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2005.12.31

今年も静かな歩き納め

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(源次郎岳山頂・・・金峰はさすがにわからんな。。。)

暮れも押し迫った大晦日、年内の仕事をあらかたやり終え、今んまいお酒を開けてちびりちびりやりながらこの記事を書いています。(^^)(^^)

ということで昨日(12/30)は今年の歩き納め。今回も毎年恒例となりつつある大菩薩方面で、裂石から上日川峠に上がり、日川尾根と源次郎岳の北洞沢ルートを歩いてきました。

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(上日川峠のテン場?)

さすがに暮れも押し迫ると電車バスもガラガラで、裂石へ行くバスも私含めて二人のみ。丸川峠分岐や上日川峠(車は嵯峨塩側からしか入れません)の駐車場にも車は一台ずつしか停まっていないという超閑散ぶりでしたが、こんな静けさが歩き納めには好ましいもの。

さっそく林道を南へ行き駐車場のあるゲートに出ると、私製ながら道標のある取付があり、ミヤコザサが被るものの明瞭な道形が延びていました。

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(ミヤコザサに埋もれる砥山峠)

地形図(大菩薩峠)によれば、道はまず砥山の東鞍部に上がりピークには寄らず捲いて降りていくので、ここで西の高なりに上がったが、あるはずの三角点がない。おかしいなーと思いながら鞍部に戻り今度は東の高なりに上がるがここにも三角点はなし。

慌ててここで地図を広げると、砥山の三角点は附近の最高点ではなく西にズレて位置している事がわかり(をいをい)、もう一回西の高なりに上がってからなおも西へ下るとようやく砥山の三角点と対面できました。

要は地形図の破線路が間違えており、実際の道はその一つ東の鞍部・・・東西の1610m圏峰を挟んだ鞍部を通っていたのです。

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(日川尾根1627.1m峰からの下りしな)

砥山から南の砥山峠(砥山西尾根の破線路が別れる地点)に降り立てば、先程の明瞭な藪道(笑)と合流。あとは時折林道歩きを交えながら、ミヤコザサに埋もれたカラマツ植林の尾根道が続きます。林道の入口出口にはマーキングも豊富でRFの手間も皆無。

日川尾根は林相的な妙味はほとんどないものの、その静けさ、そして甲府盆地の奥に広がる南アに八ツ(見えなかったけど)、奥秩父など梢越しの展望があり、道中は思ったよりも楽しかったです。

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(源次郎岳分岐附近の木々)

下日川峠でようやく新しい道標を見ると今までつきあってきたミヤコザサが消え、尾根の西側が見応えのある自然林に変わると間もなく源次郎岳の分岐に着きました。

砥山からカラマツ林の中を延々と歩いていたせいもあるけど、この附近はブナの大木も多く、この附近で一番の見所だと思います。なぜここだけに自然林が残されているのかなんて私にはもちろんわかりませんが、この一帯の自然林はずっと残して欲しい所ですね。

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(北洞沢上部は凍っていました)

砥山の三角点探しに時間をとられた事もあり、源次郎岳までお腹が保たずその手前の分岐でグロッキー。でもこの附近も雰囲気のよい所なので、ここでランチをとって源次郎岳へ。

んで今回の準メインとも言える北洞沢ルートですが、一度鬢櫛川へ下る鞍部に降り、キリガ尾根の分岐するピークに登り返してから適当に沢筋を降り始めると・・・まもなく比較的明瞭な道筋が現れて驚いていたら、またまたというか鬢櫛川ルートと同様、伐採地にぶち当たり、すぐに林道に出てしまいました。

林道は荒れていたので山道の雰囲気もそれなりにある感じではありましたが、これにはかなりガックリ。でも北洞沢もご多分に漏れず氷結が進んでおり、そんな様子を見ながら歩けたのが救いだったかも知れません。

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(北洞沢の林道・・・もう起点に近い所)

そして、その林道はやがてキリガ尾根末端部の果樹畑の裏側に出て、鬢櫛川を渡る橋のたもとで鬢櫛川沿いの道と合流しました。(このあたり、地形図にはまったく記載されておりません)

ここまで来ればあとは車道を歩いて勝沼駅へ向かうだけ。甲府盆地を見下ろし、そして雲一つない青空に聳える山々を眺めながら歩くのは楽しいのですが、それでも傾きかけた西日に当たった周囲の様子はなぜか不思議ともの寂しい。

晩秋から冬にかけてのそんな様子が・・・真っ白な雪や氷より・・・歩き納めにはふさわしい、というより私自身が好きなのかも知れません。

・・・・・☆

ということでこの日のREPはこちらをご覧くださいませ。<(_ _)>
 

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2005.12.26

すでに真冬の装い

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(三頭大滝・・・氷結が進んでいました)

