バケモノ沢 戸沢を繞る尾根・濃密なブナの森
(大界木山南尾根<赤沢左岸尾根>1010m圏附近)
ブログの記事を書くにあたっては載せる写真にある程度変化をつける努力をしているのですけど、今回はブナとスズタケばかりで本当にスミマセン。今回の山行きはそれだけブナの濃密な所だったのです。。。(^^ゞ
ということで氷瀑ツアーの翌日(01/17)はまたまた西丹沢は世附のあたり。今回はサガセ東沢から大界木山に上がり、赤沢左岸尾根たる大界木山南尾根を降りるつもりが間違えてしまい南東尾根を下降。その後南尾根に戻って南東尾根との分岐まで一旦登り返してから、南尾根を一気に下降。そして水晶沢右岸尾根たる畦ヶ丸南西尾根を登り返して、あとは大滝橋へ下りました。
(朝の城ヶ尾峠)
今回はバス利用の西丹沢の第二弾。青根へ行くバスは先月に比べるとさすがに人がへりましたが、長又へ行くバスに乗り継いだのは今回も三人。その中におしり道下さんがいらっしゃったのにはビックリでしたが、おかげで暇をもてあますヒマもなく(笑)下善の木まで行けました。m(_ _)m
下善の木から歩き出すのは初めてでしたが、舗装の切れるキャンプ場の入口までは私の足で13分。水晶橋までは30分ほど。登山口までは50分ほど。そして城ヶ尾峠までは積雪のせいか若干時間がかかって80分ほどで到着。パンをひとつ食べたらさっそく大界木山へ向かいます。
(南の山肌を見ればブナの立派な幹が見える)
甲相国境稜線の歩きしなや大滝峠と信玄平を結ぶ旧東海自然歩道(奥野歩道)の歩きしな、そして信玄平から城ヶ尾峠へ登り返すときに見たバケモノ沢流域たる南斜面の山肌には立派なブナの裸木が一面に纏われており、それは遠目からでもたいへん魅力的な姿に映ります。
そんな感じでブナ見を愉しみつつ大界木山に上がったら、さっそく南尾根の下降に移ります。
(大界木山南尾根・南東尾根の下りはじめ)
最初はスズタケにアセビも絡みますが、一くだりでブナやミズナラが出てきてすぐに本番といった感じ。南尾根の分岐がありそうな所から一旦尾根から外れて下ってみたら見当たらなかったので右手の尾根へトラバース。したのですが実はこれは・・・あとのお楽しみ??
スズタケが被りはするもののさほど濃くはなく、あとは次々に出てくるブナを愛でる楽しく素晴らしすぎる道のり。しかしここで左手に明瞭な尾根が見えだし、ここでそのまま南東尾根を下っていることに気がつきました。
(大界木山南東尾根中部のブナ林)
ここで分岐まで戻ることも考えたんですけど、この南東尾根も楽しいのでとりあえずこのまま下降(笑)。下へ下るとなぜか倒れたスズも多くなって歩行の妨げになる箇所もありましたが、新雪の積もった素敵なブナの緩斜面も交えてまさに夢見心地。
とはいえこの南東尾根の末端部は地形図を見る限るかなり急だし、やっぱり最初の目的だった南尾根に戻りたいので、末端近くになったところで西側を流れる戸沢の枝沢へ強引に降りました。
(南尾根1070m圏峰より大界木山を振り返る)
スズに嵌りながらも何とか枝沢(940m圏)に降り立ち、とりあえずダニチェックをしてから(笑)登り返しやすそうな斜面を探すために周囲を散策したらなんと沢のすぐ下が10mほどの滝の落ち口でビックリ。でも幸いなことに南尾根へ上がるスズの薄そうな斜面は難なくみつかって、一息ついたらさっそく登り返します。
それから20分程で南尾根上(1010m圏附近)に上がったのですが、その周辺のブナもまた見事なもの(トップの写真)でそんなブナ林が北の大界木山方へ延びていて、思わず う~~む。本当はここからそのまま赤沢の出合へ降りようかと思っていたんですけど、これはもう・・・結局大界木山直下の南東尾根分岐までなおも登り返すことにしました。
(南尾根下部にて)
こちらも雪のせいか?倒れたスズが歩行の妨げになる箇所もありましたが、それは一部だったので助かりました。明瞭な1070m圏峰を越えると分岐へ向け急登に変わります。登って登って尾根西側にガリーというかガレ場を見るとじきに足跡が出てきてビックリ、と思ったらこれは二時間程前のボクのでした(笑)。
結局南尾根の分岐の箇所はあっていたんですけど、そのまま先のガリーまでもうちょっとだけ下っていれば良かった、と言うことなんですネ。そんなガリーの脇で軽いランチをとったら今度は今来た尾根を下ります。
