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2009.05.25

新緑の日原・ゴンパ尾根とシロヤシオ

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(シロヤシオ・七跳山直下ですでに満開)

さてさて先週は火曜に日原に入ったので週末はどうしようかな~?と思っていたところ、Hgさんの所で長沢背稜/都県界尾根のシロヤシオが意外に悪くないと言う情報が入って・・・今年のシロは諦めていたんですけど去年も見ていないし、結局土曜(05/23)にまたまた日原へ。。。(^^;;;

今回は日原から延々と林道を歩いて三又に出て、シロヤシオのお花見用に密かに?とっておいていたゴンパ尾根(今の七跳尾根ではなく悪谷左岸尾根)を登り七跳山へ。それから長沢背稜/都県界尾根を東へ三ツドッケ、蕎麦粒山と歩いて、本当に久しぶりに鳥屋戸尾根を通しで下って、ついでに奥多摩駅まで歩いて戻りました。

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(三又にて)

今回は日原からの歩き出しにもかかわらず、珍しくタクシーで鍾乳洞最奥の駐車場へ出て(¥3690)からのスタート。ここからでも三又まではまだかなりの距離を残していますけど、タクシーのお陰で時間は早いしかなり楽な気持ちで歩くことができます。そして林道沿いの美しい新緑に意外に涼しかった事もあって歩きは快調。林道終点までは1時間20分程、そして三又も1時間半ちょいで着いて、これくらいなら疲れすぎることもなくこの先の山歩きを楽しめる感じでした。

緑の深くなった三又の傍らでパンを食べつつ少し休んだら次はゴンパ尾根に取り付きますが、この尾根の末端部はとにかく急になので尾根の取り付き方が悩みどころ。まぁ三又へ下る途中からも尾根に取り付いでも良さそうなんですけど、林道終点から三又への道自体が崩落となんとか折り合いをつけながら通している道なので、無理に登ってご迷惑かけるのも個人的には本意ではありません。

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(ゴンパ尾根・登りだしは露岩が続く)

なのでここは三又から悪谷(割谷)に入ってしばらく遡り、廊下状のお終いにかかる4m滝から少し戻った大岩のバンドを拾って尾根に取り付きましたが、かなり急だし、浮いた岩と立木の二点確保で登るような所もあって甚だお勧めできない取り付き方でした。ここは右岸の石楠花尾根側を滝上までしっかり高捲いてから取り付くべきなのでしょうね。

そんなわけで何とかゴンパ尾根の尾根上にあがってようやくホッと一息。少し休んで再び歩き出すとしばらくは露岩に岩屑の散らばる急な尾根が続きますが、それまでの行程を考えるとお気楽なもの。エゾハルゼミの鳴き声と風の音をBGMにせっせと登っていきます。

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(ゴンパ尾根・中部より上は気持ちの良い自然林の尾根)

そんな登りも明瞭な1350m圏のピークにあがるとようやくお終いで、ここから先がゴンパ尾根のハイライト。尾根が大きく広がり、まだ緑の薄いミズナラやブナの自然林のゆったりした尾根に変わります。

ここは木々や新緑を愛でながらゆる~くうねる尾根をゆるゆる歩けて、本当に気持ちの良いところ!惜しむらくはここで雲が出てきたことで、日が差していたら殊の外美しかったことでしょう。

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(シロヤシオ・もう一枚)

やがて枯れたスズタケが現れるとまた急な登りに変わって、それを登り切ると右から七跳尾根の登山道(・・・といってもいんですよね?今は)と合わせます。そこから少し登ると、ををを・・・出てきましたよぉ・・・二年ぶりのシロヤシオ。意外やこの標高ですでに満開状態でトウゴクミツバツツジとともに花付きはそんなに悪い訳ではありません。

が、ここは一瞥しただけでとりあえず七跳山(1651m)まであがってから再び戻って、ちょっと早いですがこの辺りでランチにしてしまいました。場所の割にハイカーをそれなりに見かけたのはやはりシロの花期のせいなのでしょうか。

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(三ツドッケまでは稜線から南側にかけて花が少ないが・・・)

