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2009.10.20

もちろん、今年も錦繍の日原へ

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(紅葉も見頃に・長沢背稜/都県界尾根縦走路のひとこま)

さてさて、体育の日の連休も終わり近場の紅葉も見頃に入ってきましたね。「花のひかり」をご覧になられている方々におかれましてはこの時期ですのでもうおわかりの事でしょうけど(笑)、そういうことです。(^^)

ということで今回(10/18)は久しぶりに秩父側は大血川からの入山で、東谷の径路を辿って岩下谷ノ頭北尾根たる白石尾根(新山沢 白岩沢中間尾根)を登って長沢背稜/都県界尾根の稜線に出たら東へ酉谷山までは捲道(登山道)、そして酉谷山から七跳山までは稜線通しに歩いて、大栗尾根・・・ではなくある事情により一杯水~ヨコスズ尾根を下るコースを歩いてきました。

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(吊橋を過ぎれば道の状態はこの程度・大血川東谷の径路)

雲一つない快晴、ではなく朝のガスに覆われた西武秩父駅から今回もタクシーで長駆東谷林道のゲートまで(¥6020)。大血川は谷がたいへん深いので谷底には日差しがまったく入らないものの、上を見上げればすでに雲一つない青空が広がっています。

そんな様子やタクシーの料金がちょっと安かったことに気をよくしつつさっそくスタート。毎度のごとく東谷林道~ケンカ平歩道~東谷林道と歩いて、かの吊橋3度目の訪問にしてようやく正規の道で堰堤に降り、対岸(左岸)へ渡って東谷の径路を拾いました。

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(新山沢 白岩沢出合・右の尾根が白石尾根)

じきに黒ドッケ沢の大滝を見るとその先に新しく架け替えられた吊橋がかかっており、その橋を至ってスムーズに渡って右岸へ移り、ひと登りすると明瞭な分岐に出ます。左が5月に歩いた黒ドッケ沢の径路で、今回は未踏な右の道をとります。

するといきなり朽ちた桟道に倒木の歓迎を受け、一旦東谷の沢床に降り立ちます。ここでまた左岸へ渡ると道は細いながらも明瞭に延びており、ちょっとした崩れなんかも良いアクセント。「エアリア奥武蔵の新山沢」を渡ると広い植林帯に入り、ここでまた明瞭な分岐に出ました。

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(白石尾根・中腹までは植林が多い)

右の尾根上(長沢山北東尾根1358mへ繋がる尾根)へ上がる道はその周辺の植林道でしょうか。目的の新山沢(エアリア奥武蔵では白石谷)出合はまだ先なのでここは直進気味に下る道を選んで緩く下ると、まもなく白石尾根の末端が延びる新山沢と白岩沢の出合に到着します。

ここでさっそく白石尾根に・・・と行きたい所ですけど尾根末端は大岩で取り付けません。ここは本谷である白岩沢方へなおも延びる径路を辿ると・・・実は朽ちた桟道に体を預けなければいけない所もありましたけど・・・じきに昔は小屋でも建っていたんではないか思しき小平地に出て、そこからうまく尾根に取付けました。

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(ここまで来れば稜線は近い)

尾根に取り付いてもしばらくは露岩にリッジ状の痩尾根と岩場が続きますがそれもさほど長くは続かず、放置された植林帯に入るとあとは稜線へ向けての急登が始まります。しかし今までの偵察でわかってはいたものの、ここまで植林が延々と続いてくれると、この奥まで来て「これはないだろう感」がどうしても拭えません。甚だ自分勝手ないい方なのはもちろんわかってますけどネ(笑)。

登って登ってようやく植林を抜けてもその先は若干荒れ気味の雑木林で、周囲のスズタケも枯れてさほど気にならない程度。紅葉も尾根上よりも梢越しに見える対岸の長沢山北東尾根や酉谷山の山肌の感じが何ともよろしく、ついついよそ見をしながら登っていく感じでした。

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(長沢背稜/都県界尾根縦走路のひとこま・Part2)

そんな雑木林からコメツガなどの黒木が目立ってくると一がんばりで長沢背稜/都県界尾根の稜線に。ここでとりあえず西の岩下谷ノ頭に寄りますがこの辺りの紅葉がすでに見頃に入っており、強烈な日差しを浴びて木々はみんな輝き、凄い事になっています。

稜線のダケカンバがすでに落葉直前だったので今回は下の縦走路を歩くことにして南へ適当に下ったんですけど、下るつもりが紅葉に釣られて周囲を彷徨う感じになってしまい、なっかなか先へ進めません。

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(長沢背稜/都県界尾根縦走路のひとこま・Part3)

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(長沢背稜/都県界尾根縦走路のひとこま・Part4)

好きなところで立ち止まり、カメラに収め、時には休んだりしながらのんびり歩いていたら、さほどの距離でもないのに酉谷山まで一時間半もかかっていました。結果としても岩下谷ノ頭から酉谷山までがこの日一番紅葉の良かった所だったかも。

こんな好天なのにこちらは人が圧倒的に少ないです。お陰で今回は珍しく山頂でのんびりさせてもらいました。(^^)

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(酉谷山山頂)

