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2014.04.29

尾名手川源流部・雑木美林を愉しむ

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(大寺山南東尾根のひとコマ)

さて、ツツジと言えばこの時期、一度はこちらの方に入りたいですね。今回(04/26)は一年ぶりに尾名手川流域の未踏の尾根を歩いてきました。

この日はこれまた一年ぶりに一番バスだったので、猿橋駅からグランド入口までてくてく。周囲の新緑は美しく、桂川を渡るのも爽快で、バス停までの10分ほどの歩きはこの時期ならではの愉しさでしょうか。

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(左ちちぶこすげ、右さいはら)

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(まさに山笑う)

ということで無事に一番バスを捉えて小寺に出たら、さっそく西原峠みちに入ります。一軒家の脇を潜ってお馴染みの「左ちちぶこすげ、右さいはら」と彫られた石標に挨拶。坪山がシーズンのせいでしょうか?道に刈り払いが入って歩きやすくなっています。

対岸の芽吹きの山肌に目を奪われつつ行くと、じきに植林帯に入って、あとはひたすらに高度を上げる段取り。間伐されている箇所がかなり下まで来ていたのは意外で、そのお仕事の方達とすれ違うと間もなく西原峠に上がりました。

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(ヒナスミレ)

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(稜線下段の林道・藪が煩い)

西原峠から先は稜線上を辿るのが普通ですが、この日は稜線に沿って延びている林道を歩いてみたら・・・最初の分岐は上へ上がるのが正解だったんですね。そこを直進したら道は完全に放置されている状態で、灌木の藪が煩く、結構大変。

さすがに我慢できなくなって小寺山(1165m峰)先の鞍部に出たところで、稜線に這い上がり(笑)大寺山へ向かいました。

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(カタクリ)

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(大寺山南東尾根・雑木美林がひたすらに続く)

西原峠から一時間半近くかかってようやく大寺山に着いたら、今回はここからが本番。少し休憩をしてから大寺山の南東尾根を下ります。

大寺山附近の尾名手川側は以前から「花のひかり」で権現山稜随一の美林地帯だと申し上げていましたが、さっそく下り始めると、その印象そのままの雑木美林が続いて、そんな様子にはもうにやにやが止まりません。

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(アケボノスミレとナガバノスミレサイシン)

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(下るにつれ緑が濃くなる)

右手の雪渓になっている尾名手川本谷の様子に驚きつつ、尾根の雰囲気に浸るのも良いのですが、それを許さなかったのは足下のスミレたち。アケボノスミレとナガバノスミレサイシンがメインで種類こそ少ないけど、たくさん咲いていて、気をつけて降りないと踏みつけそうになってしまいます。

途中に不思議な植林の区画があったのが印象的でしたけど、あとは徐々に濃くなる緑を追いつつゆるゆる下って、尾根が痩せてくるとまもなく尾名手川に着地(800m圏出合)。そこは立派なカツラの立つ出合で、以前尾名手川本谷を下った時に通りがかったときの印象が強かったせいか、この辺りの雰囲気は覚えていました。

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(尾名手川800m圏二俣出合のカツラ)

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(ヨゴレネコノメ)

お花はヨゴレネコノメにツルネコノメ、フタバアオイ、コチャルメルソウ、ハシリドコロと地味目のお花ばかりですけど、驚いたのはその量。前に尾名手川を歩いて感じたことですけど、尾名手川は花の種類こそ地味で少なめながら大きめの群落をつくるのが特徴なのでしょうか。

お次は大滝沢左岸尾根を登り返すので、大滝沢の出合まで本谷の沢床歩き。渓畔林の新緑が見事で、短かったけどここも歩いて楽しい区間でした。

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(コチャルメルソウ)

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(尾名手川・渓畔林の新緑が美しい)

800m圏出合からゆるゆる歩いて10分ちょいで出る二俣が大滝沢出合で、左の大滝沢側に入るとすぐ先で滝の掛かる無名沢が合わさります。その無名沢と大滝沢の中間の尾根が目的の大滝沢の左岸尾根。さっそく・・・ではなく雪渓末端の見えていた大滝沢の雪渓を見物してから左岸尾根に取り付きました。

大滝沢左岸尾根は登りだしから露岩の急登が続いて、そのせいか灌木が少々被ります。なごみ系の大寺山南東尾根とは対称的な感じなのがおおよそ予想していたとはいえ面白いですね。

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(ヒカゲツツジ)

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(大滝沢左岸尾根は終始灌木が被る)

尾根は基本急なものの、時折休み場もあって案外歩きやすいです。そして露岩混じりの痩せた急な尾根、となれば出てくるのはやはりヒカゲツツジ。

でも尾根ではちょこっと見られたら良いな、と思っていたのに実際は意外にあって今年も十二分にヒカゲさんを堪能できました。三ツ森周辺の木を確認していないのでアレですけど、貧弱な木にも花がついていたので花付きはたぶん良好だと思います。 

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(イワウチワ)

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(麻生山南尾根・1040m峰附近)

そんなヒカゲさんが途切れると最後の登りになって、まもなく稜線に。ああ、ここに出るのですね!すぐ先の麻生山(三角点でなく、昔の標識がある方)で最後の休憩を取ったら、下山は長尾根でなく南尾根を降りることにしました。

