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2009.04.16

そろそろアカヤシオの季節・・・

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(アカヤシオ・見頃は1000m以下か?)

・・・になってきましたね。ということでなぜか水曜(04/15)はアカヤシオのお花見第1弾!で久し振りに奥武蔵の方をぷらぷらと。。。(^^)(^^)

今回は名郷から白岩に出て三十三尋ノ滝~ショウジクボノ頭(滝入ノ峰とヤシンタイノ頭の間のピーク)に上がり、そこから稜線を鳥首峠~大持山~武川岳と歩いて展望台経由で一旦名栗げんきプラザに降りてから伊豆ヶ岳へ登り返し、花桐へ下って西吾野駅に出ました。

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(白岩からショウジクボノ頭への登りしなのひことま)

いやー平日は6時台の一番バスが湯の沢行きなのがありがたい。飯能駅前のバス停前には今は吉野家があるし、土日でも6時台の名郷方面のバスはぜひとも欲しい所ですよね~。

お陰で名郷歩き出しも7時過ぎという素晴らしさ。雨上がりの快晴の許歩き出すわけですから気分が悪いわけありません。てくてく林道を歩いて白岩方面へ向かい、採石場に出た所でなおも沢に沿って奥へ行くと左にボロい橋があって、それが三十三尋ノ滝を経由してショウジクボノ頭へ上がる道の取付。

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(滝入ノ峰より大持山方面)

そこには一応登山口の看板はあるものの、周囲は暗い植林の中枝打ちされた枝葉が散乱していてのっけから道筋がわかりません。しょうがないので急な斜面を適当に登って尾根上に上がるとようやく道筋が現れました。

じきに植林を抜け、露岩混じりの急な痩せ尾根に変わるとおっと出てきましたアカヤシオ。数こそささやかなものでしたけど、標高が低いせいかこの辺りではすでに盛り過ぎ。で、まもなく尾根が緩むとまた植林に変わって「えーアカはもうおしまいなの?」と思ったら、また露岩の痩せ尾根に変わってアカヤシオもまた出てきました。この辺りでも盛りちょい過ぎかなという感じ。

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(送電塔からひと登りすると美林帯に)

足許にはイワウチワも認められて気分良く歩いているとやがて露岩はなくなり、気持ちの良い雑木林に変わってじきにショウジクボノ頭に飛び出してしまいました。ということで標識に名前の載っている三十三尋ノ滝はいったいどこにあるのでしょうか?(笑)

気を取り直してここから大持山を目指して稜線歩きの始まりです。もう見頃に入っているのでは?と思っていた鳥首峠のカタクリがまだ咲き始めだったのは想定外でしたが、そこはカタクリには事欠かない奥武蔵・秩父の山。めげずに先を行くと日当たりの良い所からポツポツと目に入るようになります。

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(尾根道のカタクリも見頃に入った)

そして送電塔からひと登りして1120m圏の明瞭なピークに上がると、ここからがこの日のハイライト。左に奥武蔵随一とも云える自然林、そして右に美しい雑木林を分けた尾根道は個人的に奥武蔵で一番好きな所で、今回は久し振りの登りと云うこともあって、これまた久し振りに尾根道の雰囲気をゆったりと味わいながら歩けたような気がします。

しかもこの辺りは尾根上だけでなく、右手がウノタワの広~い緩斜面にさしかかると今度はそちらの方に降りて周囲を彷徨うようにウロウロ。この辺りも本当に素敵な所なのですが惜しむらくは緩斜面の一部にカラマツの植林があること。

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(広大なウノタワの一角)

それでもそんな一角で少し休んで、それから偵察がてらなおも東へ行くと、前にはなかったウノタワに纏わる比較的新しい説明板がありましたので以下に挙げてみます。
 
ウノタワの伝説
 昔ここは大きな沼になっていて、山の神様の化身の鵜が住んでいた。この鵜を猟師が誤って射ってしまい死なせてしまった。すると鵜もろとも沼は消滅してしまった。ウノタワの地名は鵜の田(ウノタ)から来たもので、地元の人にはいまだにウノタの名称で親しまれている。

 
 
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(大持山付近より武川岳~伊豆ヶ岳)

ウノタワから先のピークに這い上がれば大持山はもう間近で、西尾根のこれまた素敵な自然林の山肌を見つつゆるゆる行くとじきに妻坂峠からの尾根を合わせて、すぐ先が大持山です。

山頂についてもまずはアカヤシオの様子が見たいので、せっかく辿り着いた山頂もほぼ素通り。小持山方面へ数分程行くとアカヤシオがポツポツあるのですが、こちらの方はさすがにまだ蕾でした。

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(コガネネコノメも咲き出した)

アカヤシオの状態を確認できたら山頂へ戻り、帰りもまた素通りして(笑)その下の展望の良い妻坂峠の分岐でランチをとりました。お昼近かったので周囲はさすがに霞んでいましたが、雨後の上に風も強かったので今の時期としては展望は良好な方だったでしょう。

ランチを終えたら今度は妻坂峠へ急降下。こちらも群れる感じではないもののカタクリがポツポツ。バイケイソウも顔を出し始めて、鮮やかなその緑の葉がこれまた周囲を彩っていました。

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(武川岳直下にて)

降り立った妻坂峠ではまだアブラチャンの花が残っていて周囲の芽吹きと競うように輝いていました。周囲には咲き始めのコガネネコノメにニリンソウ。武川岳への急上昇はちょっと面倒ですけど、いざ登りだしてみれば距離が短いこともあって思ったよりは楽かもしれません。

武川岳でようやくこの日初めてのハイカーさんを見かけて、今回はここから山伏峠への尾根伝いではなく、東の名栗げんきプラザへ降りる尾根道を降りてみました。

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(アカヤシオは展望台附近でちょうど満開だった)

