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2009.01.25

西丹沢・戸沢の源流部でひと遊び・・・だけ

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(大界木山南東尾根1050m圏の緩斜面より)

なーんか先週とおんなじような写真(笑)・・・はい今週も西丹沢は世附の山に入ってました。(^^ゞ

今回も道志のサガセ東沢から大界木山に上がり、先週下った南東尾根を1050m圏の緩斜面まで下ってから、さらに南東へ延びる枝尾根を拾って戸沢の970m圏二俣に。そしてその二俣の中間尾根を甲相国境稜線の忘路峠西の1170m圏峰まで登り返してから、畦ヶ丸へ行き、あとは尾根伝いにショチクボノ頭まで足を伸ばして、ショチクボ沢右岸尾根を降りました。

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(歩き出しは海に大島も?見えたが・・・)

今回はバス利用の西丹沢第三弾。今回は青根~道志へとみんなが乗り継いでかなりビックリでしたけど、今週もおしり道下さんがいらっしゃったのにはまたまたビックリ。

とはいえ下善の木まで行ったのは私一人で、バスを降りたらとぼとぼ歩き始めます。雪は先週と比べてかなり溶けており水晶橋まではほとんどなし。それからも歩きやすく休憩なし、一時間半程で大界木山に到着しました。

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(戸沢970m圏二俣にて)

一休みしたらさっそく南東尾根を下り始めます。南尾根の分岐を確認して、もう一つの枝尾根へ巻き込まれずに藪の中を一潜り。ここは先週倒れていたスズタケが立っていて助かったーとホッとしつつ藪を抜けるとそこは1050m圏の明瞭な緩斜面。

ここもブナの大木が散見される素敵なところ。ここに降りる直前まではたまに晴れ間もあったのにとうとう雲に閉ざされてそれがちょっと残念でしたけど、今回は余裕があったのでしばらく周囲を散策したら南東へ降りる枝尾根を拾って戸沢へ下ります。

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(戸沢970m圏二俣中間尾根の登りだし)

向かいに聳えるテーブルリッジな畦ヶ丸南西尾根を見上げつつ、周囲のブナを愛でつつスズの中を下ること10分ちょいで戸沢の970m圏二俣に着地。この辺りも小広くてのんびりできそうな所なのですがこの天気ではそんな気にもなれず、ここでも周囲を散策したあと目の前に延びる二俣の中間尾根に取り付きました。

こちらはのっけからスズタケが倒れていたので右の沢筋へ逃げて尾根へ上がりましたけど、こちらも上の方はそんな感じで、果たしてこのルート取りが正解だったどうかは怪しいところでしょう(笑)。

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(中間尾根1080m圏辺り)

とはいえ尾根上に上がれば細いながらも下道が通っておりあとはそれを追っていく段取り。こちらは尾根上より尾根両側の斜面の方が見所が多くて藪が深いこともあってちょっと苦労しました。

1080m圏の鞍部を過ぎると尾根は痩せ、アセビが出てきて、藪も少し薄くなってようやく歩きやすくなりましたが、もう国境稜線は間近。一頑張りで大きい石のあるピークに出たな、と思ったらそこが登山道の通る国境稜線でした。

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(甲相国境稜線に飛び出すと雪が降り出した)

とりあえず大丈夫だろうけどここでダニチェックをしたら、お次はランチ場探し・・・だったんですけど、当初は風花程度だろうと思っていた雪が徐々に本格的になってきて・・・こりゃアカンということで、とりあえず避難小屋のある畦ヶ丸へ向かいました。

さすがにこちらは道が圧雪で凍っており苦労しましたが、なんとか登り切って避難小屋に逃げ込むとさすがに?中には誰もいません。雪を払ってからひとり貧しい食事をしたためていると、おっと誰かが来たっ、と思ったらなんとyamyamさんご一行でビックリ!

