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2009.05.20

新緑の日原・水松谷でちょこっと遊んで

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(岩下谷 水松谷出合にて)

今週に入って暑い日が続きますね。先の週末は天気が今ひとつでどうも山へ行く気になれず、火曜(05/20)に好天を狙って久し振りに平日の山行きとなりました。

今回はこれまたかなり久しぶりに日原林道~孫惣谷林道を延々と歩いて御供所(ごくうしょ)に出て、それから孫惣谷の水源林巡視路ではなく、水松(あららぎ)谷を辿って岩下谷と水松谷の中間尾根たる岩下谷ノ頭(1708m)南尾根を登り、そしてこちらも久しぶりにタワ尾根を通しで降りました。

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(水松谷のこんな滝を見下ろしながら・・・)

しかし新緑の美しい時期とはいえ東日原から御供所まで歩くのは正直かなりしんどい。ただ当初は晴れと出ていた予報が外れて曇ってくれたので却って涼しくなって助かりました。

最近はどこからか孫惣谷へ降りてもその後は左岸の巡視路を歩くことが多かったので、御供所から取り付くのも久しぶりでしたが、取付であるはずのゲート右脇の斜面はすで崩れており、のっけから道がありません。ここは祠の所まで崩れた斜面を上がって、その辺りから戻るようにトラバースする道を捉える段取りなんですけどここはわかりづらいかも。なんかひと昔前に戻っちゃった様子です。

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(・・・右岸を適当に捲いていきます)

そしてただの徒労としか思えない(本当に!)大高捲きをヘロヘロこなし、孫惣谷の流れがトンネルから流れてくる「今の水松谷出合」に降りてからがこの日の本当のスタート。新緑に埋もれる渓畔林の許、素敵な滝や咲き乱れるクワガタソウを見つつ、まずは巡視路を追います。

そして巡視路が水松谷から離れて電光形に中尾根を上がっていっても、なおも水松沢に沿ってに延びているであろうそれらしき道筋を追いましたが、当然の事ながらそれはすぐに消滅。あとは新緑越しに滝の続く水松谷を見ながら右岸の斜面を適当に捲いて捲いて岩下谷の出合に出ました。

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(岩下谷ノ頭南尾根<岩下谷 水松谷中間尾根>下部にて)

出合は目的の岩下谷ノ頭南尾根の末端部がなだらかな小広いテラス状になっていて、それを周囲の木々の新緑が覆いつくし、まぁまぁなんとも形容しがたいたいへんに気持ちの良い所です。ただ天祖山の採石場の音が聞こえてきてしまうのが玉にきず。まぁ平日だし、コレばっかりはもうしょうがないんですけどネ。

そんな様子に思わずのんびり休憩してしまってから (^^)、目の前の南尾根をせっせと登り始めます。

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(南尾根上部はダケカンバが主で明るい)

登りだしはこれまた新緑真っ盛りのイヌブナやミズナラ、ブナなどの木々が見られる急ながらもかなり広い尾根で、こちらもスズタケはもちろん枯れていて、そんな中を彷徨う感じでゆるゆると登っていけます。

そして登るにつれ新緑が徐々に薄くなっていくのはまぁ当たり前の事なんですけど、それが突然パッと明るくなって??とおもったらその先は芽吹きの遅いダケカン林になっていました。やがて枯れたスズタケが現れてくると咲き始めたトウゴクミツバツツジなんかも見られるようになって、じきに縦走路を突っ切り、岩下谷ノ頭とされる1708m峰までいっきに登り詰めました。

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(岩下谷ノ頭山頂)

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(トウゴクミツバツツジ・稜線で咲き始め)

長沢背稜/都県界尾根の稜線もすでに芽吹きが始まっており、ハウチワカエデなどカエデの類やオオカメノキが花盛り。そして足下にはコミヤマカタバミ。前の山行きから10日違うだけなのに稜線の様子はすいぶんと変わっていて、毎年見る光景ではあるんですけど、その短期間での変わりように改めて驚いてしまいます。

稜線の秩父方面がなんとか開けた所でランチをとり、ちょっとお昼寝なんかしたら、東のタワ尾根ノ頭へ登りかえしてタワ尾根を下り始めました。

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(酉谷山も新緑が上がってきた・タワ尾根ノ頭西鞍部附近より)

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(イワカガミ・ごく少ないが咲き始め)

五月の後半のタワ尾根は初めてだったんですけど、上部ではトウゴクミツバツツジがまだ咲き始めではありましたがそれなりに見られてなかなか楽しい道のり。まぁ例のモノレールは見た目も実際歩くにもかなり邪魔なんですけどネ。

でもでも・・・わざわざこの時期にタワ尾根を下ったのには理由が二つあって、一つはもちろん尾根の新緑を楽しむためなんですけど、もう一つは日原では比較的珍しい↑↑↓↓のお花を見たかったから。

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(アズマシャクナゲ・ごく少ないが満開)

ということで今回の所は両方ともにバッチシ。v(^^)

