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2007.04.23

春の佳き山行き・・・大持山~伊豆ヶ岳

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(大持山西尾根1149m峰より大持山方面)

今回の山行きは本当に楽しくて、ものすごく良い気分で帰宅したらいきなり奈落の底ってヤツ。自分のバカさ加減を思い知ることって まぁたまにあるんですけどねぇ(;-_-) =3 フゥ。。。いや、以下の本編とは全く関係ないんですけど、独り言・・・ひとりごとです(笑)。

ということで今週はなぜか(本当に!)寒くて雪が降ってしまったし、BBSの方で奥武蔵のアカヤシオ情報が流れてきた影響もあって土曜(04/21)は先週に引き続いてアカヤシオの下見で、これまたまたまたな大持山を久しぶりに西尾根から上がって、妻坂峠~武川岳~山伏峠~伊豆ヶ岳と縦走してから花桐へ下る道を歩いてきました。

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(749m峰を少し行くと伐採跡に出る)

今回も先週に引き続いて浦山大日堂行きの一番バスに乗車。大持山西尾根を歩くのは丸四年ぶりだったのですが、今回は歩いたことのない一番西の支稜を歩くため大神楽沢橋で下車。さっそく尾根に取り付くと、のっけから露岩混じりの急な尾根で手がかりの少ない箇所もあり、慎重かつせっせと尾根を詰めていきます。

のっけから少々緊張した道のりも尾根が広がって下の送電塔に出れば一安心。雑木に植林混じりの若干荒れた尾根から気持ちのよい雑木林に変わると749m峰に出て、緩く下ると上の送電塔。そこからしばらく登っていくと上が明るいので??と思っていたらなんと尾根の左(西)側が完全に伐られた広大な伐採跡になっていました。

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(1149m峰への登りしな・落葉の厚い雑木林)

目の前の立派な大掴山の奥には両神山、そして南側に目を向ければ巨大な大平山にその両脇を通る長沢背稜・都県界尾根は先週の降雪でがすっかり白くなっています。そして伐採跡の下では様々なスミレが咲き出しており目を楽しませてくれました。

そんな伐採跡も川俣からの主尾根への急登がはじまるとカラマツの植林に変わって、ひと登りで暗い植林下の主尾根と合流。でもその暗い植林帯も意外や間もなく抜けて落ち葉の積もった気持ちのよい雑木林に変わるとここからが西尾根の素敵な核心部のはじまりです。

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(大持山直下の妻坂峠分岐にて)

じきに1149m峰に上がると辺りはブナ、ミズナラの立派な木々が並ぶ自然林に変わり、そんな林のプロムナードとなってゆるゆる大持山へ導かれます。何度歩いてもこの辺りは本当に気持ちのよいところですネ。(^^)

そしてもう溶けてぐしゃぐしゃになった雪が出てくると大持山の山頂で、一息ついたら一つ小持山側のピークへ寄ってアカヤシオの確認。先週の蕾や天気の様子から諦め気味ではありましたがやはり蕾で、しかもその蕾は先週からあまり膨らんでいなかったのが大半。

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(本日のお花はこんな感じ)

ということでこれでアカヤシオがいるという噂のある伊豆ヶ岳まで足を延ばすことが決定で(笑)、山頂に戻って妻坂峠へ下ります。カタクリは道中ポツポツと咲いていて、おそらく満開。バイケイソウもちらほら顔を出し始めており、木々の芽吹きと共にこれからは上も下も徐々に緑に染まっていくのでしょうね。

今回は妻坂峠へ下る途中のとある緩斜面でちょっと早めにランチ&お昼寝。山行きの終わりが駅だと時間のことを全く考えなくて良いから本当にのんびりできます。

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(前武川からの下りしなより伊豆ヶ岳)

妻坂峠から急な尾根をえっちら登って武川岳に着くとお昼時ということもあり、山頂はすごい人。交通の便も良く手頃なせいなんでしょうか?こんなに人気のある山だとは正直全く知りませんでした。