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(1119m峰より畦ヶ丸を振り返る)

まさか西丹沢でyamyamさんと遭遇するとは思ってもいませんでしたけど、お二方にいろいろ恵んでいただいて(笑)楽しいひとときを過ごすことができました。m(_ _)m

降雪に小屋で長居をしてしまったこともあってもう予定のコースは歩けなくなってしまったので、さてこれからどうしようか・・・ちょっと悩んだんですけど、善六ノタワから尾根続きにあるショチクボノ頭(1033m)へは歩いたことがなかったので、そのコースで下山することにしました。

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(1119m峰にて)

小屋から出たときは止みそうな雰囲気もあった雪は下り始めると再び本降りになって、あとは雪の中を淡々と下るのみ。とはいえ意外に暖かかったし、雪が降る中を歩くのも悪いものではない、というか却って気持ちいいぐらいでした。

そんな気分を象徴するかのように善六ノタワから登り返した1119m峰もショチクボノ頭も、自然林と雑木林の混じった広々とした大変好ましいピーク。ここはめっけもんでした。(^^) 藪がないので葉ある時期も楽しそうですね。

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(ショチクボノ頭の手前辺り)

もう時間に余裕がありまくりだったのでゆっくりゆっくり歩いたのにショチクボノ頭に着いた時点で14時半過ぎ。西沢出合までの距離を考えると15時台のバスにも間に合いそうだけど、着替えとかちょっとのんびりする余裕はない感じ。

と、ここで北へ優美に延びているショチクボ沢の右岸尾根が目に入って、大回りすれば時間も稼げていいかも~、ということでこの尾根を降りることにしました。

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(下りだしは伸びやか・ショチクボ沢右岸尾根)

休憩してから下り始めると、下りだしは見た目通りの気持ちの良い尾根歩きが楽しめて、雪が降っても周囲がガスってもルンルン気分。

それが尾根の左手にシカ柵が現れると傾斜が急になり、柵の脇を歩くのに若干気を遣うところも出てきましたが、あまり長くは続かず、そのシカ柵を左へ見送ると植林の中を一くだりで白石沢のキャンプ場跡??に降り立ちました。

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(キャンプ場跡に降り立った頃には・・・)

あとはしんしんと雪の降り続ける中、林道を歩いてを西沢出合へ向かうだけ。周囲はみんな雪化粧されて、そんな中を歩くのもまたスペシャルな感じすらして、結果として行程的にはちょっと物足りなかった分を十二分にカバーしてくれる光景だったのでした。

・・・・・☆

◆ 2009.01.24 (Sat)   曇 のち 雪
相模湖駅 06:30→ 三ヶ木 06:45/06:55→ 月夜野 07:35/07:50→ 下善の木 08:25- 水晶橋 08:55- 城ヶ尾峠 09:35- 大界木山 09:55- 南東尾根1050m圏 10:25/10:40- 戸沢970m圏二俣 10:55- 忘路峠 11:55- 畦ヶ丸避難小屋 12:35/13:25- 1119m峰 14:20- ショチクボノ頭 14:40/14:50- 白石沢キャンプ場跡 15:25/15:45- 西丹沢自然教室(西沢出合)16:20
 

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2009.01.19

バケモノ沢 戸沢を繞る尾根・濃密なブナの森

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(大界木山南尾根<赤沢左岸尾根>1010m圏附近)

ブログの記事を書くにあたっては載せる写真にある程度変化をつける努力をしているのですけど、今回はブナとスズタケばかりで本当にスミマセン。今回の山行きはそれだけブナの濃密な所だったのです。。。(^^ゞ

ということで氷瀑ツアーの翌日(01/17)はまたまた西丹沢は世附のあたり。今回はサガセ東沢から大界木山に上がり、赤沢左岸尾根たる大界木山南尾根を降りるつもりが間違えてしまい南東尾根を下降。その後南尾根に戻って南東尾根との分岐まで一旦登り返してから、南尾根を一気に下降。そして水晶沢右岸尾根たる畦ヶ丸南西尾根を登り返して、あとは大滝橋へ下りました。

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(朝の城ヶ尾峠)

今回はバス利用の西丹沢の第二弾。青根へ行くバスは先月に比べるとさすがに人がへりましたが、長又へ行くバスに乗り継いだのは今回も三人。その中におしり道下さんがいらっしゃったのにはビックリでしたが、おかげで暇をもてあますヒマもなく(笑)下善の木まで行けました。m(_ _)m