まぁ鏡さんの方は時期さえ合えば問題なく見られるんですけど、しゃくなげの方は木が生えていても標高の低い所の木はなかなか花が咲かないのでこちらの方はもう運だと思っていました。実のところ休憩の間までこちらへ寄るかどうかかなり迷っていたので・・・思い切って寄ってみて良かったです。

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(篶坂ノ丸にて)

もくろみがバッチリ当たると、ほんとうに気分が良いですね。あとは降りるにつれ徐々に濃くなる木々の緑の中をルンルン気分で下っていったのでした。
 
・・・・・☆

◆ 2009.05.20 (Teu)   曇 時々 晴
奥多摩駅 07:02→ 東日原 07:25- おろせ橋(八丁橋)08:05- 御供所 09:05- 岩下谷出合 09:50/10:20- 岩下谷ノ頭 11:30-(途中休憩40分)- タワ尾根ノ頭 12:35- 篶坂ノ丸 14:10- 日原鍾乳洞BS 15:50
 

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【奥多摩 2009】」カテゴリの記事

コメント

noriさん、こんばんわ。ようこそいらっしゃいました。(^^)

イワカガミもアズマシャクナゲもありふれた花ですけど、比較的珍しい所で見かけるのは嬉しいものですね。ちなみにタワ尾根のイワカガミの方を捕捉しますと第二岩峰と言うのがイマイチわかりかねますけど、大京谷ノクビレを挟んだ南北の両方の岩こぶにいますですネ。

アズマシャクナゲの方は個人的に上ッ滝を捲いた尾根が未確認ですけど、あの捲いた岩上にいるのかなぁ。あと未確認と言えば酉谷山の南東尾根(骨谷と酉谷の中間尾根)下部の岩場にもいるらしく、その時は近年で一番ツツジの当たり年だった事もあって咲いていたようですが、記事でも言いましたけど低い所のシャクナゲはなかなか花がつかないですよね。特に1500m以下の所って毎年咲くものなのでしょうかね。

ちなみに酉谷流域の急峻な岩場に咲くものと言えばもう一つアカヤシオがありますけど、ボクの経験上では酉谷の左岸流域に偏っている印象があります。noriさんはずいぶん歩かれている感じですけど、特に右岸流域である所とかご存じでしょうか?

投稿: komado | 2009.06.11 22:09

ウトウの頭先の第二岩峰の北側ですね。イワカガミの群落もありました。4月末にはバイカオウレンが咲いていました。
滝谷本谷と二ノ沢の中間尾根の1400m前後にもあります。上ッ滝の巻き道から藤小屋窪との中間尾根の1350m前後にも点々とあります。露岩の多い急峻な場所ですね。都心に一番近いアズマシャクナゲでしょうか。
石楠花尾根の上部・悪谷側にもあります。

投稿: nori | 2009.06.11 03:52

Tetsuさん、こんばんわ。

あくまでボクの憶測ではあるんですけど、孫惣谷の道は以前に長期間通行止めにした時点で本当は廃道にしたかったのでは?と思っています。今の水松谷を絡む道をつくったもの登山と言うよりは水源林巡視の為の方が大きいような気もします。

ボクも本当なら廃道と宣言しちゃって良いと思うんですけど何か理由があるのでしょうか??その辺りはわからないけど、再開通した後も都で道標は造らないし、エアリアにも線が載りません。関係者サイドとしては時が経つにつれそのまま忘れて欲しい、というのが本音なのでしょうね。

投稿: komado | 2009.05.26 19:07

昨年の十一月末日に水松山南東尾根を辿り、ウトウ沢を降る際に御供所から取付きました。
やはりここはほとんど利用されていないようですね。おっしゃるように祠から戻るようにトラバースする箇所は荊状のトゲトゲで覆われ、鉈で刈払いしなければ通れない。トゲトゲを回避してグズグズの凹地状を少し上がったトラロープで一安心するものの、潅木は根こそぎ抜けるわ漬物石大の岩が林道まで転げ落ちるわで冷や汗の連続。戻るに戻れず根付きのよい枝尾根状から高捲き道へ抜けたときにはゲンナリしてしまいました。
鉱山施設立入禁止の奥多摩工業の看板に登山道→の指示があることから、取付きぐらいは関係筋に管理してもらいたい。でないならば、廃道または立入禁止にすべきですね。

投稿: Tetsu | 2009.05.24 20:37

うふふ。日原は林が良いから、新緑は本当に堪能できます。けどお花が少ないのが玉にきず??でもそろそろボクもそちらの方へも行こうと思ってるよ。

投稿: komado | 2009.05.23 22:43

久しぶりに来てみれば~。
日原通いで、びっくりくり~w(☆o◎)w
通っちゃうよね~。いいところは。
わかるわかる。俺も中央沿線通いだし~。

滝の水流は、涼しげだし、新緑は沁み入るね。
長沢にシャクナゲあるのは知ってたけどタワ尾根では初耳です。
実はまだ一度も歩いたことないんだけど、やっぱりいいところだね。

投稿: かず | 2009.05.23 20:24

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