から今度は右(東)の道を追うとすぐに、そしてピタリと信玄平に出たのでした。(^^)

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(千鳥橋からの大杉歩道に雪はほとんど無い)

時間的にはまだ早かったんですけど、この日の所は充分に楽しめてもうお腹がいっぱい。なのでもうひと遊びの予定も変更してそのまま地蔵平へ向かい、それから今回は道志歩道ではなく、富士見林道を千鳥橋まで下ってから大杉歩道で二本杉峠を越えて細川橋へ行ってみました。

実際に歩いてみると二本杉峠までは道志歩道を上がるのと時間的な差はほとんど無いようです。道志歩道の方は道中神経を使う所が何箇所かあるのに比べて大杉歩道の方はそれがなく(というのは実は語弊があるんですけど)、特に雪の着いたときは気持ち的にずいぶん違うような気がします。今回歩いてみて、今後は気分次第ではありますけど、雪のあるときは千鳥橋経由で大杉歩道になるかなぁ・・・と思っています。


城ヶ尾歩道・白石歩道・・・当然の事ながらすでに廃道状態で、これまた当然の事ながら全く万人向けではありません。歩くのはもちろん個人の自由ですけど、歩くにあたっては「地形図とコンパスのみ」で確実な地形判断をできることが必須のスキルです。そして廃道歩きは後々のフォローのことを考えると尾根・沢・藪などの総合的なスキルも求められる、と心得てください。しつこく余計な世話を焼いているだけなのかもしれませんが、念のため。
 
・・・・・☆
 
◆ 2010.01.16 (Sat)   晴 時々 曇
相模湖駅 06:30→ 三ヶ木 06:45/06:55→ 月夜野 07:35/07:50→ 下善の木 08:30- 水晶橋 09:00- 城ヶ尾山 09:50- 桃ノ木沢出合(白石沢830m圏二俣)10:35/10:55- 白水ノ沢右岸尾根上 11:25/11:55- 白水ノ沢 12:15/12:30- 信玄平 13:00- 地蔵平 13:40/13:55- 千鳥橋 14:15- 二本杉峠 14:50- 細川橋 15:25
 

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2010.01.11

城ヶ尾歩道の探訪・イデン沢の辺りをぶらぶら

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(城ヶ尾歩道・イデン沢<コモツリ沢・菰釣沢>に降り立つ所)

例年より暖かめとはいえ真冬と言える時期に入って、世附通いも本格化と言ったところでしょうか。そんな訳で今回(01/10)ももちろん世附で、三週間前に大栂東尾根の下りしなにあっさりと見つかった城ヶ尾歩道をさっそく探訪してきました。

今回は珍しく車でサガセ西沢に出てからのスタート。驚いたのが林道に入った途端、辺りが雪景色になったことで、どうやら8日の晩あたりに一降りあったんですね。道形の甚だ薄い廃道歩きが待っているというのにこれはちょっと困ったなぁ、と思いつつさっそく歩き出します。

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(菰釣山山頂・積雪は多くても5cmほど)

ただ積雪と言っても道中多くても5cmほどで、それなりに冷えた日が続いたせいか雪も乾いており、至って快適に歩けるレベル。甲相国境稜線に上がれば尾根上には雪が残っているものの、南側はすでに地肌が見えている状態でした。

菰釣山の山頂に着いたら周囲の山山を眺めつつ少休止。化粧直しをした富士はもちろん美しいんですけど、南斜面な水ノ木の辺りも白くなっていてこの後の行程を考えるとちょっと嫌な感じ。休憩を終えたら次は南の大栂へ向かいます。

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(大栂山頂より菰釣山方面)

この辺りも徐々にスズタケが枯れつつあるようで、藪はまだまだ億被さるものの、訪れるたびに徐々に薄くなっているような気がします。でもこの辺りのブナ林は相変わらず見事でなかなかペースが上がりません。

大ダルミに下りきる辺りでは奥世附歩道と思しきか細い踏跡がこれまた意外にあっさりみつかり、ルンルン気分で大栂へ登り返しました。

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(大栂山頂直下のひとコマ・Part1)

すでにこのシーズン三度目となった大栂も周囲がうっすら白くなっていて、これまでとはちょっと違う雰囲気。ここでも結構のんびりしたら今度は南東尾根を下り始めます。

下り出すと雪はほとんど無くなり、ふかふかの落ち葉を踏みながら、かの美しい自然林の中をただゆるゆると歩くだけ。今シーズン三度目とはいえ、この辺りはいつ歩いてもため息の出るような所ですね。

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(大栂山頂直下のひとコマ・Part2)