下善の木から歩き出すのは初めてでしたが、舗装の切れるキャンプ場の入口までは私の足で13分。水晶橋までは30分ほど。登山口までは50分ほど。そして城ヶ尾峠までは積雪のせいか若干時間がかかって80分ほどで到着。パンをひとつ食べたらさっそく大界木山へ向かいます。

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(南の山肌を見ればブナの立派な幹が見える)

甲相国境稜線の歩きしなや大滝峠と信玄平を結ぶ旧東海自然歩道(奥野歩道)の歩きしな、そして信玄平から城ヶ尾峠へ登り返すときに見たバケモノ沢流域たる南斜面の山肌には立派なブナの裸木が一面に纏われており、それは遠目からでもたいへん魅力的な姿に映ります。

そんな感じでブナ見を愉しみつつ大界木山に上がったら、さっそく南尾根の下降に移ります。

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(大界木山南尾根・南東尾根の下りはじめ)

最初はスズタケにアセビも絡みますが、一くだりでブナやミズナラが出てきてすぐに本番といった感じ。南尾根の分岐がありそうな所から一旦尾根から外れて下ってみたら見当たらなかったので右手の尾根へトラバース。したのですが実はこれは・・・あとのお楽しみ??

スズタケが被りはするもののさほど濃くはなく、あとは次々に出てくるブナを愛でる楽しく素晴らしすぎる道のり。しかしここで左手に明瞭な尾根が見えだし、ここでそのまま南東尾根を下っていることに気がつきました。

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(大界木山南東尾根中部のブナ林)

ここで分岐まで戻ることも考えたんですけど、この南東尾根も楽しいのでとりあえずこのまま下降(笑)。下へ下るとなぜか倒れたスズも多くなって歩行の妨げになる箇所もありましたが、新雪の積もった素敵なブナの緩斜面も交えてまさに夢見心地。

とはいえこの南東尾根の末端部は地形図を見る限るかなり急だし、やっぱり最初の目的だった南尾根に戻りたいので、末端近くになったところで西側を流れる戸沢の枝沢へ強引に降りました。

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(南尾根1070m圏峰より大界木山を振り返る)

スズに嵌りながらも何とか枝沢(940m圏)に降り立ち、とりあえずダニチェックをしてから(笑)登り返しやすそうな斜面を探すために周囲を散策したらなんと沢のすぐ下が10mほどの滝の落ち口でビックリ。でも幸いなことに南尾根へ上がるスズの薄そうな斜面は難なくみつかって、一息ついたらさっそく登り返します。

それから20分程で南尾根上(1010m圏附近)に上がったのですが、その周辺のブナもまた見事なもの(トップの写真)でそんなブナ林が北の大界木山方へ延びていて、思わず う~~む。本当はここからそのまま赤沢の出合へ降りようかと思っていたんですけど、これはもう・・・結局大界木山直下の南東尾根分岐までなおも登り返すことにしました。

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(南尾根下部にて)

こちらも雪のせいか?倒れたスズが歩行の妨げになる箇所もありましたが、それは一部だったので助かりました。明瞭な1070m圏峰を越えると分岐へ向け急登に変わります。登って登って尾根西側にガリーというかガレ場を見るとじきに足跡が出てきてビックリ、と思ったらこれは二時間程前のボクのでした(笑)。

結局南尾根の分岐の箇所はあっていたんですけど、そのまま先のガリーまでもうちょっとだけ下っていれば良かった、と言うことなんですネ。そんなガリーの脇で軽いランチをとったら今度は今来た尾根を下ります。

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(バケモノ沢・水晶沢 戸沢出合の手前辺り)

這い上がった1010m圏まではさすがに早い早い。そしてそこから先はモミが少し出てきましたが美しいブナ林は相変わらず続き、左手にはテーブルマウンテンならぬテーブルリッジと言いたくなるような畦ヶ丸の南西尾根が目の前に見えていっそうワクワクしてきます。

南尾根の末端部は南東尾根に比べると非常に穏当で、そのまま赤沢の出合に着地。白く雪化粧したバケモノ沢の広い沢床がこれまた素敵で、ここは水晶沢と戸沢出合までの短い道のりでしたけど一息つけて楽しい道のりでした。

