ヤケト尾根からツバノ尾根へ、石尾根北面廃道遊び
(ヤケト尾根中腹の紅葉)
先週は土曜に遊んだ後思いっきり風邪を引いてしまい、すげー素晴らしかったらしい紅葉を見られずに悶々と過ごしていましたが、何とか直して今週は土曜の天気が今ひとつだったので山行きは日曜日(11/04)。
紅葉の時期になるとやっぱり日原に入ってしまいますネ。(^^ゞ ということで今回は↑表題の通り、結果として「ヤケト尾根で遊ぶ」シリーズにある程度ケリをつけられる山行きになりました。
(オッコシ尾根も良かったが日差しが・・・)
今回はちょっと早起きをして一番バスで日原入りして、毎度の如く林道をとぼとぼ歩いてヤケトの吊り橋を目指します。最初は錦に染まったタワ尾根や天祖山の山肌を愛でつつ行く感じ。そして八丁橋を過ぎると林道沿いも紅葉が見頃になっており短い間でしたけど楽しめました。
吊橋を渡り、台風九号の影響が心配されたヤケト尾根の枝尾根に取り付く急斜面も何とか道形を保っており、枝尾根上に上がってほっと一息。今回もそのまま枝尾根を詰めてからカラマツ植林に出たところで巡視路を辿る事にしましたが、去年辿った西への水平道の一つ上にも同じように水平道が通っており、そちらに引きこまれてしまったので少し引き返して枝尾根(三年前に登った尾根)を登って巡視路に復帰しました。
(オッコシ窪の径路と思しき石組み)
あとはカラマツ植林の中せっせと登ってヤケト尾根中段の水平道に出たら、東(左)のヤケト主尾根に寄り周囲の自然林の紅葉撮影。紅葉はちょうど良い具合で、緑の・・・黒木混じりの林は深山の雰囲気を醸し出して却って好ましいですね。このまま主尾根を詰めれば一時間ほどで日陰名栗峰に上がりますが、今回はここからが本番。来た道を戻って水平道を西へ行きます。
すぐに先程登ってきた巡視路を右に見てなおも行くと道は下り勾配に変わり、時折スズタケが被るものの道筋は至って明瞭。しかしそれよりもここからオッコシ尾根(日陰名栗沢三ノ沢左岸尾根)の辺りまでが種類・質共に紅葉の一番素晴らしいところでしたが、ほとんど日陰だったのが本当に惜しかったです。
(途中で天祖山が望める)
当初は明瞭だった道筋も先へ行くにつれ徐々に細くなり、不明瞭になってオッコシ窪(「奥多摩の尾根の沢」では五ノ沢?)に降り立つ直前になるとちょっとした崩落もあってとうとう道をロスト。
周りを見ても道筋がわからないのでヒヤヒヤしながらオッコシ窪に降り、沢を登ったり降りたりしてしばらく道筋を捜索。すると当初はワサビ田と思いこんでいた沢にかかる石組みがどうやら道らしいことがわかって、左岸を気にしつつ沢を降りるとかなり薄いながらも道形を発見。試しに辿ってみるとスズが被って細いながらも道らしくなり、これはもう間違えないと確信しました。
(日陰名栗沢本谷を越えると道形がそれなりに整う)
(オッコシ向イ尾根の紅葉)
心配していた次の五ノ沢(「奥多摩の尾根の沢」では名無し沢?)は難なく横切れ、その次の日陰名栗沢の本谷を渡るとここで道形がそれなりにしっかりして道は登り勾配に変わります。ここからオッコシ向イ尾根(四ノ沢右岸尾根)を乗り越すまでは紅葉が美しくルンルン気分で歩けるところでした。というかこれは偶然とはいえ紅葉の一番良かった標高(1300~1400m)を終始通っていたからなのでしょうね。
さすがにツバノ尾根の一角を思わせるツガやヒノキに覆われたオッコシ向イ尾根に上がると、その尾根の先も見事な紅葉で思わずそのまま尾根を詰めてしまいたくなってしまいましたが、もうここまで来たら隣のツバノ尾根まで辿るのがスジというもの。この尾根を歩くのは次の機会にしてなおも藪に覆われた道筋を追います。
(四ノ沢にて)
んがしばらく行くと道筋がスズタケに埋もれてアヤフヤになってしまい、四ノ沢が見えてくる頃にはまたまたロスト。しょうがないので藪の中に延びているそれらしき切り開きを下って四ノ沢に着地。その先も道筋はかなり薄く、ハッキリ云って道筋をきちんとたどれたかどうかわかりませんが、ようやくツバノ尾根に上がりました。
ここで時計を見るともう11時半過ぎ。ここまで来るのにこんなに時間をかけてオレっていったい何やってるんだろ・・・とふと涌いてきた疑問を振り払い(笑)アンパンを二個食べてツバノ尾根を詰め始めます。
(ツバノ尾根1399m附近の紅葉)
(ツバノ尾根上部はスズタケが被るが歩きやすくなった)