(バケモノ沢・水晶沢 戸沢出合の手前辺り)
這い上がった1010m圏まではさすがに早い早い。そしてそこから先はモミが少し出てきましたが美しいブナ林は相変わらず続き、左手にはテーブルマウンテンならぬテーブルリッジと言いたくなるような畦ヶ丸の南西尾根が目の前に見えていっそうワクワクしてきます。
南尾根の末端部は南東尾根に比べると非常に穏当で、そのまま赤沢の出合に着地。白く雪化粧したバケモノ沢の広い沢床がこれまた素敵で、ここは水晶沢と戸沢出合までの短い道のりでしたけど一息つけて楽しい道のりでした。
(畦ヶ丸南西尾根<水晶沢右岸尾根>下部の緩斜面)
水晶沢の出合で休憩がてら二度目のダニチェックを終えたら、目の前の畦ヶ丸南西尾根に取り付きます。こちらの末端部はとにかく急なので先が思いやられましたがスズタケがあまり密でないので助かりました。
ここは明確にソレとわかった旧東海自然歩道(奥野歩道)を突っ切り、なおも20分程登るとようやく1000m圏の緩斜面に。ここからが行きしなにも見えたテーブルリッジのはじまり。
(南西尾根中部の緩斜面)
この辺りは遠目でも見えたとおりにスズタケは薄く、傾きかけた日差しの中、緩斜面に広がるブナを見つつゆるゆると、新雪をかき分け歩けるまさに別天地でございました。行きがけに下った大界木山の南・南東尾根に比べるとブナの立ち枯れが目につき、樹勢もやや弱いような気がしますけど。。。
登るにつれスズタケがまた出てきますけど、下道は明瞭歩きやすいです。そしてここも素敵な広がりだった1140m圏の鞍部からは畦ヶ丸へ向け最後の登り。あとはもうひたすらに登るだけです。
(あとは畦ヶ丸を目指すだけ・南西尾根1140m圏鞍部の手前より)
そして尾根上のちょっとした岩を越えると、じきに登山道の通る畦ヶ丸手前のピークにようやく到着。でもこの時点ですでに15時を回っており、畦ヶ丸に寄る余裕も、もうひと遊びする余裕もなく、17時台のバスを捕まえるべく急いで大滝橋へ下ったのでした。
バケモノ沢流域は二年前の旧東海自然歩道を歩いて以来でしたが、想像通りここも凄い所でした。ここは菰釣山の南東面・・・イデン沢流域と双璧をなす西丹沢の核心の一つと言っても過言ではない、というか規模からいえばこちらの方が大きいんですよね。もう何度も云ってるけど、歩けば歩くほどズブズブ深みに嵌ってしまう・・・げに恐ろしきは魅惑の西丹沢なり。
・・・・・☆
◆ 2009.01.17 (Sat) 快晴
相模湖駅 06:30→ 三ヶ木 06:45/06:55→ 月夜野 07:35/07:50→ 下善の木 08:25- 水晶橋 09:00- 城ヶ尾峠 09:45/09:55- 大界木山 10:15- 戸沢の枝沢に降り立つ 11:20- 大界木山南尾根1010m圏附近 11:50- 1070m圏峰 12:05- 南尾根・南東尾根分岐 12:25/12:40- 920m峰 13:20- 赤沢出合 13:30- 水晶沢 戸沢出合 13:40/13:50- 登山道に出る 15:10- 大滝峠上 15:30- 大滝橋 16:40
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コメント
このレポが出たとき 地図を辿って ハハンとおもったのですが、今回 2013年 まざまざと当時の情景を頭に浮かべることが出来ます
最初まちがえた東南尾根って あの白くよさげに延びていた尾根ですね
そこも歩かれてのですね
ほんとによき一帯です!!!!
ステキです!!!
いやはや、いやはや
ところでこのコメントはお気づきになられるのか・・・
投稿: ba_sobu | 2013.02.20 06:47
おおーっソレは良かったです。(^^)
夜間の山間の車道はある意味山歩きよりもリスキーな面もありますから、これで少しは安全になるでしょうか。これからもばりばり歩いてくださいネ。
投稿: komado | 2009.01.19 22:27
ドン ほーて・に行ったらランプのぴかぴか525円で売っていたので買いました・KOさんどうもでした・・・
投稿: おしり道下 | 2009.01.19 20:07