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2007.10.19

飯豊はやっぱり・・・(^^) 4

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(えぶりさし、ようやく姿を現す。 ^^)

この日はとりあえず4時に起きたらまだまだ風雨が止んでないのでもう一度寝直して、再び目が覚めたら風は相変わらず強いものの雨はようやく止んだ模様、ということで時計を見たらちょうど5時でした。

しかし寒いわ。小屋の温度計は2℃(ちなみに前の日到着した時は12℃)でした。これで晴れとは云わないまでも空気がちょっとカラッとしてたら白いのも期待できたんだろうけど、この湿度の高さではそれも無理な話。のろのろ朝食を取り、貸し切り状態だったことを良いことにまわりに干していたモノを取り入れていそいそ準備を始めます。

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(鉾立峰に着いてしばらくすると・・・)

そして表に出て水場で顔を洗い、監視員さんに挨拶してから出発。前日ほどではないにしろ西風は強いし、相変わらずのガスの中でしたが、雨が降ってないだけで嬉しいものです。紅葉に名残のタカネマツムシソウやハクサンイチゲなどのお花も愛でつつ写真だって撮れるし(笑)。

大石山を過ぎ、鉾立峰でちょうど一時間。丁度よいのでちょっとお茶を飲んでいると、なんか行く先に山の姿がうっすらと見えるような見えないような・・・。

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(ガスが晴れて・・・↑↑トップへ)

まぁ気のせいだろうと思い北へ下り始めると、あれれガスが強い西風に飛ばされ、そしてみるみる切れて・・・ちょっ ちょっと杁差の姿がうっすらと見えてるじゃない!

もうもうそれだけで興奮していたら、西風がいつのまにやら周囲のガスを完全に吹き飛ばし杁差がその姿を、そして西俣も東俣も周囲の山山も現れ、そしてなんと日本海までクッキリ!この天気でまさかここまで見えるとは。。。

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(杁差への登りしなより鉾立峰を振り返る)

まさかまさかの思いがけない光景にひとり絶叫して展望を楽しんだり写真を撮ったり。振り返ると鉾立峰の紅葉もいい感じです。

天気は回復傾向のハズだしもしかしたらこのまま晴れるの?とも思いかけましたが、残念ながらそれも杁差小屋に着く頃にはまたガスに覆われてしまい、残念ながらつごう40分ほどのショータイムでした。

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(ガスが晴れていたのも杁差小屋まで)

結局杁差岳山頂で休むのは諦め小屋に寄って小休止。飯豊も建て替わった小屋が増えてこの小屋も古い方の小屋になった割にはまだまだ綺麗に使われているなと言う印象。とにかくここはロケーションが最高だから晴れてたらここに泊まりたかったんよな~。

小屋でパンを食べながらまだ決めていなかった下山ルートここで決めなければ・・・またガスっちゃったし西風も相変わらず強いので結局早く下れる東俣を下ることにしました。

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(長者平の一角)

小屋を出てガスガスの杁差岳に上がり祠に参拝すれば、名残惜しいですがあとは下山するしかありません。前杁差への道すがらもガスが晴れそうな事もあったのですが、先程のように綺麗に晴れることはなく基本的にはガスの中。

でもそれでも心底満足したのはやはり先程のショータイムがあったお陰でしょう。前杁差を過ぎるとまもなく背の高い灌木が現れ、おとといの早川のつきあげから続いた飯豊の稜線歩きもおしまい。千本峰へ向け急降下が始まります。

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(権内尾根が見えてきた)

やがてガスを抜け周囲が晴れてくると足下に権内尾根が見えるようになり、まもなく千本峰に。権内ノ峰へ向かうとブナの高木も現れ、木々は美しいものの下界がだんだん近づいて来るのでちょっと複雑な気分です。

そしてカモス頭からは主尾根を外れて東俣へ急降下。ブナやヒメコマツの立派な木々が目を引きますが、よそ見していると重荷ですしコケるので慎重に慎重に。。。

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(下ってきた尾根を振り返る・千本峰附近より)

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(カモス頭にて)

そして東俣の沢音が聞こえてくるとまもなく東俣にかかる橋に降り立ち山道はおしまい、ではなく対岸に渡ってからその対岸の尾根を上がる大高捲きのもう一仕事が残っています。しかしその登りもそう大したことはなく、再び降りて若いながらも美しいブナ林に変われば今度こそ山道はフィナーレ。

もう一度東俣に架かる橋を渡るとそこは東俣の林道終点で、フィナーレとはいえまた大石ダム8kmほどの道のりを残していますが、ここまで来ればもう下山したも同様。ちんたら歩いて大石ダムへ向かいます。

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(林道に出る手前、林は若いがブナが美しい)

途中で雨に降られて雨宿りしたりもしましたが、実働一時間ほどでゲートに到着。ここまで一般車が入れるのでもうタクシーでも呼んじゃおうかな~とケータイの電源を付けたらあっさり圏外(ドコモmova)で、やっぱりそう簡単に楽はさせてもらえないようです(笑)。