少々休憩したらすごすご退散。前武川岳から山伏峠に下り、伊豆ヶ岳へ登り返します。道中植林の多い箇所ながらもそれなりに雑木林もあり、ここで今年初のイワウチワにもようやく出逢えて今回はそれだけで歩いた甲斐があったというもの。そんな植林帯を抜けるとまもなく天目指峠からの道を合わせて伊豆ヶ岳の山頂はもうすぐ。

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(アカヤシオは満開。男坂の鎖場辺りに少々)

伊豆ヶ岳の山頂に着いたらもういるだろうと思っていたアカヤシオは全然いなくて、そこにはミツバツツジがポツポツと咲き出していました。ヤマザクラもまだ残っていて山頂自体は結構良い雰囲気だったんですけど、もしかして噂の主はアカとミツバを間違えたんとちがう~??

とは思ったものの念のため男坂の方へ下ってみたら、あぁ!いましたいました!!(笑)数は決して多くないけど、花は満開というか満開寸前の花の一番良い時だったのは意外であり、嬉しくもありました。でもやはりというかマクロで撮るにはかなりリスキーな所に生えてる木ばかりで撮影には苦労しましたが、西吾野駅へ降りるので時間のことは考えないで済むし、さほど問題はなかったです。

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(花桐への道は若干荒れている)

伊豆ヶ岳からは去年東尾根を歩いた時から気になっていた花桐への道を選択。最初こそ植林の暗いつづら折れでしたが河床に降り立つと木々の芽吹きは美しく、ネコノメソウ(盛りはとっくに過ぎたのが多いが)にミツバコンロンソウやニリンソウを捜しながら歩く道のり。道は崩れや桟道は朽ちていて不明瞭な箇所があったり、倒木に灌木が被る箇所があって若干荒れているものの、慣れた人であればさほど問題となる道ではないでしょう。

そして林道に出るとそこはもう花桐の集落でした。しっかしここの佇まいがまた良くて・・・広く明るい雰囲気の集落に梅?に木蓮に桜や躑躅などの庭木が一斉に花を咲かせ、下に目をやればニリンソウなどがこれまた一斉に花を咲かせてまぁまぁなんとも華やかな雰囲気。

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(花桐の集落)

確かにまわりは植林ばかりだし、今は時期的に一番良い時期でもあったんでしょうけど、それを割り引いても奥武蔵にもこんな所があったのか。。。という感じ。集落中程にある諏訪神社もなかなかの雰囲気だったし、こちらは植林ばかりだからと食わず嫌いでいるけど、周囲をある程度歩いたからって全てを知った気になっちゃいかんな~という至極当たり前なことを思い知った一日でもありました。

ということでこの近辺のアカヤシオの見頃は今後の気温の推移次第で変わる可能性はありますけど去年よりも遅く、1000mくらいはGW前半、標高1500m以下はGW後半以降、それより高いところはGWを過ぎてからということになりそうですね。さぁてGWはどこを歩こうかな~。

・・・・・☆

ということでこの日のREPはこちらをご覧くださいませ。<(_ _)>
 

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2007.04.17

あかやしお、なんとか下見 (^^;;;

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(橋立川の道すがら)

そおいえば「花のひかり」を始めてからこちらの方を歩くのははじめてだった事に気がつきました。(^^ゞ ということで先週の日曜(04/15)は気がつけば丸四年ぶりだった大持山の辺りをアカヤシオの下見を兼ねての訪問。今回は橋立川からオクスヤマ沢右岸尾根を登路にとって小持山に上がり、大持山~鳥首峠~橋小屋ノ頭~蕨山~大ヨケノ頭と縦走して落合へ降りるコースを歩いてきました。

今回も大日堂行きの一番バスで鍾乳洞前に出たので歩き出しも6時半過ぎという早いスタート。橋立川沿いの林道なんて15年は歩いていなかったんじゃないかなぁ(実は武甲山もそれぐらい訪れていない)。大岩のもとにある橋立鍾乳洞の様子は何となく覚えていたけど、その先で林道はダートに変わり歩いていてももう初めてのような感覚です。

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(スゲ沢分岐にて)