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(秩父側は意外に咲いている・三ツドッケ直下)

ランチを終えたら、今度は長沢背稜/都県界尾根を東へ行きます。道中花こそ少ないものの周囲の植生をよく見てみるとシロヤシオが結構生えているものなんですね。普通に咲けばけっこう楽しめそうなことがわかったのが今回歩いて最大の収穫だったかも。

あと今回は稜線上や縦走路の通る稜線南側よりもの稜線の秩父(北)側のシロヤシオがけっこう見事に咲いていて、そんなこともあって三ツドッケまではほぼ稜線上を歩いたんですけど、お陰で今年はお花を充分に堪能させていただきました。(^^)

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(三ツドッケより蕎麦粒山、川苔山方面)

三ツドッケにあがるとさすがにハイカーが増えますね。狭い山頂も人で埋まっていたので周囲の様子を偵察して、少しだけ展望を楽しんだら、さっさと一杯水へ向かいます。下しりなに出てくるシロヤシオはすでに散り始めていたので、一杯水からは稜線歩きではなく下の縦走路を行くことにしました。

本当は仙元峠には寄ろうと思っていたんですけど、気がついたら捲いていて(笑)あっけなく蕎麦粒山に着いてしまいました。山頂で休んでいるともう13時過ぎなのにハイカーがまだまだやってきて驚きましたけど、こんな状況ひと昔前じゃ考えられんよなぁ。。。

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(鳥屋戸尾根のシロヤシオは終期だが花は少なかったようだ)

なのでもう少しのんびりしたかったんですけど、適当な所で下山開始。鳥屋戸尾根に入ります。こちらのシロヤシオはすでに終期でしたけど、木の数の割に花ガラがかなり少ないのを見るとこの辺り、今年はあまり咲いていなかった感じですね。

そして笙ノ岩山から下は「花のひかり」を始めてからは初めてなぐらい久しぶり??でしたけど、私製ながら道標はあるし、二箇所ある急斜面の所もしっかり道筋がつけられていたり、ロープが張られていたりと下りでも気を遣う所がかなり減った印象です。途中では終わりかけながらこれまた本当に久しぶりだった↓↓チチブドウダンに再会して狂喜したり、こちらも個人的にいろいろと収穫のある道のりでした。

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(チチブドウダン・かなり久しぶりでした ^^)

川乗橋のバス停に着いたら思いの外早く下ってしまったせいか、まだバスの時間まで一時間近く余していたのでこれまたかなり久しぶりに奥多摩駅まで歩いてしまいました。所用50分。快調だったせいかちょっと早かったかな。でも奥多摩駅に着いてもGWにはあったイワナの塩焼きはもう売られていなかったのでした。。。
 
・・・・・☆

◆ 2009.05.23 (Sat)   晴 後 曇
日原鍾乳洞 07:15- 滝上谷橋 07:55- 林道終点 08:35- 三又 08:50/09:00- 七跳山 10:35/11:15- 三ツドッケ 12:15- 蕎麦粒山 13:20/13:30- 笙ノ岩山 14:25/14:35- 川乗橋 15:35- 奥多摩駅 16:25
 

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2009.05.20

新緑の日原・水松谷でちょこっと遊んで

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(岩下谷 水松谷出合にて)

今週に入って暑い日が続きますね。先の週末は天気が今ひとつでどうも山へ行く気になれず、火曜(05/20)に好天を狙って久し振りに平日の山行きとなりました。

今回はこれまたかなり久しぶりに日原林道~孫惣谷林道を延々と歩いて御供所(ごくうしょ)に出て、それから孫惣谷の水源林巡視路ではなく、水松(あららぎ)谷を辿って岩下谷と水松谷の中間尾根たる岩下谷ノ頭(1708m)南尾根を登り、そしてこちらも久しぶりにタワ尾根を通しで降りました。

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(水松谷のこんな滝を見下ろしながら・・・)

しかし新緑の美しい時期とはいえ東日原から御供所まで歩くのは正直かなりしんどい。ただ当初は晴れと出ていた予報が外れて曇ってくれたので却って涼しくなって助かりました。

