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2006.09.24

続・ヤケト尾根で遊ぶ

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(日陰名栗峰南尾根・・・石尾根縦走路との合流点にて)

本当は続続続くらい??なんですけど「花のひかり」を始めてからヤケト尾根を訪れるのは二度目なのでとりあえず続、です。(^^ゞ ということで先週の日曜(09/24)はまた日原で、久しぶりにヤケト尾根で遊んできました。

ヤケト尾根を歩いたことのある人なら尾根中腹を横切る水源林巡視路の存在はご存じだとは思いますが、ヤケト尾根は尾根下部の東側がカラマツ植林になっていることもあり、その中を巡視路がいくつか通っています。その中で東側と尾根西よりのルートは確認していて、今回は残っている一番西のルートを探索が目的でした。

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(ヤケト枝尾根の登りだし)

今週も天気予報は大きく外れて、台風一過の??好天に恵まれた中快調に東日原をスタート。もちろん気分は悪いわけもなく、お陰で歩みもはかどり吊橋まで一時間とかからず、すぐに尾根(主尾根ではなく枝尾根)に取付きます。

ひと登りすると道は主尾根へ向け尾根を東に外れますが、ここは尾根通し。きらきら光る自然林の許せっせと詰めると先程別れた道から西へ分かれてきた道(あ~ややこし。でも図説する気はありませんのであしからず。)と合流。ひと登りでカラマツ植林の末端に出ると、道はここで尾根を西へ外れます。

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(ヤケト尾根西側の水源林巡視路はこんな感じ)

すぐに西よりルートを分けるとここからが本番。カラマツ林が途切れると道が荒れだし気を遣うようになりますが、シオジにカツラといった渓畔林の美しい所で雰囲気はもちろん悪くありません。

そして二年前引き返した箇所を過ぎると、意外に水量のある一ノ沢、二ノ沢と越え、今までとは明らかに違う沢らしい雰囲気漂う三ノ沢を渡る辺りがまた林の美しい所で、ポンポンと二本立つシオジの大木がなんともグラマラス。

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(シオジの大木・三ノ沢附近にて)

そしてなおも西へ行き、眞鍋本(日原を繞る山と谷)でいうオッコシ尾根・・・三ノ沢の左岸尾根に乗ると、ここでスズタケが現れて道が途端に不明瞭になってしまいました。

尾根上にも切り開きがあるように見えたのですが、ここはもう踏み跡とも云えないような道筋をなおも西へトラばります。ツバノ尾根を間近に見つつ日陰名栗沢の水流を見おろす所まで来ると、その先はもうスズタケが被っていて行く気を失わせるには充分な様子。今回はここで打ち止めにして、斜面に取り付きました。

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(オッコシ尾根の様子)

苔がびっしりと生えてふかふかの岩場を慎重に登り先程のオッコシ尾根上に上がると、尾根上には道とはいえないまでも明瞭な切り開きが通っていてビックリ。スズを漕ぐと云うより分けるといった程度の藪でけっこう歩きやすかったです。

そして尾根が広がるとここも見事な自然林。微妙に黄色がかった木々の緑が強い日差しに照らされて輝いている様子はもうもう・・・言葉が出ません。ボクにとってはスズタケの中にいても天国気分。(^^)

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(ヤケト尾根中腹の巡視路)

そんな中をゆるゆる行くと、小一時間であっけなく中腹の巡視路に飛び出します。しかしこの中腹の道、西方向へは一体どこまで延びているのだろう。。。

ここからオッコシ尾根をそのまま詰めても良かったのですが、今回も確認のため巡視路を東へ行きました。ヤケトの主尾根が乗越す所まで10分弱。ここから改めてヤケト尾根を詰めていきます。

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(ヤケト尾根上部にて)