東尾根との分岐に着いたらここで東尾根に入り、ひと下りすると今回のメインディッシュとなる尾根を横切る城ヶ尾歩道が無事見つかってちょっとホッとしました。でもこれから歩く北側はうっすらながら雪が積もって前途が案じられるような様子です。

さっそく城ヶ尾歩道に入って径路を辿り始めましたが、まもなく雪のせいでこれが道なのかどうかわからなくなってしまったので、そのような辺りを辿りつつ山腹を緩く下りながらトラバースしていきます。

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(城ヶ尾歩道・雪で道形を探すのはかなり難しかった)

しかしそれも広い二俣になっていた「大栂南東尾根から派生する尾根群と大栂から直接派生する尾根群を分ける沢」に降り立つと、シカさんのおかげもあって何となく判別できるようになり、対岸へ移るとようやく道形が現れてきました。

沢は枯れていましたけど、さすがに沢沿いのせいかシオジの立派な木も目立ってなかなか良い所。道中遠目で見えた時はブナと思っていた木はケヤキだったことに驚き、そしてなにかしら(っていったい何だよ)のご神木になりそうな立派なケヤキに驚き、なおも道を追います。

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(城ヶ尾歩道・この辺りは道形が明瞭に残っていた)

この先も道は意外にしっかり山腹をトラバースするように延びていて、藪も少し絡む程度で歩きやすかったのも意外でした。そして大栂の短い北東尾根をぐるりを回り込むと再び雪面に変わりますが、道形は判別できる感じでまもなくイデン沢に降り立ちました。

降り立ったところは1000m圏の二俣で、ここは一昨年イデン沢を上から降りた時、降り始めてから初めて沢床が広がったところだったので、あぁここに降りたのか!とすぐに思い出したのでした。

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(城ヶ尾歩道・ここでプッツリ、打止め)

イデン沢に降りたのは良いのですが、やはりというかこの先が周囲を見渡してもやっぱりわかりません。しょうがないので対岸の斜面(イデン沢940m圏二俣中間尾根)を適当に登ると、じきにそれなりの道筋らしきものが現れたので再びトラバース開始。

そしてイデン沢940m圏二俣中間尾根の尾根上に上がったら、ここで日当たり良い場所を探してランチ。ランチの後は再び道に戻り、尾根を乗り越してトラバースを再開したものの、次の枝沢を渡るところで道は完全に流されていました。

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(イデン沢940m圏二俣中間尾根中腹の辺り)

うっすらと雪のついた急な沢を横切るのはさすがに無理だし、周囲を見たところこの後も同じような箇所がある感じ。う~む。。。しばらく思案の末、これらを捲くにしてもかなり時間がかかるので、今回の所はここで打止めにして、このイデン沢940m圏二俣中間尾根を辿って菰釣山へ上がることにしました。

そうと決まれば話は早く、尾根に戻ってさっそく尾根を登り始めます。

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(ここまで来るとシキリ尾根は近い)

尾根はモミ・ブナの若木の中にたまに立派な大木が混ざる感じの林で、スズタケももちろん被りますけどあまり濃くなく、しかも細いながらも明瞭な下道が通っていてそれなりに歩きやすいです。

時折尾根上に現れる倒木や枝木などに邪魔されながらも徐々に登っていき、登りだしてから1時間ほどでシキリ尾根と合流。時間に余裕があるので周辺の美しいブナ林を散策してから菰釣山へ向かいました。

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(菰釣山シキリ尾根<南東尾根>のひとコマ)

今回はまだ日の高いうちに菰釣山に戻れたので(笑)、すでに逆光になっていた富士を愛でつつのんびりと休憩。あとはこの日の行程を思い起こしつつ、朝登って来た道を下って行ったのでした。

城ヶ尾歩道・・・辿ってみると思いの外道形が残っていて驚きましたが、当然の事ながらすでに廃道状態で、これまた当然の事ながら全く万人向けではありません。歩くのはもちろん個人の自由ですけど、歩くにあたっては「地形図とコンパスのみ」で確実な地形判断をできることが必須のスキルです。そして廃道歩きは後々のフォローのことを考えると尾根・沢・藪などの総合的なスキルも求められる、と心得てください。余計なお世話かもしれませんが念のため。

・・・・・☆

◆ 2010.01.10 (Sun)   晴
サガセ西沢ゲート 07:20- 菰釣山 08:40/08:50- 大栂 09:40/09:55- 城ヶ尾歩道 10:25- イデン沢1000m圏二俣 11:20/11:40- イデン沢940m圏二俣中間尾根 11:55/12:35- シキリ尾根合流 14:20- 菰釣山 14:30/15:00- サガセ西沢ゲート 15:50
 

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2010.01.03

ビリ沢歩道の再訪を絡めて金山沢の辺りへ

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(西沢860m圏二俣中間尾根上部にて)