最近はどこからか孫惣谷へ降りてもその後は左岸の巡視路を歩くことが多かったので、御供所から取り付くのも久しぶりでしたが、取付であるはずのゲート右脇の斜面はすで崩れており、のっけから道がありません。ここは祠の所まで崩れた斜面を上がって、その辺りから戻るようにトラバースする道を捉える段取りなんですけどここはわかりづらいかも。なんかひと昔前に戻っちゃった様子です。

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(・・・右岸を適当に捲いていきます)

そしてただの徒労としか思えない(本当に!)大高捲きをヘロヘロこなし、孫惣谷の流れがトンネルから流れてくる「今の水松谷出合」に降りてからがこの日の本当のスタート。新緑に埋もれる渓畔林の許、素敵な滝や咲き乱れるクワガタソウを見つつ、まずは巡視路を追います。

そして巡視路が水松谷から離れて電光形に中尾根を上がっていっても、なおも水松沢に沿ってに延びているであろうそれらしき道筋を追いましたが、当然の事ながらそれはすぐに消滅。あとは新緑越しに滝の続く水松谷を見ながら右岸の斜面を適当に捲いて捲いて岩下谷の出合に出ました。

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(岩下谷ノ頭南尾根<岩下谷 水松谷中間尾根>下部にて)

出合は目的の岩下谷ノ頭南尾根の末端部がなだらかな小広いテラス状になっていて、それを周囲の木々の新緑が覆いつくし、まぁまぁなんとも形容しがたいたいへんに気持ちの良い所です。ただ天祖山の採石場の音が聞こえてきてしまうのが玉にきず。まぁ平日だし、コレばっかりはもうしょうがないんですけどネ。

そんな様子に思わずのんびり休憩してしまってから (^^)、目の前の南尾根をせっせと登り始めます。

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(南尾根上部はダケカンバが主で明るい)

登りだしはこれまた新緑真っ盛りのイヌブナやミズナラ、ブナなどの木々が見られる急ながらもかなり広い尾根で、こちらもスズタケはもちろん枯れていて、そんな中を彷徨う感じでゆるゆると登っていけます。

そして登るにつれ新緑が徐々に薄くなっていくのはまぁ当たり前の事なんですけど、それが突然パッと明るくなって??とおもったらその先は芽吹きの遅いダケカン林になっていました。やがて枯れたスズタケが現れてくると咲き始めたトウゴクミツバツツジなんかも見られるようになって、じきに縦走路を突っ切り、岩下谷ノ頭とされる1708m峰までいっきに登り詰めました。

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(岩下谷ノ頭山頂)

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(トウゴクミツバツツジ・稜線で咲き始め)

長沢背稜/都県界尾根の稜線もすでに芽吹きが始まっており、ハウチワカエデなどカエデの類やオオカメノキが花盛り。そして足下にはコミヤマカタバミ。前の山行きから10日違うだけなのに稜線の様子はすいぶんと変わっていて、毎年見る光景ではあるんですけど、その短期間での変わりように改めて驚いてしまいます。

稜線の秩父方面がなんとか開けた所でランチをとり、ちょっとお昼寝なんかしたら、東のタワ尾根ノ頭へ登りかえしてタワ尾根を下り始めました。

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(酉谷山も新緑が上がってきた・タワ尾根ノ頭西鞍部附近より)

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(イワカガミ・ごく少ないが咲き始め)

五月の後半のタワ尾根は初めてだったんですけど、上部ではトウゴクミツバツツジがまだ咲き始めではありましたがそれなりに見られてなかなか楽しい道のり。まぁ例のモノレールは見た目も実際歩くにもかなり邪魔なんですけどネ。

でもでも・・・わざわざこの時期にタワ尾根を下ったのには理由が二つあって、一つはもちろん尾根の新緑を楽しむためなんですけど、もう一つは日原では比較的珍しい↑↑↓↓のお花を見たかったから。

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(アズマシャクナゲ・ごく少ないが満開)

ということで今回の所は両方ともにバッチシ。v(^^)

