静かなる尾根歩き・・・
(新ハイキング社刊 4-915184-31-5 ¥1,680)
うちの掲示板の見ている人はかな~り待ったことと思います!
新ハイキング誌や山の本、そして今は亡きFYAMAでもその文章を見る事ができた筆まかせさんこと松浦隆康さんの初の著作「静かなる尾根歩き 奥多摩から八ヶ岳まで100コース」がようやく発売されました。
新ハイ誌やFYAMAを逐一チェックされていた方はおわかりでしょうけど、内容は松浦さんが近年歩かれた奥多摩、丹沢、中央線沿線、奥秩父の山梨側、南ア前衛に八ヶ岳などの南関東の山と、前日光に足尾、安蘇の北関東の山を合わせた全100コース(サブコースを含めると140コース。大半がバリエーションルートで出版物初出コースも多い)が収録されています。
まずは新ハイらしからぬ明るい装幀に驚きましたが、中身は新ハイ誌のテンプレートそのままでおそらく大半の人がすんなりと読み始める事ができるのではないでしょうか。
当初より収録コースを絞りざるを得なかったようで(そのために発売が遅れたようです)中身が詰まっている分、松浦さん独特の情感を醸し出すような表現は少なくなっていますが、それでもバリエーションのガイドとしてだけではなく、美しい写真の数々と相俟って、読んでいて山歩きを通して感じられる感覚がよみがえってくるような・・・そんな気持ちにもさせてくれる、読み物としての資質も充分にあると思います。
あと掲示板の方で僭越ながら私が新ハイ誌('05.09・599号の記事)に苦言を呈させて貰った長作尾根(三頭山~大長作沢)の記述ももちろん正確で、そういう点からも見ても推奨できる内容になっています。
新ハイ誌のサイトを見ると、私の予想通り好評のようですね。
ピークを目指すだけではなくなった、松浦さんの言葉を借りれば「(山歩きの)プロセスを大切にする」ようになったハイカーはぜひ手に取ってみてください。そして自らの伎倆を弁え、少しの勇気もって山に入れば、山の新たな魅力・・・というより松浦さんや私やこの手の山歩きをされている人たちがどっぷりとハマっているワケというか、魅力を徐々に感じてもらえるようになるのではないでしょうか。
とにかく低山だって決してバカにしたものではないということ。私の場合は極端に偏っているけど(笑)、これは胸を張って言える事でもあるのです。はい。(^^)(^^)(^^)
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