芽吹きに満開のヤマザクラ、そして咲き始めたヤマブキを愛でながらの林道歩きも小一時間で終わり、林道終点から登山道に入るとすぐに長者屋敷ノ頭へ向かう登山道を左に分けますが、ここは直進してなおも沢沿いに延びる道を辿ります。

長者屋敷の分岐を過ぎるとじきにエアリアで「スゲ沢」とされている沢を桟道で渡り、両岸の迫った箇所を通り抜けてもう一度沢を渡ると河床が広がって右岸側が皆伐された小広い場所に出るのですが、そこにはなんと「スゲ沢分岐」と書かれた道標があってビックリ。ということはこの直前で渡った沢もスゲ沢??さて、どちらが本当のスゲ沢なのでしょうか。

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(オクスヤマ沢右岸尾根上部にて)

分岐から「武甲山」と書かれた方の道はおそらく長者屋敷ノ頭とシラジクボを結ぶ捲き道に出る道だと思われます。でも沢沿いにも道が延びているようなのでここはもちろん直進。コガネネコノメの咲きだした道はすぐ先で左岸に移り暫くはそれなりに雰囲気のある径路と云うよりは河床歩きが続きます。そして再び右岸に移る頃から右岸側が植林になりましたが雰囲気はそんなに悪くなく、沢には桟道も見受けられて、一応径路も延びているようです。

そしてまもなく出る明瞭な二俣(厳密に言うと三俣だが)がオクスヤマ沢の出合で、ここに延びているのがオクスヤマ沢の右岸尾根。一息ついてから植林と雑木林に分けられた急な尾根をせっせと登っていきます。

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(大持山からウノタワへの下りしな)

じきに曰くありそうでなさそうな6~7m程の巨岩(上まで登れました)を見てアセビの茂る箇所を過ぎると、尾根が左へカーブする辺りから植林帯に入り、それをすぐに出るとそこはもうシラジクボと小持山を結ぶ稜線の直下。急ながらも妙に広がりのある斜面を登り詰めてポンと稜線に出れば、小持山へはもう一投足。

まずは久しぶりに間近に見た武甲山に挨拶して、周囲のアカヤシオを見てみると・・・あれれ、まだ蕾だよ。しかも蕾はまだ少々堅く、今年は花の咲き方が早かったのでアカヤシオはもう咲いていると思いこんでいただけにかなり意外でした。

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(ウノタワの広い鞍部)

ということで大持山までの道すがらもアカヤシオが咲いているわけがなく、確実と思いこんでいたカタクリもまだ蕾。これには参ったなぁ・・・と思いつつ大持山はハイカーがポツポツ上がっていたので半ば素通りしてウノタワへ向かいます。

ひと下りして横倉山を過ぎると、ここからがウノタワの辺りまでが奥武蔵で唯一??にして随一と思われるブナの立派な木が並ぶ自然林のプロムナード。下りきったウノタワでここは↑のように本当に広くて気持ちのよい鞍部で、少々早かったのですが今回はこちらでランチ&お昼寝とあいなりました。(^^)

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休憩を終えたら鳥首峠に下り、橋小屋ノ頭へ向け登り返します。カタクリは鳥首峠の前後でようやく咲き始めな状態で、今回はとりあえず逢えたことに正直ホッとしました。あとこの辺りのピークにはまだまだT.yui氏の標識が健在なんですね。

鳥首峠から一時間程で橋小屋ノ頭に着き、ここでタタラノ頭には寄らず逆川乗越へ降りると、以前慣れ親しんだボロい掘っ建て小屋が撤去されて周囲は随分とスッキリしていました。ここから緩く登り返して蕨山の山頂に寄ってから展望台へ向かうと確かにこの周辺にもアカヤシオがポツポツいました。んが、こちらのも綻びかけてはいたもののやはり蕾。

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(滝入ノ頭附近だったと思う)

ここで逢えなければもう万事休す。今回は下見の腹づもりだったのに咲いたアカヤシオに逢えないで終わるのか・・・とガックリしながら帰路につきます。藤棚山を過ぎてしばらく下ると、尾根南側に真新しい林道が出来たせいか尾根上の様子もエラく変わっていて、そんな様子に驚いていたら行く先になんかピンクの塊が。。。

