大黒茂林道・・・とうとう改修
(大黒茂林道・・・大黒茂谷を渉る桟道)
↑上の光景、見たところはただの真新しい桟道ですけど、ボクにとってはかなりショッキングな光景でもありました。
ということで土曜(03/10)は久しぶりにそんな大菩薩の北面界隈を訪問。最近、yamyamさんからこちらの情報をよく頂いていたのですが、その中で大黒茂林道がとうとう改修と相成った話を聞いたら一度確認したくなって、今回は4年前の初訪の折りとまったく同じコースで歩いてきました。
(丸川峠にて)
朝一の裂石行きバスの乗客はボクを含めても二人という閑散さで、これは今の時期の大菩薩が雪も花もなくある意味中途半端な時期でもあるせいでしょうか。却って雪の時期の方がハイカーは多い印象です。
そんな訳ですから、丸川峠の方へ向かえばもう一人旅は決定したも同然で、この日は丸川峠までとなる南アや富士の姿をときおり振り返って眺めながら丸川峠へ向かいます。
(泉水十文字にて)
丸川峠の草原で一休みして、北の泉水谷の方へ下りはじめると、さっそく雪が現れますが大したことはありません。すぐ下の牛首谷分岐を直進して泉水十文字に降りたら、今回は右折して初訪の時以来となる大黒茂谷の巡視路を辿りました。
前の晩に雪が降ったせいかこの先はまっさらな雪面が続いて、そんな雪を蹴り上げながら歩くのは気持ちよかったのですが、その雪や倒木のせいで道の若干わかりづらい箇所があって注意が必要です。
(大黒茂谷の水源林巡視路のひとこま)
しばらく降りると大黒茂林道が分かれる分岐に到着。以前はその分岐は明らかにわかりづらかったし、大黒茂谷にも桟道がなかったのに、今回はなんと大黒茂谷を渉る桟道が丸見え。さっそく渉って大黒茂林道に入りました。
三ノタルまでは落葉時に歩くのははじめての区間。おかげで周囲が見えて夏とは趣が違ってこれもまた良いですね。山腹のトラバースが続くので基本的に道は細いですが、途中の桟道もみんな掛け替えられており、周囲の自然林を愛でつつルンルン気分で歩けます。
(大黒茂林道のひとこま)
(大黒茂林道のひとこま・Part2)
(三ノタル附近・・・大菩薩嶺北尾根に上がった所)
大黒茂谷から一時間ほどで三ノタル(大菩薩北尾根)に上がると、頃合いも良かったので今回もここでのんびりとランチ&お昼寝。
ここから北尾根を降りれば丹波発16時台のバスにも余裕で間に合うな~、と思いつつなおも先(東)を行きました。
(大黒茂林道のひとこま・Part3)
(中ノ沢の枝沢を渉る桟道も!)
