« たまには夏の川苔山でも | トップページ | やっとこ遠出のお山へ 2(大天井岳~西岳~槍ヶ岳) »

2009.08.17

やっとこ遠出のお山へ 1(中房温泉~燕岳~大天井岳)

B090816a
(大天井岳も見えてきた!・表銀座縦走路の一こま)

しっかし、こちらが熱心にいろいろ予定を立てると決まって天気が不安定になるのだから本当に困りもの。今年は6月から立てていた計画が天気のお陰でことごとく潰れまくって、イライラ・ウジウジと梅雨後半を過ごしていましたが、お盆になって本当にようやく・・・行けそうな天気になってくれましたヨ!

ということで今回は一番天気の安定してそうな丸二年ぶりの北アルプスをおのぼりさん気分で縦走してきました。

B090816b
(合戦沢ノ頭附近にて)

山行きを決定したのがその日のお昼だったので当日のムーンライトは当然取れる訳がなく、ここは鈍行を乗り継いで松本で前泊。そして翌日のムーンライトで穂高に出て、中房行きのバスに乗りこみます。

ちなみにこの日のバスは一台がまるまる埋まるぐらいの人数でしたが、中房温泉についてさっそく歩きだすと、さすがに北アの蝶^H超メジャールート、のっけから凄い人出でそれが一番最初にビックリしたことでした。

B090816c
(燕岳へ向かう時はまだこんな感じだったが・・・)

北ア三大急登の一つに挙げられる(ボクでも知ってる)合戦尾根も実際に歩いてみると、確かに急ではあるものの、道の付け方にその道自体手入れがキチンとされていて個人的にはかなり歩きやすい印象です。

登りだしが曇っていたのは涼しくて大変助かったんですけど、そのお陰で合戦小屋でスイカを食べる気にもならず(笑)少し休んだだけで先を行きましたが、やっぱりこの辺りから・・・毎度のことなんですけど標高が高くなるせいかちょっと苦しくなりますね。

B090816d
(来た道を戻り、表銀座縦走路に入ると晴れてきた)

それでも合戦沢ノ頭をすぎるとぼちぼち晴れ間も見えてきてちょっとだけ気分も良くなりましたが、燕山荘に着くと周囲はガスに包まれていました。とはいえ空は明るいのでそのまま燕岳へ向かうと人が一気に減ってこれまたビックリ。あれだけいた人はみーんな小屋に入っちゃったのでしょうか?

そんな訳で人もまばらな燕岳山頂に着いて休んでいると、おっと徐々にガスが取れて周囲が見えてきました。北の餓鬼岳への稜線も気になるけど、やはり目を引くのはその匂いとともに現れた湯俣と硫黄尾根の姿。でもその奥の稜線はまだ姿を見せてくれません。

B090816e
(おそらく蛙<げえろ>岩)

展望を楽しみながらランチをとったら来た道を戻り、表銀座の縦走路に入ります。

こちらも燕岳と同様に人は少なく、徐々に姿を現す稜線を、そして足下のお花を愛でながらの歩きは楽しくないわけありません。(^^)

B090816f
(コマクサは盛りを過ぎたがたくさん見られた)

この辺りのお目当てのお花と言えばもちろん?↑↑こり。結構広範囲に咲いていて充分に楽しめたんですけど、いざカメラに収めるとコレがなんとも難しい。。。

ちなみに道中見かけた主なお花といえば・・・ハクサンフウロ、ヨツバシオガマ、ミヤカキンポウゲ、ミヤマアキノキリンソウ、ネバリノギラン、イブキボウフウ、ミヤマセンキュウ、ホソバトリカブト、クルマユリ、チシマギキョウ、ハクサンイチゲ、チングルマ、ミヤマダイコンソウ、イワツメクサ、タカネツメクサ、ミヤマキンバイ、タカネヤハズハハコ、ヤマハハコ、ウサギギク、ミヤマコウゾリナ、テガタチドリ、コバイケイソウ、ニッコウキスゲ、イブキトラノオ、ムカゴトラノオ、ミヤマホツツジ、ハクサンシャクナゲなどなど・・・今でもこれぐらいは思い出せます。

B090816g
(槍ヶ岳はほんの一瞬だけ)

ここまでくれば先は見えているので、気になった所でぼんやりしたり地震のニュースを聞いたり、とのんびりしたつもりでしたが、気がつけばもう大天井岳直下の槍ヶ岳との分岐に着いていました。そこからまたまたガスってしまった中を大天井岳の東を捲きながら登って、登り着いたらそこが本日のお宿大天荘。

意外に早く着いたけど、実のところ前泊のはずなのにお子ちゃま体質がまだまだ抜けなく、前の晩は3時間も眠れなかったので手続きを済ませたらさっさと寝てしまいました。

B090816i
(大天荘前の夕暮れ時、みんなが見ていたのは・・・)

ふと目を覚ますと周囲が再び晴れていたのでビールを飲みつつ表に出ると、みーんな↑↑こんな感じで、ガスから現れる槍穂を一生懸命眺めていたのでした。夏山らしいいい光景ですねぇ。