どうせミツバツツジだろう、と思って近づいたらなんとそれはアカヤシオ(笑)。アカはここにもいやがったのか!結局大ヨケノ頭までそこそこあって、花の盛りはやや過ぎていたものの今シーズン初のアカヤシオ、充分堪能しました。(^^)

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(アカヤシオ、大ヨケノ頭附近では盛りをやや過ぎた)

大ヨケノ頭に着き、ここから通せんぼされた南の落合方面へ下り始めるとすぐに先程の真新しい林道に出るのですが、切り立っていてそのまま林道へは降りられません。山頂で通せんぼしていたのはこの為のようです。でもここで大ヨケノ頭に上がる手前にあったマーキングのことを思い出し、西へトラバースしてみると林道へ下る踏み跡を見つけて無事林道に着地。尾根に向かうとそこには小さいながらも真新しい道標がありました。

さっそく下り始めるとこちらにもアカヤシオがミツバツツジと混じる感じでまだありましたが、それもしばらく下るとミツバツツジだけに。そしてそのころから道は尾根を左に外れて電光形に降りはじめ、しばらく降りると再び尾根に復帰。ここは急な斜面の下降を避けるためにつけられた道のようですね。

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(落合への道すがら、正面は仙岳尾根)

やがて下の県道の音が聞こえてくると有馬小屋跡に出て、古の遺物などをカメラに収めてからひと下りで県道に降り立つとこの日の山歩きはおしまい。でもバスの時間が間近なのでこの日の山行きを反芻するヒマはなく、いそいそ着替えをして再び県道に出ると、あ~っバスが目の前を通り過ぎて行く・・・思わず大声を上げてバスを停め、無事車中の人となりました。

しかし今シーズンは暖冬の影響で開花の進行がかなり早かった(ミツマタはモロにその典型)のに、今回歩いてみたらなんと例年並みになっていて本当に驚きました。おそらく3月下旬以降順調に気温が上がらなかった影響でしょうか。これから咲く花は今までの早春のような感覚でいるとタイミングを外してしまいそうです。しかも今週はかなり寒いし、もしかしたら一昔前の例年並みになったりして。。。(笑)

・・・・・☆

ということでこの日のREPはこちらをご覧くださいませ。<(_ _)>
 

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2007.04.10

御坂の主稜線、ようやく完歩

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(常葉川 反木川中間尾根・尾根下部は芽吹きがはじまっていた)

ボクは「稜線を繋げる」ということにあまり熱心ではないというか、無頓着な方なのでそういうの目当てで歩くことは滅多にないのですが、今回歩いた天子山塊とのジャンクションでもある中之倉峠からパノラマ台の間は交通の不便さもあって御坂主稜筋の中でも最後まで歩けないでいた所でした。

ということで先週の日曜(04/08)は下部側の古関から常葉川 反木川中間尾根を延々と辿って中之倉峠~パノラマ台に上がり、これまた長らく懸案となっていながら放置していた烏帽子山、城山と辿って精進へ下るコースを組んで歩いてきました。

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(中間尾根920m圏峰北脇にあった、もと水力発電用の貯水槽か?)

土曜は寝坊してしまい、今回の山行きも日曜になってしまったので古関へは甲斐常葉駅から吉田行きのバスで出たのですが、今回はボクの他にハイカーがいてビックリ。でもバスの車中はその方とお話していたせいか古関まではあっという間で、バス停から道路脇の桜が満開だったR300を本栖方面へしばらくいった所からさっそく尾根に取り付きます。

意外にスッキリした斜面をせっせと登って常葉川 反木川中間尾根の尾根上に上がるとそこには古関の集落からと来た思われる明瞭な道筋が延びていました。それからしばらくは植林が続きますが、晴れていたせいかすでに暑くなっており普段は嫌っている植林も日差しの入らないその暗い木陰が涼しくてちょっとホッとします。でも登るにつれ植林は徐々に雑木林に変わり、芽吹きはじめた灌木は日に当たって輝き、落ち葉の地面一面にタチツボスミレが咲いて、ミツバツツジにウグイスカグラも咲き始めて春本番の様子。

