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2005.09.30

万助小屋へ

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(御田ヶ原分岐附近から山頂を振り返る)

御田ヶ原の分岐からを左にはいると、銀座通りとも云いたくなる今までの様相とは一変。一気に人けなくなり、見慣れたはずの雄大な草紅葉の斜面も今までとは違うように見え出すから不思議だ。

そして途端に足許の花々が増え出したのもまた嬉しい。エゾオヤマリンドウにウゴアザミ、ミヤマアキノキリンソウ、ミヤマリンドウ、ウサギギク、ハクサンシャジン、チョウカイアザミもなんとか間に合った。それになんとハクサンイチゲも! もしやと思ったチングルマはさすがに綿毛まで(笑)。それにつけてもみんな久しぶりに見る顔ぶれだ。

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(御田ヶ原分岐附近から・右は鍋森)

途中で出逢った地元の方に万助道を降りると云ったら、ひどく心配されてしまった。

でも蛇石流の分岐に降り立ち、蛇石流沿いにしばらく下ると右岸に道は難なく見つかり一安心。右手の尾根が緩くなると道は尾根上に上がり広々とした草原に飛び出す。ここが仙人平。

辺りはすっかり黄葉し黄金色の世界。流れるガスをボーっと見ながらただただ佇んでいると、向こうから

「お~い!」

と声が聞こえてきた。さっきの人だ。蛇石流を挟んだ向かいの千畳ヶ原に姿も見える。確か滝ノ小屋へ戻るとか云ってたっけ。私もちょっと嬉しくなり

「おーい!おーい!!」

と叫んで両手を振る。
するとさっきの人は安心したのか、歩き始めたので、私も先を行った。

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(蛇石流を見下ろす)

草原を過ぎ、灌木帯に入るとネマガリが被り始めるが下道はしっかりしている。でもそれもドッタリと小屋の中間点ぐらいまでの辛抱。灌木から高木帯に変わると藪も収まり、万助小屋に着いた。

小屋は年代物だが窓枠に周囲のベンチはペンキが塗り立てと云った感じで、しっかり管理されていることは容易に想像できる。

そして中に入ると、床は張り替えられてきれいだし、美味い水が引水してあるし、石炭ストーブはあるし、灯油ランプもあるし・・・と至れり尽くせり。さっそく二階に上がって小屋のノートをパラパラ見ながら水割りをちびり。

ノートには酒田工山岳部の方々がメインとなって管理されている様子が克明に記されてあり、胸が熱くなってしまった。さほど人の入らないコースなのにこれだけ愛情を注いで管理をされている小屋は本当に貴重で素晴らしく、頭の下がる思いだ。

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(仙人平から千畳ヶ原の草原)

いつの間にかうたた寝をしてしまい、ふと目が覚めると遊佐の夜景が見えた。
明日もいい天気になりそうだ。。。

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(こりが万助小舎)

・・・と思ったら、翌日は朝からしっかりとした雨。予想外の天気に少々まごつき7時半になってようやく出発。道はすでに沢と化していた。

少々心配していた渡戸から一ノ坂の道も実際はしっかりしており迷いようが無く、万助小舎から二時間弱で採石場の脇といった風情の一ノ坂に着く。

あとは道路を歩いて遊佐駅を目指すのみ。頭を垂れた稲穂が美しい水田の中を延々と歩いて、駅まではこれまた二時間ほどの道のりだった。
 

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2005.09.27

鳥海山へ転進 (^^;;;

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(御浜から鳥ノ海、バックにうっすらと月山)

お彼岸の三連休は8年ぶりに飯豊へ行くつもりだったのですが、まえの3連休の好天続きが仇となり?南東北以南の天気がどうも思わしくない。ということでかなり悩んだ末、秋雨前線のかからないであろう鳥海山を歩いてきました。

鳥海山は11年前にツーリング途中に祓川から往復したのが唯一だったので、今回は前日に鉾立に入り、登路は御浜~千蛇谷とごくごくノーマルなコース。もくろみ通り好天に恵まれ、気分爽快の山行きとなりました。(^^)

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(賽ノ河原にて)

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(稲倉岳も気になる存在・御浜から)

祓川からと違って、鉾立からだと山のスケール感が格段に違うのが最初の印象。

日本海や雲海に浮かぶ山々を眺めながら、伸びやかな斜面をゆるゆる歩くのは文句なしに気持ちいいというか、こんな事自体があまりに久しぶりのことで、しばらくは夢を見ているようでもありました。

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(千蛇谷にて)

とはいえ、七五三掛(しめかけ)から千蛇谷に降りて最後の登りになるとそんな気分も吹っ飛び、ただただ上り詰めるのみ。外輪山内壁の様子も正気にさせるには充分な迫力だったかも。このコースは千蛇谷を詰めていくのかと思ったら、夏道は右岸の草つきについていました。

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(本社から新山<ではない>方面)