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(畦ヶ丸南西尾根<水晶沢右岸尾根>下部の緩斜面)

水晶沢の出合で休憩がてら二度目のダニチェックを終えたら、目の前の畦ヶ丸南西尾根に取り付きます。こちらの末端部はとにかく急なので先が思いやられましたがスズタケがあまり密でないので助かりました。

ここは明確にソレとわかった旧東海自然歩道(奥野歩道)を突っ切り、なおも20分程登るとようやく1000m圏の緩斜面に。ここからが行きしなにも見えたテーブルリッジのはじまり。

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(南西尾根中部の緩斜面)

この辺りは遠目でも見えたとおりにスズタケは薄く、傾きかけた日差しの中、緩斜面に広がるブナを見つつゆるゆると、新雪をかき分け歩けるまさに別天地でございました。行きがけに下った大界木山の南・南東尾根に比べるとブナの立ち枯れが目につき、樹勢もやや弱いような気がしますけど。。。

登るにつれスズタケがまた出てきますけど、下道は明瞭歩きやすいです。そしてここも素敵な広がりだった1140m圏の鞍部からは畦ヶ丸へ向け最後の登り。あとはもうひたすらに登るだけです。

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(あとは畦ヶ丸を目指すだけ・南西尾根1140m圏鞍部の手前より)

そして尾根上のちょっとした岩を越えると、じきに登山道の通る畦ヶ丸手前のピークにようやく到着。でもこの時点ですでに15時を回っており、畦ヶ丸に寄る余裕も、もうひと遊びする余裕もなく、17時台のバスを捕まえるべく急いで大滝橋へ下ったのでした。

バケモノ沢流域は二年前の旧東海自然歩道を歩いて以来でしたが、想像通りここも凄い所でした。ここは菰釣山の南東面・・・イデン沢流域と双璧をなす西丹沢の核心の一つと言っても過言ではない、というか規模からいえばこちらの方が大きいんですよね。もう何度も云ってるけど、歩けば歩くほどズブズブ深みに嵌ってしまう・・・げに恐ろしきは魅惑の西丹沢なり。

・・・・・☆

◆ 2009.01.17 (Sat)   快晴
相模湖駅 06:30→ 三ヶ木 06:45/06:55→ 月夜野 07:35/07:50→ 下善の木 08:25- 水晶橋 09:00- 城ヶ尾峠 09:45/09:55- 大界木山 10:15- 戸沢の枝沢に降り立つ 11:20- 大界木山南尾根1010m圏附近 11:50- 1070m圏峰 12:05- 南尾根・南東尾根分岐 12:25/12:40- 920m峰 13:20- 赤沢出合 13:30- 水晶沢 戸沢出合 13:40/13:50- 登山道に出る 15:10- 大滝峠上 15:30- 大滝橋 16:40 
 

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2009.01.17

グミノ滝から百尋ノ滝へ氷瀑ツアー

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(グミの滝)

去年のグミノ滝↑↑今年のを比べると今年の氷結具合が今ひとつなのが一目瞭然ですね。ということで今回はなぜか金曜(01/16)の平日山行。この日が寒さの底だろうと一年ぶりの氷瀑ツアーでも・・・ということで秩父側の仙元谷(細久保谷シセン)にかかるグミノ滝と日原側は川苔谷の百尋ノ滝を繋げて歩いて来ました。

この一年の間に浦山のバスが市営化されて使い物にならなくなってしまったので、今回は西武秩父駅からタクシーで天目山林道の分岐のある川俣橋までタクシーで出ました。(¥3770)

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(都県界尾根の北面捲道に出たところ)

グミの滝の径路は去年とあまり変わりはなく、悪くもなってないけど良くもなっていない感じでした。道中の積雪も多くて15cmほど。ずっと日陰ではあるものの、新雪をさくさく分けながらトレースを付ける感触がとにかく気持ちの良いものです。

作業小屋跡からグミノ滝を往復して、高捲きを始めるとようやく日差しが入ってホッとします。一旦尾根上に上がって左手の沢へ降りるところも道が流されたままというか去年と変わりがなく、ここは変わらずに要注意箇所でしょう。

