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2008.09.30

酉谷山・小川谷をぐるりと繞って

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(篶坂ノ丸山頂附近にて)

奥多摩というか日原に戻ってから鷹ノ巣山、天祖山、と来ればお次はやはり酉谷山。でしょうかね~??ということで先週の土曜日(09/27)は一年ぶりに酉谷山へ行ってきました。

今回ヒネりはちと控えめなタワ尾根~酉谷山~ハンギョウ尾根とほぼ小川谷を繞るコース。いつものバスは秋分の日の盛況ぶりから見ると意外に少ない印象で、東日原から歩き出せは当然のごとく独り旅。今回は久しぶりに一石山神社に上がって参拝してからそのままタワ尾根に取り付きました。

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(金袋山付近にて)

あとは朝日の燦々と差し込む尾根をせっせせっせと詰めて行くだけ。輝く緑が美しくてほんっと気分が良いです。(^^) そういや例の大ミズナラ、噂通りまわりに丸い柵が巡らされていました。んが、肝心の木をよ~く見てみるとなんと根元にキノコが生えているんですけど・・・これって大丈夫なのでしょうか??

まだこの木がごく一部にしか知られていなかった頃はあの周辺一面ふっかふかの地面でした。それが広く(・・・でもないか)知られるようになり、コースが整備されると同時に踏まれるようにもなって地肌が露出するようになってからはボクもオーバーユースの懸念は持ってはいたんですけど。。。とにかく今は誰も見ていないからと云って柵の中に入るようなことは避けるべき、なのでしょうね。

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(黒木の立枯れが増え年々明るくなっている・ウトウノ頭附近)

・・・と気になる一件はあったものの足取りは至って快調。梢越しに見える石尾根や天祖山もくっきり見えて、見慣れて姿のはずなのに思わず見入ってしまいます。

金袋山、篶坂ノ丸を越えて短い急登をこなすとウトウノ頭の頂稜に出るのですが、この頂稜も訪れるたびに黒木の立ち枯れが進み、周囲が徐々に明るくなっているのがよくわかります。そのせいで却って藪っぽい場所ができているのは皮肉な話ではあるんですけど、コレも温暖化のせいなのでしょう。

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(タワ尾根上部もとうとう・・・)

そしてウトウノ頭に着く頃にはあれあれ秋分の日と同様にまた曇ってきたぞ。ちょっと涼しくなった山頂で一息ついてから大京谷ノクビレに降り、1602m峰へ登り返すと去年は工事中だったモノレールの軌道が噂通りしっかりと先へ伸びていました。

実際に歩いてみるとハンギョウ尾根のように尾根が広くないせいか、様子としてはまあこんなモンかな?といった感じで、当然複雑な心境ではありますけど酷すぎると云う感じはしませんでした。が軌道を何度も跨ぎながら歩くのはいささかめんどいですね(笑)。

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(長沢背稜縦走路・行福ノタオ附近にて)

間もなく長沢背稜の縦走路に飛び出したものの縦走路に出る頃になると周囲はうっすらとガスっている状態。タワ尾根ノ頭へ足を伸ばすのはあきらめて縦走路を東へ行きますが、歩いているとお腹が空いて空いて酉谷山まで我慢できずに途中のブナ林でランチを兼ねた休憩。

休憩はほんの15分ほどだったんですけどその間にすっかり体を冷やしてしまい、先週の鷹ノ巣山は汗だくになって歩いたというのにエラい違いだな~と思いつつ目の前の酉谷山を目指しました。

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(酉谷山も黒木の立枯れが進み、今の時期に秩父盆地が・・・)

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(酉谷山山頂・周囲は薄く色づき始めた)

縦走路から離れていざ酉谷山への登りにさしかかると、あれれ秩父側は晴れてんじゃん!熊倉山には日が燦々と降り注いでいる感じだし、う~む。(-"-;) じきにまわりの木々がうっすらと色づいた酉谷山の山頂に着くと、これまたあれれ北斜面に生える黒木の立ち枯れの間から秩父盆地が見えているようになっていてびっくりでした。