(大黒茂林道のひとこま・Part4・・・右はサカリ山)
通過するのにちょっとスリリングだった中ノ沢附近の桟道ももちろん掛け替えられており、それを楽々わたってしばらく行くと小室川左岸の巡視路の分岐に着きますが、小室川の様子が見たかったのでとりあえず素通り。すると今まで周囲の裸木の美しさに惹かれていたのが、いつの間にやら対岸にあるノーメダワの鞍部が近くに見えている事に気がつき、まもなく小室川に降り立ちました。
小室川の通過は大黒茂林道の核心部でもあり、前後の道がしっかりしているにも関わらず今まではこの辺りが非常にわかりづらかった箇所でした。なのにここもyamyamさんの情報通り、左岸のヤブがキレイに刈られて「道」になっており、その先にはしっかりした桟道が。。。
(小室川もとうとう・・・)
そんな様子をボーゼンと眺めながら少し休憩して、その後はそのままノーメダワへ登り返すのではなく、先の分岐まで戻ってから小室川左岸の巡視路を下りました。
こちらもひと下りして出る中ノ沢の三俣の辺りがこれまたわかりづらい箇所だったのに、道が改修されたお陰で対岸の道が一目でわかるようになっていて難なく通過。シオジやトチの大木を見たり、ワサビ田の石垣を下ったり、クロスケかと思ったら♀のカモシカだったり、そして前は慎重に高捲いた崩落地もしっかり桟道が渡してあり、といった楽しい道のりが続きます。
(小室川左岸の巡視路のひとこま)
そんな道のりもお昼をとった三ノタル以来となる北尾根を乗り越すともう終盤。つづら折れを下りきると泉水谷を渡り、少し上がった所で旧道の吊橋を一瞥。泉水谷林道に出るとなんと道が舗装(!)されていました。
分岐の目印となる1.5kmポストもなくなっており、下降点の判別は舗装路が途切れる直前で左手に下って分かれている山道がそれになる、といった所でしょうか。丹波の終バスの時間にちょっと余裕があったので、あとはのんびりのんびり歩いて丹波へ向かいました。
(ここも改修済・小室川左岸の巡視路にて)
しかし、今回の大黒茂林道の改修には本当に驚きました。道自体は少ないながらもそれなりに手入れされていた感じですけど、こと小室川の辺りで考えると今というか再び道となった所の藪や木の生え方から云っても、10年どころか20年近く??放置されていたのではないでしょうか。
なので小室川の辺りは以前のようにわかりづらいままににして欲しかった、そんな所があってもイイじゃない・・・という自分勝手な思いも正直言えば少なからずあります。願わくばこちらに入られる奇特な方におかれましてはマーキングの類は吟味に吟味を重ねてごくごく最小限にして頂けたらと思います。
・・・・・☆
◆ 2007.03.10 (Sat) 晴 時々 曇
塩山駅 07:28→ 大菩薩峠登山口(裂石) 08:00- 丸川峠 09:35/09:50- 泉水十文字 10:10- 大黒茂林道分岐 10:40- 三ノタル(大菩薩嶺北尾根)11:40/12:40- 小室川 13:35/13:45- 小室川左岸巡視路分岐 14:10- 小室川出合 15:50- 三条新橋 16:20- 丹波 17:40
| 固定リンク
「【大菩薩・権現山稜 2007】」カテゴリの記事
- 今年も滝子山 (^^;;;(2007.11.15)
- ブナハバチ大発生・・・続報(2007.07.09)
- ブナ、大規模な虫食い発生(2007.06.28)
- 大黒茂林道・・・とうとう改修(2007.03.13)
- 冬の大菩薩、小菅から(2007.02.13)
コメント
畏れる気持ち・・・そうですよね。その気持ちを持っているから怖さも素晴らしさも「体感」できる。だからその気持ちがなくなったとしたらおそらく山には入らなくなるんじゃないかなぁ。つまんないと思う。
これはba_sobuさんに言ったことがあるかも知れないけど、特に東北の山に入る時なんかは名状しがたい緊張感を持つことが多いのですが、それもそういうことなのかもしれませんね。
投稿: komado | 2007.03.18 17:56
掲示板のほうに書こうと思ってたのですが、書きそびれたので。
唖然 呆然 !! が 最初の感想。
そんなに知ってるわけではないくせに、
あのときの山深いイメージが(傾いた桟道とともに)強烈な印象だったので、一気にこんなに変化しちゃうのかなぁって、思ったのです。
komadoさんにとっては 土地勘が備わったエリアで、ずいぶん明るくなった?雰囲気で書かれていますが でも、
Komadoさんなしで、もしわたしが行ったとしたら やっぱり山の雰囲気に呑まれてしまうような気がします。
大改修され桟道が新しくなったとしても。
あと、かずさんたちのおっしゃってること よく分かる
道が新しくなっても、道標やテープが付いても
くまちゃんたち・たくさんのなまたちは、今もそこにす棲んでいるんだもん。
道や標があると つい人は、そのこと忘れてしまいそうだよ。
しらない山に入る前って、こわいもの
畏れる気持を感じさせるから、山ってすてきなんだと思います
投稿: ba_sobu | 2007.03.15 23:57
yamyamさん、れれちゃん、そしてかずさんこんばんわ。
結局大黒茂林道にしろ大常木林道にしろ、この手の巡視路の本来の用途はその名の通り「水源林巡視」な訳ですから登山者のことはハナから考慮に入れてないのは当然といえば当然なんですけど、ああも立派ですとね・・・ツイ勘違いしてしまいますね。(^^ゞ
でも東京都の水源林全体でいってもここ数年の改修ぶりは大がかりなもののようにも感じますけど、実際はどうなんでしょうね。まぁ定期的なものなのかも知れないけど、今後のシカ対策としての猟師さん向けの改修なのでは??とも密かに思っています。これも考え過ぎかもしれないけど。
> 花はありましたか?