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(都県界尾根縦走路・仙元峠の西鞍部近くだと思う)

グミノ滝を巻き終え、ワサビ田跡をしばらく行ったら今回はここで径路と別れて枝尾根に取り付いてしまいましたが、植林の許、雪の積もった急登の連続で果たしてこちらを選んだのは去年と同様に正解だったのでしょうか?(笑)それはともかく、登って登ってようやく北面捲道に出たらようやく植林からも解放されたのでした。

ブナの美しい北面捲道を東へ行き、棒杭ノ頭の西鞍部に近づいたところで都県界尾根/長沢背稜の稜線に這い上がりました。あとは南の縦走路を歩いて蕎麦粒山を目指します。天気がよいお陰で南面の富士はもちろん、北面も日光連山に浅間山など久し振りにくっきりとした姿を見れて気分が悪いわけありません。(^^)

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(蕎麦粒山より川苔山方面)

誰もいない蕎麦粒山で軽いランチをとったら今日の所はもう下山。とりあえず離岩尾根を降りるつもりなので、一旦鳥屋戸尾根を降りて南面捲道に出たところでその道を東へ行ったのですが、すぐに右へ戻るように延びている巡視路が見つかり・・・時間もあることだし、試しに辿ってみるかということでここで予定を変更してしまいました。

さっそく巡視路に入ると道は植林の中明瞭に延びていて、そのまま下るのかと思ったらほぼ水平に西へトラバースしていつの間にやら鳥屋戸尾根の東直下に沿うようになったのにはちょっとガックリ。

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(鳥屋戸尾根東面の水源林巡視路・最初の分岐)

しばらく降りると左へ道が分かれますがこれは離岩尾根の方へ行くのでしょうか?なおも直進する道を追うと、相変わらずの植林の中 鳥屋戸尾根の東直下を沿ったまま。これなら鳥屋戸尾根を降りた方がよっぽど良くて、ある意味噴飯ものの道かもしれません(笑)。

そんな道も松岩ノ頭の北鞍部に近づいたところで、また道を左に分けると今度は松岩尾根の北側を沿って降りるようになりました。

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(水源林巡視路のつづき・桂谷を高捲く辺り)

さらさらの雪を蹴るようにすいすい降りて、道が尾根の鞍部(おそらく1090m圏西の鞍部)に上がるとここで道は桂谷へ向け急降下。桂谷に降りると桟道で対岸(離岩尾根の末端部)へ渡り、右手に深い廊下の桂谷を見つつ、岩を縫いながら降りていくところは、植林だらけの道だった今までの鬱憤を晴らすようなちょっとスリリングな道のりで、ここはこの行程での白眉でした。

じきに川乗林道に降り立つと今度は百尋ノ滝へ。すぐに滝上橋を渡って右岸に移ると、ここからどこかで高捲きを考えつつ降りたのですが、結局百尋ノ滝を見下ろしてからも先を行き、900m圏の枝尾根を拾って川苔谷に降り、滝へ登り返しました。

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(百尋の滝・午後だったので溶け出していた)

もう午後だったので日差しが入り滝は溶け出していましたが、この時期の百尋ノ滝は久し振りに見たこともあり、それでも見事だと思いました。それに見物している間にも滝に着いていた氷がガシャガシャ落ちる光景を見られたというのも意外に面白いものです?ね??

今回は滝見だけのつもりだったのに、一度歩き出してみれば別の楽しみもいろいろ見つかります。ちょっと短めの行程でしたが大満足のうちに帰途についたのでした。(^^)(^^)

・・・・・☆

◆ 2009.01.16 (Fri)   快晴
川俣橋(渓流荘BS)07:40- シゴー平 08:20- グミノ滝 09:30/09:40- 北面捲道に出る 10:50- 蕎麦粒山 11:50/12:15- 松岩ノ頭北鞍部附近 12:45- 川乗林道 13:15- 百尋ノ滝 13:40- 細倉橋 14:15- 川乗橋 14:50
 

