夏の御坂主稜まったり縦走
(れんげしょうま・満開)
相変わらず不安定な天気が続きますね。なにせ近場でお花見と云うとどうしても山梨方面になってしまうわけでして、そんな中幾分安定している日を選んでいたらとうとう金曜になってしまいました。ということで先週の金曜(08/15)はそろそろレンゲショウマの最盛期でもあるし御坂のお花見。御坂峠から鬼ヶ岳まで主稜を歩いてきました。
行きの富士急こそ富士登山のハイカーをたくさん見かけましたが、この時期に御坂方面へ行くハイカーなんてほとんどいません。ガラガラの甲府行きバスに乗り、新御坂トンネル入口の三ツ峠入口BSから歩き出します。
(御坂峠周辺・ブナハバチの影響は少ない)
ここ数年藪に埋もれていた歩き出しも刈り払いが入ったようで至ってスムーズなスタート。歩きやすい峠みちを一時間ほどで御坂峠に到着してとりあえず一休み。周囲はお花が多いものの徐々に減っているのかなという印象で、それは黒岳に向かっても同じ印象でした。
↑↑↑と去年の記事(←クリックしてみて)を比べてみて林の明るさの違いがわかるでしょうか?この辺りはブナハバチの影響もなくとりあえず一安心。素敵な自然林のもとソバナやメタカラコウ、レンゲショウマはもう満開のようで、オクモミジハグマやコウシンヤマハッカは咲き始め、タムラソウ、レイジンソウやトリカブト、秋のアザミのたぐいも蕾をだいぶふくらませています。
(黒岳展望台より)
岩っぽい登りをこなすと尾根が広がって黒岳山頂の自然林に入るんですけど、ここは一部ブナハバチにやられており、特に南面が明るくなっています。
三角点の広場を通りさっそく展望台へ向かうと、下では全貌が見えていた富士も何とか見える程度。晴れていても空気が意外に乾いているのか?思いの外爽やかで展望を楽しみつつしばらくのんびり。それから山頂に戻り主稜を西へ向かいました。
(この日見かけたお花の一部・Part1)
山頂の西側も↓↓↓の通り主に南面が明るくなっていましたが、結局酷くやられていたのは黒岳山頂付近のみのよう。あとはお花を愛でつつの稜線歩き・・・なのですがやっぱり徐々にお花が減っているのはもう否定できない所なのかも。ママコナやウスユキソウは明らかに少ないし、レンゲショウマも斜面のはそこそことしても道ばたのが特に減っている感じ。
それでもレンゲショウマの量はまだまだ多いし、他の花が見られるので道中は楽しいです。(^^) あと途中に富士のライブカメラが設置されていたのに驚きました。この前に立っていれば自分の姿がインターネットで全世界に配信されますよ。明らかに嫌がらせですけど(笑)。
(黒岳山頂南面はブナハバチの影響で明るい)
中藤山を越えるとマツムシソウやエゾカワラナデシコなど徐々に草原のお花が混ざりだし、じきに大石峠に降り立ちます。
峠の草原はツリガネニンジン、エゾカワラナデシコ、コオニユリ、コウゾリナ、ウツボグサ辺りが目立ってまだまだ華やかな感じ。日陰のスペースを確保して早速ランチにしましたが周囲は本当に静か静か。結局この日は完全な独り旅だったのでした。
(大石峠にて・お花はそこそこ)
んで休憩したら節刀ヶ岳へまた登り返し。途中で見かけるツルシロカネソウもまだ健在でしたけどこの花は何でこんなに長持ちするのでしょう??お花がスタンバイなテンニンソウの中を通り抜け、今回はいつもはスルーする節刀ヶ岳に寄ってみることにしました。
山頂に上がるとアレレ鬼ヶ岳にはすでにガスがかかりその姿は見えず、南の十二ヶ岳もガスがかかりそろそろ消えそうな感じ。それでも北や東側はまだ晴れており、この日最後の展望を楽しんでから鬼ヶ岳へ向かいました。
(展望がきいたのはここまで・節刀ヶ岳より釈迦ヶ岳、黒岳方面)
金山を過ぎるとガスの中に入りますが、涼しくなるので却って気持ちいいです。ここでようやくシモツケソウが出てきましたがポツポツな程度。この辺りはレンゲショウマも少なくなっており、天気と相まってう~~~ん、と。。。
鬼ヶ岳に上がったら一息ついただけで雪頭ヶ岳へ。こちらの草原もお花が少々淋しいんですけどお目当てのお花がいるので夏は必ず寄りたい所なのです。