まぁ鏡さんの方は時期さえ合えば問題なく見られるんですけど、しゃくなげの方は木が生えていても標高の低い所の木はなかなか花が咲かないのでこちらの方はもう運だと思っていました。実のところ休憩の間までこちらへ寄るかどうかかなり迷っていたので・・・思い切って寄ってみて良かったです。

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(篶坂ノ丸にて)

もくろみがバッチリ当たると、ほんとうに気分が良いですね。あとは降りるにつれ徐々に濃くなる木々の緑の中をルンルン気分で下っていったのでした。
 
・・・・・☆

◆ 2009.05.20 (Teu)   曇 時々 晴
奥多摩駅 07:02→ 東日原 07:25- おろせ橋(八丁橋)08:05- 御供所 09:05- 岩下谷出合 09:50/10:20- 岩下谷ノ頭 11:30-(途中休憩40分)- タワ尾根ノ頭 12:35- 篶坂ノ丸 14:10- 日原鍾乳洞BS 15:50
 

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2009.05.11

新緑の秩父 日原・黒ドッケ沢からカロー谷へ

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(大血川東谷の吊橋・なんと架け替えられていた)

本格的な新緑の季節を迎えて、日原通いはまだ続くのでした。。。(^^ゞ

ということで今週の山行きは日曜日(05/10)。久し振りに秩父側は大血川から、長らく懸案でもあった大血川と日原を結ぶ古道が通っていた黒ドッケ沢の径路を辿って大血川峠に上がり酉谷山へ。それから長沢背稜/都県界尾根の縦走路を東へ行き、ハンギョウ尾根からカロー大滝を経由するカロー谷の水源林巡視路を下るコースを組んで歩いてきました。

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(ケンカ平歩道のひとコマ)

今回も西武秩父駅から東谷林道のゲートまで長駆タクシーを走らせて(¥6110)のスタート。先週は雨が続いたせいかゴウゴウと音を上げて豊富に流れる東谷の様子にわくわくしつつ、新緑眩しい東谷林道~ケンカ平歩道~林道と歩きます。そして初訪の時に徒渉場所を探した教訓を生かしてケヤキ林の手前・・・モノレールの所から東谷に降り、左岸の径路を拾いました。

しかし、しばらく径路を行くといきなり崩落地のトラバースを強いられて先が思いやられるなぁと思っていたら、じきに現れた見覚えのある堰堤に前にはなかった板が渡してあってきちんと渡れるようになっていたのには思わずガックリ。それでも気を取り直して先を行くと、前は朽ちかけた桟道がかかっていたと思しき所に真新しい桟橋がかかっていてえっ??と思っていたら、なんとその先の通行止めになっていた吊橋も真新しいものに架け替えられていて、今度はビックリ!

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(樹間越しに黒ドッケ沢の連なる滝を見つつ・・・)

そんな吊橋を渡ってひと登りすると分岐があり、目的の黒ドッケ沢の径路は左の道。さっそく左に入ると道は大黒尾根(黒ドッケ沢左岸尾根)をぐるりと回り込んで、こちらも水量豊富で脇を歩いているだけで涼しい黒ドッケ沢に沿っていくようになります。

道は何度か対岸へ渡りつつ行く感じですがあまり明瞭とは云えないかも。沢は水線だけ見れば滝の続く良い雰囲気の沢なハズなのに、実際は崩落地や大量の土砂に倒木を乗り越えていく所も多く、雰囲気的にそう言う所で損をしているというかなんか惜しい感じもしますね。

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(こんな所を行きます)

やがて右岸側から巨岩が迫って石門のようになった所に出ますが、そこから先は廊下のようで、ここは右岸側を高めに捲くと明瞭な道が現れました。おそらく手前でその分岐を見落としたのでしょう(笑)。右足下に廊下の中を勢いよく蛇行しながら迸る流れを見ながら、そして右手には樹幹越しながら滝の続く少し上流側を見ながら歩く所は短いながらもこの径路のハイライトでしょう。

