緑の尾根を辿り酉谷山へ
(オロセ尾根上部にて)
さてこの連休は天気が良ければ飯豊行きも考えていたのですが、あちらの天気がどうも今ひとつハッキリしません。そんな予報にモチベーションが今ひとつ盛り上がらないながらも泊まりがけの準備はしちゃったし、ど~しよ~??
ということで今回(09/22~23)は荷物減らせばそのまま行ける・・・おそらく5年ぶりとなる酉谷の別荘へ泊まりに行ってきました。
(ガニ沢の枝沢にあるワサビ田跡)
泊まりなら朝は遅くても良いんですけど連休なので念のためいつものバスで東日原へ出て、稲村岩やもう見られなくなる安倍首相のポスターをカメラに収めつつ、おろせ橋(八丁橋)を目指しててくてく歩き始めます。
登路はこれまたかなり久しぶりな篶坂ノ丸南尾根たるオロセ尾根。おろせ橋を渡ってのっけからヘアピン続く孫惣谷林道を登り、今回は桟道ではなくその手前の最後のヘアピンの所でオロセ尾根に取り付きました。
(篶坂ノ丸にて)
枝葉が散乱する植林の急な斜面をひと登りで桟道からの道を合流。孫惣谷左岸の巡視路が合わさるまではこの道を辿れば良いだけで、これまたひと登りした鞍部からガニ沢の枝沢に寄ってすでに汗だくになっていた顔を洗ってなおも登っていきます。
1123mを過ぎるとひと登りで左岸の巡視路とクロス、というかちょっとだけ一緒に上がり尾根を外れて金袋山へ行く巡視路と別れてからが個人的にも未踏だったオロセ尾根の核心で、徐々に尾根が広がりミズナラやブナの立派な木々が出迎えてくれてなかなか良い雰囲気ですね。
(色づき始めた木もあった・ハウチワカエデ)
そん中をゆるゆる登っていくとあっけなく篶坂ノ丸に到着。近年歩く人がかなり増えたとはいえ今の時期とあっては山頂には誰もいません。寄り道や休憩の事を考えると重荷の割に早く着いた印象です。
篶坂ノ丸で少し休憩してから暫くはタワ尾根を行きます。しかし前にも云ったかも知れないけど、この時期に藪漕ぎもなく周囲の木々をめでながらのんびり歩けるなんて・・・昔のことを思い出すと隔世の感があります。でもお花は相変わらず極端に少ないですね~。まぁこればかりはもうしょうがないんですけど。
(滝谷源流部の右岸尾根の下りしな)
ウトウノ頭から大京谷ノクビレに降り、黒木に変わった尾根を登り返すこと30分ほどで長沢背稜の縦走路に出ますけど、これだって一昔前だったら有り得ないコースタイムです。とはいえ今回はそのまま酉谷へ向かうのではなく(泊まりだしね!)、もうひと遊び。
というか今回の目的がこれからで、まずはタワ尾根と縦走路が合わさる手前の1640m圏から東へ延びる滝谷源流部の右岸尾根(としか云いようがない)を下ってから喜右衛門尾根に移って、登り返すというもの。喜右衛門尾根の初訪のおり、1380m圏の緩斜面で休憩をとったときになおも西の滝谷方面へ延びる踏跡と思えなくもない道筋が気になっていたのです。
(滝谷に降り立ちました)
さっそく右岸尾根を下り始めると、地形図通りの広々とした尾根でスズタケも枯れていて楽しく歩けます。ただ林相自体は・・・喜右衛門尾根の方もそう言えるんですけど・・・たとえば四軒小屋尾根北斜面というか滝谷中下流部右岸斜面のような美林では決してありませんけど、良い雰囲気です。
尾根が狭くなると黒木も出てきてボク的な印象では水松山中尾根に似てなくもないかも。尾根末端部は急そうだったのでどう降りようかちょっと迷っていたのですが、末端近くになると左(北)側の滝谷へうまく降りられる箇所があり、間もなく滝谷に降り立ちました。
(喜右衛門尾根と枝尾根の間の緩斜面・Part1)
降りた滝谷はすでに緩い流れになっており、おそらく胎内滝~最後の滝を過ぎたところでしょう。広々とした幕営の適所なんかもあって、そこいらでちょっと休んでから草つきの斜面を登るとそこはもう喜右衛門尾根の枝尾根と主尾根の間の緩斜面の一角。
頃合いも良かったのでさっそくランチにしてのんびり休もうかと思っていたのに、虫がうるさ過ぎ。結局30分ほど休憩してだけで腰を上げざるを得ませんでした。あとは↑↓↓こ~んな大海原が波打つような緩やかな斜面をゆるゆると、適当に彷徨いながら上がるだけです。(^^)(^^)(^^)
(喜右衛門尾根と枝尾根の間の緩斜面・Part2)
(喜右衛門尾根と枝尾根の間の緩斜面・Part3)
そんな楽しい歩きが1480m峰を越えて西の鞍部へ下るまで続き、そこから急な尾根をひと登りすると先程別れた長沢背稜の縦走路と再び合流。すぐに酉谷山へ向かいます。
道中、埼玉県側の方に・・・山火事用心・・・許可なく木を切ったり、草や土石などを採取することはできません・・・と書かれた林野庁による新しい看板には笑いました。おそらくあの一件(一ハイカーによる三ツドッケ山頂伐採事件)があってのことなのでしょうネ。
(喜右衛門尾根1480m峰附近にて)
たどり着いた酉谷山の山頂でボーっと休んでいると小屋泊まりと思しき軽装の方がやってきたので、小屋の様子を聞いたら泊まりはまだその方一人とのこと。その話にホッとして避難小屋へ下ればこの日の山歩きはおしまいです。
思いの外少なかった水場の水量(1L=1分)に驚きつつも、担いできたビールを冷やしてあとはひたすらにのんびり。小屋にいながらにして展望が楽しめるなんてやっぱりここはええところやね~。(^^)でも小屋前の斜面はせっかく改修したというのに先の台風で崩落してメチャメチャ。特にトイレ側が危ないです。これでは近い将来この小屋の存亡というか供用自体が危うくなるかも知れません。
(こういうのなら・・・いいネ! ^^)
しばらくは誰も来なかったのでまだ9月だし、酉谷が荒れている話も伝わっているはずだからハイカーは少ないのかな?と思っていたらそれから続々やってきて結局満員御礼(7名)。それでも近年は日帰りばかりだったのでこうやってのんびりできたのはえがったなぁ。。。近場でもタマには泊まりにすると山行きの趣も変わって良いものですね。
・・・つづく。(^^)
・・・・・☆
あと、この日のREPはこちらをご覧くださいませ。<(_ _)>
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