西丹沢・白石沢を繞る山遊び
(白水ノ沢右岸尾根上部にて)
さてさて・・・先週の三連休は遊びすぎてしまい、山に行けなかったのでちょっとブルジョアな状態。なので土曜(12/30)は歩き納めでもあるし、え~い!と大枚はたいて前回に続いて西丹沢へ。今回はサガセ東沢から城ヶ尾山に上がって白水ノ沢右岸尾根を下降、そして中ノ丸南尾根(白石沢 フジモク沢中間尾根)を登り返すという白石沢をめぐるコースを歩いてきました。
ということで「大枚はたいて」というのは都留市駅からタクシーを使って道志側から西丹沢に入山したから。年末年始と言うこともあり朝のタクシーが一台しかないようなので、今回はちょっと気を遣って谷村町ではなく都留市駅からサガセ川に入り、舗装の切れる道志の森キャンプ場まで。都留市駅からの上にタクシー代が値上げしたこともあって今回はちょっとお高く、お代は¥7280なり。
(朝の城ヶ尾山)
でもキャンプ場から歩いてもそんなに遠い訳ではなく、歩き出し20分でゲートのかかる水晶橋、40分で登山道入口、1時間弱で城ヶ尾峠とお隣の城ヶ尾山も1時間ちょいで到着。昨晩のまとまった雨から晴れては来ているものの残念ながら富士は見えません。ということで周囲のスズタケもまだ濡れていましたけど、晴れてるしスズタケ自体ある程度乾きはじめていたので構わず南のスズタケの茂る尾根に分け入ります。
しばらく降りて西側をフト見やると大栂の左上には先週よりも白さを増した富士が現れてしばらく眺めてしまいましたが、この日はこれが最初で最後の富士。まもなく尾根が二手に分かれ、左の地蔵平へ下る尾根を見送るとここからが白水ノ沢右岸尾根のはじまりです。
(白水ノ沢右岸尾根中部はこんな所もあった)
尾根の分岐から尾根の左側が植林帯になっていることもあり暫くは藪を避けながら歩けたものの、まもなくその植林帯も切れ藪の中に。でもスズは思いの外密ではなく下道もそこそこしっかりしており結構スムーズに歩けて、お陰で体もさほど濡れません。
その上尾根が緩んで藪自体が切れた1030m~1000m圏あたりは↑のような気持ちのよいプロムナードが広がっており、ここでのんびりするのも良さそうです。
(白水ノ沢右岸尾根898m峰に立つブナ)
それからも藪は薄く、尾根上にはモミも現れてちょっと落ち着いた雰囲気。なおもゆるゆると歩けるのでこれはこのまま下まで行けるのかも、と思い始めたらその先の898m峰(↑のブナが目印)はスズタケに埋もれており休む場所すらありません。
尾根はここで三分するのですが、今回は中ノ丸南尾根を登り返すつもりなので一番西の枝尾根を拾いスズタケを頼りに下降。沢に降りる直前スズが被っていたものの水平に横切る道らしきものがあったのに驚きつつ、まもなく沢に着地。目論見通りすぐ先が白石沢とフジモク沢の出合でした。
(白石沢 フジモク沢出合にて)
結局城ヶ尾山から一時間ちょいで出合に降りてしまい、お次はこの出合から上がっている中ノ丸南尾根を登る段取り。まぁ藪が濃くても3時間はかからないだろうから、これで帰りはタクシーのお世話にならなくても良さそうな事がわかってちょっと嬉しかったりして。(^^)
出合の広場でダニチェックを兼ねた(笑・ちなみにダニは一個もついていませんでした)休憩を終えたら目の前の南尾根に取り付きます。が尾根末端はちょっとした崖状になっているので慎重に登って尾根上に上がればあとはこの尾根を辿るだけ。
(中ノ丸南尾根・中腹まではこんな感じ)
しばらく行くとここでも水平道が尾根を横切っておりまたビックリ。これは先に見かけた道と繋がっているのか?そもそもどこから来てどこへ延びているのか?まぁそれは機会があったら、ということでなおも尾根を辿っていきます。
この南尾根も取り付いた当初こそ薄いながらもスズが被っていたのですが、登るにつれ徐々に薄くなり、やがてなくなっていつのまにやら尾根上は緩やかなプロムナードに変わっていました。途中ではかなり新しい鳥獣保護区の標識もあったし、もしかするとこの尾根はそれなりに使われていて上まで明瞭なのでは?
(でも1067m峰を過ぎれば・・・)
と思いつつ、ゆるゆる上がって1067m峰に到着。しかしそこから先は雨で洗われた綺麗~なスズタケが青々と茂っているのでした(笑)。
やっぱり世の中そんなに甘いものじゃありません。余丈のスズタケが被る尾根上には下道がそれなりにあったものの一気にペースダウン。しかも登りなので尾根上の良さげな木々もなかなか見られず尾根を淡々と詰めていくだけです。
(中ノ丸山頂にて)
それも周囲にアセビが出てくると藪も少し落ち着き、周囲の木々を愛でる余裕も出てきます。そして周囲に良いブナが目立ちはじめると稜線が徐々に近づいてきて、じきに甲相国境稜線の登山道に飛び出しました。
中ノ丸はそこから西へ少し行ったピークで、そこにはテーブルベンチもありお昼の頃合いも良かったのですが、風が吹きだし雪雲もやってきたので一息つくだけで慌てて退散。とりあえず東の城ヶ尾山へ向かうことに。
(城ヶ尾山に戻りました)
雪雲は城ヶ尾山へ向かっている間に雪を降らせてすぐに抜けてくれましたが、相変わらず風が強くのんびりする気にはなれなかったので、軽いランチをとりつつエアリアを広げて帰りのコースを考えます。
とりあえずバス便のない道志側へは降りられないので、菰釣から平野へ下るか、畦ヶ丸を回って西丹沢か、地蔵平へ降りて二本木峠を越えるか、それか浅瀬入口まで延々と林道を歩くのも休みに余裕のある今だったら却って良いかも・・・としばらく思案していましたが、結局道中の林相が良くてしかも18きっぷをフルに使えることから畦ヶ丸廻りで降りることにしました。
(畦ヶ丸から大滝峠への下りしな)
ということで腰を上げて稜線のブナ林を愛でつつ畦ヶ丸へ向かいます。道中は相変わらず風が強かったので山頂には寄らず避難小屋へ駆け込み、宿泊される方とお話ししながらちょっとティータイム。休憩している間に霰が降ってくれたのはラッキーでした。
そして避難小屋からは大滝峠上に降り大滝沢の道を歩きましたが、こちらは道中全般にわたって歩きやすく、植林もほどほどで思いの外素敵な道のりでした。少なくともボク的には5月に歩いた西沢の道よりもこちらの道の方が好みかな。こちらの道はシロヤシオがほとんどないんでしょうけど。
(一軒屋避難小屋の様子)
結局大滝橋には16時前に着いたもののもうバスは17時台までないし、タマには中川の温泉でも寄るか(実際には休業日だったらしい)と思ったらなんと15時台のバスがやってきてビックリ。この時間のバスは行程的にハナから諦めていたので頭にすらなかったのでした。
慌ててバスに乗り込み、着いた谷峨駅では電車までの短い時間に慌てて着替えをした事もあってようやく落ち着けたのは国府津に着いてから。帰りの東海道線では年末と言うこともあり今は数少なくなってしまったボックシートも難なく確保できて、今回も無事にビールをあおりつつ山行きの余韻に浸りながら帰京することができたのでした。(^^)
・・・・・☆
ということでこの日のREPはこちらをご覧ください。(^^)
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