よくよく考えてみればツバノ尾根を歩くのは丸五年ぶりのこと。取付はともかくとして(笑)尾根全体で見ればもとよりヤケト尾根より与し易い尾根ではありましたが、こちらもご多分に漏れずスズタケの藪は被ることは少なく歩きやすくなっていましたし、高丸山への最後の登りもまだそれなりなヤブコギではありましたけどこちらも以前に比べると藪が薄くなっている感じでした。
お陰でもっと時間がかかるだろうと思っていた高丸山へは一時間ほどで到着。毎度毎度云っていることですけど北面から上がって石尾根の防火帯へポンと飛び出した瞬間って何とも云えない爽快感がありますね。予想よりも早く上がれたので日陰名栗峰のいつものランチ場へ移動します。
(巳ノ戸の大クビレへの下りしなより鷹ノ巣山)
(榧ノ木尾根・榧ノ木山附近にて)
石尾根の防火帯はカラマツを残してあらかたの木々がすでに葉を落としておりそろそろ冬の支度も完了目前でしょうか。足下にはキレイに色づいた浅間尾根や榧ノ木尾根が見えます。歩き出しから6時間近くかけて着いた(笑)ランチ場に先客さんがいたのには驚きましたが、それでものんびりランチ・・・とは曇ってしまったためにそうは行かずに早々に切り上げ、鷹ノ巣山へ寄ってから今回は榧ノ木尾根を降りました。
榧ノ木尾根も榧ノ木山辺りの紅葉はもう終わりかけで、良かったのは榧ノ木山から倉戸山の間。しかしこの頃にはこちらの方も曇ってしまい日差しがなかったのが残念ではありましたが、朝から充分に楽しめたのでもう贅沢は言いません。(^^)
(榧ノ木山を過ぎてからが紅葉は盛り)
(倉戸山にて)
そして倉戸山からは少しは明るい西側の尾根を女ノ湯へ下ってこの日の山行きはおしまい。帰りのバスも渋滞に遭わず至ってスムーズに奥多摩駅へ出られたのは幸運だったかも。
終わってみれば予想よりも結構歩いた一日になりましたが、おかげでヤケト尾根初訪の折りから長らく気になっていた周辺の巡視路の全貌が今回歩いてだいたい把握できて(まだまだ枝道ありそうですけど)、紅葉だけでなくそう言う意味でも区切りのついた大満足の一日でした。
・・・・・☆
ということでこの日のREPはこちらをご覧くださいませ。<(_ _)>
・・・・・☆・・・・・☆
あと久しぶりにリンクのお知らせです。チンボーさんのブログ、わんだらおやじの山登りを追加しました。
奥多摩方面のマイナールートを主に歩かれていますが、ブログではそういった情報だけでなく、そのお人柄が偲ばれる楽しい文章も見所だとおもいます。みなさま、ぜひぜひご覧くださいませ。(^^)
| 固定リンク
「【奥多摩 2007】」カテゴリの記事
- 三ツドッケ・長らくご無沙汰でした(2007.12.11)
- 錦繍から初冬へ・日原のんびり歩き(2007.11.29)
- 孫惣谷・ぐるりと紅葉めぐり(2007.11.18)
- ヤケト尾根からツバノ尾根へ、石尾根北面廃道遊び(2007.11.05)
- 中段歩道の現況(2007.10.03)
コメント
yamyamさんこんばんわ。伊勢橋の手前・・・はいはい停まってましたね。アレがyamyamさんのお車でしたか!
ボクも先先週の日曜に今回のルートを歩けていたら先週末はそちらの方に入るつもりでいたのでどこかでバッタリしていたかも知れません。林道の歩きしな、そしてヤケトの登りやツバノへの向かいしなに見えた天祖山やタワ尾根はまさに錦でそれは壮観でした。あ~あっちもいいなぁ、と。今の時期は特にからだがいくつあっても足りません(^^)。
低山帯はある意味これからがシーズンインですけど、次の次の週末はもう猟期初日。暫くは気を遣う山行きが続きますね。
投稿: komado | 2007.11.06 21:46
こんばんわ。
日曜日はヤケト尾根周辺の巡視路巡りでしたか。
あの尾根は巡視路多いようですね。ツバノ尾根に繋がっているとは思いませんでした。
こちらは道とは言えないでしょうけど。。
私は対岸(北岸)を登ってました。伊勢橋の少し手前に停まってた車は私のでした。
水松山中尾根も登りました。ここの紅葉は良かったですよ。
天祖山も水松山も思ったより高い所まで楽しめました(^_^)v
尾根歩きは久しぶりでした。道がないから紅いほうへ自然と足が向き、そんな感覚がなんか新鮮でした。花を追いかけている時は、尾根歩こうなんて思いませんでしたが、これからは、またチョット外れてみようかな?なんて思っています。
ではまた。
投稿: yamyam | 2007.11.06 00:21