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2009.04.22

長尾谷~都県境尾根~白谷沢・思いがけない花の道

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(長尾谷の水源林巡視路にて)

さて、お山でも芽吹きが始まりそろそろ日原にも呼ばれているんですけど、あちらのアカヤシオは標高が高いのでもうちょっと先のお話。とここでフト浮かんだのが去年の紅葉の時期に歩いた松岩ノ頭西尾根を歩いたときに見つけた長尾谷の水源林巡視路のこと。ここから蕎麦粒山に上がれば都県境尾根のアカヤシオと組み合わせるとこができるなぁ・・・ということで日曜(04/19)に歩いてきました。

しかし最近は倉沢で下車する人がとみに増えましたね。この日も私以外にももう一人いて驚きましたが、まぁそれはお互い様でしょう(笑)。芽吹きの始まった周囲の柔らかな山肌を眺めつつストレッチをしたらさっそく歩き出します。

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(コチャルメルソウ・実はかなり久し振り)

魚留橋を過ぎ、棒杭尾根の取付からは廃林道状となった道になって、その終点から長尾谷に降りるとそのすぐ先がシオジ窪の出合。ここで春になってから何度となく沢を歩いておきながら今の今まで逢えなかったコチャルメルソウがたくさん咲いていたのには喜びながらも思わず苦笑してしまいました。

道はここで左岸に渡って植林の方へ延びていたのでそれ追ってみたのですが、道は沢沿いを行くのではなく尾根に上がってしまう感じだったので出合まで引き返して再スタート。沢をそのまま遡ると、じきに右岸側の斜面に石垣が見えたので試しに登ってみたら、はいはいやっぱり巡視路が延びていました。

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(長尾谷980m圏二俣にて)

その巡視路もまもなく滝を前に左岸へ移って高捲くと、その先に朽ちはじめながらもかなり立派な造りの橋がかかっていましたが、見たところちょっと体を預ける気にはなれないシロモノでした。ここはすぐ上流を飛び石で渉れるので問題はありません。

あとは右岸に沿って道はついていて右に小滝の続く長尾谷を見ながら歩けるのが良いし、ミツバコンロンソウにヨゴレネコノメ、ハシリドコロ、ミヤマキケマン、ミヤマハコベにワチガイソウとお花も意外に多くて楽しい道のり。

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(長尾谷980m圏二俣中間尾根上部にて)

そんな中を気分良くゆるゆる歩いていると、沢はいつしか平衡になって若干荒れた感じもする開けた明るい河原に出ましたが、ここで道もおしまいなのか??その先がよくわかりません。休憩がてら地図を広げるとどうやら980m圏二俣あたりの緩い所のよう。右岸側の植林もここで終わりのだったので今回は先もまだ長いし巡視路を追うのはここまでにして、蕎麦粒山を目指して左岸の980m圏二俣の中間尾根に取り付きました。

尾根とは云っても登りだしは地形図通りのガレた急斜面で、立木に体を確保しながら慎重に登っていきます。しかし上にいたシカに石を蹴落とされたのには正直かなり参りましたが、それも何とか避けて(笑)尾根状になった所でホッと一息。それでも露岩の急な尾根はまだ続いて、登って登って1200m圏の顕著な広尾根に出たところでようやく人心地がついた感じです。

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(蕎麦粒山より川苔山方面)

ここからは枯れたスズタケの許、尾根上は自然林、左側は二次林の中立派なミズナラやブナを愛でつつゆるゆる上がっていくだけ。途中、尾根から左へ明瞭な道??が延びていたのがかなり気になりましたが、まぁこれは次の機会と云うことでなおも登っていくとあっけなく鳥屋戸尾根上の1340m圏ピークに飛び出しました。

尾根のすぐ東下には登山道が通っているのですが、折角なのでアホらしくもここは尾根に忠実に蕎麦粒山まで詰めました。

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(防火帯は気持ちいいなぁ・^^)

空は雲一つない快晴だというのに周囲が霞みに霞んで山頂からは富士すら見えません。名栗側からと思しきに先客さんがすでにいたので、少し休んでから目の前に延びる防火帯の尾根を辿ります。