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(950m峰の下りしなより1036m峰)

半端な所にある△898.2mは四等点(御坂は半端な所にある四等点が多い)ではなく三等点でした。そしてそこからひと登りして上がる920m圏峰の手前では明瞭な道が南から北へ乗り越しており、ちょっと気になったので周囲を探索してみると、920m圏峰のすぐ北に今は使われていないコンクリの水槽らしきものがありました。これは何だろう??と思って地形図を見てみると疑問はすぐに氷解。どうやら本栖湖から水を引いて、ここの貯水槽から反木川の発電所に水を落としていたようです。

雑木の歩きやすい道のりも、その先の1000m圏峰を境にして尾根南側が皆伐後の灌木帯に変わり、尾根上も灌木の藪が被るようになって一気に歩きづらくなります。ここから950m峰の南鞍部までが今回の行程で一番藪の濃い箇所でした。

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(△1131.4m峰附近だったと思う)

灌木帯を抜け、1036m峰への登り返しに入るとまた歩きやすい雑木の道になりほっと一息。その先も灌木が薄く被る箇所があるもののほとんど気にならず、対岸の梢越しに見えるはずの雨ヶ岳から毛無山~大ガレノ頭の稜線はガスっていて姿を見せてくれません。晴れているというのに。。。

そしてこの日二度目の三角点峰となる△1131.4m峰に上がると目の前にはおそらく富士が見えるのでしょうが、これも雲に埋もれて見えません。ここから南の尾根に巻き込まれずに東の鞍部へ急降下する箇所がこの日の行程で一番わかりづらい箇所でしょう。

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(中之倉峠にある石柱)

1123m峰から緩く下って登り返した黒木のどうでも良い小ピークが実は御坂と天子の主稜線を分けるジャンクションピークで、その本当に小ピーク然とした様子にちょっとだけガッカリ。ここで南へ降りると中之倉峠なのですが、まずは御坂の主稜線をきっちりトレースするため(笑)稜線伝いに東の鞍部に降りてから南の捲き道を戻って峠へ向かいました。

んが、峠に出る手前の本栖へ降りるであろう明瞭な道が分かれている所に「甲斐の山山」に記述されていた↑の石柱があったとは知らずにそのまま峠に行ったら下部側に明瞭な道が下っているだけ。あれ~??と思いつつ半ば焦りながらしばらく周囲を捜索して、ようやく件の石柱を発見しました。要は最初に見かけた時、パッと見だたの境界石標にしか見えなかったのでそのまま通り過ぎていたのでした。

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(中之倉峠を過ぎると自然林が現れる)

ここから梢越しに本栖湖の湖面を見ながら(本栖湖を間近に見るなんて何年ぶりだろう!)、そして尾根の北側がミズナラ・ブナの素敵な自然林に変わり、道筋もしっかりします。ただその道は尾根のピークを南に北に捲きながら延びているので今回はそちらを通らず、徹底的に尾根通しで歩く事につとめました。

途中スズタケの被る箇所が二箇所ほどありましたが道筋は明瞭なのでさほどの事はなく、なかなか立派なミズナラやブナの木々を愛でながら行くと、ようやく三方分山からの登山道と合流。とりあえず最高点の1328m峰に上がってから、すぐ南のパノラマ台に向かいます。

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(富士もちょこっと顔を出してくれた・パノラマ台より)

パノラマ台に着く頃にはもう13時を回っていたせいか、広い展望台には一人いるだけで静かだったのには驚きましたが、雲の切れ間から富士が姿を見せてくれたのにはもっと驚きました。今回は諦めていたのでこれは嬉しかった。そして王岳の方を見てみると、あれ?全然白くない!そお云えば今までの道のりも、雪が全くなかったなぁ(笑)。