でもようやく着いた山頂もじっとしてるだけで寒くなってしまうので、とりあえず避難小屋の様子を見に行き(小屋は変わらず立入禁止・水場は改修された模様でしっかりと出ています)、すぐに下山を始めます。

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(長沢背稜縦走路・七跳山付近にて)

ハナド岩までは植林も多くなるし天気のこともあって体を暖めるために歩いている感じでしたが、稜線の鞍部に出ると甘い香りが秩父側から流れてきて良い感じだったんですけどこれもカツラ、なのかなぁ。

避難小屋から一時間ほどでハナド岩に着き(意外や先客さんあり)、今ひとつの展望をしばらくボーッと眺めてからハンギョウ尾根の分岐へ向かいました。

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(天祖、石尾根方面はこんな感じ・ハナド岩より)

ハンギョウ尾根はおそらく二年ぶりだったかな?ここもスズタケが枯れ、モノレールができて尾根の様子は昔に比べてずいぶんと変わってしまいましたけど、素敵なミズナラ林が続く尾根の心地よさは相変わらずですね。

そんな中をすたすたと歩いてかろう橋へ降りる枝尾根(というかこちらが主尾根??)をとらえれば、尾根は結構急になるものの今度は立派なブナにミズナラの木々が見られたりと、ハンギョウ尾根は比較的短いながらも見所の多い尾根だと思います。

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(ハンギョウ尾根・素敵なミズナラ疎林が続く)

あと尾根下部では道も改修されていて歩きやすくなっていました。そうそうキッコウハグマの蕾も随分とふくらんできたようで今年こそは日原でもお花が見たいけど、どうかなぁ。。。数はたくさんあるのに閉鎖花ばかりというのは結構頭に来るんですよね~(笑)。

・・・・・☆

◆ 2008.09.27 (Teu)   晴 後 曇
奥多摩駅 07:02→ 東日原 07:25- 一石山神社 07:50- 金袋山 09:10- ウトウノ頭 10:20- 縦走路 11:05-(途中休憩15分)-酉谷山 12:05/12:15- ハナド岩 13:30/13:40- 分岐(板形ノ峰) 13:45- かろう橋 15:05- 東日原 15:45
 

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2008.09.25

秋めく林を愛でに天祖山へ

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(旧日原林道のひとこま)

さてさて先週の土曜は久しぶりの奥多摩も青梅線がストップしたおかげで出鼻をちょっとだけくじかれてしまいましたが、秋分の日(09/23)は短めではありますがしっかりと予定通り歩いてきましたよ。(^^)

ということで日原で自然林と言えばまず挙げられるのが天祖山ではないでしょうか。今回はちょうど2年前と同様に旧日原林道(しつこいようだが下の車道の事ではない)をたどり、それから5年ぶりに大ブナ尾根を登って天祖山を訪れました。

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(旧日原林道・中小屋沢の辺り)

雲一つない晴れの上にお彼岸の飛び石連休中ということもあって日原行きのバスは大盛況。毎度のごとく川苔橋でその半分を降ろして、東日原に着いて歩き出すも稲村岩尾根の登山道を過ぎれば歩く人はもうまばら。結局八丁橋へ向かうのは毎度のごとく私ひとりきり。

意外にも林道は八丁橋で通行止めになっており、これは台風の影響でしょうか?少し休憩したらすぐに表参道に入ります。

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(旧日原林道・名栗小屋跡)

少し登ると日差しが入って周囲の自然林の緑が一斉に輝く様子は何度見ても得も言われぬ見事な光景ですね。お花も少ないながらシロヨメナにホトトギス。ホトトギスは今年初見でしたがこちらで見られるとは思ってもいませんでした。

尾根に上がりひと登りすると立派なブナの林立するハタゴヤの水場に出ます。雨続きのせい水量は充分。顔を洗ってから表参道と別れて今は水源林巡視路となっている旧日原林道に入ります。

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(大ブナ別れ)