先週、五十人平で強風吹く中めげずにランチをとったせいでとうとう風邪をひいてしまい、病み上がりの身ではとりあえず軽い所がよかろうぞ・・・ということで日曜(12/25)は久しぶりに三頭山へ行ってきました。

まぁ三頭山がいくら楽な山になったからとはいえ、12月から翌年の2月一杯までは都民の森へ行くバスが運休しているので今の時期はしっかり数馬からの出発です。(^^)

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(大沢山東尾根でみかけた木々)

そこそこハイカーの乗っていた数馬行きの一番バスも終点に着けば結局三人のみで、本当に久しぶりだった三頭沢の登山道を40分ほど行くと都民の森に入り(今回はけやきの路から入った)、人の気配がまるで感じられない三頭大滝には歩き出してから一時間ほどで到着。

滝は↑上のトップの写真の通り予想以上に凍っており、私はわからないけどおそらく近年の12月の姿ではないのでは?という凍りっぷり。滝の上も流れが凍っていて寒いけど見事。でも今回もちょっとだけヒネって(笑)その滝上の二俣へ延びる尾根・・・大沢山東尾根を辿ったので氷結鑑賞は距離からするとほんの少しだったのですが、もう充分に満足でした。

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(大沢山直下にて)

その大沢山東尾根、尾根上は灌木にアセビが若干煩いですが、まわりの自然林が素敵で歩きやすい尾根でした。特に大沢山山頂直下が小笹の敷き詰められた広がりになっており、辺りをウロウロ彷徨っても大沢山までは正味50分ほど。

大沢山から三頭山に向かうとさすが山頂にはベンチが埋まるぐらいにハイカーがいたので、展望を楽しんだだけ(おそらく日光連山も見えました)で来た道を引き返し、富士を眺めながら大沢山でのんびりとランチをとりました。

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(槇寄山にて)

が、のんびりランチを取り終えてもまだお昼前。これではこれまた久しぶりな大茅尾根を下ってしまうと帰りのバスまで時間をもてあましてしまう。しょうがないのでここで予定を変更して西原峠回りで下山する事にしました。実のところ大沢山から西原峠の間は15年以上歩いていなかったのです。

その久しぶりだった尾根道も雑木林が多く楽しかったし、槇寄山はなんと展望の山になっていて、傾きかけた西日を浴びた山頂はこれはこれで風情のある山頂だと思いました。

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(西原峠道の下りしな)

でもでも・・・この日のヒットは最後の西原峠道。日が燦々と入る明るい雑木林の道は歩きやすいし、吹きだまりには落ち葉がどっさりと積もっており、その落ち葉をざくざくラッセルしながら下るのは(深い所では股下まであった)、その音が感触が心底心地よくて最高のひととき。

それに西原の集落を見下ろしながら下っていくのもなかなかだし、明るい郷原の台地に降り立つというフィナーレもニクい。棡原にしろ西原にしろ鶴川沿いは明るい集落が多いんですけど、実際に歩いた所になってしまうと意外に少ない。要はバスやバイクで通る時に眺めている事の方が圧倒的に多いということで、今回久しぶりに歩いてみて、他の集落も実際に歩いてみたいなという気持ちがちょっと湧いてきました。

・・・・・☆

ということで12/25、数馬~三頭大滝~大沢山東尾根~三頭山~西原峠~郷原を歩いてきましたが、今回REPの方はありません。悪しからず。<(_ _)>
 

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2005.12.22

静かなる尾根歩き・・・

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新ハイキング社刊  4-915184-31-5  ¥1,680

うちの掲示板の見ている人はかな~り待ったことと思います!

新ハイキング誌や山の本、そして今は亡きFYAMAでもその文章を見る事ができた筆まかせさんこと松浦隆康さんの初の著作「静かなる尾根歩き 奥多摩から八ヶ岳まで100コース」がようやく発売されました。

新ハイ誌やFYAMAを逐一チェックされていた方はおわかりでしょうけど、内容は松浦さんが近年歩かれた奥多摩、丹沢、中央線沿線、奥秩父の山梨側、南ア前衛に八ヶ岳などの南関東の山と、前日光に足尾、安蘇の北関東の山を合わせた全100コース(サブコースを含めると140コース。大半がバリエーションルートで出版物初出コースも多い)が収録されています。

