大淵谷から鬼ヶ岳、王岳川へ
(鬼ヶ岳より王岳と南アの山山)
大石から大石峠へ登る時、登山道の入口に古びた看板があるのはご存じのことと思いますが、その中身をよ~く見ている人は意外に少ないのではないでしょうか。
↓はその看板の画像の一部。それによると昔は大淵谷からも金山や十二ヶ岳へ行けたようで、今回(12/23)はその道の確認と、御坂の主稜線歩き、そして王岳北側を流れる王岳川の様子を見ながら芦川側の上九一色へ抜けました。
(大石峠への登山口にある看板には・・・)
今年は暖かい暖かいといわれていますが、家を出て大月行きの電車に乗るまではあったかいな~と思っていました。その車中ではかずさんとの遭遇(!)もあり、大月駅に降りると意外やこれが結構寒い。あせあせ富士急に乗りかえると行けば行く程寒くなり、河口湖に降りると建物や看板、標識等々周囲のあらゆるものにみんな霜がついている有様。わかっちゃいるもののさすがにコチラは寒いですワ。
でもこれだけ寒いと云うことは天気がよいということで、朝焼けに染まった富士を眺めつつバスで大石へ向かいます。
(大淵谷、最奥の堰堤附近・奥は金山)
ペンションの手前でバスを降ろしてもらいさっそく歩き出すと、若彦トンネルはもう完成していて開通間近を思わせる様子。20分程歩くと大石峠の登山口に着きますが、今回はここを直進です。
植林に覆われた林道を淡々と行くと金堀山から流れる名奥川を渡り、林道はまもなく右岸に移りました。この辺りから地形図の記述と違って林道は荒れだし、つぎつぎ現れる堰堤を捲きつつずっと大淵谷の右岸を行きます。
(いちおう富士も・・・鬼ヶ岳より)
「地形図に書かれている最奥の堰堤」を過ぎると道は突然良くなり堰堤も新しいものになりました。でもここまで来るといい加減林道歩きに飽きてきて、早く山道になれよ~と思いつつなおも林道を行くと最奥の堰堤でようやくジ・エンド。大石からここまで70分程でした。
山道はカラマツ植林の許その先へ自然に延びており、真新しいマーキングを追いつつ左岸に移ってしばらくは左岸側を行く感じ。そして最奥の二俣で一度中間の尾根に上がり、再び左岸をトラバースするようになるとあっけなく十二ヶ岳~金山の稜線に出てしまいました。途中シモバシラの撮影大会もあったのにここまで二時間かかっておらず、大石からの最短コースでしょう。ここにも今年の6月にはなかったマーキングがついていました。
(御坂主稜・鍵掛峠へのみちすがら)
何の手応えもなくあっけなく上に上がってしまったことに驚きつつ、金山に上がって鬼ヶ岳へ向かいます。もう雲一つない快晴ですから富士はもちろん南アや八ツも見え見え。期待していた北アは雲がかかっていてダメでしたが文句なんてある訳がありません。(^^)
鬼ヶ岳も時間が早いせいか誰もいなかったのですが、展望を楽しんでいたら意外に風があって体が冷え切ってしまったのでランチは北尾根の分かれる西のピークで取り、なおも主稜を西へ行きます。主稜は花の絶えない盛夏も良いけど、明るく展望が楽しめる今の時期もやっぱり捨てがたい。ルンルン気分で鍵掛峠へ降り尾股山への尾根が分かれている吉沢山へ登り返します。
(吉沢山と1372m峰の最低鞍部にて)
遠くにあった王岳の姿が近づくと吉沢山に着き(標識の類なし)さっそく北へ下りはじめます。ひと下りして現れる露岩を右(東)へ慎重に慎重に捲けば、かなり急なものの後は鞍部へ下るだけ。最初は見下ろしていた「アシビ」ともいわれる1372m峰を見上げるようになると最低鞍部に降り立ちました。
この鞍部から左(西)へ流れるのが王岳川で左岸の尾根を伝ってから河床におり、しばらくは枯れた河床のゴーロ歩き。やがて水流があらわれ、左岸側に植林が現れると道形も明瞭になり、その道が突然右折して右岸へ渡ると林道に出ました。
(王岳川上流部の様子)
このままこの林道を歩いても良かったのですが、地形図を見るとかなりの遠回りなので林道が一度沢に近づいた所で林道から離れてもう一度左岸に移るとこちらにも明瞭な道が延びていました。この道もしばらく降りると右岸に移って地形図通りに先の林道と合流。合流すればあとは上九一色までお気楽に車道を歩けば良いだけです。
とはいえそのまま歩いたのでは遠回りだし、R358は交通量が多くて楽しくないのでいろいろショートカットしながら上九一色の役場(今は合併したので正確には出張所)へ向かいました。
(王岳川左岸の破線路は明瞭)
小一時間ほどでたどり着いた上九一色の出張所は日帰り温泉施設もあるのですが湯冷めが怖いので今回はパス。一息ついたら出張所の広場で着替えて、巨大な屏風のような御坂の主稜線をボーっと眺めながら甲府へ向かう市営バスを待っていました。
んが、バスの時間になってもなぜかバスは来ず、早く来ないかな~とその後も呑気に10分程待った所で気がついたのです。
23日って祝日だった・・・_| ̄|○
(右より横沢頭、王岳と吉沢山北尾根の稜線・上九一色出張所より)
そう、甲府市営バスは日祝運休なのでした(笑)。もう少し早く気がつけば上流の鶯宿から石和行きのバスを捕まえに行けたのですが、16時過ぎでは今から行っても間に合うか逃すかはかなりギリギリの線。それにもし逃したら鶯宿では本当に行き場がなくなるので、ここは本当に長い道のりだけど芦川沿いに下って身延線の芦川駅へ向かうのが無難な所でしょう・・・ということでここから実験クンの重い重い再スタート(笑)。
梯(かけはし)でR358から離れれば芦川沿いは上流部と同じように閑散としており、雰囲気もなかなか良かったのですが、間もなく日が暮れ真っ暗な車道をとぼとぼとぼとぼ・・・。でもふと見上げた星空が本当にキレイでねぇ。。。
(日祝はお休みなのね~・笑)
結局上九の出張所から芦川駅までは14km弱、ちょうど二時間半の道のり。芦川沿いの道から開けた甲府盆地に出た時の夜景の素晴らしさにその労もちょっとだけ報われました。
まったくもって自分のミスなんだけど・・・お陰でこの日の楽しかった山行きの印象がずいぶんと薄れてしまった気がします。とにかく皆様におかれましては(特に公共交通機関利用者は)曜日祝日の確認を充分にしないとボクみたいになりますよ~、ということです。まぁお金さえあればタクシー呼ぶことでごくごく簡単に解決するんですけど(笑)。
・・・・・☆
ということでこの日のREPはこちらをご覧くださいませ。<(_ _)>
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