ヤケト尾根上部も二年の間に周囲のスズタケがなおも減って、登りだしこそ周囲の林を愛でつつ気楽に行けましたが、日陰名栗峰直下はまだまだスズタケが濃く、スズに倒木を越えたりくぐったりとそれなりに歩きでのある感触がこれまた嬉しいもの。

そしてそんな藪が突然という感じで途切れると、開けた石尾根の稜線にポンと飛び出します。もう何度も云っているけど、この瞬間が大好きです。石尾根を北側から登る時の一つの醍醐味ですね。藪がなくても。

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(日陰名栗峰東の肩にて)

ヤケトのツメでもある東の肩はお馴染みの休憩ポイントでもあるので、そう言う意味でもヤケトは便利なのかな?? 登りしなは快晴でしたが、ボクが上がった頃には雲が出てきて折角の展望もぼんやり。ここは鷹ノ巣にはかなわないけど展望は良好だし、周囲には下草も生えていて穏やかな雰囲気、そして人通りだがほとんどなくとにかく静か。ということで石尾根に上がるとここでの休憩が自然と多くなってしまいます。

あとは峰谷へ下るだけなので、久しぶりに昼寝なんぞもして心ゆくまで休んだら下山開始。今回はこちらも久しぶりとなる南尾根を下りました。

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(日陰名栗峰南尾根上部にて)

南尾根の方は総じて変化なしといった所で、急降下ながらも自然林が楽しく、ついつい歩みがのろくなってしまいます。北斜面のヤケト尾根と違い南斜面なので、緑の輝きがストレートに出ていて日差しに照らされるとこれがまたいいんですよね~。

そんな楽しい直滑降も立派な祠の山ノ神に降り立つともうおしまい。道中の無事を感謝して、あとは峰谷川の豊富な流れを見つつ林道をちんたら歩いて峰谷へ向かいました。

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(日陰名栗峰と南尾根を見上げる・下の林道より)

しかし今回はある意味ケリをつけるためにヤケトを訪れたのに、その更なる深さを知ることになったのは皮肉なのか何なのか。本谷北岸の方ばかりでなくもっとこっちにも足を向けてよ、と云われてしまったような、そんな気持ちにもなった山行きでした。とにかく日原はまだまだ深いです。

・・・・・☆

ということでこの日のREPはこちらをご覧くださいませ。<(_ _)>
 

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2006.09.18

天祖山の南面をめぐる

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(大ブナ別レ・・・大ダワ林道と唐松谷林道との分岐点)

9月に入るとすっかり涼しくなってお花めぐりもそろそろおしまい・・・というか涼しくなってくると無性に恋しくなるのが日原の山山。ということで先週の土曜(9/16)は久しぶりに日原に入りました。

日原というとここのところタワ尾根や小川谷周辺に偏っていたような気もするので、今回はどこを歩こうかな~♪と考えていてフト思いついたのが天祖山の南面のこと。↑の大ブナ別(わかさ)レを最後に訪れたのも「花のひかり」を始める以前の事だったんですよね。ということで今回は五年ぶりに旧日原林道と赤石尾根を登路にとって天祖山を訪れました。

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(旧日原林道にて)

折角の三連休初日も台風が近づいていまひとつの予報が出ているせいか人出もいまひとつで、久しぶりに対面した稲村岩もガスが切れたりかかったり。東日原を後にすればあとは一人旅と思ったら八丁橋への行きしなに単独さんに抜かれました(笑)。

八丁橋先の登山口からさっそく表参道に入りえっちら登り始めます。表参道は登りだしから主尾根に上がるまでがガレた急斜面が続いて気を遣う所で、主尾根上がればとりあえず一安心。先行していたご夫婦を抜いて、まだまだ緑の優勢な尾根道をひと登りすると周囲に大ブナが目立ち始め、まもなく水場のあるハタゴヤに出ます。

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(旧日原林道にて)