小屋は明るく、ロケーション宜しく、一人布団を一枚確保でき、しかもごはんも美味しく(今回は全行程食事付きなのでしたー)、夜は天の川に流星も見られ、お陰で昨日今日の疲れもきちんと取れそうな気持ちの良い小屋でした。

B090816h
(↑↑↑徐々に姿を現したこやつら。^^)

・・・・・☆

◆ 2009.08.11 (Teu)  曇 のち 晴 
穂高駅 05:05→ 中房温泉 06:00/06:05- 第二ベンチ 06:50- 合戦小屋 08:10/08:25- 燕山荘 09:10- 燕岳 09:35/09:55- 蛙岩 11:00- 喜作新道との分岐 13:00- 大天荘 13:30
 
 
バス(穂高駅~中房温泉) ¥1700
大天荘 一泊二食+弁当 ¥10000
生ビール ¥700
 

|

« たまには夏の川苔山でも | トップページ | やっとこ遠出のお山へ 2(大天井岳~西岳~槍ヶ岳) »

【その他の山域 2009】」カテゴリの記事

コメント

かずさん、

いえいえ今のかずさんなら、寝不足で調子が悪くなってない限り問題なく大天井まで行けると思いますよ。

でも今は体のことがあるので食事付きですけど、ありがたいと思う反面やっぱり高いですね。せめて奥多摩奥秩父価格ぐらいだと助かるんですけど、あちらは場所がシビアだし営業期間も短いですからね。あるだけ感謝と言う所なのでしょう。ボク自身楽しちゃったし(笑)。

投稿: komado | 2009.08.19 23:29

リブルさん、

そうですね。燕のガスはちょっと残念でした。
でもコマクサ、山頂から北の方が濃いとは全く知りませんでした。意外に早く登れて時間に余裕もあったし、知っていれば寄っていたのに~。残念でした。

投稿: komado | 2009.08.19 23:25

タカさん、

大天井の夕暮れはボクもうまく撮れたと思っていた一枚でした。とはいえもうタカさんもおわかりのことでしょうけど、狙って撮ると言うより全てが偶然(笑)。風景とカメラのお陰ですね。ほんとうに!

投稿: komado | 2009.08.19 23:23

ba_sobuさん、

ba_sobuさんの初北アは燕でしたか。実はボクは常念なんです。そういえば昔の山遊記を読んでいると確かに高山病の症状が出ている記述がありましたけど、最近は見かけませんね。あまりでなくなったのでしょうか?それとも慣れたとか?(笑)

ちなみにボクは富士山頂で泊まった時に軽い高山病になったのが唯一です。

投稿: komado | 2009.08.19 23:21

懐かしい~!
松本泊かあ、僕は、大月や甲府からやっと予約が取れたことがあります。
バスできたんだよなあ。
僕が行った時は、穂高からタクシーでした。
一日目は、燕岳を往復して燕山荘泊まりでしたが、一気に大天井まで行かれてしまうとは、どんな脚力してんの~?しかも13:30着って早すぎ~!

宿泊費もやっぱり値上がりしてる~。
僕の時は、どこも9000円が標準でした。
時の流れを感じるなあ。

やっぱり、鑓はかっちょいい!

投稿: かず | 2009.08.19 22:58

燕のあたりがガスっていたのはちょっと残念でしたね。
まだコマクサは残っていましたか。
燕と北燕の間のコマクサがすごいのですが、この天気では行っても今ひとつでしたでしょうね。

蛙岩は確か岩の間を抜けたような気がします。
大天井のテン場の写真もいい感じが出ていますね。
うーん、自分も行きたいっす!(^^)

投稿: リブル | 2009.08.18 20:30

最初の大天井の写真は圧巻。

テントサイトの写真、なかなか。

小槍が顔を出している写真が好きかな。

投稿: タカ | 2009.08.18 06:59

komadoさま
「待ちに待った今回の遠出」の興奮がつたわってくるようで
よんでいるわたしまで うきうき♪

何年前か、、水曜隊つまりわたしのはじめての北アルプスが
燕~大天井でした。 あの日は濃い霧だったので、記憶も忘却の彼方・・・・砂礫とコマクサ以外なにも覚えてません、

あ、妙なこと思い出しちまったぞ
大天井では わたしチョー苦しかったのでした  仲間の楽しそうな輪から外れてひたすら苦しんでいたんだった なにも覚えていないのはそのせいもあるかな~。
今思えば あれが高山病初体験でしたよ


大天井での夕陽の中で 「こやつら」を眺めてる写真・・・いいですね。

ここから槍に向かわれるのですね。わたしたちは大天井から常念蝶に抜けたので 表銀座は歩いたことがないのです

レポの続き楽しみで~~す  

投稿: ba_sobu | 2009.08.18 01:59

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: やっとこ遠出のお山へ 1(中房温泉~燕岳~大天井岳):

« たまには夏の川苔山でも | トップページ | やっとこ遠出のお山へ 2(大天井岳~西岳~槍ヶ岳) »