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2008.01.18

三条新橋~黒川山 8の字めぐり

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(ノゾキノタワの大ミズナラ)

しかし一月も半ばに入ったのというのに今年も山に雪が積もりませんね~。成人の日の三連休、土曜に雨が降ったのでちょっと期待はしてたんですけど。。。

ということでこの週末の山行きは連休の真ん中日曜日(01/13)。久しぶりに三条新橋を起点にして黒川山を結果ですけど八の字周回してきました。

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(この木なんの木ぃ~??)

もうこの日は朝から異常に暖かくて三条新橋への道中も凍結はほとんどなく(青梅街道の温度計はなんと0度!)、三条新橋に着いて外に出てもこの時期とは思えない暖かさ。ストレッチもそこそこに今回はいきなり目の前の尾根(長尾根)に取り付きます。

ひと登りしたところにあった山ノ神に挨拶して、本格的な登りになるとツガやコナラ、そして↑(樹皮の紋様はケヤキを想起するけどこのめくれた樹皮が??おそらくオノオレカンバかも。Hgさんありがとう)の立派な木々にまずは目を奪われました。

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(こいつも立派ななつつばき・合体木?かも??)

さすがは東京都の水道水源林だなぁ、とそんな様子に気をよくしつつ尾根をゆるゆる登って行くと、今度はカエデの類やミズナラの立派な木々が、そして他の大木に比べれば見た目は細いけどナツツバキやアセビだって大木が多い。

やがて右手から大久保尾根を合わせると尾根上には露岩が目立つようになり、林もいままでの広葉樹メインからツガなどの黒木が増えてきます。途中でアカマツの立派な木が一本だけ立っていて驚きましたが、残念!近づいてみるとすでに天寿を全うして枯れていました。

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(1507m峰からのくだりしな)

ヒノキの幼樹やアセビが煩い1507mを過ぎ、一旦ノゾキノタワへ下るところは地形図で見る限り緩やかに降りれそうに見えますが、実際には露岩の尾根で一箇所尾根伝いに行けないところもあって(左に捲いた)それが意外で面白いところでもありました。

そして黒木の林を抜け周囲がパッと明るくなるとそこがノゾキノタワ。周囲は広々としているけど撓みは深く、ちょっと不思議な感じ。撓みの少し上を黒川谷から横手峠へ抜ける水源林巡視路が横切っています。

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(ノゾキノタワにて)

まずはノゾキノタワの主ともいえる大ミズナラにご挨拶。そして好ましい場所だし頃合いも良かったのでここでランチとなりました。(結果は正解)

ランチを終えて再び尾根を登り返すと、また黒木の中に入ってあとはせっせと尾根を詰めて行くのみ。地面にうっすらと雪がつくようになるとアセビ、シャクナゲの凍った藪をバリバリ分けるようになりますがもう大したことはありません。

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(樹氷わかります?立岩沢左岸の巡視路が乗越す辺り)

黒木の林を抜けると明瞭な巡視路が尾根を乗り越しており(1700m圏峰の東の肩)、ここで一休み。休憩中に周囲の木々が異常に明るいので木をよ~く見てみると、なんと木々に着いた水滴が凍って一面樹氷になっていたのでした。

透明なだけに霧氷に比べると華やかさには欠けるかもしれないけど、日差しに輝くその光景はやはり素晴らしいものですし、凍る前の気温が高くないといけないのである意味霧氷よりも珍しいもの。

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(逆光の南アも素敵でした・黒川山展望台より)

そんな光景を愛でつつなおも尾根伝いに上がって、黒川山直下の登山道にようやく到着。のんびり行きすぎてしまったせいで鶏冠山へ寄る余裕はなく、まずは近くの展望台へ。

でもここは本当に展望台ですね。大菩薩の横には富士が顔を出し、白くなった三窪高原辺りの奥には逆光の南アがずらりと勢揃い。逆光の方が却って存在感があるような気もします。そして奥秩父の山山も間近に見えてなかなか壮観です。

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(立岩沢左岸の巡視路にて)

冷たい風が抜ける中展望を楽しんだら時間も時間、すぐに帰途につきます。登っている時は帰りは来た尾根をそのまま戻ろうかと思っていたんですけど、アップダウンに急なところも多いのでちょっとイヤな感じ。

だからといって横手峠まで行ってしまっては時間に余裕がなくなる。のでここは一旦先の明瞭な巡視路が乗り越す1700m圏峰の東の肩まで戻って、試しにその巡視路を降りてみる事にしました。

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(黒川金鉱跡・坑道の入口?)