旧日原林道(林道といっても車道ではありません。念のため。)はその水場からひと登りした所から分かれており、表参道と別れてさっそく林道にはいると、道は改修されたものの、すでに土砂が堆積しており以前よりは気を遣わずに歩けるかな~程度な状態。ブナにカツラやシオジなど少々気を遣いながらそれらの木々愛でつつ行く感じです。

時期的なせいもあるのでしょうが天祖山の南面で普段から水の流れている沢といえば名栗沢ぐらいなのに、今回は渡る沢渡る沢どれもしっかりと水流があり、濡れた桟道はちょっと怖いけど、周囲の岩が苔むしている事と相俟ってなかなかいい雰囲気でした。

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(名栗小屋跡・・・名栗沢はこのすぐ先に流れている)

とはいえこの手の道ですからこのまま安穏と行けるわけでもちろんはなく(笑)、しばらく行くと道は中小屋沢一つ先(西)の沢の崩落地ですっぱりと分断されています。崩落地は急峻でとてもじゃないけど渡れないので、以前歩いた高捲き道を探したのですが、以前はあっさり見つかったはずのその道が今回はなかなか見つからない。結局高捲き道の分岐は見つけられなかったので、崩落地の上端をトラバースしてなんとか切り抜けました。

んが、対岸に渡ってなおも適当にトラバースしていると、なんと後上方からしっかりした道・・・本来の高捲き道が下ってきてここでようやく合流。この先は植林地が多くなる事もあり、道はしっかりします。

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(赤石尾根中部のミズナラ林Part1)

松尾尾根を乗越し、名栗小屋跡の石垣を見るとこれまた凄い水量の名栗沢を渡って、大ブナ尾根の尾根上に上がるとそこが大ダワ林道と唐松谷林道との分岐点にもなっている大ブナ別レで、ここは古い道標や看板がおそらくそのまま残って古のというか独特の雰囲気を漂わせている、ちょっといい所です。(^^)

そんな別サレで少し休憩してなおも西へ行き、次の鍛冶小屋窪を渡ればもうそこは赤石尾根の一角。今回は主尾根まで足を延ばさず手前の枝尾根から直接取り付きました。

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(赤石尾根中部のミズナラ林Part2)

枝尾根の方はのっけから自然林で、急な尾根をせっせと詰めて尾根が緩むとミズナラ大木の林立する緩斜面に出ます。どの木々も立派で樹勢も良好。しかし初訪の折りにはまだ枯れたスズタケが周囲に残っていてそれなりに移動しづらかったのに、今はすっかりなくなり木々を愛でる余裕があるのは、この場でも何度も云っているけど果たして良い事なのか悪い事なのか・・・少々複雑な気分にもなります。

そんな緩斜面をひと登りすると尾根の左右から植林が合わさり、まもなく主尾根と合流。天祖山へ向け本格的な登りが始まります。

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(赤石尾根上部にて)

今回歩いて一番驚いたのがこの尾根上部の様子。初訪の折りは全体的に乾いた、少々味気ない印象をもっていたのですが、今回は上を木々の緑が覆い、地面には貧しいながらも下草の緑が広がり、露岩には緑の苔がむして、本当に少ないながらもタカオヒゴタイが花を咲かせてる、というなかなかの雰囲気。

一度歩いただけで決めつけるのではなく、やはり季節を変えて訪れないといけないな、という至極当たり前の事を思いながらなおも行くと、やがてダケカンバが目立ち始め、あっさりと登山道の通る裏参道との分岐に飛び出しました。

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(天祖山山頂もガスっていた)

周囲のモミが枯れてすっかり明るくなった分岐から山頂へは一投足。山頂に着く直前に朝方抜いていったご夫婦とすれ違いましたが、その際ご夫婦にすごく怪訝な顔をされてしまいました。まぁご夫婦からすれば朝抜かれたのに山頂には酷く遅れてやって来た訳ですから・・・当たり前ですね(笑)。