蕎麦粒山はぼちぼち来ているものの、この防火帯を歩いたのって何年ぶりだろう?さすがに芽吹き前だし花も少ないけど、こんな防火帯なら歩いているだけで楽しいですね。みなさん名栗側から来ているのでしょうか?ハイカーの意外な多さにもちょっとだけビックリ。

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(アカヤシオはほぼ満開・都県境尾根にて)

なんとも気持ちの良い防火帯歩きも30分程で周囲の開けた日向沢ノ峰の南峰に着いておしまい。ここには幸いにも誰もいなかったのでここでランチをとり、久し振りにお昼寝なんかもしてしまいました。(^^)

休憩を終えたら今まで続いた防火帯を離れてなおも東へ延びる都県境尾根を辿ります。のっけの急降下を下り終えると、うふふ・・・お目当てのアカヤシオが出てきました。花の具合は見頃ぐらいかな、の予想も実際には満開寸前の一番華やかな状態で、花付きも悪くなかったです。

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(槙ノ尾山の登りしなだったと思う)

そして足下にはもちろんイワウチワ。そんな道のりがクロモ山まで続いて、そこから先は少ないながらもミツバツツジに変わって、周囲の木々の芽吹きにヤマザクラ、そして少しのカタクリを愉しむ道のり。しかし今年は平地も山も桜が見事ですね。ホントにこれでもかと言うぐらい楽しませてもらっています。

それとこちらもすれ違うハイカーの意外な多さにも驚きました。前にアカヤシオの花期に歩いたときはほとんどいなかった覚えがあるんだけど、道中の藪もなくなってこちらも普通に歩かれるコースになったのでしょうね。

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(棒ノ折山山頂のヤマザクラ)

それでも棒ノ折山まではちょっと長いわ。山頂もヤマザクラがまだ残っていてそんな桜の下でパンを食べつつちょっと休憩。普段は妙に広くて間延びする感じの山頂と思っていたけど、桜が咲いているだけでちょっと好ましい雰囲気と感じるのが不思議ですねぇ。。。

予定ではかなり久し振りになおも尾根を辿って小沢峠まで、と思っていたんですけどさすがに疲れてきたので、バスの多い名栗側に下山することにして、白谷沢コースを降りることにしました。

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(白谷沢コース・林道の辺りより)

下りだしから岩茸石、林道までの芽吹きから新緑へのコントラストも素晴らしかったのですが、それ以上だったのが林道(周囲が整備されていました)より下の白谷沢の道のり。

まずはコチャルメルソウとの再会にはじまり、ヨゴレネコノメにミツバコンロンソウ、咲き始めのトウゴクサバノオにニリンソウ・・・そして白孔雀の滝ではこの日最後のアカヤシオに驚いた花の道。最高のフィナーレでした。

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(トウゴクサバノオ・白谷沢コースは花も多かった)

とにかくこの日は神の導きなのか小沢峠まで行かなくて本当に良かったし、ハナネコノメの残花も沢山あったので早春から今の時期にかけての白谷沢はかなり楽しめそうです。

しかし今までも何度か書いているんだけど、何度か歩いたことのあるコースでも季節を変えて歩かないとやっぱり真価がわかりませんね。今回はそんな至極当たり前のことをまたまた思い知った、でも大変気分の良い山行きでした。
 
・・・・・☆
 
◆ 2009.04.19 (Sun)   快晴
奥多摩駅 07:25→ 倉沢 07:45- 魚留橋 08:20- シオジ窪出合 08:35- 980m圏二俣 09:25/09:35- 蕎麦粒山 10:35/10:45-日向沢ノ峰 11:15/11:45- 長尾丸山 13:15- 棒ノ折山 14:00/14:10- 岩茸石 14:30- 白谷沢登山口 15:20- さわらびの湯 15:40
 

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コメント

いっきさん、こんばんわ。ようこそいらっしゃいました。(^^)

あら、画像にお姿が入っちゃってましたか。これは時間を記録するためにパッと撮ったものだったんですけど、誰もいないと思っていたのでした。

まぁ微かにですのでご容赦いただけたらと思います。今後ともどうぞ宜しくお願いいたします。
 

投稿: komado | 2009.04.24 22:19

こちらには はじめてお邪魔します。

Hgさんのところに貼り付けた画像に
よく見たら 私の後姿が 微かに
写ってますね。 びっくり

投稿: いっき | 2009.04.24 20:43

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