下りの麻生山南尾根も9年ぶり(尾名手川本谷を下った時と同じ日でした)。尾名手川と違ってこちらはほとんど記憶がなく、こちらも素敵な雑木林の尾根を、本当に新鮮な気分で歩けたのが嬉しかったりします。

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(マメザクラ・間に合いました)

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(南尾根下部も雑木林が多くて楽しい)

初訪の折は浅川から取り付いたので今回はほぼ真南に延びるラインをとりつつ降りましたが、雑木林が意外に長く続いて、傾きかけた日差しを浴びながら降りられるのがフィナーレに相応しかったです。

そして長らく続いた雑木林から尾根が植林一色になるとふた下りほどで公園に降りたち、山歩きはおしまい。ここはイロハモミジの大木が美しい、単にだだっ広い公園で(本当に!)その妙に広い感じからして、ここはおそらく旧浅川小ではないでしょうか。

ベンチも設えてあったので着替えができ、新緑が美しいイロハモミジの大木の元でのんびりお茶ができたのも、この日の素晴らしさを象徴するようですこぶる良い気分。タクシーを呼んでいたのに、タクシーはまだまだ来なくて良いよ!と思ってしまうほどでした。
 
・・・・・☆
 
◆ 2014.04.26 (Sat)   晴 時々 曇
市営グランド入口BS 06:50→ 小寺 07:14- 西原峠 09:00- 大寺山 10:25/10:40-(途中休憩60分)- 尾名手川800m圏二俣 12:20- 大滝沢出合 12:40/12:55- 麻生山 14:25/14:35- 1040m峰 14:55- 松葉BS 15:40
 

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【大菩薩・権現山稜】」カテゴリの記事

コメント

ゴン太さん、

あの林道には参りましたけど、良い機会でした。ちょっとした収穫もありましたし。

それはそうと熊倉は登山道でもヒカゲさんが見られたはずなのに、以前有ったところに無い、というのが気になりますね。翌日曜は小持大持で、某所でヒカゲさんを見つけました。普段は花をつけなさそうな貧弱な木だったので、今年は花付きが良好なのかも。

投稿: komado | 2014.05.01 23:12

AKIOさん、

そうそう南東尾根の下部では峠みちが横切っているんですよね。それを麻生山に上がった頃気がつきました(笑)。峠みちは以前頓挫して尾名手川を下って以来放置していましたけど、これを機に歩いてみたいと思いました。

アケボノスミレ確かに多かったですね。というかこの辺りはこの時期スミレが多い。アケボノ+ナガバノ・・・の交雑種らしきものも確認できましたよ。

投稿: komado | 2014.05.01 23:07

kbさん、

kbさんもこちらでしたか。シカも大寺山とは完全にニアミスですね。13時半ぐらいなら大滝沢の左岸尾根をえっちら登っている頃でしょうか。

でもこの辺り、坪山がクローズアップされるのは良いけど、他の所も面白いのにねと特にこの時期は歩いて思います。おかげで人が少ないのは良いけど、なんかもったいない様な気もするんです。

投稿: komado | 2014.05.01 23:04

yamaさん、

あれれ麻生沢はまだそんなに雪が残っていましたか!
標高がもう少し高ければ雪渓歩きも可能でしょうけど、麻生沢ではその先もそううまくいかなそうですね。

まぁこちらはそれを見越してああいうルート取りをしたのですが(笑)。
それでもかの大雪は凄かったですね。

投稿: komado | 2014.05.01 23:00

 komadoさん、私も昨秋、同じように西原峠からあの林道の藪へ突入して、同じようなところを這い上がりました(笑)。

 そういえば、もうずいぶん、ヒカゲさんを拝見しておりませんです。去年はあっさり見逃しちゃって、今年も熊倉で昔あった場所に行ってみたんですけど、見つかりませんでした。いるとこに行けば、掃いて捨てるぐらい咲いているんですけどね~。縁が無いのでしょうか(笑)。

投稿: ゴン太 | 2014.05.01 21:04

この辺りは小生も好きなところなので、地形図を引っ張りだして、Komadoさんの足跡を辿ってみました。大寺山南東尾根というのは、登りで古い炭焼き釜を過ぎて峠道が大きく回り込む尾根ですね。大滝沢周辺の尾根は地形図から見ても、急登はさもありなんと思いました。

今の季節はアケボノスミレが奇麗ですね。この辺りも含めて、大月周辺は多いような気がします。

投稿: AKIO | 2014.04.30 11:10

26日は私も大寺山に行きました  
13:30頃に到着したので残念ながらすれ違いの様です。
坪山から西原峠・大寺山から尾名手尾根を下り阿寺沢入口まで歩きました。
坪山は「びりゅう館」側から登ったので山頂手前付近まで
人に会うことも無く大勢の山頂では早々に下山しました。
ヒカゲツツジとミツバツツジが満開で素晴らしかったですね。
スミレや山桜も咲いていて春爛漫でした。
尾名手尾根静かで自然林が芽吹き始め途中からは新緑が
本当に輝いていました。

投稿: kb | 2014.04.30 09:22

お久しぶりです。
いつもながら楽しみに拝見しています。
27日大月駒宮から麻生沢を詰めて麻生山を目指したのですが600M超付近かな?残雪がゴルジュ付近に1㍍以上詰まっていて撤退。アイゼン用意してないし(^^ゞ 別コースに変更しました。
100年来の大雪はすごいものですな。

投稿: yama | 2014.04.29 20:04

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