やっとこ本社に着いたら休む間もなくさっそく参拝。でもシーズンオフだったので御札を買えずに少々ガックリしつつ新山~七高山と回って、外輪山の一角でのんびりお昼寝。

一時間半ほど寝てふと本社の方を見てみると、そこは色とりどりの人人人であふれかえり、下からも人の列がぞろぞろ続いている・・・さすがは深田百名山&一大観光地といった所か。鉾立前泊にしたのはこれまた正解だったかもしれません。

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(七高山から外輪山)

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(下りしな、七五三掛から扇子森方面)

んで、あとは外輪山を降り御田ヶ原に戻りました。

そしてこの先が今度鳥海に行く時は・・・とず~っと思っていたコースでしたし、実際も今回の山行きで一番印象に残った所でもありました。

・・・つづく。(^^)
 

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2005.09.19

臼ヶ岳南尾根・・・丹沢の別天地

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(バックは臼ヶ岳・・・臼ヶ岳南尾根1196m峰にて)

この三連休、好天に恵まれ山に行かれた方も多いのではないでしょうか。
かくいう私も今週(09/18)は歩きましたよ~。久しぶりの丹沢でまったりブナ&お花見を楽しんできました。(^^)(^^)(^^)

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(源蔵尾根中部にて)

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(臼ヶ岳附近にて)

今回はba_sobuさんご夫妻と一緒なんですけど、車ではなく高尾駅からタクシーで神ノ川の日陰沢橋まで乗り付け(¥10670)、源蔵尾根~臼ヶ岳~臼ヶ岳南尾根(朝日向尾根)~ユーシン~玄倉のコースです。

もちろん源蔵尾根も楽しかったし、種類はさすがに少ないけど主稜の意外な花の多さも嬉しかったのですが、この日の目玉はなんといっても臼ヶ岳南尾根のブナ林。

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(臼ヶ岳南尾根上部にて)

さすがに今は紅葉の時期(二年前)に降りた時とは全く違って、先ずはそよそよなびく緑の下草がカーペットのように敷き詰められた1196m(コイタゾーリの頭)峰南鞍部の様相に声を失い、夢見心地で広い鞍部をただただ彷徨うだけ。

そして1196m峰に向かうと、立派なブナがずらりと並んだ尾根筋をこれまた夢見心地で歩く感じ。

とにかく去年の年末に歩いた竜ヶ馬場東尾根とはまた違うタイプではありますが、ここも丹沢の別天地だ~、とひとり心の中で叫び続けておりました(笑)。

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(丹沢の別天地・・・1196m峰北鞍部にて)

好ましい林は葉のある時期に歩きたい・・・というのが私の最近のテーマであり、今回の臼ヶ岳南尾根もその一環だったのですが、やはり山は季節を変えて歩かないといけないなぁ・・・というごくごく基本的な事を思い知った一日でもありました。

昨日は本当に・・・本当に衝撃でした。二度目なのに(笑)。
惜しむらくは1196m峰附近に二年前にはなかった植生保護柵が張られていたこと。でもこれは今の丹沢の状況を考えるともうしょうがないのでしょうね。

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(1196m峰附近にて)

ちなみに主稜のお花はシロヨメナとトネアザミがわんさと。あとはイワシャジンにヤマジノホトトギス、シラヒゲソウ、ハンカイシオガマなどなど、個人的に予想していたトリカブトは一株も見つかりませんでした。これは地質のせいなのでしょうかね??

帰りのユーシン~玄倉の林道歩きは覚悟していたとはいえやはりしんどいものでしたが、それに泣き言も云わずにおつきあい頂いたba_sobuさんご夫妻には本当に感謝です。これに懲りずまたおつきあい頂けたらと思います。

・・・・・☆

ということでこの日のREPはこちらをご覧くださいませ。<(_ _)>
 

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2005.09.12

クールウェザー復活!(^^)(^^)(^^)

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(クールウェザー、今回購入した四代目・二代目・三代目)

せっかく天気のよかった週末も仕事が入ってお山はお休み。
でも今週は↑の復活したパタゴニアのクールウェザーをさっそく購入してたいへんご機嫌でした。(^^)

実はあたくし、山シャツというものを一切持っておりません。
今の時期の山行きだったらTシャツ一枚で充分ですが、これより涼しくなると長袖のアンダーにTシャツ。(アンダーも色の豊富なキャプリーンが大半)そして一番寒い真冬は長袖のアンダーにこのクールウェザーを愛用しています。

ぱっと見どこにでもあるプルオーバーのよう見えますが、他のメーカーのでよく見かける薄手のフリースではなく、わかりやすく云うと目の詰まったジャージニットといった所でしょうか。ナイロンを混紡してあるお陰で強度があり(藪にも強いです)、風も比較的防いでくれて、個人的には真冬に一番しっくり来るもので、ここ十年ほどはこやつ一本になってます。