あとは表参道を下るだけという気楽さもあったせいか、時折霧雨が降るというのに山頂で一時間程のんびりしてしまい、ようよう腰を上げて下山開始。表参道は道もしっかりしているので気が楽だ、と思ったら途中の露岩帯の岩が苔むしており、けっこう滑って通過には気を遣いました。

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(表参道にて)

そして八丁橋の手前で先程のご夫婦をまた抜かして八丁橋に降りて林道をとぼとぼ歩いていると、伊勢橋の辺りでなんと車に乗っていた先程のご夫婦に拾われて奥多摩駅までひとっ飛び。東日原発のバスの時間前には青梅線の車中の人になっていました。しかし車って本当に早い!拾って貰って本当にほんとうに有り難うございました、です。<(_ _)><(_ _)><(_ _)>

今回久しぶりに天祖山の南面を歩かせて貰いましたが、こちらは植林も多いんだけど残された自然林はやはり出色。個人的には日原ではタワ尾根を双璧だと思っています。山頂附近のモミに周囲のスズタケも枯れて雰囲気は随分変わってしまいましたが、これからも時折訪れてその移り変わりを見ていきたい、そう思っています。

・・・・・☆

ということでこの日のREPはこちらをご覧くださいませ。<(_ _)>
 

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2006.09.11

初秋の丹沢は花の丹沢

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(蛭ヶ岳まであと少し・主脈縦走路にて)

きっかけは一昨年に歩いたトリカブトの大室山だったと思うんですけど、9月のこの時期はなぜか丹沢へ通うのが恒例となりつつあります。

ということで先週の土曜(09/09)は久しぶりとなる丹沢入り。例によってba_sobuさんに車をだしてもらい、今まで計画しながらも流れに流れていた(これは多分にボクが悪かったのですが・・・)地蔵尾根を登路にとり、蛭ヶ岳~臼ヶ岳と主脈主稜を縦走して源蔵尾根を下降するという周回コースを組んで歩いてきました。

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(神ノ川岩水沢出合附近にて)

前日の予報では晴れと出ていたのに、神ノ川へ向かう道中は霧雨の降るあいにくの天気。少々気分も沈み気味でしたが、ゲートのかかる日陰沢橋から広河原へ向け歩き出すと雨は止み、晴れ間も覗くようになってようやく気分もノってきます。そんな林道脇の岩場にはイワギボウシが咲きはじめていてなかなか素敵なのですが、どいつもこいつも気軽には撮らせてもらえません。

しかし今度は晴れたお陰で蒸し暑くなり、広河原へ着くまでにすでに大汗。地蔵尾根の取付は広河原から神ノ川の本谷をしばらく上がったところにあるので、この河床歩きは正直有り難かったです。

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(こりがカニの横這い??・地蔵尾根上部にて)

さて個人的には未踏ゆえメインだった地蔵尾根ですが、のっけからロープにつかまって道に這い上がり、またまたロープの張られた箇所を慎重にトラバース。小尾根に上がってもグズグズの急な登りが続いて気が抜けません。ボクのように趣味で歩くのならともかく(笑)、これを整備して登山道にするのはどうなのだろう??と少々疑問が残ります。

そんな登りも「胸突き八丁目」なる標識をみると間もなく地蔵尾根上に上がりほっと一息。蒸し暑さもあって服はすでにびしょ濡れでした。

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(地蔵平にて)

先はまだまだ長いのにこんなに暑くてこの先どうなるのだろう・・・と少々不安がよぎりましたが、とりあえずアセビにツガやモミ混じりの二次林といった感じの尾根を淡々と上がっていきます。するとじきに晴れ間が出だして空気がそれなりに乾燥され、そしてそれなりに爽やかな風も吹くようになり、それなりに歩けるようになります。下草のシキミが尾根を埋めていた箇所を過ぎると尾根が痩せ、いよいよ地蔵尾根核心部の始まり。