二年ぶりの旧道。入るとさっそくカツラの香りが漂ってこれは歓迎されたのでしょうか??道自体は前に入った改修もなんかこなれた感じで思いの外荒れていなかったのは意外でした。ただ桟道は濡れている上に妙に柔らかかったりしてちょっと恐怖?かも。植林も若干混じりますが雰囲気の良い道です。

そして二年前は見落とした中小屋沢先(西隣)の崩落地を捲く高捲き道も今回は難なく見つかり、というかなぜに前に見落としたのだろうという感じで伸びていたのには思わず笑ってしまいましたが、ここも改修されたお陰か初訪の頃に比べると道はしっかりしていました。

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(オノオレカンバ&アキノキリンソウ・大ブナ尾根にて)

高捲きを終えると全編ほぼ植林の松尾尾根をぐるりと乗り越し、名栗小屋跡に着けば大ブナ別(わかさ)れはもうすぐ先。この辺りから曇ってきたのは惜しかったのですが、広々とした別れで休憩を取り、今回はそのまま大ブナ尾根を詰めていきます。

尾根をひと登りすると植林帯に入るのですがこの植林帯が今回お花の一番多かったところで、ヒヨドリバナにアキノキリンソウ、ホソエノアザミ、大量に枯れだしているのはもしかするとヨツバヒヨドリかも。去年降りた七跳尾根の植林帯も同じようにお花が多くて驚いたのですが、これはさすがに東京都の水道水源林のお陰か。植林も手入れがしっかりされていて日差しが良好なお陰なのでしょうね。日原でお花を見るなら植林帯!なのかも(笑)。

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(大ブナ尾根上部)

そんな植林帯を抜けるとようやく自然林の始まり。こちらのブナもブナハバチの影響はなく、ミズナラ・ブナなどの立派な木々を愛でつつ広い尾根を左右にのんびりシグザグしながら歩くのは楽しいです。これで日差しがあったら文句なしなんだけどなぁ。惜しいわ。

以前は残っていた尾根上部のスズタケもすっかりなくなり、一頃の不気味な感じが一変。雰囲気が良くなりましたね。そんな中をルンルン気分で歩いているとあっけなく表参道と合流。今回は会所を素通りして山頂で休憩しました。

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(天祖山山頂)

山頂には誰もおらず、休憩中に単独のハイカーが通りがかっただけ。ガスっているせいか休憩しててもちょっと寒いくらいでTシャツ一枚で歩けるのはそろそろおしまいなのかも。

そんなわけで休憩もそこそこに切り上げて、今度は表参道をそのまま下山します。

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(この辺りは色づき始めていた・天祖山表参道にて)

表参道も上部では少ないながらもタカオヒゴタイ、ヤマトリカブト、ヤマクワガタとお花が見られました。こちらでも鷹ノ巣の時と同様に木々がフライング気味に色づき始めたところもあり、こちらもすでに秋の雰囲気。

一時間ほどでハタゴヤの水場に戻ったら今回はそのまま八丁橋へ下るのではなく、これまた久しぶりに孫惣谷右岸の巡視路に入ってみました。

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(孫惣谷右岸の巡視路)

こちらの道もさして荒れたところはなく、20分ほどで採石事務所下の十兵衛窪の出合に到着。孫惣谷は台風の後のせいかなかなかの水量で見事で、しばらく周囲の渓畔林見物をかねて散策。それから孫惣谷林道に這い上がります。

林道に上がればあとは東日原を目指すだけでここでお目当てのフジアザミ探し・・・となったわけですがこちらにもたくさんいるんですね!林道端だとありがたみにはかけるけど思いもよらない出逢いもあったりして、ほくほく気分で東日原へ向かいました。(^^)(^^)(^^)

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(帰りの林道はふじあざみを見ながら)

そうそう、東日原に着いて驚いたのが鈴が普段より多く、そして大きく鳴っていることでした。あの一件ってやっぱり衝撃だったんですねぇ。。。でも個人的には少々騒ぎ過ぎじゃないかなぁとも思っています。クロスケがどうのこうの言うよりも、おそらくご本人さまが今後書かれるであろう手記の方が私には興味あります。当時の状況がわかりますからネ。必要以上に不安がったり煽ったりするよりもそちらを知る方がよほど有意義だと思うのです。