とはいえ最近は用途の被るレギュレーターやソフトシェルなどに押されてここ4年ほどは製造中止になっていたのですが、今シーズンになって謎の復活を遂げ、色も増えて思わず購入~(^^) と相成った次第。これでボロボロになりながらも捨てられずに丸八年使った二代目もようやくお役ご免ということになりそうです。

こおなったら、あとは実は藪最強だったルーズタイツの復活をぜひぜひ望みたい所。もう二本とも8年以上使っているのでそろそろヤバいのです。パタゴニアさ~ん、たのんまっせ~。☆彡・・・(-人-;)
 

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2005.09.05

初秋の三ツ峠

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(1591m峰北尾根上部にて)

のっけからバスダイヤの改悪に激怒しつつも、お山に入ればそれはそれ。気分も落ち着き、いつの間やら山の空気にひたっている自分がいます・・・ということで土曜(09/03)は一年ぶりに三ツ峠へ行ってきました。

もちろん秋のお花見も目当ての一つだったのですが、今回は先月に歩き損ねた御坂山西隣の1591m峰北尾根を歩くことと、三ツ峠山頂周辺の林の散策が一番の目当てでしょうか。

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(御坂山附近にて)

まず登路にとった1591m峰北尾根は、地形図を見る限り植林もしくはアカマツ林の平凡な尾根、と想像していましたが、実際にはヤブはほとんどなく雑木林の多い歩きやすい尾根でした。

もちろん新御坂トンネルが間近を通っているので車や排気口の音が入ってしまうんですけど、1342m峰を過ぎると御坂らしく下草も生えだし、連続する感じで主稜線に合流するところもなかなかよかったです。

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(御巣鷹山直下にて)

主稜線に上がったあとは、御坂山~清八山と稜線をぐるりと回って三ツ峠へ。天下茶屋の分岐から清八山までは植林や伐採跡や続くのですが(なので滅多に歩かない)たまにはそれもいいでしょう。今回は御坂山や御巣鷹山周辺の自然林を歩きたかったのですから。

ちなみにお花の方はレイジンソウにテンニンソウ、コウシンヤマハッカ、カイフウロ、ハンカイシオガマ、ヤマハハコ・・・などなど。サラシナショウマやヤマトリカブトは咲き始めでまだまだ蕾の方が多かったです。
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(やまとりかぶと と はんかいしおがま)

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(こうしんやまはっか と ふじあざみ)

こんなルートで三ツ峠を訪れるのは初めてのことで、最後にこの日の最高峰が来るのは些かしんどいだろうと思っていたら案外すんなり上がれたのは通い慣れた道のせいでしょうか。

御巣鷹山や木無山の草原にはワレモコウやキンミズヒキ、マツムシソウ、タムラソウ、ウメバチソウなどなどが咲いていましたが、ススキやその類が草原の大半を埋め、完全に秋の風情でした。

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(草原から御巣鷹山を望む)

午后の光を浴びて草原が輝く姿は艶やかなんだけどもの淋しくもある。私が一番に秋を感じるのは気温や天気や植生などではなく、そんな日のひかりの色だったりします。

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(屏風岩・・・登っている人が見えるか??)

んで、下りは4年ぶりに達磨石経由で三ツ峠駅に降りました。
御坂にあって三ツ峠の東、南東面は訳あってほとんど歩いていないので、今回はそれらの偵察もかねていました。涼しくなったらこの辺りをぼちぼち歩こうかなと思っています。

・・・・・☆

ということでこの日のREPはこちらをご覧くださいませ。<(_ _)>
 

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2005.09.04

甲府-富士吉田線が・・・

あっけなくやられてしまいました。

甲府-富士吉田線はなんやかんや云っても国中と郡内を結ぶ幹線なので、よほどのことがない限り変わらないであろうと思い込んでいましたし、実際他の路線の状況の方にばかり気が行っていってました。

そんな中、9/1に富士急バスの甲府-富士吉田線と甲府周辺のダイヤ改正が行われたのですが、この改正に伴い甲府側の富士急平和観光が運行から撤退。全ダイヤが吉田側の富士急山梨バス持ちになってしまい、甲府側(下り)の朝の便が大幅に繰り下がっていました。

おかげで石和発の一番(土日は)が08:29になってしまいました。

おかげで朝一の芦川行きのバスの連絡便がなくなってしまいました。

・・・・・・・・・・・・・。

とにかく昨日は何も知らずに河口湖駅から藤野木に出たのは不幸中の幸いで、もし石和から行っていたら完全にぶちギレて、ひとり石和の町で怒り狂っていたことでしょう。

ちなみに午後の便に関して云えば15時台の下りが土休日運休になった他は変わりありません。だいたい一時間ヘッドで運行されているようです。

あと車内にあった時刻表にはおなじく富士急平和観光持ちになっている芦川線の時刻が載っていませんでした。この路線だけは変わらずなのか、前みたいに村営バスに戻ったのか?これも気になる所です。

まぁ芦川へは石和駅から御坂西小学校までタクシーだな。約1500円の出費。痛いなぁ。。。
 

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