 
 
あけましておめでとうございます。
今年もみなさん無事に山歩きができることを心より祈っております。
 
 
・・・・・☆

去年は(というか「も」か)暮れが末も押し迫ったときに歩けなかったので、今年の初歩きは昨日(01/02)でした。今年の初歩きはもちろん??世附で、正月にバスの融通が利く平野からのスタート。

まずは平野から高指山に上がり、甲相国境稜線を西丸・東丸の尾根が派生する要所小屋ノ頭まで歩いてから山伏歩道を下降。金山沢に降り立ったら次は水ノ木林道~樅ノ木林道に入り、そのまま道なりに樅ノ木沢ノ頭南尾根を通るビリ沢歩道へ。そして途中の1004m峰から南へ伸びる枝尾根を辿って西沢へ降り、西隣の西沢860m圏二俣中間尾根を登り返して甲相国境稜線に出たら平野へ戻るというコースを歩いてきました。

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(甲相国境稜線・大棚ノ頭を捲くところ)

この日は朝は家から出たときと大月と吉田と平野がほとんど同じ気温(マイナス2、3℃)という変な朝で、朝から快晴の上に吉田や平野辺りでは気温がかなり下がる予報も出ていたのに、電車から降りたときの暖かさはホッともしたけど、真冬とは思えない気温が正直ちょっち気持ち悪かったです。

と言う訳でそんな暖かさから至ってスムーズに歩き出して、初歩き相応しいくっきりとした富士を振り返りつつルンルン気分で高座山に上がったんですけど、稜線に上がったらさすがに今の時期ですね。強風が稜線を吹き抜けてやっぱり寒かったのでした。

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(山伏歩道・西丸を捲く辺り)

風に吹かれつつ稜線を北上し、水ノ木分岐(ここからの道は崩落で歩けない)から要所小屋ノ頭に上がれば寒い寒い稜線歩きはここでお終い。お茶を一口飲んでから直ちに西丸方面へ下り始めます。

金山谷の辺りを訪れるのはは七年半ぶりだったんですけど、意外にスズタケが残っていたことに驚きつつ切り開きを探りつつ下って行きます。そして西丸の西鞍部に降り立つと左に通せんぼされている道が分かれていて、それがこれから下る山伏歩道。あぁ 悪い子・・・と思いつつ、ここからさっそく歩道に入りました(笑)。

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(山伏歩道・植林帯に入ると道がハッキリする)

道は思いの外ハッキリしていてじきに西丸の北東尾根と合流。やがて尾根が丹沢特有の白ザレの痩尾根に変わると尾根の左後から道が来ている鞍部に着きます。左後からの道はビリ沢歩道(樅ノ木沢ノ頭南尾根)の中腹から金山沢の源流部の中腹を延々(本当に!)とトラバースしてきた道で、その意外にハッキリした様子に驚きつつもここは尾根を右へ外れる道筋を追います。

道はもう一度尾根に戻ったらまたすぐに右に外れ、今まで辿っていた西丸北東尾根の主尾根からも外れると道も明瞭になって、あとは南の枝尾根をぐなぐなと行きながら降りていき、まもなく沖ビリ沢(エアリアで言う沖ビリ沢=山伏沢ではなく、その一つ南の沢)に降り立ちました。

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(水ノ木林道に出ました)

沖ビリ沢からは沢沿いのせいか道は判りづらくなりましたが、歩きやすいところを適当に降りるとこれまたまもなく金山沢との出合に到着。対岸のすぐ上には水ノ木林道が通っていました。

出合辺りの河原で休憩をとったらここからしばらくは林道歩き。林道は最初こそ荒れていましたけどすぐにマトモになり、5分ほどで着いた樅ノ木林道との分岐の辺りが金山沢の沢床も広い感じで「五反歩」と呼ばれるところでしょうか。

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(樅ノ木林道で見かけた年代物のバス)

樅ノ木林道の方はさすがに荒れていてすでに幅広の山道とも言えるような状況です。去年歩いた樅ノ木沢 西沢右岸尾根を乗り越し、もう一つ尾根を乗り越すとプリンス(・・・って日産の前身ですよね?)の古いバスが放置されているのを見るとその先で西沢に降り立ちました。

ここから西沢をひと下りすると樅ノ木沢本谷との出合で、石組みの堰堤が若干目障りなものの白砂を流れる清流がステキな所。その様子に今回はここでランチにしようと決めていた所だったのです。

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(西沢 樅ノ木沢出合)