・・・・・☆

◆ 2008.09.22 (Teu)   晴 後 曇
奥多摩駅 07:25→ 東日原 07:50- 八丁橋 08:35- ハタゴヤ 09:20- 名栗小屋跡 10:05- 大ブナ別れ 10:20/10:35- 表参道合流 11:50- 天祖山 12:05/12:35- ハタゴヤ 13:40- 採石事務所下 14:00/14:15- おろせ橋(八丁橋)14:50- 東日原 15:35
 

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2008.09.22

ほんとうに久しぶりに・・・

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(こちらのブナは大丈夫のよう・ヒルメシクイノタワにて)

奥多摩に戻ってまいりました~。7ヶ月ぶりに (^^;;;
ということで先週の土曜日(9/20)は7ヶ月前にもスノウハイクで訪れた鷹ノ巣山でした。

今回はなぜに鷹ノ巣山だったかと言えば、日原・石尾根摩方面のブナの様子見と台風一過の回復する様子を山頂からのんびり眺めて過ごそうと思ってのことだったんですけど、いつもよりバスを一本遅らせるつもりで出て行ったら拝島に着いた時点で青梅線がストップ。

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(復旧作業中です・青梅駅より御嶽方面)

青梅線が止まった時間を考えるといつものだったら無事に奥多摩へ行けたのかも。とはいえ止まってしまったのはもうしょうがないし、ここで三頭山に変える事も考えたんですけどこれとて都民の森へのバスが怪しいところ。なので11時のバスに間に合えばいいや~ということで結局そのまま運転再開をのんびりと待っていました。

んなわけで奥多摩駅に着いたのは10時過ぎ。東日原歩き出しは11時過ぎ。ここまでは晴れていたんですけど、行く先に見える稲村岩尾根も中腹より上はすでにガスに覆われていました。東日原のトイレがいつの間にかキレイになっていたことに驚きつつさっそく歩き出します。

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(稲村岩尾根登山道・巳ノ戸林道との分岐の辺り)

早々に曇ってしまったのにはちょっとガッカリだったんですけど、まだ気温が高いので却って助かりました。日原川や巳ノ戸沢も水量はたいしたことなく、登山道が巳ノ戸沢に沿う箇所も台風の影響は全くなし。周囲の木々はまだ緑ですが葉っぱをよ~く見てみるともう色が抜けかかって明るくなっています。もう秋なんですねぇ。

稲村岩のコルで軽く昼食を摂れば後は尾根をひたすらにたどって山頂を目指す段取り。二週間あいたこともあって足取りは至って快調。すいすい登れます。

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(石尾根のマルバダケブキもそろそろ終期の模様)

カイキ尾根の分岐に上がるとブナのお出ましで、こちらはブナハバチの影響がないようでホッとしました。途中でキノコ撮影やら休憩を取った割には意外に早く鷹ノ巣山の山頂に到着。当然ながら周囲はガスっており、山頂には誰もいません。

休憩中、一時的に南面のガスが上がった事があったりしてそれなりの展望を楽しめたのはラッキーだったのかも。下りは石尾根南面でブナと言えばこのコース・・・榧ノ木山から峰谷(榧ノ木尾根~ノボリ尾根)へ下ることにして、もう時間も時間なので休憩も適当に切り上げ下山をはじめます。

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(こちらのブナも大丈夫・ノボリ尾根・・・榧ノ木山から峰谷への下りしな)

まだお花のある時期に石尾根を歩いたなんて何年ぶりかなぁ。というか多摩川南岸の山のお花が減ったこともあって夏に奥多摩を訪れること自体が減っていましたからねぇ。。。

とはいえ稜線で見られるお花はもうマルバダケブキのみ。とはいえこの花自体ももう終期で、フライング気味に色づいた木も散見されてこちらも本格的な秋の訪れを感じさせるものでした。

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(榧ノ木山から峰谷への下りしなの一こま)

榧ノ木山周辺のブナもブナハバチの影響はなくてホッとしましたが、立ち枯れが目につくような気もしました。倉戸山への道から別れて、ここからが核心部というところで短いながらも日差しが入ったのも嬉しかった。だって光に照らされて輝くみどりの中を歩いているだけで幸せになれますもん!