さっそく東の肩から巡視路を南へ下ると、これが立岩沢右岸の斜面をつづら折れにゆるゆる下っていく本当に気持ちのよい和み系の道。じきに目論見通りに横手峠からの水平道と合流すると、そこには東京都水道局の道標が立っていました。しかし水道局の道標なんて珍しい。

あとはこの巡視路を辿って三条新橋へ戻るだけ。ノゾキノタワを過ぎ、ここでちょっと寄り道。黒川鉱山跡をめぐる道を歩いてみると、そこには緩やかな斜面に造られた数多のテラスが残っており、その様子はかって黒川千軒と言われたのも決してオーバーではなかったのだなと思えるものでした。

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(黒川橋にて)

あと黒川橋の真上に旧青梅街道時代のものと思しき橋脚に石組み、対岸にも道筋が確認できたのもちょっと興味深かったです。

ということで終わって見れば登りは木々を愛でる歩き、そして下りは遺構を訪ねる歩き、と普段とはちょっと毛色の変わった山行きになりました。しかしそれにつけても東京都の水源林って本当に素晴らしい。毎度の事かも知れないけど今回も改めてそう思った山行きでもあったのです。(^^)

・・・・・☆
 
◆ 2008.01.13 (Sun)  晴 時々 曇
三条新橋 07:30- 大久保尾根合流 09:55- 1507m峰 10:40- ノゾキノタワ 11:10/12:10- 黒川山(展望台)13:30/13:40- 立岩沢道標の分岐 14:10- ノゾキノタワ 14:30- 黒川金山循環歩道・上の分岐 14:45- 黒川金山循環歩道・下の分岐 15:05- 黒川橋 16:05- 三条新橋 16:25
 

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【大菩薩・権現山稜 2008】」カテゴリの記事

コメント

Hgさん、こんばんわ。

オノオレカンバですか。先程ba_sobuさんの所の写真を拝見しましたけどかなり似ていますね。はじめて聞いた木の名前だった事もあってビックリしました。

いろいろ調べてい見ると木が堅くてついた名前だとか、BBSの方にも書いたのですけどケヤキもかなり堅いんですよね。アヤシイ同士な~んか妙な共通点。葉の出ている時に見に行くのが確実なんでしょうけど、あれこれ考えているうちにそう言うのがわかるもの面白いですね。有り難うございました(^^)。

投稿: komado | 2008.01.20 22:32

ba_sobuさん、こんばんわ。

もう答えは出ちゃったけどボクの写真を見ても明らかにブナではないですね。ボクもブナだと思い込んでいました。

こういう時になると記録を残す事の大切さ、よ~くわかりますね。

投稿: komado | 2008.01.20 22:28

yamyamさん、こんばんわ。ようやく歩く機会に恵まれました(^^)。

立岩沢のはやはりカエデでしたか。石割桜は木がつかなかったけど立派な木に変わった形に伸びている木など道中はホントに楽しかった。あとカガミさんも凄いですね。範囲と濃さは北では随一かも知れませんね。

あの木、イヌブナは立派な一本木自体がかなり珍しい筈だし、これはボクでも枝振りと樹皮である程度わかりますけど、ほんとなんなんだろ~??

投稿: komado | 2008.01.20 22:25

こんばんわ~。

黒川山付近も、しかも北斜面でも今年は雪少ないですね。
金山跡周辺、近年はほんとにご無沙汰で、懐かしく拝見しました。
木はオノオレカンバの老木の樹皮のようにも見えますね。

そう言えば金山周辺は最近しっかりした指導標ができていますよね。
今年は春になったら久しぶりに歩いて見ようかと思っています。指導標のあるコースを^^;

投稿: Hg | 2008.01.19 22:14

こんばんわ。
ba_sobuさんの写真も見るとケヤキのようにも思えますね。参考になるかbbsに写真貼っておきました。

投稿: yamyam | 2008.01.19 20:52

カエデかブナか、葉っぱが落ちてしまうと 分からなくなってしまいます。
木肌が けっこう似ているような気がします

わたしの BBSのは、かのイタヤカエデすか?
それとも ブナとおもっていたのですが ブナでよいのですか? もしご存じであれば?

投稿: ba_sobu | 2008.01.19 00:24

こんばんわ。
黒川金山周辺行ったんですね(^_^)v
巨樹、苔、紅い葉、暗いところも多いけどなかなかですよね。立岩沢のイタヤカエデは今でもあれが一番大きいのでは?と思っています。

写真?の肌の木は時々見ますよね。確かイヌブナの時があったような・・・?こんな肌のイヌブナがあるのか!!と思ったことがあるような記憶があります。でもぜんぜん自信ないです(-_-;)

そおそお、石割桜ありませんでしたか?

投稿: yamyam | 2008.01.18 23:45

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