(この日見かけたお花の一部・Part2)
さてここから下山となればそのまま下るか鍵掛峠廻りで下るのが趣きよくお花も楽しめますけど、やはり御坂に来たからには年に一度ぐらいは芦川へ降りたい性分なので(笑)結局三年連続で北尾根を下ることにして鬼ヶ岳に戻り、下山をはじめます。
その北尾根の径路ですけど下りだして間もなく尾根の右手が暗いモミ林になるのですが、そこになんと間伐が入って周囲が明るくなっていたのにはビックリ。ちょうどこの頃にはガスも抜けて右手に節刀ヶ岳が見ながら降りるのもなかなか新鮮でしたし、それより何より今後はこちらの方にも少々のお花が見られるようになる?のかも。
(鬼ヶ岳北尾根・モミ植林に間伐が入っていた)
やがて水ノ沢山の南鞍部に降りると道はここから尾根を右(東)へ外れるのですが、ここから下の堰堤まで道形がかなり不明瞭というか年々酷くなって廃道化しています。道中マーキング等も一切ありませんのでエアリアで破線が引かれているからいって安易に立ち入らぬように。現に遭難事件も起きていますし。
そして堰堤に出ればあとは林道歩きで、お盆休みのせいか大盛況(もの凄く失礼な言い方だけど芦川らしくない)なオートキャンプ場を横目で見つつ中芦川へ向かいました。芦川はほんとうに良いところですね。今回も芦川のほとりで涼みながらバスを待っていたのですが、なんにもない所なのにただそれだけで和んでしまう雰囲気がある。
(北尾根径路のケヤキ林)
こんな感じで山歩きを終えるとそれだけで幸せな気分になれます。南麓である富士五湖の方が富士は間近だしバスは多いし近いし帰路としては便利なんですけど、どちらが好みかといったら圧倒的にこちらなんですよね~。
ちなみにお花のアルバムはもうつくる気がないので(笑)、今回もこの日見かけた花の名前だけ挙げておきまーす。(^^;;;
ヌスビトハギ、アキノタムラソウ、キンミズヒキ、ノブキ、イヌトウバナ、クルマバナ、フシグロセンノウ、ソバナ、カイフウロ、キツネノボタン、ゲンノショウコ、シデシャジン、ミツモトソウ、オオダイコンソウ、シシウド、ウツボグサ、メタカラコウ、レンゲショウマ、ミヤマヤブタバコ、オクモミジハグマ、ヤブレガサ、コウモリソウ、シモツケ、ウスユキソウ、ママコナ、シュロソウ、アオヤギソウ、キバナノヤマオダマキ、キンレイカ、ノダケ、キバナアキギリ、ハンカイシオガマ、シオガマギク、ユウガギク、オヤマボクチ、タムラソウ、サラシナショウマ、アズマレイジンソウ、ジャコウソウ、オカトラノオ、オオバギボウシ、マルバダケブキ、イタドリ、イケマ、クガイソウ、ヤハズハハコ、ホツツジ、キヌタソウ、テンニンソウ、オトギリソウ、アキカラマツ、エゾカワラナデシコ、ヤマユリ、センニンソウ、コウシンヤマハッカ、ヨツバヒヨドリ、ニガナ、マツムシソウ、ワレモコウ、ニッコウキスゲ、イブキボウフウ、コオニユリ、ツリガネニンジンン、コウゾリナ、タカトウダイ、キリンソウ、カワラマツバ、カセンソウ、タチフウロ、クサレダマ、オトコヨモギ、ツルシロカネソウ、ヒヨドリバナ、ヤマハハコ、シモツケソウ、フジオトギリ、トダイハハコ、コウリンカ、コバギボウシ、ノハラアザミ、イナカギク、タマガワホトトギス、オトコエシ、タマアジサイ に同定できなかった木本・セリ科・マメ科のお花に、表にできないお花(笑)を含めて計89種でした。
あっあと三年前につくったお花のアルバム(南大菩薩・御坂)両方ともに最近になって少々修正していたりしま~す(笑)。
・・・・・☆
◆ 2008.08.15 (Fri) 晴 時々 曇
河口湖駅 07:18→ 三ツ峠入口BS 07:45- 御坂峠 08:45/08:55- 黒岳 09:40/10:00- 中藤山 11:25- 大石峠 12:05/12:35- 節刀ヶ岳 13:35- 鬼ヶ岳 14:05- 雪頭ヶ岳 14:20/14:30- 北尾根分岐 14:50- 水ノ沢山南鞍部 15:25- 堰堤(林道)15:50- 中芦川(芦川支所BS)16:20
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