でもそんな楽しい道のりも1190m峰まで。そこからは植林主体の急降下の始まりで、下りの苦手は私にとってはとにかくに気を遣います。あっあと道中マーキングは増えているようですが道筋は相変わらず不明瞭だし肝心の分岐にはなかったりするので、こちらのルートはあくまで地形判断のスキルがある人向けの道であることには変わりありませんのくれぐれもご注意のほどを。

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(1190m附近・榧ノ木山から峰谷への下りしな)

結局麓の雨降りに降りたのはちょうど16時。峰谷からのバスもちょうど良くとらえて、行きの奥多摩駅までの道のりとは反対に山歩き自体は至ってスムーズな行程でした。でも次は一日フルに使って山歩きを楽しみたいな~。

・・・・・☆

◆ 2008.09.20 (Sat)   曇 一時 晴
奥多摩駅 11:00→ 東日原 11:20- 稲村岩のコル 12:05- ヒルメシクイノタワ 13:20/13:30- 鷹ノ巣山 13:45/14:10- 榧ノ木山 14:50- 雨降りBS 16:00
 

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2008.09.07

御坂主稜もそろそろ秋の気配

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(吉澤巖<中央>と王岳<右隣 奥>を望む・根場より)

しかし8月に入ってからのこの天気の不安定さというのはいったいなんなんでしょう。まぁ今年はスペシャルな遠出がなかったから大した影響ないと自分勝手に思っていたんですけど(笑)、その後も悪すぎ。今年は夏から秋へのお花の変化を楽しむつもりでいたのに気がつけばなんと二十日ぶりの山行きになっていました。

ということで土曜日(09/06)はどこへ行こうかかなり迷ったんですけど、結局御坂へ。王岳から鬼ヶ岳・節刀ヶ岳を越え、大石峠まで御坂主稜を秋の花を愛でつつ歩いてきました。

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(西入沢の道沿いには こうしんやまはっか)

今回は根場(ねんば)スタートで以前下ったことのある王岳ダイレクトルートでもある西入川ルートを登りにとりました。記憶では西入川の林道終点から山道のようなイメージだったのですが、実際にはなんと林道が延長されており、一度終点まで行ってから本来の取り付け(ケルンあり)へ戻るというテイタラク。

その上沢の堰堤を見ながら沢沿いを行くところも今は草ボウボウ。その中の道を慎重に追いながら行き、道がなんとなく覚えのある尾根上に上がってようやく一安心。しかし鬼ヶ岳北尾根の道(と今はもういえない)もそうだけど、道標もなく、定期的に手入れさえしていない道にエアリア(山と高原地図)で赤線なんか入れて良いんでしょうかね?非常にまじめな話。あとは王岳へ向けひたすらに登るだけです。

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(やまとりかぶと・咲き始め)

そこからは道もしっかりしており、カラマツ林のトラバースに入るとコウシンヤマハッカのお花畑と言うよりは見ようによっちゃぁただの藪道(笑・バラヤブもなにげに仕込まれてるし)を行き、王岳の南尾根に上がれば山頂までは一頭足。

しかしブナの美林が続くこの南尾根の一角のブナがブナハバチに食われているのではなく、すでに立ち枯れていたのにはただただ唖然呆然。もしかするとこの辺りは去年以前からハバチにやられていたでしょうかね???