結局大石ダムまで足を延ばして山歩きはここで本当のフィナーレ。ここでタクシーを呼んで桂の関温泉ゆ~むへ直行。ここはR113沿いの道の駅関川に併設されており、しかも米坂線の越後下関にもほど近いという公共交通機関利用のハイカーには絶好の位置にある有り難い温泉です。

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(大石ダムより)

さっそくひとっ風呂浴び、それから16時台までない米坂線の時間までどうしよう・・・と思っていたら、館内に越後交通観光バスの時刻表が掲示されていたので、さっそく見てみるとなんと坂町行きの終バス(下関営業所15:41発)が20分後にあるじゃないの!でも始発が下関駅ではなく「下関営業所」となっているのでフロントの方に聞いたら駅からほど近いと云われたのでそれなら20分あれば行ける!と踏んで慌てて表に出て営業所へ。

下関営業所は駅前を通る旧米沢街道をなおも西(坂町方面)へ行った郵便局の隣にあり温泉から所用10分ほど。無事にバスに乗れ、坂町から新潟への電車の車中では綺麗な夕暮れも見られて今回の飯豊行きは無事に幕を閉じたのでした。あっそうそう下関~坂町のバスは土休日運休の平日運行オンリーですので悪しからずです~。
 
 
おしまい。(^^)
 
 
・・・・・☆

◆ 2007.10.09 (Teu)  曇 時々 晴
頼母木小屋 06:30- 大石山分岐 07:00- 鉾立峰 07:30- 杁差小屋 08:15/08:35- 杁差岳 08:40- 前杁差岳 09:15- 千本峰 10:00- 権内ノ峰 10:35- カモス頭 11:00- 東俣第二の橋 11:45- 林道終点 12:15- ゲート(東俣彫刻公園) 13:30- 大石ダム 14:15
 
大石ダム~桂の関温泉 タクシー(迎車) ¥2700
桂の関温泉ゆ~む 入浴料 ¥500
下関営業所~坂町駅(新潟交通観光バス) ¥440
 

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コメント

そうそう、帰りの温泉というかお風呂は必ず調べます。日帰りなら良いのですが泊まりで汗を流さず帰れないのはやっぱり気持ち悪いしまわりにも迷惑かけそうですからね~(笑)。

でも飯豊はどうだろう?下にお風呂のない所って今回登路にとった実川口だけ・・・でもないか(笑)大日杉もないけど、小屋が開いてれば今はシャワーでも使えるのかなぁ。。。

投稿: komado | 2007.11.06 19:54

前から続きが読みたいなあと思っていたら、忙しくなっちゃって、ようやく今日読むことができました。
空いた時間に読めるってのも、ブログの良さだからね~。

ビールの誘惑に負けちゃったりもしたんだね。
体が、欲してる時ってあるもんね~。
頭の中をいろんなことが駆け巡ったでしょ?
ここで泊まったら、明日の行動に響かないかとか?

バッタリ遭遇があったり紅葉もきれいだったみたいだし。
楽しさが伝わってきましたよ。
小屋でのやりとりや思ったことが特におもしろかったなあ。
っぷ!って噴出しながら読みました。

えぶりさしって、ハイマツ?か何かが斑模様でいい山肌してるね。柔らかな山肌って好きなんすよ~。

長者平の草原の様子もいいね~。ガスってても思わずシャッターを切ってしまいたくなりますね。
帰りの温泉て事前に調べたのですか?
僕は事前調査ってほとんどしなくて、帰宅してから、あ~あんなとこに温泉があったのか~って気がつくことが時々あって後悔します。

思わず行ってみたくなるような、写真と文章にうっとりでした~。

投稿: かず | 2007.11.04 23:18

リブルさん、こんばんわ。
飯豊のエアリアは重荷が必須のせいでしょうか?随分時間に余裕を採っているように思います。重荷でそれなりのペースで歩けるのなら頼母木泊なら大熊・西俣でも権内・東俣でも実は問題なく下れるのです。なのでリブルさんなら門内でも行けるハズ、というか米坂線の時間が16時台までないので却ってこれぐらいの方がいいのかも(笑)。

リブルさんもあの界隈で風雨に遭われましたか。ba_sobuさんもそうだったし飯豊に風はつきものですからね。今回久しぶりに歩いて、そういうのもみんなひっくるめて飯豊の良さを噛みしめられたのが嬉しかった。今でもじわじわなのです(^^)。

投稿: komado | 2007.10.25 19:56

komadoさん、こんにちは。
レスがだいぶ遅くなってしまいましたけど、飯豊連峰の山行、しっかり読ませてもらいました。頼母木小屋から大石ダムまで一日で降りちゃったんですか。上から見たとき、長そうだなぁってちょっと思いましたよ。

自分も風雨の中を飯豊本山から門内小屋まで歩きました。門内小屋はその時も風で飛ばされそうで、大丈夫かとかなり心配でしたよ。平日だったけど同宿者がいたので、心強かったですけど。

うーん、読んでいたら、また来年行きたくなりましたよ。でも行ったら行ったで、重荷になるし、登りはきついし、辛いんですよね。(^^;

投稿: リブル | 2007.10.23 23:36

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