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2009.01.04

芦川南稜を繋げ、再び折門へ

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(芦川南稜・地藏峠手前の緩斜面)
 
 
あけましておめでとうございます。
今年もみなさん無事に山歩きができることを心より祈っております。
 
 
・・・・・☆

先週の西丹沢の後もう一度山に行く予定も年末年始の忙しさもあって結局行けずに一週間。結局土曜(01/03)の初歩きになってしまいました。

初歩きはまだお正月中なのでバスの制約が多くて、いろいろ調べて思いついたのが今回のコース。精進から三方分山へ上がり、尾根伝いにトリノ山(1297m)、釈迦ヶ岳、大平山と歩いてから、ちょうど一年前に訪れた今は廃村となっている折門を再訪。そして三沢川沿いの径路を歩いて仏僧に出てから、延々と車道を歩いて久那土駅。と懸案となっていた芦川南稜の未踏部分をようやく繋げてきました。

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(トリノ山より王岳を望む)

精進へ出るのに河口湖駅からタクシーも考えたんですけど、約一時間半の時間のために7000円も払うのはコストパフォーマンスがかなり悪いので、結局身延線の甲斐常葉駅廻りで精進へ出てみました。大回りしたのでさすがに時間はかかったけど下部からのバスは好天と言うこともあって展望良し、賑やかだった本栖湖からの富士も見られて、となかなか風光明媚でたのしかったです。

んで思いっきり大回りして精進のスタートは09:20。諏訪神社で一年の無事をお祈りしたら、大杉を見て女坂峠へ向かいます。女坂峠までは初歩きと富士の組み合わせと思しきパーティを抜きましたが、あとは久那土に着くまで誰とも会わずに独り旅でした。

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(釈迦ヶ岳山頂にて)

一時間程で三方分山に着いたら、ここから大平山までは未踏の区間。少し休憩をしてからさっそく下りはじめます。一くだりで三ツ沢峠~八坂~地藏峠への登山道を左に分け、なおも下ってじきに緩い登りに変わると右側が伐採跡になって王岳をはじめ御坂主稜の山々が見事です。登り切ったピークがトリノ山でしょう。

トリノ山を過ぎたら行く先に植林に覆われた釈迦ヶ岳が見えてちょっとガックリしてしまいましたが、植林の中ヌクド峠へ降り、登り返してみるとこちらは植林は植林でもアカマツなので見た目よりも雰囲気は明るく、着いた山頂も北側が雑木林で決して悪い雰囲気ではありませんでした。

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(折八林道より芦川南稜の稜線・中央左寄りに蛾ヶ岳)

釈迦ヶ岳からは尾根を直角に曲がって、西方向へ。こちら側から歩くと木透かしに南ア(雪が少ない)を見ながら歩けるのが楽しいですね~。特に南部の山がしっかり見えるのが嬉しい。でも聖岳は生木割か偃松尾に隠れてちょこっとしか見えないんですね。

そして折八林道へ下りるとここは松浦本(バリエーションルートを楽しむ)の写真にも載っていますが、周囲が一気に開けて良い展望台になっていました。写真をバシャバシャ撮ってから林道に降り、そこから稜線を下り降りきった鞍部が八坂峠。峠を越えた道が通ってはいたけど峠としての雰囲気は今ひとつ、かな。

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(大平山より)

峠から1161m峰へ上がると南側が雑木林になったのでピーク周辺の平地を捜してランチをとりました。そこは落ち葉でふかふか。しかも梢越しながら富士に南アと見られて快適なところでした。(^^)

そこから先の稜線も一部灌木の藪が煩い所はありましたが、それもさほど長くは続かず比較的歩きやすいです。1142m峰を過ぎると一面雑木林の広尾根に変わってこの辺りが稜線でのハイライトでしょうか。それから尾根が分かれ、その間の緩い沢筋がまた惹かれるところ(トップの写真)で、その辺りをしばらく散策してから(炭焼き跡あり)地藏峠へ向かいました。

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(上折門の上には妙なヒラが・・・)

まもなく地藏峠に着いて、まずは峠のシンボルとも云える大栂と六地蔵に挨拶。ここで左側から三方分山の下りしなに別れた登山道と再び合流しますが、それとはすぐに別れて(笑)大平山へ。こちらも藪は山頂直下のみで歩きやすかったのは意外でした。