酉谷山からは去年と全く逆のコース取りで今度は稜線通しに歩きます。んが、気温が上がりすぎたせいか東側から雲がやってきて日向谷ノ頭に着く頃にはすでに周囲はガスの中。紅葉もそこそこ良い感じなんですけど、日差しが無いぶんどうしても今ひとつになってしまいます。

それでも東へ行くにつれ徐々に明るくなってきて七跳山に着く頃には再び日差しが入るようになって一安心。

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(七跳山山頂の手前より)

そして七跳山の東鞍部に降り立ったところでまた縦走路に戻り、すぐ先にある降りる予定な大栗尾根の下降点へ向かったんですけど、その下降点の直前になんと猟師さんが立っていて、まさかこりは・・・。

ここで恐る恐る猟師さんに聞いてみると、どうやら秩父側と合同でかなり大がかりに行っている模様で、予想通りハンギョウ尾根と大栗尾根はX。そりゃモノレールがあるものねぇ。

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(ハナド岩より大栗尾根・中五日でここまで色づいた)

ということでここで一杯水回りで素直に下る事にして、ということは期せずして六日ぶりにハナド岩に寄る事でもあったんですけど、急な事もあって紅葉はさほど期待していなかったらこれがなんと↑↑こんな感じで綺麗に色づいていてビックリするやら嬉しいやら。しばらくはただただ見とれていました。

とはいえもう14時過ぎており、バスの事を考えると「あまり」どころか全くのんびりできない状況だったのがとにかく惜しくて惜しくて惜しすぎるー。後ろ髪引かれる思いで16時台のバスに間に合わすべく東日原へ駆け下ったのでした。

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(板形ノ峰の手前辺り)

しかし12日のタワ尾根下部と言いこの日といい、今年はこれまでになく早い段階から猟が盛んになっています。この時点ではまったくの想定外でしたけど、これからはセカンドプランを用意しつつ臨機応変にいけるようにしないといけないようですね。
 
・・・・・☆
 
◆ 2009.10.18 (Sun)  晴 後 曇
東谷林道ゲート 06:55- 吊橋 07:35- 新山沢 白岩沢出合 08:00/08:15- 岩下谷ノ頭 10:00/10:15- 行福ノタオ 11:00- 酉谷山 11:30/12:20- 坊主山 13:05- 七跳山 13:30- ハナド岩 14:05- 一杯水 14:25- 東日原 15:40
 

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コメント

かずさん、

ハナド岩、いったことあるんじゃないのん??
しかし今年の狩猟は本気モードで参りました。ボク的にはもちろん紅葉の時期が終わるまでのつもりですけど、今までとはやる気が違うと感じています。

来月の15日からは全国的に猟期に入ります。かずさんを始め、みなさまくれぐれもご注意くださいませ。

投稿: komado | 2009.10.30 18:43

緑とオレンジと、変化が楽しいね~。
ハナド岩って一度も行ったことないので、場所もわからないけど、これだよね~。
見てみたい紅葉って…。

猟師さんとの兼ね合いが難しい地域なんだね。
僕だったら、予定変更はかなりつらいところだけど、逆に猟師さんありがとうって感じの紅葉に遭遇したじゃないですかあ。
山っておもしろいよな~。

投稿: かず | 2009.10.25 01:14

SAKURAさん、

酉谷山は未踏ですか。紅葉の時期の酉谷山は訪れるには一つの好機ですよ。この時期はzioさんの歩かれたコースが一番ですけど、酉谷の道も捨てがたいですよ。林道歩きは長いけどこちらも素敵な道です。ボクみたいにマニアックにならなくても十二分に楽しめることでしょう。(^^)

投稿: komado | 2009.10.23 19:28

zioさん、

いいですねぇ。平日の好天で紅葉の盛り、しかも避難小屋泊まりなんてこの時期の日原を一番楽しめる山歩きですよ。このコースはこの時期のゴールデンコースでもありますから紅葉はさぞかし素晴らしかったでしょう。後ほどお邪魔しますね。(^_-)-☆ハ

投稿: komado | 2009.10.23 19:25

ba_sobuさん、

先週から歩いても「秋という感じ」がどうしてもしなくて、この日も登りはそんなしっくり来ない感じだったんですけど、稜線に上がって紅葉を見てあ~やっぱり秋なんだって、しみじみ思えた一日でした。(^^)

投稿: komado | 2009.10.23 19:23

ハナド岩殻の紅葉が綺麗~♪一番いい時ですね。
6日間でこんなに色が付いたんだと感激しながら拝見です。

奥多摩も山は紅葉がいい季節ですね。
お天気なら出掛けないともったいないな…

酉谷は未踏峰で残ってしまってます。
登るチャンスがあるといいのですが…
しかし、マニアックに登るなぁ…ふむ!
地図を見て検証していま~す。

投稿: SAKURA | 2009.10.23 00:47

komadoさん こんばんは。

昨日(20日)、一杯水に泊って、東日原~蕎麦粒~酉谷~天祖山~東日原と周遊してきました。
komadoさんのように、日原を熟知していないので、ハナド岩などポイントを見逃しましたが、十二分に日原の森の紅葉を味わう事が出来ました。
これからも、自分に消化できる部分だけ、参考にさせてもらいながら、通いたいと思っています。

投稿: zio | 2009.10.21 23:25

すっごい の ひとことを!

komadoさんもだけど kouyouが。。。ね    

投稿: ba_sobu | 2009.10.21 11:45

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