« 不帰岳から不帰嶮へ 1 | トップページ | 不帰岳から不帰嶮へ 3 »

2006.08.19

不帰岳から不帰嶮へ 2

B060819a
(チングルマの道・避難小屋と清水岳の中間点あたり)

さて、二日目は今回の山行き最大の目的でもあった清水(しょうず)尾根の核心部でもある尾根上部のお花畑にようやく逢える日。と噂に聞いていからこそお花をのんびりと愛でたかったので、ただでさえしんどい尾根をわざわざ登りにとったのです。

B060819b
(振り返れば清水尾根の先には劔岳と猫又山・毛勝山)

この日も朝から快晴で、猫又峠に向かえばさっそく立派な劔岳のお出迎え。そして道ばたの花もツマトリソウ、タテヤマウツボグサ、ミヤマママコナ、ミヤマトウキ、エゾシオガマ、ヤマハハコ、ミヤマホツツジ・・・と徐々に増え始めてイヤが上にも期待が高まってきます。

B060819c
(清水尾根のお花のごく一部・その1)

しばらく行って周囲の高木がなくなると行く先に清水岳へのなだらかな稜線が見えてきて、ここからがお花畑のはじまり。ニッコウキスゲが斜面を埋め、道の両側にはヨツバシオガマにハクサンフウロも加わります。

B060819d
(にっこうきすげも盛り)

徐々に尾根が広がり雪田を見るようになるとここからが本番。チングルマにハクサンコザクラ、ミヤマキンポウゲ、シナノキンバイ、イワイチョウ、イワカガミなどが「ここいらはオイラの領分よ」って感じで入れ替わり立ち替わりで周囲を埋める様子は圧巻の一言。

B060819e
(はくさんこざくらと劔岳)

そんなお花畑を愛でつつ、見え見えな周囲の展望を望みつつ、誰もいない、行く先のなんともいえない丸みを帯びた稜線を一歩一歩確かめながらゆるゆる歩く・・・それは夢心地というより、あまりに久しぶりで忘れかけていた光景でした。

B060819f
(はくさんいちげも花盛り)

そんな様子に「これでもう充分よ」と思っても、それを無視するかのようにハクサンシャジン、タカネヨモギ、ミヤマコゴメグサ、イブキジャコウソウ、ミヤマリンドウ、カライトソウ、シモツケソウ、イブキトラノオなどなど次から次へと新たな花が出てきます。

B060819h
(清水岳より旭岳・小旭岳方面。右手は杓子に白馬鑓)

そして新たな雪田を見ると今度は一面ハクサンイチゲのお花畑。オタカラコウにタカネマツムシソウ、ヤチトリカブトやウメバチソウといった秋の花も現れて、リンドウ(オノエかも)の蕾も目につくようになると、ようやく清水岳の広い山頂に導かれます。ここへ着くまでですでにエアリアのコースタイムをかなりオーバーしていました。(^^ゞ

B060819i
(旭岳の登りしなより清水尾根を振り返る)

清水平の大きな雪田(融雪水とれます)を横切ると、砂礫状の中を行くようになり高山らしい雰囲気がより漂ってきます。コマクサもまだまだセーフで、タカネツメクサ、チシマにイワギキョウ、タカネシオガマ、ミヤマクワガタ、タカネヤハズハハコ、ミヤマアズマギク、ミヤマダイコンソウ、ミヤマキンバイ。しかしココまで来ても一番逢いたかったミヤマハナシノブの姿はイッコも見つけられない。もうダメだろうけど、これでガックリするのは贅沢というもの。んなら北岳へ行きなさい、ですね。

B060819g
(清水尾根のお花のごく一部・その2)

小旭を南に捲いて裏旭の登りに差し掛かってもお花畑は途切れず(ここいらはハクサンイチゲがメイン)、旭岳をまたまた南に捲くと、巨大な雪田を介してようやく白馬とご対面。要塞のような白馬山荘の姿に驚きつつ、チングルマやハクサンコザクラで埋まる鞍部から稜線に這い上がれば、そこは人の多いというイメージ通りな白馬の姿。

B060819j
(旭岳を捲くとようやく白馬とご対面)

ここからは完全なおのぼりさんで、山頂に上がり朝日(小屋が目立ちますね)や大池方面の稜線を眺めて、白馬山荘のきれいな展望レストランでお食事という暴挙・・・もう完全にたがが外れていますネ(笑)。しかしここはレストランや売店の施設だけでなくウエアやら靴まで売ってあるのには驚きました。これが「白馬」なのか。。。

B060819m
(カール状になった清水谷。右は旭岳)

んで、あとは天狗山荘まで快適な稜線歩き・・・といいたいところですが、ここから風が吹き出しガスってきた上に、途中でサングラスを置いてきて引き返したりと杓子岳へ登り返す前にもうヘロヘロ。杓子も白馬鑓も白いガレの山という感じで白馬とちょっと違う雰囲気でまた良かったです。

B060819k
(左から旭岳・白馬岳・杓子岳・・・白馬鑓ヶ岳より)

それでも白馬鑓に着く頃には再び晴れてきて、天狗山荘の手前ではまず無理だろうと思っていたウルップソウを見つけて大興奮(初めてだったのです)。そおいえば白馬からの向かいしな、稜線の脇に巨大化したオオバコのような植物が沢山あって何か気味悪かったのですが、アレは花を咲かした後のウルップソウだったのですね。