山ではダンコウバイとツノハシバミ?と思しき茶色い花。そして帰りの青梅街道でダンコウバイとアセビ、そしてキノコやさんの手前では大咲きマンサクに出逢えました。(bbsのレレちゃんのレスでつけた画像がそれ)フサザクラはまだのようでした。
> 寒くなかったの~~???
ぜ~んぜん!お日様が出て風がなければ結構暖かいのですよ。
でも調子こいて風邪引いたことも過去にはありましたけど(笑)。
>改修前はどうだったのでしょうか。
桟道が古くなっているから微妙に柔いし、コケ生えてて滑るから濡れているとかなりスリリングではありました。一度桟道にのってから大丈夫かそうでないか判断しながら歩いていました(笑)。
投稿: komado | 2007.03.15 23:29
改修されても、恐さは変わらないのでは~~!
高所恐怖症の僕には恐すぎますよ~。
改修前はどうだったのでしょうか。
確かに昔苦労した道が歩きやすくなると、悲しいですね。
大常木林道も、あの時の苦労はなんだったの?
ってくらい改修されちゃって、物足りなくなりました。
苦労して歩くからこそ、印象に残ることもあるんだよね。
多摩川源流域、全体的に道の改修というか森林の整備が入っているのでしょうかねえ?
あれこれ悩みながら迷いながら歩く楽しみってのもあるんだよね。
エアリアに載らない道だからこそ、そういう道があってもいいと僕も思います。
最近、コマドちゃんの気持ちが妙にわかるようになりましたよ(笑)
投稿: かず | 2007.03.15 22:49
お、お昼寝?!(@_@)
寒くなかったの~~???
投稿: れれちゃん | 2007.03.15 18:38
コメント書いたあと、bbs見なおしたら今回私の見てない木だったようですね。
ホッ(^_^)v
投稿: yamyam | 2007.03.14 22:19
こんばんわ~
なんと素早い行動!恐れ入りますm(__)m
やはり、大黒茂林道全て改修済のようですね。
安全に歩けるのは嬉しいことなんですけど、真新しい桟道を安心して渉るより、苔の生えた桟道を恐る恐る(ズリズリ?)渉るのもそれはそれでアジがあったんですけどね。
小室川と大黒茂谷、あの程度の水量の沢なのだから、桟道まで架けなくても・・・とは私も思いますね。まあ、自然林の中を歩けるだけで良しとしなければいけないですかね?
bbsの№2574、『見ただけでわかる人が少なくとも一人はいるはず。』
この『一人』ってもしかしてあたし??
んんん・・写真見てもピンとこなかったし、この辺りの写真探してもないしぃ・・・??
今の時期のこの辺りもいいですよねぇ(^_^)v
大木がよく見えるし、樹間からの展望も新鮮で!
花はありましたか?私は泉水谷林道の一番下部。サカサ沢入口の少し上流でマンサクを見つけただけでした。フサザクラはもう咲いていたかな?
ではまた。
投稿: yamyam | 2007.03.14 22:13