名前こそ「剣の刃渡り」だの「カニの横這い」だの「鹿落とし」だのついていますが、総じて登降の難しさはなく、むしろグズグズで不安定な箇所が続くのでそちらの方に気を遣う感じ。こちらでもイワギボウシがポツポツ咲いていましたが、これまた撮るとなるリスキーな所にいやがるのがかなりもどかしかったです。

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(今日のお花は当然しろよめな)

そんな核心部を過ぎると依然として急なものの歩きやすくなり、ハンカイシオガマの意外な多さにちょっと嬉しくもなって、「タコの松」を見るとまもなく広々とした地蔵平に飛び出しました。

すっかり晴れ上がって秋の空が広がっていた地蔵平は心地よさそうな草地の広がるピークで、その天気と相俟ってなかなかの場所。でも周囲の草地には入ってはいけないようなので眺めるだけでしたが、ふと気がつけばいつの間にやら大休止していました。(^^)

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(しろよめな満開・主脈縦走路にて)

地蔵平に上がってしまうともう終わったような気分になってしまいますが、最高点の蛭ヶ岳まではまだ300mほどの登りを残しており、これからもう一頑張りしなければいけない所。地蔵平を捲いている主脈縦走路に降り蛭ヶ岳へ向かいます。

主脈縦走路に出るとブナやモミの自然林も見事なのですが、目奪われたのは登山道の脇にわんさと生えている満開満開のシロヨメナ。地味な花ながらもこれだけ咲いていると本当に見事です。とはいえお花の99%以上あると思われるシロヨメナ以外はホトトギスにヤマトリカブト(病気になったのも多い)、トネアザミ?、マルバダケブキがちょこちょこといった具合で、その単調な植生の裏にはシカさんが絡んでいるのは間違いのない所でしょう、と丹沢初心者のボクは思うのです。

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(臼ヶ岳にて)

途中、蛭ヶ岳山荘の管理人さんと会ったりして(小屋犬パル嬢とも再会)、蛭ヶ岳への登りも楽しく意外にラクチン。紅葉の始まったシロヤシオを見るとまもなく蛭ヶ岳に着きました。

山頂には1パーティに単独の方のみで閑散としていたのは意外でしたが、この時期の丹沢はこんなものなのかも知れません。山頂に着く頃にはガスってしまい展望はダメでしたけど、お陰で快適に過ごせたので痛し痒しといった所。あと山頂の小屋でどなたかがビールを本当に買ってきて・・・結局3人で分けたのですが・・・普段山では飲酒しないボクも今回は我慢できずにググっと・・・う~ん、口惜しいけどマジでんまかったです。

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(臼ヶ岳周辺はしろよめなが特に濃い)

一時間程のんびりしたら今度は主稜を西へ向かいます。どこもシロヨメナの白で埋まる中、一部だけ白と黄色(おそらくキオン)のカラフルな箇所があったのには驚きました。そして本ダルミへの急降下が始まると一年ぶりとなるビランジを見つけて大喜び。

本ダルミに下るとあとは相変わらずシロヨメナで埋まる自然林の中を行く感じ。そして周囲のシロヨメナが一層濃くなると臼ヶ岳に着きます。臼ヶ岳はフェンス越しながらブナ林が見事なのですが、今回は周囲のシロヨメナにどうしても目を奪われがちです。この臼ヶ岳周辺が今回のコースでもシロヨメナの一番濃い箇所でした。

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(神ノ川乗越の手前辺りだったと思う)

臼ヶ岳を過ぎるとあとは去年も歩いた道で、期待していたシラヒゲソウは満開、イワシャジンも咲き始めながらも逢う事ができてもうもうありがと~~って感じ。(^^) そして下りの源蔵尾根は先頭のba_sobuさんが飛ばしに飛ばして、一時間とかからずに広河原に降り立ってしまいました。