そして道が再び沢に近づき、土砂を乗り越えつつ少し登ると明瞭な二俣(正確には三俣)に出ます。地図を広げるまでもなくここが1170m圏の二俣だと言うことは容易にわかる所で、大血川峠へ行くのは滝のかかる左俣。ここで休憩がてら道の通りそうな所を探しみたんですけど、どこも見ても急な斜面ばかりで結局径路を探すのはここで諦めました。

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(明瞭な二俣からはこちら側へ・黒ドッケ沢1170m圏二俣にて)

とうことで休憩を終えたら左俣に入り、目の前の滝を捲くと間もなく伏流になって辺りはもう源流の雰囲気。でもまだ500mほどの登りが残されているので行く先が急なのは当たり前。それに水が涸れれば暑くなるのも当たり前で、周囲に咲く花は一瞥するだけであとは淡々と登りつめるだけです。

登って登って小黒大黒(酉谷山)の吊尾根が近づくと右に小滝のかかる二俣に出ますが、なんとその滝には細いながらも水流があって思わず狂喜してしまいました。

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(二俣の滝を捲いたらあとはひたすらに詰め上げる)

顔を洗って水をしこたま飲んだら、沢歩きはここで打ち切り。右岸の枝尾根にとりつき急斜面を慎重に登り、尾根上に上がると吊尾根はもう目の前。左手には大血川峠の撓みが見え、このまま尾根を行くと峠の少し南に出そうな感じ。

なのでそのまま尾根を行こうとしたら、吊尾根に上がる直前に左へトラバースする踏み跡が目に入ったので、試しに辿ってみると想像通りそのまま大血川峠へ導かれました。

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(バイカオウレンとコミヤマカタバミ)

当初は大血川峠からなおもトラバースして避難小屋へ向かおうとしたんですけど、もう暑さにバテていたのでそのまま酉谷山へ上がってしまいました。若干荒れ気味な黒木林の許には少ないながらも久しぶりとなるバイカオウレンに、咲き始めのコミヤママカタバミが少々。

そして酉谷山に着いてもやっぱり暑かったので、そうそうに人のこない日陰に逃げてランチもそこそこに昼寝をしてしまいました。そういや周辺にもコミヤマカタバミ、結構いるんですね。

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(酉谷山避難小屋より)

そして自然に目を覚ましたらスッキリしたので避難小屋(使用禁止です)の様子を見て、それから縦走路を東へ行きます。

縦走路も芽吹きが始まっており、オオヤマザクラにオオカメノキの花もポツポツ見られて、普通だったら爽やかな気分でそんな様子を愛でながら歩ける所なのでしょうけど、とにかく暑くて暑くて・・・なかなかそんな気分にもなれません。

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(縦走路のアカヤシオは盛りを過ぎた)

七跳山を捲き終えるとアカヤシオが出てきましたが、こちらはさすがに盛りを過ぎて終期に入りつつある感じでした。でもその割には花の色はとても鮮やかで、それなりに見応えがありました。

ハナド岩も立って休憩するぐらいでなおも先を行き、板形ノ峰の手前で縦走路と分かれて巡視路を下り始めます。

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(ミズナラ美し ハンギョウ尾根)

しかしこの尾根もモノレールが通り、スズタケも枯れて雰囲気はずいぶんと変わってしまったけど、上部の芽吹きの始まったミズナラ林が相変わらず素敵な所です。もちろんブナ・ミズナラの巨樹が多い尾根下部も素晴らしいけど、急斜面なのが玉にキズ。こちらは伸びやかでお昼寝する所に事欠かないのも良いですね。

ということでこちらでもまたお昼寝をしてしまい(笑)、それからカロー大滝へ向かいました。

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(ようやく訪れましたよカロー大滝)

ハンギョウ尾根を東へ外れてから二度出くわす分岐はみんな直進すると大滝へ行けるのですが、二度目の分岐からはトラバースする感じで滝へ行くのかなと想像していたら、これがけっこう下るんですね。

でも辿り着いた大滝はその水量の豊富さと相まって想像より立派だったのが嬉しかったです。しかもその脇で休んでいると風としぶきがかかってなんと気持ちの良いこと!先の昼寝とこの滝見のお陰で暑くてバテていた体も完全にフッカツしました。