奇跡的に??姿を見せてくれた富士も間もなく雲に隠れてしまったので結局ちょっと休憩しただけで下山開始。烏帽子山へ向かいましたが、こちらも思いの外自然林の続く美しい道のり。烏帽子山から城山への尾根を拾うと道は薄くなるものの、尾根を外さなければ問題ありません。そして本栖への分岐を直進するように行くと痩せた露岩の尾根に変わり、溶岩の石組が目を引くのろし台跡の先が城山の山頂でした。

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(黒木と苔と溶岩の道・東海自然歩道にて)

ここで最後の展望を楽しんでなおも降りると、道はR139じゃなくて東海自然歩道の方に降りるのですね。せっかく自然歩道の方に降りたのですから、精進へは自然歩道を歩いて向かうことにして歩き出すと、そこはさすがに樹海の中。黒木と苔と溶岩の暗い道の道中はすぐ脇を通るR139の車の音が妙に心強かったです(笑)。

今回でようやく御坂の主稜線が完全に繋がり、そして奥秩父は笠取山南の白沢峠から中之倉峠までも尾根伝いに繋がりました。今後は天子・・・先ずは目の前の「雨さん」なんだろけど、なかなか行きづらい山だからいつ歩けることやら。でも雨ヶ岳~中之倉峠は下りにとりたいなぁ。。。

・・・・・☆

ということでこの日のREPはこちらをご覧ださいませ。<(_ _)>
 

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2007.04.02

ブナ美しき、菰釣山~屏風岩山

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(シキリ尾根上部のブナ林・Part1)

しかし先週一週間の暖かさは一体何なんでしょう!先週の月曜はまだつぼみの堅かった桜がやっと開花したなと思ったらあっという間に満開。これじゃ先週見そびれたミツマタはちょっとマズそうだな~と思ったんですけど、ミツマタと絡めた丹沢の藪尾根はダニが多いから今を逃すともう涼しくなるまでお預けになってしまう。

ので、日曜(04/01)は晴れそうだし、これがラストチャンスだと思い行ってきました。今回は菰釣山南東尾根たるシキリ尾根を下降して一旦地蔵平へ降り、屏風岩山西尾根を登り返し東尾根を下降してミツマタ見物という毎度ながらの愚かしいコースどりでした。(^^ゞ

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(菰釣山避難小屋・・・真新しい)

んで、今回は谷村町駅から道志はサガセ西沢のゲートまでタクシーを張り込んで(7000円ほど)のスタート。初めての菰釣山、こんな形で楽するのはちょっと失礼かと思ったんですけど、今回のコース取りはこれがあってはじめて成立するものなので今回はどうぞご勘弁くださいましといった所でしょうか。

ゲートでタクシーを降りると四月になったばかりだというのに明らかに暖かい風が通り抜け、暑くなりそうだなと思いながら歩き出しますが、もう目の前に甲相国境稜線が間近に見えており(笑)こんなに楽して良いのだろうかと改めて思ってしまいます。

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(菰釣山山頂にて)

なかなか好ましいブナ沢沿いの道から30分ほどで国境稜線に上がれば、あとは行く先に聳える菰釣山を目指す段取り。途中のきれいな避難小屋でちょっと涼んで先を行くと、尾根も周囲の山肌もまぁまぁみごとなブナの裸木たちで地面にはブナの実の殻が大量に散乱しています。そんな様子にワクワクしながら登っていくとあっけなく菰釣山の山頂に着いてしまいました。

想像よりも遙かに小さく狭かった山頂からは展望も利き、富士も大きな姿を見せてくれます。でも個人的には5年前に歩いた西丸東丸に水ノ木沢と樅ノ木沢の中間尾根の姿が眼下に見えて懐かしかったです。あとすぐ南にある三角点は今回は訳あって寄らないでおきました。

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(菰釣山より)

休憩を終えたら今回のメインディッシュのはじまり。東へ少し戻ってからシキリ尾根の下降に移ります。

のっけはモミ(シカに囓られていない)にブナの混ざる落ち着いた雰囲気。尾根上は当然スズタケが被りますが下道は意外に明瞭で、雨後の乾いたスズタケはキレイで気分良く漕ぎながら下っていく感じ。

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(ミキリ尾根のブナ林・Part2)