B060819l
(正面に白馬鑓ヶ岳・本日のお宿天狗山荘より)

そして下り着いた本日のお宿天狗山荘は、ロケーション宜しく水も豊富で大変良いところでした。しかも生ビールは売ってるし、前もって予約したせいか??6人部屋独り占めだったし、話には聞いていましたが完全な穴場ですね。ここは。テンバでちょこまか動く学生パーティは見ていて微笑ましく、夕焼けを眺めたり、夜にはお盆の彗星を眺めたりと大変快適な一夜でした。


・・・つづく。(^^)

 
・・・・・☆

◆ 2006.08.15 (Teu)  晴 時々 霧
不帰岳避難小屋 05:30- 清水岳 08:30/08:45- 稜線合流 10:45- 白馬岳 11:05/11:50- 杓子岳 13:20- 白馬鑓ヶ岳 14:10/14:30- 天狗山荘 15:10

白馬スカイプラザ(カレー&ジュース&コーヒー) ¥2000
天狗山荘 一泊二食 ¥8900
生ビール ¥800

|

« 不帰岳から不帰嶮へ 1 | トップページ | 不帰岳から不帰嶮へ 3 »

【その他の山域 2006】」カテゴリの記事

コメント

yyggさん、こんばんわ。こちらこそご無沙汰しております。
私も先月の金山行きの時は「四季の山便り」の方を参考にさせて貰っていました。この場を借りてお礼申し上げます。

金山の時は大雪のせいで頂稜のお花がダメでしたが、今度の清水尾根は大雪のお陰でお盆でもお花を楽しめました。これで帳尻があった事になるのでしょうね。

あと今年はアウェイの白馬ではお花が恵まれましたが、ホームの南大菩薩や御坂の方が今年は完全な裏年のようで、これも帳尻があった事になるのでしょうか・・・(苦笑)

そおいえば今年はアカヤシオをはじめツツジも裏でしたね。だから来年は絶対に大丈夫のハズです。来年こそはあの尾根をキッチリ行けるといいですね。(^^)

後日報告しますが、昨日は御坂の方をちょこっと歩いてきました。やはりというかお花が少ない上に遅れてもいます。ちなみにレンゲショウマは盛りでしたが花付きは例年の半分程度といった状況。やっぱり天候不順のせいなのかなぁ。。。

投稿: komado | 2006.08.21 23:27

ゴン太さん、こんばんわ。
北アは用事を抜け出してちょこっと登った常念以来七年ぶりのことでした。元々「山は東北」の人間だし、高いところの執着はほとんどなかったのですが、今年はなぜか知らないけど珍しく行く気になっていました。一体なんでだろう??

白馬山荘のレストランは良い経験?でした。本当は山頂附近でラーメンのつもりだったんですけど、風は強いしめぼしいところは先客さんに取られていたので、土産話に寄ってみようか・・・ということだったのです。

味の方はまぁそれなりでしょう。それよりドリンクやケーキの方が充実しているようなので、あそこは食事よりはお茶する所みたいな感じかなぁ。。。とにかくお店はきれいだし、展望はいいし、空いてたし(笑)雰囲気は悪くありませんでしたよ。

投稿: komado | 2006.08.21 23:09

「四季の山便り」の管理人です。あれ以来すっかりごぶさたしています。掲示板の方は敷居が高いのでこちらから失礼します。清水(しょうず)尾根というんですね。

いや~、良いところを教えてもらいました。今年はもう駄目ですが、来年の夏はここと決めています。御坂の山もkomadoさんから得た情報でニッコウキスゲ、アヤメの咲く時期にバッチリ出合うことができました。

話は古くなりますが、例の熊倉山はアカヤシオが不作ということで、来年に再挑戦です。きれいな写真、今ここに写っていましたので、つい感激して書き込みました。

この場を借りてkuroさんへ!!
リンクさせていただいてそれきりですが、H.Pはいつも拝見させていただいてますよ。

投稿: yygg | 2006.08.21 20:31

komadoさんが、北アルプスというだけでも、おおっ!という感じ(笑)ですが、白馬の展望レストランで食事っていうのは、見てみたかったー(笑)。

でも、たまには、こういう山歩きもしたいですよね。山でも(「褻=ケ」の反対の意味の)ハレの日があっていいと思いますよ。

それにしても、お盆の白馬とはとても思えないほど宿泊はゆったりだったようで、びっくりしています。やはりコース選択だけで物凄く違ってくるのでしょうね。

ところで、カレーのお味はどうでした?

投稿: ゴン太 | 2006.08.20 23:37

花は確かに凄かったけど、普通に考えるとお盆にこれだけ楽しめる事って滅多にないと思う。運が良かったです。kuroさんの所でも云ったけど、大雪のお陰ですよ。

天狗平もなかなか良かったし、その先も軽快に抜けられましたよ~。

投稿: komado | 2006.08.19 22:13

天狗平からは・・いいっしょ
それにしても、花凄いね~

投稿: kuro | 2006.08.19 16:50

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 不帰岳から不帰嶮へ 2:

« 不帰岳から不帰嶮へ 1 | トップページ | 不帰岳から不帰嶮へ 3 »