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(カロー谷の巡視路は新緑に包まれていた)

そんなわけであとは新緑に包まれたカロー谷の巡視路をルンルン気分で下っていったのでした。(^^)

しかし今回の暑さだけは想定外でしたが、昨秋に大黒尾根を歩いた時に実は黒ドッケ沢とかなり迷っていて、その時は紅葉の時期で寒いから尾根を歩くことにして沢は新緑の頃にしようと決めて今回歩いたんですけど、テキトーに決めた割には大正解でした。黒ドッケ沢は沢が荒れ気味なので通う程ではないにしろ、それなりには趣もあったので・・・いつかは紅葉の時期も歩いてみたいですね。
 
・・・・・☆

◆ 2009.05.10 (Sun)   晴
東谷林道ゲート 06:55- 吊橋 07:40- 1170m圏二俣 09:00/09:25- 大血川峠 10:30- 酉谷山 10:50/11:30- ハナド岩 13:05-(途中休憩40分)- カロー大滝 14:30/14:40- かろう橋 15:20- 東日原 15:55
 

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2009.05.05

新緑の日原・滝谷を絡めてゆるゆると

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(シオジじゃなくてチドリノキの新緑、シオジ平にて)

GWに入り、お山でも新緑のラインが1000mをこえてそろそろ日原の季節になってきましたネ。

ということで今回は新緑の日原第一弾。小川谷の三又を起点に上段歩道からシオジ平に出て、そこから滝谷に降りて下ッ滝、両門ノ滝、上ッ滝と滝見。それから滝谷と藤小屋窪の中間尾根を辿って都県界尾根/長沢背稜の縦走路に出て、喜右衛門尾根を降りて三又に戻るルートをのんびりゆるゆる、そしてお思いのまま歩いてきました。(^^)

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(朝の三又)

それにつけても林道終点スタートってやっぱり嬉しいものです。のっけから新緑に包まれた三又への道のりを何とも爽やかな気分で歩けるのもそんなお陰かも。お花はミヤマキケマンにヤマエンゴサク、ヨゴレネコノメ、コガネネコノメ、ミヤマハコベ、ワチガイソウ、ヤマハタザオも白い花を咲かせています。

20分ぐらいで降り立つ三又ののっけから素晴らしすぎる様子に思わずゆっくりしてしまってから、上段歩道を辿ります。フタバアオイにエイザンスミレを見つつ、新緑のカラマツ林に覆われた四間小屋尾根末端の斜面をせっせと。この時点ですでに日差しが強くてどうなることかと思っていたけど、風があったので助かりました。

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(シオジ平、もうひとコマ ^^)

四間小屋尾根の尾根上に乗ったら、まもなく上段歩道と別れて北へ。一旦尾根から外れるとこちら側はもう芽吹きの始まった自然林。降り始めた途端、思わず声を上げてしまいます。

緩く降りていき、周囲が広い緩斜面に変わった所がシオジ平(あくまでkomado呼称です)。日が燦々と降り注ぎ、芽吹き前だったシオジではなく、その間に生えている低木のチドリノキの新緑が輝いて輝いて・・・周囲はもう凄いことになっていました。日の短い時は東日原から歩くとこの辺りはすでに日陰になってることも多くて、感慨もひとしおです。

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(滝谷・下ッ滝)

そんな様子にもうここで山歩きをやめても良いんじゃないかと思ってしまいそうになりますが、歩きはまだまだ序盤。ここで薄い踏み跡を追いつつ滝谷へ降りると、そこは二ノ沢との出合。一見○○○みたいなカエルを踏みつけないよう気をつけながら右の滝谷側へ少し行った所にあるのが下ッ滝です。

気持ちよく下ッ滝を鑑賞したら滝を左に捲いて、捲く途中に下ッ滝の落ち口と藤小屋窪との出合になっている両門ノ滝をまた鑑賞。そして藤小屋窪に降りるとこの辺りも新緑が素晴らしくてまたまたのんびりしてしまいます。

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(藤小屋窪にて)

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(滝谷・上ッ滝・・・実は下部だけです)