目論見通りにランチをとれていい気分になったら腰を上げ、西沢沿いに林道の横切る所まで戻ったらそのまま対岸の樅ノ木沢ノ頭南尾根側に移ります。そしてそのまま道なりに延びている山道が何を隠そうビリ沢歩道だったのです!要は最近入手した世附国有林の施業図(第3次国有林野施業実施計画図・いわゆる林班図)によると樅ノ木沢がその図では「ビリ沢」となっていたのでこの道がビリ沢歩道と名付けられているようなのでした。

そしてビリ沢歩道自体はその施業図によるとすぐに尾根に上がるのではなく、南尾根末端部を西から東へぐるりと回り込んでから尾根上に上がる感じなのでその通りに道を追ってみたのですが、道が東斜面に移ってしばらく行くと斜面が広がり道も判らなくなってしまったので、道なのか鹿道なのかのようなものを適当に辿って尾根上に上がりました。

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(ビリ沢歩道<樅ノ木沢ノ頭南尾根>1004m峰あたり)

南尾根上に上がったら後は尾根を上がるだけ、ではなく、次は山伏歩道を降りた時に確認した金山沢源流部中腹のトラバース道を確認することだったんですけど、こちらもよくわからず道を探しつつ立派なモミを愛でつつ登っていったらいつのまにやら1004m峰に上がっていました。

ここから植林に覆われた南の枝尾根を降りている間も先のトラバース道を探したんですけどやっぱりよくわからず、途中から西に860m圏の二俣附近へ降りる枝尾根を捉えて降りるとまもなく広々とした西沢の沢床に着地。そこからナメ滝を見つつひと下りで860m圏の二俣でした。

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(西沢860m圏二俣)

この二俣の中間から伸びる尾根を歩くのが今回最大の目玉だったんですけど、花崗岩?のザレ壁をよじ登って尾根上に上がるとその先には予想はしていたけどやっぱり植林が。。。

それにもめげず尾根に取り付くと、尾根上には植林の中薄くスズタケが被っている程度で歩きやすいのはこの周辺の尾根と同じですね。先のトラバース道もここではもしかするとコレかもというのが見つかりましたけど、その前後がイマイチ繋がっていないので果たしてコレが本当にその道なのか怪しいところかも(笑)。

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(西沢860m圏二俣中間尾根 中腹あたり)

植林の中を淡々と登り、その植林が切れる辺りには奥世附歩道が横切っている筈なんですけどこちらも今ひとつ判らない感じ。これでは今まで周辺の尾根を歩いていても気がつかなかったのは当然のことですね。

そしてようやく雑木林に変わると尾根も急になり、今度は急な登りの上に日差しがまともに当たるものだからこれが暑いのなんの。これなら植林の方が良かったなんて思うのは本当に自分勝手というものですね(笑)。雑木に変わった当初は枯れていたスズタケも上がるにつれそれなりに濃くなり、やがて国境稜線に飛び出しました。

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(甲相国境稜線に出ました)

稜線は相変わらず風が吹き付け、休む気もそして隣の西沢ノ頭にも寄る気がも起きないような寒さ。それでもとりあえずダニチェックだけはしておかないといけないので、風邪をひきそうになりながらもダニチェックを終えたらあとは平野へ戻るだけ。

今回は山伏峠に降りてR413をひたすらに歩いて平野へ戻るつもりだったんですけど、山伏峠があまりに久し振りだったせいか、峠へ下る最後の最後に真新しい切り開きに惑わされて峠手前の尾根を降りてしまいました。

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(西丸と丸尾山、そして明神山・湯船山)

間違えに気がついても峠へ登り返すのも面倒なのでその尾根を降りきり、R413に這い上がって平野へ向かうと10分ほどで中山橋に出たのですが、ここで時計を見るとなんと最終のふじっ湖号に間に合いそうな感じ。(いつも利用している高速バスは帰省ラッシュなので今回はハナから利用する気がなかった)

なので後は急ぎ足で行き石割の湯には定刻の2分遅れぐらいで到着したんですけど、それでも富士急山梨バスさんはこのあたりの所をさすがに弁えていて(笑)実際のバスは定刻の6分遅れでやってきたのでした。(^^) 同じ富士急なのにこの違いはなによー!湘南バスさんもこの姿勢を見習ってね~などどタワけた事を思いつつ、ほくほく気分で帰途についたのでした。

・・・・・☆

◆ 2010.01.02 (Sat)   快晴
富士吉田駅 07:15→ 平野 08:05/08:10- 高指山 08:45- 要所小屋ノ頭 09:40- 沖ビリ沢出合 10:35/10:45- 西沢出合(樅ノ木林道終点)11:00/11:40- 1004m峰 12:25- 西沢860m圏二俣 12:40/12:50- 西沢ノ頭 14:00/14:10- 石保土山 14:30- 要所小屋ノ頭 14:45- 中山橋(R413) 15:30- 石割の湯 15:50
 

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