飛ばしたお陰で大汗かいたので彦右衛門沢でおのおの水浴びに顔洗いをしたりして小休止したら、今度は周囲に群生するフジアザミの撮影大会。林道に近いところなので御坂で見かける時よりもありがたみには欠けますが、その多さゆえ様々な状態の花を見られてこれがなかなか楽しく、今後は「フジアザミを見るなら広河原」になりそう??です。

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(広河原のふじあざみ・・・咲きはじめ)

とにかくba_sobuさんに誘われて行ったトリカブトの大室山から行き始めたこの時期の丹沢でしたが、今回歩いてみて確信したのはであるという事。先に書いた理由というか予測から、決して種類が多い訳ではないけど、人の少ない時期に山が一番華やぐというのも何か皮肉ですね。

・・・・・☆

ということでこの日のREPはこちらをご覧くださいませ。<(_ _)>
 

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2006.09.05

秋山初日・・・(^^)

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(小沢ドウミより岡松ノ峰への登りしな)

しかし月が変わった途端にめっきり涼しくなってしまい・・・暑いのは苦手だからそれはそれで良いんだけど・・・こうもいきなりだと少々さみしい感じもしますね。

そんなわけですっかり秋めいた9月最初の山行きはかずさんと相乗りでの南大菩薩。今回は南大菩薩の稜線歩きに、丸四年ぶりとなる大谷ヶ丸南東尾根の下降を加えたコースを組んで歩いてきました。

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(湯ノ沢沿いの道も久しぶり)

今回は大月駅から真木小金沢林道の湯ノ沢峠登山口へタクシーで出て(¥4970)からのスタート。雨後の好天に空気は澄んで気分は上々だけど、歩き出しはちょっと寒かったです。

湯ノ沢沿いの道はおそらく4.5年ぶりでしょう。こちらのお花見に通い出した頃は桑西から炎天下の中、延々と一時間半ほど歩いて取り付いたものですが、今回はタクシーのお陰でなんと7時前の出発。すっかり堕落してしまいました(笑)。のっけからお花を撮りまくるかずさんより先に行かせてもらい、湯ノ沢沿いの登山道を行きます。

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(湯ノ沢峠の草原はこんな感じ)

カラマツ林の中を行くと、まもなく湯ノ沢によう沿うになりグッと雰囲気が良くなります。咲き始めのレイジンソウにヤマトリカブトは朝露をつけて瑞々しく、周囲の木々や下草には朝日が差し込んで本当に輝いている。そんな中をゆるゆる歩いていると、のっけからこんなに気分が良くていいのかしらん??と思ってしまいます。

以前はスズタケが被ってびしょ濡れになりながら通過したスズタケ帯も噂通りに刈り払われており、あとはもうスイスイ。やがて辺りが開けてトラバース道に変わると湯ノ沢峠はもう間近。

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(今日のお花・・・ゴージャスごまな)

湯ノ沢峠に上がりさっそく草原へ向かうと、まずは少ないながらも満開なマツムシソウのお出迎え。そして朝露をつけたススキが一斉に輝いている様子にしばらく立ち止まり、甲斐駒から深南部まで勢揃いの南アの稜線にまた立ち止まり、筋雲のかかる秋の空にまたまた立ち止まり。その上ススキの根元をがさごそ・・・と歩みが全くはかどりません(笑)。

とはいえススキの方(ナンバンギセル)は草が深くて捜索するのが面倒になってしまい早々に断念。これでようやくマトモに歩けるようになりました。ちなみにお花の方はマツムシソウにタムラソウ、アキノキリンソウ辺りが盛りでしょうか。進み具合は見たところ例年に比べて10日ぐらい遅れている感じです。ちなみにお花はかずさんのレポが詳しいですのでこちらをどうぞ~。(^^)

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(まつむしそう・・・少ないながらも満開)

でも、そんな気持ちのよい稜線歩きも、ハマイバ丸を過ぎた辺りから徐々に東からガスが上がってきてあっけなくおしまい。ガスがかかってきた上に風も吹いてきてTシャツでは寒いぐらいで、身体を暖めるためにどうしても一生懸命歩く感じになってしまいます。

