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2008.10.27

錦繍の日原・紅に染まる尾根

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(コハウチワカエデの紅葉・梯子坂ノクビレへの下りしな)

日原通いはまだ続きますヨ(笑)。
10月も終わりに近づき低山の高いところは紅葉の最盛期に入ってきましたね。

今回(10/25)は先週と同様、秩父側の大血川から鉄砲沢と桶木沢の左岸尾根たる長沢山北尾根を登路に採り、尾根伝いに板小屋ノ頭、天祖山と辿って表参道を下るコースを組んで歩いてきました。

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(鉄砲沢出合)

先週は水曜も歩いたし事前の予報では土曜は天気があまり良くないことになっていたんですけど、直前になって変わってしまったのでこの山行き自体も急遽。そんな訳で三峰口からのタクシーが予約できずに、西武秩父駅から鉄砲沢出合の近くまでタクシーを長駆走らせました。(¥6290)

早朝の予報も外れてガスガスの中、西谷に降りると目の前に水量豊富な滝が目に入ったのでこれが鉄砲沢?と思ったんですけど、地形図を見るとどうも近すぎる。それでも立派な滝なので近くで見たいと思い鉄橋で対岸へ渡って滝に近づくと、あれれコンクリの出口から水が出ている。。。

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(露岩は続くよどこまでも♪長沢山北尾根下部)

コレでこれは東谷からの導水路の出口と言うことがわかったので、西谷を少し遡ってみるとハイ鉄砲沢の出合がありました。さっそく植林の尾根に取り付きます。

こちらも秩父の山らしく露岩混じりの急登からはじまりいきなり汗をかかされるどころか、しばらく行くとなんと大岩が尾根を塞いでいて・・・ここは右側を慎重に捲きます。が、大岩を捲いても露岩の急な痩せ尾根はなおも続き、濡れた岩や木の根に滑りつつ慎重に登ると950m圏のピークで尾根はようやく平衡を取り戻し、気を遣う歩きから解放されました。

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(辿り着いたせっかくの緩斜面もガス・・・北尾根中部)

植林もここで切れあとは色づき始めた雑木林の中を行きます。相変わらずガスっているので紅葉を楽しめる感じではありませんでしたが、それでも今の時期は地面に落ちた落ち葉もカラフルでいいですね。

んが、登っても登っても相変わらずガスったまま。そして尾根が徐々に広がってくるとスズタケが次第に現れ、自然林に変わって、個人的にこの尾根のハイライトと予想していた1350m~1450m圏の緩斜面に出てしまいました。

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(と思ったらじきにガスが切れた・北尾根中部の緩斜面)

周囲は相変わらずガスガスで良い雰囲気なんだろうけどこれではせっかくの見所も楽しめないなーと思っていたら、神の御業か何なのか?ここで風が吹いてガスを一気に吹き飛ばし、緩斜面の全貌がすーっと姿を現して・・・。

そんな様子に思わず興奮してしまい、反射的に綺麗に色づいた緩斜面をスズタケを分けつつ心ゆくまで散策。藪が濡れていたので服はかなり汚れてしまいましたが、それでも幸せなひとときでした。

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(長沢谷だけ晴れていた)

満足したら先を行きます。ここで1279m峰からの枝尾根と合流すると灌木の尾根になり、やがて落葉を終えたダケカンバと黒木の尾根に変わると周囲は再びガスってきてしまい、あとは淡々と長沢山を目指すのみ。

そして長沢背稜の縦走路に飛び出すと途端に強い風が南から吹き付けて、おおー長沢谷だけ晴れている!というかこれは長沢谷から風が吹き上げて周囲の稜線のガスを飛ばしているのでしょうね。

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(長沢山の手前辺りか)

先週は葉の残っていた箇所もあったダケカンバやオオイタヤメイゲツなどの高木はすでに落葉を終えていました。だけど意外や意外、カエデの中低木は今が盛りと真っ赤になっていてこれにはビックリするやら嬉しいやら。

それに長沢谷を見下ろすと周囲の山肌が綺麗に色づき、まさに錦繍の光景が広がっていてもうもう言葉が出ません。

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(右谷ノクビレより長沢山南尾根)

あらかた落葉を終えて先週よりも明るくなった長沢山の山頂で少し休憩したら来た道を戻って、今回は尾根伝い。次は長沢背稜と天祖山とのジャンクションピークでもある板小屋ノ頭を目指します。

相変わらず紅の見事な木々を、山肌を愛でつつ右谷ノクビレに降り、板小屋ノ頭へ登り返すとうわ・・・今度は真っ赤に色づいたコハウチワカエデの木々が次々と。。。

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(珍しく紅がキレイだったのでも一枚・梯子坂ノクビレへの下りしな)

天祖山への尾根をゆるゆる下り、左手から登山を道を合わせても夢のような道のりは続き、結局梯子坂ノクビレへ下るまで。しかし日原というか奥多摩で「紅」をこれだけ楽しめたなんて何年ぶりのことでしょう。

そんなわけで再び標高を上げる天祖山に期待していたのですが、あれれ、こちらの方は先ほどと標高は同じくらいなのに色づきは今ひとつ。

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(道の落ち葉も・・・梯子坂ノクビレへの下りしな)

天祖山に登り返し、表参道を下ってもこちらだって紅葉は見頃のハズなのに今までのような鮮やかな赤は格段に少なくてちょっとガッカリ。でも梯子坂ノクビレまでの行程でかなり楽しめたので今回の所はもう充分です。

この差はいったい何なんでしょうね?よくわからないけどとにかく今回は運が良かったことだけは確かなようです。

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(天祖山表参道の様子)

そんなわけであとはルンルン気分で表参道を下って東日原へ向かいました。(^^)

さてお次もこんな紅葉に出逢えるのでしょうかね。まぁ今回は運がちょっと良すぎたかなぁ。。。でも見頃はまだまだ続く訳ですから来週以降もちょっとだけ期待しましょうか!

・・・・・☆

◆ 2008.10.25 (Sat)   霧
大血川西谷699m点 07:05- 1010m圏P 08:15/08:30- 1400m圏緩斜面 09:25- 長沢山 10:30/10:40- 板小屋ノ頭 11:20/11:45- 天祖山 12:50/13:05- ハタゴヤ 14:30- 八丁橋 15:15- 東日原 15:55
 

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コメント

今回は今までの様子から今年もダメな感じかな~と思っていただけに喜びもひとしおでした。簡単にあきらめちゃぁいけないですね。

木の方はボクも主立った木しか覚えていないんで、今はちょっくらカエデの類に挑戦中。かずさんの言うとおり雑木林の木の一本一本の名前が出てくるようになったら本当に楽しいでしょうね。(^^)

投稿: komado | 2008.10.30 22:14

またまた奥多摩シリーズだあ!
梯子坂ノクビレへの下りしなの紅葉にうっとり…。
ガスのかかった紅葉で、二度おいしい!?

北尾根中部の緩斜面の黄葉も素敵。
黄色くなるのって、ミズナラとかかなあ?
雑木林の樹木って雑木にしか見えないんですよ~。
木の見分けができたら、もっと楽しいだろうなあと思いながら歩いています。
日原の紅葉は大当たりですね~。
これだけ見せられると、行ってみたくなるなあ。
(*^▽^*)ゞ

投稿: かず | 2008.10.27 23:56

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