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(ブナハバチの影響??立ち枯れブナが目立つ箇所が点在する)

咲き始めの色鮮やかなヤマトリカブトが出てくるとまもなく王岳山頂で少々の休憩の後、主稜を東へ行きます。カイフウロにアキノキリンソウ、ハナイカリ、シオガマギク、ハンカイシオガマ、オクモミジハグマ、シロヨメナなど。夏の花もまだ咲き残っているもののメインはすでに秋の花。

天気も思いの外いいので気分良く歩いていたのですがと鍵掛ピーク附近では再び↑↑↑のような箇所にぶち当たりました。この附近のブナはすでにほとんど枯れており、まだ葉っぱを再展開させて何とか生きている木も↓↓↓のように幹にキノコが生えだしていて、おそらく来年は全滅かと。。。(-"-;)

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(なんとか生きてる木にもキノコが・・・)

下りきった鍵掛峠の辺りも小規模ながらそんなところがあって暗澹たる気分になってしまいます。

しかし峠から鬼ヶ岳へ向かうとそう言う木がほとんど見られなくなり、そして花も徐々に増えてきたのが救い。アズマレイジンソウにタムラソウ、コウシンヤマハッカ、ホソエノアザミ、ミヤマママコナ、タカオヒゴタイ。そしてレンゲショウマもまだ残っていておそらく今年最後だろうなと思いつつじっくり愛でておきました(笑)。

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(王岳へ伸びる主稜線を振り返る)

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(まつむしそう満開・雪頭ヶ岳にて)

鬼ヶ岳に上がったら少し息を整えてすぐに雪頭ヶ岳へ。こちらの草原はちょうどマツムシソウが満開。ただそれに見とれて危うくウメバチソウを見落とすところでした。

鬼ヶ岳に戻り、満開のテンニンソウで埋もれる金山を越え、節刀ヶ岳に着いたところでとうとう雨が降ってきましたが、その先も樹林帯を通るし結局そのまま先を行きます(笑)。

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(金山の辺りは満開のてんにんそう)

この先もテンニンソウや咲き始めのサラシナショウマが見事でしたが、王岳の辺りに比べるとトリカブトは少なめ。これはこの辺りがモミやカラマツの植林帯が多いせいでしょうね。

大石峠への下りは雨が降ったと思えばガスが出て、時折晴れ間が差し込むめまぐるしいほどの天気の変化。でもその中を歩いているとドラマティックでそれも良いですね。(^^)

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(さらしなしょうま も咲き始め)

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(大石峠は満開のゆうがぎく)

大石峠に下ると周囲は再び晴れており、草原の花はほとんど終わっているもののの低い草地は一面満開のユウガギク。黒岳もそうだし個人的にはこの花も御坂のイメージが強い花です。

峠への下りしな傘はささなかったものの下半身はずぶ濡れになったので、だれもいないことを良いことにズボンを乾かしつつしばし休憩。今回も前回と同様大石ではなく芦川側の上芦川へ下りました。

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(上芦川への下りしな)

芦川側の峠みちはおそらく5年ぶりだったと思います。こちらの方は大石側とは違って雑木林の好ましい道のりで短いながらもなかなか素敵な道です。レンゲショウマもまだ残ってたし。それに若彦トンネルの工事とも無縁で変わったところは見られませんでした。

んで上芦川へ降りたあとは時間にも余裕があるので芦川村唯一の酒屋のある新井原まで足を伸ばしました。相変わらずロング缶は「辛いの」しかないのが不満ですが(笑)、こんな所で贅沢も言ってられません。そうそう前から気になっていたんですけど、この店(丸川亭)特製の焼き肉のたれ、ちょっと興味あるんですけどどなたか買われた方いますか?感想および人柱さんをマジで募集中です。小家族だと買う勇気もなかなかでなくて・・・(笑)。

・・・・・☆

◆ 2008.09.06 (Sat)  晴 時々 曇 一時 雨
河口湖駅 07:38→ 根場民宿BS 08:10- 取付 08:45- 王岳 09:45/10:00- 鍵掛峠 11:00/11:30- 鬼ヶ岳 12:30- 雪頭ヶ岳 12:40/12:55- 節刀ヶ岳 13:40/13:50- 大石峠 14:40/15:00- 上芦川 16:00- 新井原 16:10
 

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