まずは新ハイらしからぬ明るい装幀に驚きましたが、中身は新ハイ誌のテンプレートそのままでおそらく大半の人がすんなりと読み始める事ができるのではないでしょうか。

当初より収録コースを絞りざるを得なかったようで(そのために発売が遅れたようです)中身が詰まっている分、松浦さん独特の情感を醸し出すような表現は少なくなっていますが、それでもバリエーションのガイドとしてだけではなく、美しい写真の数々と相俟って、読んでいて山歩きを通して感じられる感覚がよみがえってくるような・・・そんな気持ちにもさせてくれる、読み物としての資質も充分にあると思います。

あと掲示板の方で僭越ながら私が新ハイ誌('05.09・599号の記事)に苦言を呈させて貰った長作尾根(三頭山~大長作沢)の記述ももちろん正確で、そういう点からも見ても推奨できる内容になっています。

新ハイ誌のサイトを見ると、私の予想通り好評のようですね。
ピークを目指すだけではなくなった、松浦さんの言葉を借りれば「(山歩きの)プロセスを大切にする」ようになったハイカーはぜひ手に取ってみてください。そして自らの伎倆を弁え、少しの勇気もって山に入れば、山の新たな魅力・・・というより松浦さんや私やこの手の山歩きをされている人たちがどっぷりとハマっているワケというか、魅力を徐々に感じてもらえるようになるのではないでしょうか。

とにかく低山だって決してバカにしたものではないということ。私の場合は極端に偏っているけど(笑)、これは胸を張って言える事でもあるのです。はい。(^^)(^^)(^^)
 

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2005.12.18

塩沢から石尾根へ

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(1587m峰の南東尾根を捲き終えた辺り・・・バックはヨモギ尾根上部)

しかし今年は冬の訪れ方が早く普段がけっこう寒い上に、先週所用でお山へ行けなかった間にとうとう低い所でも積雪がありこりゃイカ~ン!ということで土曜(12/17)は当初の予定を変更。年明けにでも、と思っていた塩沢沿いの水源林巡視路から奥甚助尾根を歩いてきました。

10月に栗ノ木ダワ尾根を歩いたのも、そもそもはこの塩沢沿いの巡視路と奥甚助尾根が念頭にあった、というか下見を兼ねていたのです。

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(ワサビ沢附近にて)

今回はいつもの電車でなんとシマダさんとバッタリ(雲取~鷹ノ巣日帰りなんて元気ッスね~)。バスも一緒でしたが、終点まで乗っていたのは当然ながら?私ひとり。今回も塩沢橋まで林道をえっちらと歩いていきます。

塩沢橋から塩沢沿いにしばらくいった所でヨモギ尾根の登山道に入り、今回も右の沢道をとりました。

当初は植林の中、徐々に高度を上げながら塩沢を高捲く感じで行きますが道はしっかりしており、ワサビ沢の手前辺りから自然林も混ざるようになり徐々に雰囲気が出てきます。

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(奥後山への分岐の手前辺り)

そしてワサビ沢を渡ってしばらく行き、道が1587m峰の南東尾根を絡む辺りで奥後山への登山道と塩沢沿いの道の分岐があるのですが、これがちょっとわかりづらい、というかわざとそうしているのでしょう。(分岐の性質上、くれぐれもマーキングをつけるようなおバカな真似はしないように!

分岐から一旦先へ行くといきなり道が荒れ出して一瞬焦りましたが、しばらく行くとまたしっかりした道形を取り戻し、素敵な自然林の中見慣れぬまわりの山稜を楽しみながらゆるゆる行くと、道は下りに転じてまもなく奥甚助クボに降り立ちました。(おそらく1200m辺りじゃないかなと思う。)

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(奥甚助クボにて)

ここは沢の水量も多いし、明るく落ち着けるいい場所でした。頃合いも良かったのでここでランチにしても良かったのですが、せっかく石尾根に上がるんだから・・・ということで対岸に渡ると急な斜面の上にしっかりした切り開きが延びています。

道はまず東へトラバースする感じで延びており、奥甚助尾根に乗ればあとは尾根伝いの快適な道。切り開きは3m以上あってスズタケは被らないし、道も急な尾根を忠実に辿るのではなく、つづら折れになっていたので歩きやすかったです。一昔前のハンギョウ尾根を想起させるような感じといったらいいのか。

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(奥甚助尾根にて)

奥甚助クボから石尾根の縦走路までは1時間20分ほど。すぐ先は予想通り五十人平のヘリポートだったのでこの附近でランチにしたのですが、風が強くてこの時ばかりは展望にこだわった自分を呪いました。

石尾根は思ったよりも雪が少なく総じて10cm以下でしょうか。でも久しぶりにサラサラの雪を蹴散らしながら歩く感触が思いの外懐かしく、その展望と相俟ってたいへん楽しいものでした。(^^)

