菰釣山南面と東面で遊んで、ミツマタも
(梅ノ木沢右岸尾根上部にて)
この冬は雪がマトモに積もらなかったこともあって、結局ミツマタの花期な今の今まで西丹沢通いが続いてしまいましたネ。ということで今回はミツマタのお花見・・・だけだと人は多そうだし若干面白味にも欠けるので、お花見の前にふた遊び??
まず最初に菰釣山の南面、梅ノ木沢右岸尾根を下降してから梅ノ木沢910m圏二俣中間尾根を登り返して菰釣山に戻り、お次は菰釣山の東面、菰釣山南東尾根たるシキリ尾根~シキリ沢右岸尾根を下降して忍橋へ。そして富士見林道を歩き地蔵平に出て、屏風岩山西尾根を登り、それからミツマタのお花見をしながら東尾根を降りました。
(朝の菰釣山)
相変わらず青根~道志へ出るバスは思いの外盛況で、これから暖かくなるからハイカーがもうチト増えそうかな?でもこの様子ならこの路線もしばらくは安泰かもしれませんね。
ということで毎度のごとく下善の木でバスを降りたら今回は通い慣れたサガセ東沢ではなく西沢の方へ。林道沿いでフサザクラが咲き始めていたのは予想通りだったんですけど、前に見かけたハナネコノメが全くいなかったのは予想外。実のところ個人的にこれはかなりガックリだったんですけど、それでも気を取り直して菰釣山へ向かいました。
(梅ノ木沢右岸尾根中部辺り)
この日の行程が行程なので若干早めに歩いたとはいえ、まさか歩き出しから1時間半で菰釣山の山頂に着くとは思ってもいませんでした。山頂で富士を見つつ少し休んだらさっそく南のスズタケ被る道に入ります。
南の三角点から大栂へ向かう尾根と別れて、梅ノ木沢右岸尾根の下降に取りかかります。上部は尾根と言うより自然林に覆われた広~いそしてなかなか素敵な斜面で、スズタケもさほど濃くなく、のっけから辺りを彷徨うように降りていく感じ。
(梅ノ木沢 水ノ木沢出合)
周囲の木々を愛でたりカメラに収めたりしながら南へカーブする尾根をとらえて下っていくのですが、尾根は終始藪が覆っているのではなく時折切れたりしてかなり歩きやすかったのは意外・・・と思っていたらやっぱり地形図通り出てきやがったヨ。モミの植林が(笑)。
やっぱり水ノ木は植林が多いです。それでもまだ少しは周囲が明るくスズも残っていたんですけど、それもまもなく全面ヒノキのスッキリした植林に変わってあとはただ下るだけ。じきに梅ノ木沢と水ノ木沢の出合に降り立ちました。
(梅ノ木沢910m圏二俣・右の5m滝)
綺麗な沢の水で顔を洗ったら、今度は右の梅ノ木沢を行きます。すると岩陰にハナネコノメが咲いていて思わず狂喜してしまいました。花自体沢に沿ってポツポツとしかもまだ咲き始めでしたが、個人的に春の花はどれでも二年ぶりですので喜びの方もひとしお。
そしてじきに右から5mほどの滝がかかる910m圏の二俣に出ます。滝は左右とも縁を捲けそうでそのまま詰めれば大ダルミへ行けるのですが、時間の都合もあり、今回は左から回ってザレを登りその二俣の中間尾根に取り付きました。
(梅ノ木沢910m圏二俣中間尾根・植林をようやく抜けた所)
しかし尾根に取り付いてみると、この尾根も左側が植林されて放置された??モミの植林になっていてちょっとガッカリ。でもなぜにちょっとかといえば、植林のお陰でスズタケが薄いんですね(笑)。そんな訳で時折灌木や倒木が邪魔をするぐらいで思いの外登りやすい道のり。でも趣という点ではやっぱり、ねぇ。。。
そんな登りも尾根の広がる1000m圏を境にようやく終わりを告げ、明るい雑木林に変わってちょっとホッともしました。同時にスズも被ってきましたけどそれもさほどではなく、あとはゆるゆる尾根を登っていくだけ。
(大栂が近づいてきた・梅ノ木沢910m圏二俣中間尾根にて)
そして右手に大栂のピークが近づいてくると周囲は立派なブナも散見される自然林に変わって、まもなく菰釣山と大栂を結ぶ吊尾根に飛び出しました。
そして菰釣山に戻ると周囲はにわかに曇ってきて、朝はくっきり見えた富士ももう消えかけています。例によってダニチェックを終えてからランチにしようとしたら、先ほど尾根に上がった所の後方にいた大パーティがやってきて居場所がなくなったので、先を行くことにして今度は南東尾根・・・どうやら「シキリ尾根」が正しい名前のようです・・・に入ります。
(菰釣山南東尾根<シキリ尾根>上部のブナ林)
ひと下りすると例のブナ美林帯に出て、その辺りの藪のない所でランチの思惑だったんですけど、今度は風が吹き付けるくらいに強くなってとてもそんな気になれず、とりあえず適所を探しながらなおも下ることにしました。
南東尾根は1年ちょいぶりぐらいでしたが、こちらも徐々にですけどスズタケが薄くなっている印象でした。シカも増えているみたいだしその辺りの影響もあるのかなぁ。。。
(道中アセビが咲き始めていた)
そして道中アセビが咲き始めていたのも、花の少ない所ゆえ嬉しかったんですけど、ここまで来てもマンサクの花が見つからないというかマンサクの木自体目に入りません。