大平山はほぼ二年ぶりで、ここからは二年前と同じように南へ降りますが、1031m峰へは向かわずに途中の分岐から直接折門へ下る道を歩いてみました。こちらもこの辺りの道と同様に昔はかなり歩かれていた道なのでしょう、道筋は雑木林の中しっかりとのびていて、落ち葉のラッセルをしながらの快い道のり。

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(上折門の一角)

傾斜が緩んで畑なのか建物が建っていたようにも思える緩斜面と言うより平地をみると、畑跡と思しき開けたところに出て、その下が懐かしい上折門の集落でした。

今回は去年の初訪の時より時間に余裕があったのでいろいろ見ることができました。上の方に六地蔵をはじめいろいろな石像石仏が置かれていた所もあったのですが、今は御弟子に移されている道祖神も以前はそこにあったのかなぁ。。。とか勝手に思い馳せたりして。

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(下折門の一角・Part1)

一通り回ったら今度は下折門へ。こちらもぐるりと一通り回ってみたらやっぱり↑↑こういうのが残っていました!上折門と比べると規模は小さいけど、ボクとしては下折門の方が山間の集落らしい雰囲気があってどちらかといえばこちらの方が好きかも。

散策を終えたら去年と同様に天狗岩を間近に見ることのできる曰くありげな大岩に上がって、しばらく休憩。あとは三沢川の径路を降りて下山をするだけです。

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(下折門の一角・Part2)

下折門からの径路も去年と変わったところはなく道筋はしっかり残っていました。落ち葉をがさごそとラッセルしながら三沢川に降りたところでちょっと寄り道。上流側へ地形図にも載っている蛾ヶ岳への径路を探索してみましたが、潰れ小屋や右岸には石垣も見られてどうやら道はありそうです。

径路に戻ってしばらく降りると傾いた橋に出て、ここは橋を見つつ右岸へ徒渉。ここから先は未踏なので道の状態が気がかりでしたが、道は三沢川に沿ってなおもしっかりと延びていて、集落跡と思しきところで再び左岸に戻るとすぐに分岐がありました。

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(三沢川の径路にて)

すぐ先には反木川と三沢川に挟まれた尾根が見えたので、水平に延びるのは地形図には記載されていないけどおそらくその尾根の中川原分岐に出る道でしょう。ここは下へ下る道を採ったら正解でしたが、中川原分岐から直接三沢川に降りる破線路との合流附近は藪っぽく、橋も機能していないのでさっさと右岸へ移って適当に下ると、すぐに道が現れました。

あとは問題なくすいすい降りて、破線路の分岐から30分程で峰山からの大磯小磯林道に飛び出し、そこから5分程で仏僧に出て山歩きはこれでおしまい。ではなくこの日は身延町営バスが正月休みなので久那土駅までの長い道のりが残されています。

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(天狗岩を振り返る・八王子より)

とはいえ振り返って天狗岩など周囲の山を眺めたり、暮れつつある正月の集落の雰囲気に浸りつつ歩いたり、地元の方達と話をしたり、岩船地蔵堂(上切房木)などなど見所もあって収穫多い車道歩き。久那土まで歩いて本当によかった!ということで良い気分で今年も初歩きを終えることができたのでした。


あといつの間にか身延町営バスもバスの時刻表が町のサイトに出ていました。
http://www.town.minobu.lg.jp/kurashi/benri.php?id=189
ちなみに今回の行程で言えば林道から町営バスが通る芝草までは30分弱。これなら登りでも問題なく使えそうですネ。

・・・・・☆

◆ 2009.01.03 (Sat)   快晴
甲斐常葉駅 08:25→ 精進 09:20- 女坂峠 09:55- 三方分山 10:20/10:30- 釈迦ヶ岳 11:15- 1161m峰 12:00/12:25- 地藏峠 13:05- 大平山 13:25- 上折門 14:00/14:15- 下折門 14:20/14:35- 大磯小磯林道 15:40/15:50- 芝草 16:15- 久那土駅 17:25
 

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