そしてモミ切れるとブナ主体の自然林に変わるのですが、飛び抜けた巨樹こそいないけど太いブナの揃ったこの林はとにもかくにも圧倒の一言、素晴らし過ぎます。噂には聞いていたけど菰釣ってこんな森を持っていたのですね。大栂の辺りもこんな感じなのかな?と思いつつそんな木々を愛でていると歩みは自然と遅くなってしまいます。

でも枝尾根を分けるシキリ沢の源頭ピークに降りるとそんなブナ林もおしまいで、植林の中を下ると一旦林道におり、しばらく林道を下ってから再び尾根に入ります。

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(ミキリ尾根にはこんなモミ林も散見された)

再び尾根に入ってももう植林であとは淡々と下るだけ。尾根右(南)側が広大な伐採跡になっており、大栂から富士見峠を通る尾根を眺めながら降りているとここでミツマタが出てきましたが、残念ながら花はもう盛りを過ぎていました。

伐採跡が途切れるとじきに林道に降り立ち、地蔵平へ向かいます。しかしこの林道がヤシャブシにキブシ、フサザクラにダンコウバイの花々に芽吹きがはじまりなんとも素敵な道のり。そして地蔵平の手前ではマメザクラともう麓は春本番の様相です。

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(地蔵平の地蔵堂)

そして初訪以来二年ぶりとなる地蔵平に着いたら、先ずは地蔵堂に挨拶して木陰で涼みながら休憩。ここで時計を見たらなんとまだ10時半。予想よりかなり早く着いてしまいました。ということでお昼は屏風岩山でとることにして、さっそく西尾根に取付きます。

登りだしの植林を抜けると伐採跡が現れ、ここでさっき下ってきた菰釣・シキリ尾根を一望してから大ブナの立つピークに登ると、ここから再び自然林との再会。

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(下ってきた菰釣山、シキリ尾根を振り返る・屏風岩山西尾根下部にて)

こちらもこれまた立派なブナの多い素敵な尾根で、コケの着いていない樹皮のきれいなブナばかりだったのがシキリ尾根と対称的で面白かったです。でもこちらのモミは一部シカに囓られており将来が心配ではあります。

スズタケも被る箇所が少なくて歩きやすく、そんなブナ林を愛でながらゆるゆる登っていく感じ。でもそれも上部に上がった所で尾根の右手が植林になってしまい、それがちょっと残念でしたが、この標高でそれを云うのも結構贅沢な話かも知れませんね。

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(西尾根中部にて)

そんな植林を合わせると一頑張りで見覚えのある屏風岩山の山頂に出ました。んが意外や山頂には誰もいません。当然の如く?自然林に覆われた西側の緩斜面でランチをとっているとハイカーの声がしますがポツポツといった程度でした。

ミキリ尾根の低い所のミツマタは盛りを過ぎていたので、ここで東尾根を下るのではなく一段高い所の群落がある二本杉峠廻りで降りるのもよさそうかな?と少し思いましたが、シキリ尾根や西尾根のブナ林でもうもうお腹いっぱいだったのでここは予定通り東尾根を下ることに。

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(屏風岩山東尾根下部のミツマタは盛りを越えた)

東尾根下部のミツマタ群落は↑の通り盛りは過ぎて白っぽくなっていましたが、今年もその花をそして香りを楽しめたことに感謝して、大滝橋に降りました。結局ミツマタの盛りが過ぎていたのをみなさんわかっていたのでしょうか?帰りのバスにはハイカーの姿はそれなりにはいたものの、想像よりは遙かに少なかったです。

しかし今回のコース、本当はミツマタの人混みを避けるため苦し紛れに捻り出したコースなのに、実際はこんなに素敵なコースだったとは恐るべし西丹沢ですね。裸木の時期でもこれだけ楽しめたのだから新緑紅葉の時期はさぞ素晴らしいことでしょう。こおなってくると大栂~椿丸の辺りが俄然気になってきますね。(^^)
 
・・・・・☆

ということでこの日のREPはこちらをご覧くださいませ。<(_ _)>
 

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