そして倒木に岩を越えつつ着いた上ッ滝が見た目も居心地も一番爽快でした。切り立った岩場にはおそらくワサビが花を咲かせていましたが、さすがに近づけません。

ここでもまたまたのんびりしてそれから左へ捲いたんですけど、尾根上(滝谷 藤小屋窪中間尾根)に上がったら間もなく巨岩に行く手を阻まれたのでここで傾斜の緩い左側を選んだら、これがなんとなんと・・・尾根上の岩が延々と続いて、やっとこ尾根上に戻った時にはかなり上がってしまい、この時点で滝谷へ戻る気は失せてしまいました。

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(滝谷 藤小屋窪中間尾根にて)

ということで登ってきた尾根をそのまま辿ることにして先を行くと、まぁまぁこちらもなんとも素敵な尾根で、ここまで上がるとまだ芽吹き前でしたが、今度はピンクの濃いオオヤマザクラやオオカメノキが周囲をポツポツと彩っています。

この辺りは枯れたスズタケがまだ残っていたのも今となっては貴重な光景かも(笑)。そして右からも左からも尾根が近づくと、予想通りに広い緩斜面に変わったのでここいらでほんとうにのんびりランチと相成りました。

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(中間尾根1450m圏辺りの緩斜面)

そろそろ・・・と腰を上げてもここでオオヤマザクラのマクロの撮影大会が始まったりしてかなりのんびりしてしまったので、ここで行く予定だった酉谷山かウトウノ頭は諦めて喜右衛門尾根をそのまま下ることにしました。

なおも広々とした尾根を辿ると右から以前歩いた滝谷1300m圏二俣の中間尾根をなんとなく合わせて、じきにタワ尾根に上がりますが、もうすぐ先は都県界尾根/長沢背稜の縦走路です。

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(喜右衛門尾根1480m峰附近にて)

縦走路の木々も、もちろんですけど芽吹き前。咲き始めのハウチワカエデの花に足許にはスミレやネコノメさん関係がそれなりに咲いていましたが、ハナネコはさすがにこの標高でも終わってしました。

そして道が喜右衛門尾根を乗り越した所で縦走路と別れて尾根を下り始めます。

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(オオヤマザクラとウトウノ頭)

久し振りの喜右衛門尾根。尾根上の枯れたスズタケもすっかりなくなり、広い尾根上を難なく彷徨うように歩けるのは果たして良いことなのだろうか・・・と思いつつもそういう風に歩くのってやっぱりねぇ・・・気持ちいいんですよ。

そんなわけで1480m峰を過ぎればまただだっ広い緩斜面が現れて、そんな斜面のオオヤマザクラを見つけてはあっちへウロウロこっちへウロウロ。ゆるゆる降りていきます。

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(喜右衛門尾根のひとコマ)

そんな緩斜面が終わる頃ようやく周囲が芽吹きはじめ、三又へ向けて急降下が始まると尾根は一気に新緑に包まれました。

しかし尾根が急なので、そんな様子を愛でる間もなくあっという間に三又に到着。面目を新たにした橋のたもとで少し休んだら、あとはこの日最後の新緑を名残惜しむように林道へ向かいました。

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(三又に戻りました)

この時期に歩くのは二年ぶりでしたけど、やっぱり今の時期の日原は・・・いいですねぇ。広葉樹なら新緑ってどれも美しいはずなんですけど、林が違うとこうも違うか!と。この日はのんびりショートコースだったのに、何ともスカッとした会心の山行きでもありました。お花は少ないけど新緑と紅葉の時期の日原はやっぱりハズせませんね。
 
・・・・・☆

◆ 2007.05.02 (Sat)  晴
小川谷林道終点 08:00- 三又 08:20/08:30- シオジ平 09:45/10:00- 下ッ滝(二ノ沢出合)10:10/10:20- 上ッ滝(藤小屋窪出合)10:40/11:20- 中間尾根1450m圏 12:15/13:40- 縦走路に出る 14:05- 1480m峰 14:50- 三又 15:45/16:00- 小川谷林道終点 16:25
 

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