こちらの方はほぼ全編植林だろうと自分勝手に予想していたんですけど、実際には雑木林の割合も多く、エアリアにも載っている展望台の前後では意外やちょうど満開のアカヤシオに出逢えてこれまた嬉しい誤算。ヤマザクラも見事だったし、なかなかの道のりでした。

そして県道に降り立ったら最後は伊豆ヶ岳。稜線までは短いけど結構急でこれがしんどい。それでもがんばって男坂を登って上がりきるとこちらも数は少ないけど満開のアカヤシオが迎えてくれました。

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(伊豆ヶ岳の男坂を見上げる)

伊豆ヶ岳の山頂(山頂のミツバはもしかしてトウゴク??)で最後の展望を楽しんだら今回も花桐へ降り、諏訪神社で道中の無事を感謝して春の花咲く絢爛な集落の中を抜けて西吾野駅へ向かいました。
 
・・・・・☆
 
◆ 2009.04.15 (Wed)   晴
飯能駅 06:18→ 名郷 07:10- 白岩(採石場)07:45- ショウジクボノ頭 08:55- 鳥首峠 09:25/09:40- ウノタワ 10:20/10:35- 大持山 11:05/11:45- 妻坂峠 12:30- 武川岳 13:05/13:10- 展望台 13:30- 名栗げんきプラザ 14:00- 長岩峠 14:25- 伊豆ヶ岳 14:50/15:00- 花桐・諏訪神社 16:00- 西吾野駅 16:40
 

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【奥秩父・秩父・奥武蔵 2009】」カテゴリの記事

コメント

あら、そうでしたか。
う~んどなたかはもちろん存じ上げないですけど、とりあえず悪いこと云われてないようなのでホッとしているというのが正直な気持ちです(爆)。

でも気温が高い日が続いたせいか、アヤカシオ一気に開きましたね。日曜も見頃と予想していた所が満開寸前で驚きましたけど、得しました。(^^)

投稿: komado | 2009.04.22 22:17

18日(土)に名郷から北尾根をたどりました。
アカヤシオは850m以上で満開、それ以下では大ヨケノ頭あたりもふくめ完全に落花していました。
おっしゃるように、こんなに入りやすい普通のコースでアカを楽しめるとは少々得した気分です。午後1時過ぎにさわらびの湯へ降りるまでは、終始霧がかった曇天のため、写真映りはぱっとしませんでしたが・・・・・。
ところで蕨山の山頂で隣のベンチにいた方々の会話に、komadoさんやHgさんの御名前を小耳に挟みました。こちらから話しかける機会を逸しましたが、もしかしてお知り合いの方々だったのかもしれませんね。

投稿: Tetsu | 2009.04.19 01:56

リブルさん、

ウノタワの話は以前、立ち読みした本でそんな感じのことが書いてあったのを覚えていたので全く嘘ではないだろうと思って載せてみたのですけど、ボクが見かけたのももしかすると紹介された本かもしれません。

ウノタワは確かに尾根の間の広がりなので湿地だったのかもしれません。中にはスギではなく今はカラマツがうわっているんだけど、アレは何とかならないかなぁ。アレがなければもっと良い所だと思うんですけど。。。

でもあそこは一晩ゆっくりと泊まってみたい所ですね。

投稿: komado | 2009.04.18 22:30

Mineraさん、

平日の湯ノ沢行き一番バス(06:18)に電車を合わせると01分着のあとは17分になっちゃうので1分ので来ざるを得ないんですけど、あそこはバス停の目の前に吉野家があるから、待ち時間の間に朝食と却って歓迎ですね。

しかもこの日は50円引きセールの真っ最中で朝からしてお得な一日。すでにこの時点でこの日の山行きを占っているようでした。

投稿: komado | 2009.04.18 22:27

Tetsuさん、

奥武蔵の低い所は決して沢山咲いているわけではないけど一番早い時期に楽しめるし、他の花もあるし年に一度は行かないと気が済まない感じですネ。

>週末は蕨山~大ヨケノ頭あたりの満開を期待して

ほんと今の時期の蕨山は名郷からさわらびの湯とごく普通に歩くのが一番楽しいとようやく私も気がつきました(笑)。しかしそれに気づくのに時間かかりすぎですね~。

投稿: komado | 2009.04.18 22:24

こんにちは。

奥武蔵とは言え、komadoさんらしいルートどりの長丁場ですね。鳥首峠からの大持山でしたか。
コガネネコノメ咲き始めもきれいですね。
自分も先週初めて見られたのですが、ホントに光っているようできれいですね。

ウノタワの伝説、神山弘さん「ものがたり奥武蔵」では、浦山村細久保の一少年が猟に来て獲物がないので鵜に発砲したとなっていました。ある男が杉を植えたけれど、育たないので芦の繁茂に任せてあると書いてありますが、写真で見るとほんとにそんな感じなのかなぁ。

投稿: リブル | 2009.04.17 20:14

素敵な山行ですね!
飯能のバス停前に吉野家ありますね!
ウノタワですが、確かにかつて沼があってもおかしくない場所ですね。ウさんを怒らせてはいけませんね!

今年は来週でも初めてアカヤシオを求める山行に行こうかなあと。定番のルートですが…。

投稿: Minera | 2009.04.17 11:44

アカヤシオ詣での第一弾を拝見し、見頃が1000mラインのいい情報をいただきました。
見晴台付近のアカは昨年4月26日時点で散り残りでしたが、十日早ければドンピシャというわけですね。
週末は蕨山~大ヨケノ頭あたりの満開を期待して半日ぶらりと遊べそうな気がします。

投稿: Tetsu | 2009.04.17 01:54

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