そのせいか米背負峠に着いても米背負沢を上がってくる筈のタカさんにも会えず(行きしなの中央線でお会いしたのです)、大谷ヶ丸に上がってもお昼の時間には早過ぎたので、すぐに南東尾根の下降に移りました。

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(ハマイバ丸の草原より、大谷ヶ丸・滝子山の稜線)

大谷ヶ丸の南東尾根を降りるのは丸四年ぶりの事でその間の変化がかなり気がかりだったのですが、尾根分岐のピークからして余計なマーキングはほとんどなく、これなら大丈夫。(^^) 尾根も下道が若干明瞭になったかな??ぐらいで、すぐ現れる巨岩を左へ捲きすぎて尾根に戻るのに苦労したのはご愛敬。あとはすいすい降りて、スズタケが現れるとじきにホリヌキドウミのザレた鞍部に降り立ちます。

ここからがちょっとした難所でドウミのすぐ上にある露岩はザレた北側を慎重に捲いて尾根上に戻り、1447m峰へ登り返す感じ。今回のように下りならさほど問題はないのですが、登りだとドウミへ下るのに少々気を遣うところです。

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(ホリヌキドウミすぐ上の露岩。ここは左<北>へ捲く)

そして1447mから小沢ドウミへ降りる間のブナ・ミズナラの自然林が南東尾根一番のハイライト。ここからスズタケも被ってきますが、秋の乾燥した空気の許では皮膚にべたつく事もなく、藪が腕や身体をすり抜ける感じがなんとも心地よかったりしました。

小沢ドウミに降りると天気も回復して、今度は岡松ノ峰への急な登り返し。個人的にはこの登り返しが一番の難所で(笑)、今回驚いたのは以前刈り払われたスズタケがまた育って下道を完全に覆っていた事。この一帯はどうやら旧に復しつつあるようです。

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(小沢ドウミへの下りは自然林が美しい)

へろへろになりながら岡松ノ峰にく上がり、雑木のこれまた美しい尾根を介すると送電塔(No18)の立つ大久保山の西の肩に着きます。当然ながら周囲の展望利きまくりなのでここでようやくランチ。今来た南東尾根を振り返り、恵能野川沿いの斜面や滝子山東尾根、雁ヶ腹摺から南へ延びる尾根群を眺め(滝子の東尾根や中双里も久しく行ってないな~とか)ながらのんびり過ごしました。

ランチを終えればあとは間明野へ下るだけなのですが、今回はなおも尾根伝いに下るのではなく、歩いた事のなかった送電塔から南西へ延びている巡視路を降りてみました。

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(大久保山西の肩より南東尾根を振り返る)

しかし期待を膨らませて下りはじめた巡視路は10分ほどであっけなく見覚えのある恵能野川に降り立ってしまい、川を三度程渡り返すとアモウ沢の径路と合流。すぐ下が山ノ神で、その先はもう通い慣れた道。道中、雑木林はもちろんの事、普段はうっとおしく感じる植林すら明るく好ましく感じてしまうぐらいだったのは、その強い日差しのお陰だったかも知れません。

んで毎度の事ですが(笑)、その後は径路をそのまま恵能野・遊仙橋まで行くのではなく、途中で径路と別れて切目峠を越えて間明野へ降りたのはもちろんビールが飲みたかったからです。(^^)

金山神社で道中の無事を感謝して集落へ降りると、周囲の田んぼの稲も頭を垂れてやはり秋の様相。今回の山行きは天気も空気も日差しも木々も草花も・・・そしてコースも、と全てにおいて秋山初日と云えるような一日でした。お花巡りもおそらく今回で一段落。これからは普段通りの藪山歩きが続きそうです。

・・・・・☆

ということでこの日のREPはこちらをご覧くださいませ。<(_ _)>
 

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