そんなこんなで結局シキリ沢源頭の1000m圏まで降りてしまい、ここから下は別の意味でも適所がないので結局この狭いピークでランチ。そして少しのんびりしていると、えーっ先ほどの大パーティが降りてきてまたビックリ。この尾根もこういうパーティが入るような尾根になったんだなぁ。
(シキリ沢右岸尾根にて)
しかも少し話をするとそのパーティさんもボクが降りる予定だったシキリ沢右岸尾根を降りるようだったので、途中何度か前後したものの先を行ってもらい、のんびり降りました。
そして823m峰に着いたら意外や時間に少し余裕があったので、富士見林道に降りたら先の忍橋に寄って、それから地蔵平へ向かいました。こちらも道中はフサザクラにダンコウバイがちょうど見頃で、もしや・・・と思っていたマメザクラ(フジザクラ)さすがにまだ蕾でした。
(地蔵平の辺りはフサザクラが満開)
そして地蔵平に着くと先ほどの大パーティさんは休憩中。とりあえず地蔵堂に寄って手を合わせたら、今度は屏風岩山西尾根を登るので、右手の適当な斜面を探して適当に取り付きます。
西尾根を歩くのは丸二年ぶりでしたがこちらは以前よりもシカが格段に多く、フンもずいぶん増えたなーと思ったら、リョウブだけでなくとうとうモミが囓られはじめていたのには愕然としました。このままだと数年後には世附の山もモミがおおかた枯れて、丹沢の他の所のようになるの・・・かも。
(屏風岩山西尾根にて)
そして尾根上のスズタケもほとんどなくなっていたお陰ですいすい歩けて丸一時間で屏風岩山に上がりましたが、山頂にはとうとうガスが・・・。ほとんど素通りのまま東尾根を下くだりはじめました。
笹子沢へ降りる南南東尾根との分岐の辺りではまだ蕾だったミツマタも、下るにつれ徐々に開花したものになって、お目当てだったミツマタの濃い東尾根の下部はちょうど見頃で↓↓↓うひょひょこんな感じ。v(^^) 今年もミツマタの花に香りに触れることができたことを感謝して大滝橋へ向かいました。
(ミツマタはこの辺りで見頃・屏風岩山東尾根下部にて)
今回はバス利用だけど世附の自然林とミツマタを両方楽しもうというかなり欲張ったコース取りでしたが、終わってみれば焦ることなく、しかも好き勝手に歩けたのにあっさり17時台のバスを捕まえることができた。いろいろな意味で会心の一日でした。でもまだ中川の温泉に入ったことがないから一度は温泉につかってみたいものです。ということで魅惑の西丹沢訪問は本当にいつまで続くのでせうか。。。
・・・・・☆
◆ 2009.03.21 (Sat) 晴 後 曇
相模湖駅 06:30→ 三ヶ木 06:45/06:55→ 月夜野 07:35/07:50→ 下善の木 08:25- サガセ西沢ゲート 09:05- ブナ沢乗越 09:30- 菰釣山 09:55/10:05- 梅ノ木沢出合 10:55/11:05- 梅ノ木沢910m圏二俣 11:15- 尾根に出る 12:00- 菰釣山 12:20/12:30- 1000m圏シキリ沢源頭P 13:05/13:30- 823m峰 14:00- 忍橋 14:10- 地蔵平 14:45- 屏風岩山 15:45- 大滝橋 16:55
| 固定リンク
「【前道志・道志・丹沢 2009】」カテゴリの記事
- 切通峠~大栂~二本杉峠・世附の山山を今度は逆から(2009.12.21)
- 二本杉峠~大栂~高指山・世附の山山を再び横断(2009.12.07)
- 世附のゴールデンルートはまさに黄金色!(菰釣山シキリ尾根~地蔵平~屏風岩山西尾根)(2009.11.01)
- 道志と前道志、二つの気になる沢を歩く(2009.04.13)
- 菰釣山南面と東面で遊んで、ミツマタも(2009.03.22)
コメント
ミツマタも何度もみるようになると贅沢な話だけど、やっぱりそれだけでは物足りなくなってしまうし、今回はかなり欲張りました。それに連休の中日だから遅くなって中川温泉で終バスでも構わないつもりだったし。
中川温泉にはいちど入ってみたいですね。でも今シーズン世附に入ってみて、いろいろ歩いた印象から、もしかして・・・と思っていたことがやっぱり正しかったようでそれが気がかりです。あのモミのやられ方は10年程前の日原と全く同じで、その時もボクは某MLで憂慮していたんですけど、このままだと世附も残念ながら日原と同じ道を辿ることになりそうです。う~む。(-"-;)
投稿: komado | 2009.03.29 23:16
一旦、地蔵平に下ってまた登ってるんだから、マネできないよ~。
薮尾根の後、屏風岩山のミツマタとは、かなりの欲張りプラン?(笑)
ミツマタの花って見てると美味しそう…。
なくらいたくさん咲いているね。
長丁場お疲れ様でした~。疲れてないかな?
投稿: かず | 2009.03.25 08:10