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(一応石尾根の様子も・・・ブナ坂にて)

んで七ツ石山に寄った後は、これまた久しぶりに登り尾根を尾根通しに下降。

堂所から1214m峰迄はアセビ・灌木の若干被る痩せた尾根なのですが、その先は雑木にカラマツ植林のからむ広尾根が本当に心地よい所で、傾いた夕日の色に染まった林の中をゆるゆる歩くひとときは、この時期最高のフィナーレだったのかもしれません。

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(登り尾根1214mからの下りしな)

しかし、今回の塩沢沿いの巡視路はなかなか楽しかった。沢から石尾根へ上がるルートというのも貴重だし、何よりその効率の最悪さが(笑)いちばんの魅力かも知れません。ここも緑の覆う時期にもう一度歩いてみたい、今回歩いてそう思いました。

・・・・・☆

ということでこの日のREPはこちらをご覧くださいませ。<(_ _)>
 

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2005.12.05

ようやくサカリ山へ

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(村界尾根との合流点附近にて・・・バックは中指山)

・・・土曜(12/03)は行ってきました。
この山は丹波大菩薩道が追分からノーメダワまでサカリ山の南斜面を捲いているので(しかもこの間は林相も良い)、この道は幾度か行っているものの山頂に寄る機会が今までなかったのです。

今回は小菅の川久保から宮川右岸の尾根を登って中指山~サカリ山へ行き、そしてこれまた山頂の踏んでいない砥沢山(1458m)に寄ってから砥沢山北東尾根を辿って芦沢山~丹波へ降りるコースでした。

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(飛龍山から丹波天平・・・宮川右岸の尾根より)

前の晩に雨が降ったせいかこの日は寒かったけど空気が澄んで、朝からいい気分。行きの青梅線・バスと一緒だった多摩moguさん(この時期の泊まりで30Lザックとは恐れ入りました)と寒い中、いそいそと準備をして私の方が先に出発。

宮川右岸の尾根は県道をしばらく行った所から難なく取付け、尾根に上がれば藪も少ない明るい落ち葉道。そして鹿倉山からの村界尾根と合流して、尾根の肩といった風情の中指山を過ぎると、尾根の北側が待望の自然林に。

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(村界尾根1327m峰附近にて)

んが、北斜面は結構急だし日も入らないのでうまいこと散策もできず、結局尾根上から愛でるだけだったのがちょっと惜しかったです。そして、しばらく行くとスズタケも出てきましたがさほどの距離でもなく、藪が切れるとあっけなく追分でした。

予定ではサカリ山でランチのつもりでしたが、お腹が空きすぎてさらに200m登る気力はもうなく、結局またまた追分でランチ。でも上り詰めたサカリ山はアセビに囲まれた暗い山頂でかなりガックリ。追分でランチをとったのは結果 正解だったようです。

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(砥沢山への道すがら・・・Part1)

しかしこの日はサカリ山からも良かった。砥沢山までの尾根伝いはスズタケが被るものの、ミズナラブナの大木も多く見かける素敵な自然林。青い空、そして澄み切った空気に、木々がスズタケの緑が日に照らされて輝く様子はまさにこの日のハイライト。

この頃になると強風が尾根をゴウゴウと通り抜けていたのですが、肩より下はスズタケに埋もれているのでヌクヌク。(^^) 強風すらこの光景を引き立てるアクセントになっているような気がしました。

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(砥沢山への道すがら・・・Part2)

これまた初めて寄った砥沢山もスズタケに埋もれた息苦しい山頂でちょっとガックリ。スズタケの中を泳ぐように山頂から少し戻って北東へ延びる尾根を捉えると、あとは比較的明瞭な下道がついていました。

つぶれかけた祠の建つ芦沢山南鞍部まで降りると、なんと鞍部の両側から登山道が来ており(知りませんでした!)、芦沢山へ登り返せば丹波へ下るだけ・・・と思っていたらこの下りが私の判断ミスもありこの日一番しんどい所。確かに山頂より東には道標がなかったなぁと、下り終えてから気がついても後の祭りでした。

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(芦沢山南鞍部にて)

でもこの辺りは展望は望めないけど、水源林を中心に自然林が多いし、電車バスでも何とかアクセスできる。そして今回も完全な一人旅だったように何より静か。日原のように気軽には行けないけど、ここも通う度にずぶずぶハマってしまう怖ろしい・・・いや素敵な所ですね。

雪が積もる前にあと一回は行けたらなぁと思っています。でも今年は近年になく冬らしいのでどうかな~??

・・・・・☆

ということでこの日のREPはこちらをご覧くださいませ。<(_ _)>
 

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